ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

左肩が痛い! (5/27の臨床実践塾準備)

2018-05-20 13:18:21 | 診断即治療と虹彩学
この「診断即治療」は、 FC2ブログ にも転載しています。



ビフォー


アフター



「手を後ろに回すと左肩が痛くて上に挙げられません」と言う方の話です。

このところずっと臨床を書いているのですが、きのうはクタクタになるぐらい忙しすぎて写真を1枚も撮ることができませんでしたので、何日か前に撮影した写真を掲載します。

上の写真を見ると一目瞭然ですので、症状については解説も要らないと思います。
ただ、治療師が見ると、「どんな方法で治療したのだ」とか、「もっといい治療法がある」とか、「私ならもっと大きな変化を見せることができる」という意見があると思います。

なので、ちょっとだけ治療法の説明をします。
この治療法は、現在開発中の治療法で、仮称を「上肢整体鍼」と呼んでいます。
経絡は心包経を使うのですが、普通の心包経にはない経穴を使います。

肩関節は、肺経、大腸経、心包経、三焦経、心経、小腸経の6つの経絡が流れていますし、七星論で観ると、「水:腎・膀胱」も関係してきます。
さらに、筋・骨格系で考えますと、上部胸椎や頚椎、およびそれらにつながる筋肉や腱も関係してくるので、かなり複雑になってきます。
さらに追及すると、肩関節に関係する筋肉の起始停止は、脊椎、鎖骨、肋骨、橈骨、尺骨も関係してくるので、考えること自体が面倒臭くなってきます。

そんな場合はどうするのかと言うと、肩関節だけに限りませんが、私は「痛みの原因を探る方法」として以下のような方法を使います。

① 関節を動かしてみて、どの角度に動きにくいかを調べる

② 動きにくい角度の経絡や筋肉との関係を考える

③ 経絡と考えたなら、どの経絡が絡んでいるかを考える

④ 考えた経絡を指で刺激して変化が出るかどうかを観る

⑤ 経絡でないと思われた場合は、関連する筋肉を指で刺激して観る
(同時に関連する関節も動かしてみます)
(神経支配を考えることもあります)

⑥ 経絡や筋骨で変化のあったほうを選び、刺激部位を考える

⑦ 探した刺激部位に指先で刺激を与えて治療効果を調べる

⑧ 治療効果があったら、(鍼のできる人なら)軽く鍼をする
筋骨が原因の場合は、関節や筋肉を調整します

⑨ 根本的な治療として六臓六腑を整える

この方法は、徒手療法でも鍼灸治療でも使えるので、よく使います。
ただし、上記に「考える」と書いてありますが、時間にすると瞬時になるので、傍で見ている人にすれば、「前から知っていたように見える」と思います。

具体的に言いますと、
「ああ、こうすると痛いんですね」と言いながら、どこに刺激を与えるかを決めているのです。
つまり、話をしながら刺激部位を決めているわけです。
ほんとに瞬時です。
0.0何秒です。

もちろん、ちょっと時間がかかる場合もあるので、何十秒かかかることもありますが、それでも傍でみていては「考えている」なんてわからないと思います。(^ワ^)

さて、上の写真の方ですが、前腕に軽く鍼をしたら、写真のように後ろで腕が挙がるようになり、ご本人が、
「ちょっとだけ痛みは残っていますが、これだけ動くんだから、いいでしょう」と、納得してくれたようでした。
私も、「他の治療をしている間にはほとんど治まるだろうし、治らなければ後でやればいい」と考えていたので、他の治療に移りました。

5月27日の臨床実践塾 では、このテクニックと、「鼠径部の痛みの治し方」を公開しますが、「鼠径部の痛みの治し方」があまりに簡単過ぎて、参加者に怒られるのではないかと心配しています。

ほんとに簡単な方法で、自分でできる方法なので、受講した瞬間なら、おそらく、
「ええーっ? これだけ?」と思うかも知れません。
しかし、私もいろいろな治療法の勉強をしてきたのですが、今までこんな治療法がなかったのです。
だから、参加する方は怒らないでくださいね。(^_^;)

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吉村萬壱さん、自作を語るat読よみうりどくしょ芦屋サロン(スケッチ&コメント)

2018-05-20 08:21:59 | スケッチ


吉村萬壱さん、自作を語る

江嵜企画代表・Ken



作家、吉村萬壱さんが読売新聞に書いた「バッタの涙」というタイトルの掌編小説を題材に、第43回「よみうり読書 芦屋サロン」が3月16日(水)午後1時半から芦屋市民センター、ルナホールで開かれ、楽しみに出かけた。人気作家の話を生で、しかも無料で聞ける格好の機会である。作家と聞き手の読売新聞、文化部、中井道子さんとの対談方式で進められた。会場の様子をいつものようにスケッチした。

会場で「巨女(おみおんな)」という面白いタイトルだなと思って文庫本一冊を求めた。この日、早めに並んだお陰でサイン会の整理券番号1番だった。ひとことふたこと萬壱さんと話す機会があり「午後2時に起きます。毎日10時間以上寝ます。」と吉村さん。「睡眠は大切ですね」と口を挟むと、「そうです」と笑声で答えられた。吉村萬壱。1961年、松山市生まれ。大阪府枚方育ち。京都教育大卒。03年「ハリガネムシ」で芥川賞受賞。16年に「巨女」で島清恋愛文学賞を受賞している。掌編小説「バッタの涙」のあらすじが紹介された。

「バッタの涙」は「レナという名の少女が5歳の時、庭で捕まえたバッタの脚を一本、一本むしり取る場面から始まる。「レナ、こんな風にされたらあなたも痛いでしょう!虫の気持ちになってみなさい!」と母は言いながら「どうして人の痛みがわからないの?」と聞いた。(中略)母は息が止まるほどレナをきつく抱いた。母の腕の中からテーブルの上を盗み見すると、残った一本足で「おいでおいで」していたバッタに力がなかった。

場面は変わる。「胸も尻もでか過ぎるんだよ」。小学4年の時クラスの数人の女の子に囲まれレナは小突き回された。レナをじろじろ見る男子たちの視線が、彼女たちには気に入らなかったのだ。場面は変わる。ある日、レナは高岡大樹という男子生徒に呼ばれた。突然抱きついてきた高岡大樹をレナは自分の胸で受け止めた。掌編小説「バッタの涙」は、主人公が窮地に陥る話で終わる。「次の日、高岡大樹に体育館の倉庫に呼ばれた。体育館の倉庫に待っているとクラスの男子の顔が次々現れた。レナは失敗に気づいた。脚を上げて「おいでおいで」をする自分の姿を思い浮かべるや、叫び出しそうになった。」

参加者と作者と質疑応答が始まった。まず老人の男性が「『バッタの涙』というタイトルを見て、面白いなと思って読んだ。『巨女』もそうだ。タイトルはどう決めるのか。」と聞いた。萬壱さんは「『巨女』というタイトルは、ある日、徳島へ隣に家内を乗せて走る途中で話しているときに突然、出てきた。タイトルが出来て、あとから小説になった。」と話した。

別の老齢の男性が手を上げた。「バンダナをお使いですね。」と聞いた。「40歳の時に芥川賞をいただいた。小説が書けない期間が長かった。ストレスによる円形脱毛症で500円玉大の禿が次々全部で6個できた。擁護学校に勤めていた頃、残った髪の毛で苦労して禿を隠していた。子供に面白がって後ろから飛びかかかられ禿が隠せなくなり、もはやこれまでと、バンダナを始めた。」と真面目な顔で答えた。

ある男性が「ペンネームの「萬壱」はどうして出来たのか。芥川賞を萬に一つでも貰いたいという思いからか」と聞いた。萬壱さんは笑いながら「仲間に千三つというニックネームのほら吹きがいますが、ある時、彼とほらの吹き合いをした。「タンザニアにプランテーションを持っている」とほらを吹いたら千三つが信用した。僕の萬に壱つのホラが通用した。その時ペンネームを「萬壱」に決めた。」と話した。

萬壱さんが「登場人物は誰でもいい。状況というか環境が違うだけで同じ登場人物で小説になる。」と話した。萬壱さんは「23年間、教員をした。給食費が払えない子供がいた。なぜ払えないのか教室ではわからなかった。家庭訪問で、6畳一間でクラスの生徒入れて6人住んでいる家庭だった。経済問題からきている。環境や状況が人を変えると家庭訪問で教えられた。」の言葉が特に印象的だった。

最後にある中年の女性が手を上げた。「バッタの涙」もそうだが、萬壱さんの小説はハッピーエンドがない。希望は書かないのか」と聞いた。「自分が心がけていることは本当のことを書くことです。それが僕の役割です。いいか、気に入るかどうかは、読者が決めることです。」と答えた。(了)

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