甲子園球場のスケッチがお目見え
江嵜企画代表・Ken
阪神電車「青木駅」下車、徒歩4~5分のところにあるトンカツ屋さんの店のカウンタ-右コーナーに甲子園球場のスケッチを見つけた。この店には時々出かける。店に入った時には、全く気が付かなかったが、添付写真のごとく、4枚のスケッチがカウンター右隅に貼ってあった。
4枚の内一枚は数年前に描いた店内風景のスケッチである。マスターお気に入りと見えて以前から今の場所と正反対の左コーナーにクレマチスの絵とともに貼ってあった。クレマチスは今も元の場所に貼ってある。
新たにスケッチが貼られた場所のカウンターは、一般紙(地方紙)1部とスポーツ紙2部の指定席だった。その新聞が突然姿を消した。1日だけだと怪しいので、2日続けて店を訪れ確認したところ、新聞をとるのをやめたことが分かった。
なぜやめたのかについて、マスターに聞くわけにはいかない。勝手にいろいろ詮索した。マスターは新聞を止めても影響は少ないと考えたのではないか。巷では新聞離れが喧伝されている。昨今の客の様子を見ていると比較的やめ易かったのではないか。
一方、新年度に入って小麦粉をはじめ食用油、野菜、ポテトサラダに欠かせないマヨネーズが相次ぎ値上がりした。しかし、メニューの値上げはできない。店の信用にかかわるから質は落せない。明らかにコロッケが一回り小さくなった気がする。量を減らしたことは明らかだ。
ここへきて雇用関係が激変した。サービス業に特に人手不足が起こっている。そのためコンビニはじめとして人を確保するために時給を上げる店が増えた。アルバイトを確保することがむつかしくなって来ていると伝えられる。人件費増は避けられない。
消費税もいずれ上がる。店は何としても残したい。それにはリスクを伴う。被害を最低限度に抑えなければならない。生き延びるための手だての一つとして、マスターは新聞を切ることを決めたのではないか。
一般紙は止めてスポーツ紙は残す手もあったかもしれない。しかし、スポーツ紙をふくめ新聞3部バッサリやめた。マスターの苦渋の英断に喝采を送りたい。
わたくしごとながら筆者として嬉しかったのは、新聞の指定席だった場所の傍に、店内風景と3枚の甲子園球場のスケッチをマスターが選んで並べてくれたことである。
昨年、愛読者の奥様の入居されている施設で花のスケッチを十数点展示いただく嬉しい出来事もあった。たかがスケッチ、されどスケッチと、思う今日この頃である。(了)