ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

虹彩には、体質や、現在、過去、未来、のデータが秘められています。虹彩学による虹彩分析を針灸、巨針、食事療法の指針に!

アジア、欧米株値上がり、不景気の株高現象か?(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-08 08:42:52 | 経済学
NY株式市場は、LaborDay休日で9月7日の取引はなかったが、アジア株、欧州株はそれぞれ値上がりした。今朝のWSJ紙によると、アジア株は中国政府が、10月1日の現政権誕生60周年を控えて、株式相場上げ賛成の信号を送ったことが影響していると伝えた。

金相場がトロイオンス1,000ドル近辺を維持していることを好感して、金鉱株、その他鉱物資源株の値上りも、中国株価全般をリードしたとWSJ紙は解説していた。

中国株では上海A株が5連騰で0.7%、つれて香港ハンセン指数は1.5%値上がりした。日経225は、3日間の値下がりが止まり1.3%上昇した。韓国株は変わらずだったが、豪州0.4%、台湾1.0%、ニュージーランド0.8%シンガポール0.8%,インド2.1%それぞれ値上がりした。

欧州株も米食品メーカーKrafts Foodsによる欧州チョコレートメーカーCadbury買収のニュースを好感して、食品株がリードして、全欧州600平均株価指数1.4%,英FTSE100種1.7%,ドイツDAX1.5%,フランスCAC1.4% それぞれ値上がりした。

BroeinDolphine,チーフストラテジスト、MikeLenhoff氏は「我々はなおリセッションの中におり将来について懐疑的である。しかし、企業は、回復ポジションに向けて動きはじめた」と語ったとWSJ紙は紹介している。

「ファンダメンタルズ(経済の基礎的条件)は不透明なままだ。しかし、回復を期待して、企業収益のモ―メンタム(流れ)は「後退」から「安定」に向かっている。年末にかけての投資魅力が増えつつある。」と先のブローカーは話したとWSJ紙は紹介している。

為替市場では、欧州株の値上がりを受けて、ユーロが値上がりした。1ユーロ=1.4301ドルから1.4351ドルへ、1ユーロ=133.69円へ値上がりした。ドルは対円で、1ドル=93.03円から93.13円へ値がりした。日本国債の利回りは低下した。10月先物の原油(WTI)相場は、バレル16セント上げ68.18ドルと小動きに終始した。

今朝のWSJ紙に、RichiardBarley記者は、Growing Confidence?(自信が強まりつつあるのか?)と疑問符ながら「長期的懸念は残るが、リーマン破たんで受けた企業家のショックが和らぎ始めた。企業合併のニュースが増えて来たことがそれを示している。」と書いた。

先般ロンドンで開かれたG20では、一部に懸念された具体的な金融規制の取り決めはなかった。各国政府は、副作用を承知しながらも青天井で政府資金を供給している。米国9.7%はじめ欧米各国の失業率は増え続けていることで、各国の金融当局の信用市場に対する不安感を解消出来ないのであろう。9月7日の株価反発は、不景気の株高を象徴している。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

須磨海浜水族園遊園地風景(スケッチ&コメント)

2009-09-07 19:31:27 | スケッチ


須磨海浜水族園遊園地風景

江嵜企画代表・Ken



小学一年になった孫のベビーシッターを娘に頼まれ須磨海浜水族園へ出かけた。ひととおり水族園を見たあと遊園地へ行きたいと孫はねだった。JR須磨海浜公園駅に着いたあと正面にとんがり帽子を見つけた直後から彼女は遊園地に狙いを定めていたようだ。

この日は関西地方は朝10時過ぎから気温は30度で、あとで豊岡などは今年最高の35度を超えた真夏日だったと知った。24節気の処暑を過ぎてこの暑さである。ところが水族園は家族連れで大賑わいだった。昨年の平成20年3月15日に、JR神戸線の須磨駅と鷹取駅の間に新駅ができたことも足場を良くしたのかもしれない。最寄駅から子供の足でも10分で楽に目的地に着ける。

ここの水族園の目玉の一つのイルカショーが終わったあと大勢の子供連れが隣接する遊園地に出て来たところをスケッチした。孫が遊んでいる隙にスケッチを描き始めていた。「おじいちやん、なに描いてんの?」と孫が聞いた。「わたしも描く」といって手提げカバンをの中から小さなメモ帳を出して、彼女なりに描きだした。ここで変にぐずられると目的のスケッチが仕上がらない。時間稼ぎが出来て幸いだった。

メリ―ゴーラウンドに乗った後、サイクルライダーに乗りたいと孫は注文した。サイクルライダーは遊園地のまわりを一周する。メリーゴーラウンドもサイクルライダーも一回一人300円だった。サイクルライダーはペダルを自分で踏みながらレールの上を走らせるしかけになっている。足が短いのでペダルに届かずしんどかったと孫は報告した。

ところが、絵を描くことに飽きたのか、それともよほど気に入ったのか「もっぺん、サイクルライダーに乗りたい」と注文した。「これでおしまい。」というと、「わかった」といった。300円をもらった孫はゴムまりのように切符売り場まで走った。ご機嫌で戻って来た。イチゴの掻き氷が食べたいとリクエストした。親には気軽に言えないことを孫はおじいちゃんに試している。ついつい、孫に弱いところを見せてしまった。

須磨水族園の入園料は大人1300円、子供500円である。65歳以上は半額になるから助かる。年間切符は大人3000円、子供1200円だからしよっちゅうやって来る家族には割安だろう。

今朝近くの喫茶店で大変な人出だったと報告した。店を最近では手伝っているマスターの奥さんは、ウイークデーでも子供連れが多いよと教えてくれた。関西では私鉄が経営していた遊園地が不景気のあおりで次々閉鎖に追い込まれている。関西だけの話しかもしれないが、比較的手ごろな値段で、若い親も、じいさん、ばあさんもそれなりに遊べる。そんなところに水族園の人気の秘密があるのかもしれない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

米8月雇用統計材料にNYダウ96ドル高(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-05 12:40:08 | 経済学
注目の8月の米雇用統計が発表された。失業率は9.7%へ増加したが、就業者の減少が21万6,000人へ減り方が緩やかになってきたことは好材料であると評価して、9月4日のNYダウは前日比96ドル高、9,441ドルへ上げた。ナスダック、S&P500種平均指数いずれも2%前後値上がりした。

3連騰で注目された金相場は、オンス999.50ドルまで上げたが、数日で12% 強上げたので利益確定の売りが出て、993.85ドルで取引を終了した。今朝のNHK・BSが紹介するブルームバーグに出演した専門家は、ドル先安と見て来週、再び金反発と予測していた。

NY外国為替市場では、米雇用統計が、予想以上に改善しているとの評価から、ドルが小幅買い戻され、1ドル=92.99~93.04円、1ユーロ=132.01~04円で取引された。ロンドンで始まったG20で、アメリカとしては触れて欲しくないドル離れについて何らかの意見交換が行なわれるのであろうか。経済世界ナンバー2の大国の日本は担当大臣が出席しない。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」に出演した、ある日本の銀行のコメンテーターは、米国景気回復期待から株が上げた。来週はドル高・円安に向かうと予測している。ただ昨日出た別の日本の銀行の専門家は、ドル安・円高が続くと予測していた。これだけ見ていてもよく分かる。それぞれがその時々の動きを見て、それぞれの立場、見方で予測している。

為替ついでに言えば、月刊誌「致知」最新号に渡部昇一、上智大学名誉教授は、「ドルはパチンコ玉と同じである。パチンコ玉[ドル]を買わなければパチンコというゲームが出来ない。いくらお金を持っていても、ドルに代えないとゲームが出来ない。よってドルは安泰だ」という専門家がいると紹介していた。

その一方で、渡部氏は、「景気に底入れ感が出ているという人がいる。しかし、CDS(クレジット・デフォルト・スワップ)で生じた隠された不良債権が日本円に換算して40京円(1京は1億の1億倍)ある。いまアメリカはドル札を印刷して問題銀行などに供給して懸命に支えているが、いずれ問題が表に出てくる」という専門家の見方も紹介している。

先のパチンコの玉の話に戻る。パチンコの玉のほとんどを占めていたドルの比率を徐々に下げて、IMFが発行するSDR(特別引き出し権)やユーロ、日本円のウエートを増やそうと中国は既に動き出した。ただ、シフトを一気に進めれば被害を受けるのは米国債を1兆ドルかかえている中国である。SDRを担ぎ出したのも計算づくの中国の国家戦略であろう。

日本では円高は悪、円安は善と、ただ呪文のように唱えている。果たしてそうだろうか。いままでの日本は、一貫した国家戦略がなかった。鳩山政権の為替政策に注目したい。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

NY金相場3連騰で995ドル、原油67ドル台(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-04 08:20:33 | 経済学
『米中「チャイメリカ」は離婚寸前』(Chimerica is headed for Divorce)というタイトルでニ―アル・ファーガソン(ハーバード大学教授・歴史学)の投稿論文が二ュ-ズウイーク日本版最新号に掲載されている。

「アメリカと中国との関係は、脅迫観念に囚われたように貯金をする人と、浪費癖のある人のカップルの結婚生活と少し似ている」と書き、「こういう夫婦は、しばらくはうまくやっていけても、やがて貯蓄家に幻滅して破たんする」と夫婦げんかに例えて米中関係の行く末をズバリ予言していた。

話しは「中国のドル離れが始まる」と発展し、1900年代はじめに、経済的に強く結び付いていたはずのイギリスとドイツとの対立が深まり、ついに戦争に突入した。いますぐにでも米中戦争が起こることはないだろうが、チャイメリカの結婚生活は破たんすると書いた。

危険を告げる信号はなにか。中国がIMFのSDR(特別引き出し権)や金などを増やす動きである。さらに中国は、5~10年の間に、為替レートの管理を止めて、人民元を国際通貨として機能させるといった大胆な行動に出る可能性もあると指摘していた。

先日のWSJ紙の記事といい、今回のニューズ・ウイ-クの記事も底流でドル離れが進むとの見方が米国の論調に目立つ。総選挙前に鳩山氏がNYタイムズに出した原稿の一部に、アジア通貨圏構築のくだりがあるが、アメリカは異常に神経質になっているようだ。

目先の為替の動きはどうか。9月3日のNY外国為替市場で、1ドル=92.61~64円、1ユーロ=131.99~132.06円で取引されたと今朝のNHK・BS「おはよう世界」は報じていた。ここ数日ドル、ユーロを売って円を買う動きが目立つが日本の9月期決算対策の季節的要因との見方もある。一時的ドル売りか、この先長く続くドル売りの始まりか目が離せない。

「おはよう世界」では、アメリカの米経済専門二ユースのブルームバーグが、NY金先物相場が、前日比オンス19.20ドル高、995.80ドルと1000ドルに迫ったと紹介していた。原油[WTI]相場はバレル67.96ドルと前日比横ばいの冴えない動きと比べ対照的である。

9月3日のNY株式市場は、取引終了間際にかけて値を上げ、前日比63ドル高、9,344ドルと5日振りに反発した。慌てる乞食はもらいが少ないというが、9月4日発表の7月の米雇用統計は気になるが、4日間下げたのでしびれを切らせて見切り発車したのかもしれない。

近くの喫茶店でも、友達を失いたくなければ株や為替の話は政治の話と同様タブーとなっている。それはそれとして、ドルの反面教師の金相場の3連騰は気になる動きである。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

気迷い感台頭、ドル、ユーロ売られ、金一時981ドル(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-03 08:39:56 | 経済学
今朝のNHK・BS「おはよう世界」が伝える米ブル―ムバーグニュースによれば、9月2日の、NYダウは薄商いの中、前日比29ドル安、9,280ドルで取引を終了した。ドル、ユーロ共に値下がりし、1ドル=92.23~26円、1ユーロ=131.54~62円で取引された。

NYダウはこの日の値下がりで4営業日連続の下げとなる。株が下げたことで、資金の一部が金市場に流れ、金相場は1オンス=976.60ドルで取引された。銀相場もオンス15.45ドルまで値上がりし、銀鉱山関連株が8~12%値上がりしたと伝えていた。しかし、一部地方銀行で破たん懸念のニュースが流れ、バンカメ、JPモルガンなど金融株が値下がりした。

週末のLaborDay休日を控え、仕事を早めに切り上げ、休暇に入ったことや9月という月は過去の経験則から見て、株価が冴えないことも影響していると今朝のWSJ紙は解説していた。景気回復に対する期待感から経済のファンダメンタルズ(実態経済)を無視して上げて来た反動が出ている。

中国株(上海A株)が月曜日6.7%と大幅に値下がりしたことが、欧米の株式市場の気迷い感を一層強めている。米国、欧州、日本いずれも景気低迷が続いている。その中で、中国のGDP(国内総生産)が今年1~3月期プラス6.1%、4~6月プラス7.9%と増加したことを材料に、中国経済に対する期待感の高まりがNY株価押し上げにも働いた。

中国は昨年11月、4兆元(5,860億ドル)の景気刺激策を発表した。その後GDPも確実に成長した。ところが足元の景気は、中国経済のエンジンである輸出に陰りが出て来ている。一方、一朝一夕に内需は増えないことも、時間の経過とともに、だんだん分かって来た。

WSJ紙によると、中国の今年上半期の銀行貸し出し残高は7.5兆元に膨張した。これは明らかに資産バブルだという評価が欧米のエコノミストの間で急速に高まってきていると指摘していた。経済も中国次第、金融も株価も中国に振り回される時代になった。

経済の基本は雇用である。米調査機関のADPが、8月の米国の民間部門の雇用数が298,000人減少したと発表した。ADPは政府関係の雇用は含まれていないが、米労働省から金曜日発表される8月の米雇用数の先行指標となる。仮に8月の雇用統計で悪いデータが出れば株価を押し下げるだろうと今朝の「おはよう世界」に出たコメンテーターが解説していた。

人間は万物の霊長だと悦に入っているが、所詮、動物である。方向感を失うことを動物は一番嫌う。今朝の気迷い感強い、方向感の乏しいNY株式市場に端的に現れている。為替市場では、ドル、ユーロを売って日本円が買われた。株が駄目ならと、突然、金や銀へ走った。植木鉢を動かした時、玉虫やハサミ虫の慌てふためく姿を人間様も笑えない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

FW: NYダウ185ドル安、原油バレル68ドル(学校で教えてくれない経済学)

2009-09-02 12:06:38 | 経済学
”Inevitable End to Dollar’s Reserve Role?(保有外貨としてのドルの役割の終わりは不可避か?)というタイトルでDennis K.Bermann記者が8月31日のWSJ紙に書いていた。

その記事は、いまから10年後に、2008年の金融危機は、ベアスターンズとリーマンブラザーズが最後の日を迎えた年としてではなく、ドルが世界通貨としてナンバー・ワンの評価を失った瞬間として記憶されるかもしれないという言葉で始まる。

フランスのサルコジ大統領は、「1945年真実だったことはいま真実でない。」と話した。マレーシアの平和活動家のChandra Muzaffar氏は、「ドルは世界中で唯一の保有通貨でない。ドルは米国のヘゲモニー(覇権)の支柱のひとつであった。」と繰り返し発言している。

中国中央銀行は、今年3月、IMF発行のSDRに保有外貨の一部を切り替えると発表した。先週、IMFは過去最大規模の2500億ドル(ドル93円換算:約23兆2000億円)のSDRを発行した。「ドルを追い出すには15年かかる」とフィリピン国会議員、WaldenBello氏は言いながら、同時に「世界は米国経済と外交政策に今や従属しなくてもいい時代になった」と話したとWSJ紙の記事は紹介している。

9月1日、NY株式市場は、金融株が下げをリードして、先週末比185ドル、2%安,9,310ドルで取引を終了した。ハイテク株指数ナスダック2%安、S&P500種平均株価2.2%下げた。原油(WTI)先物相場も株安を嫌気してバレル1.91ドル下げ、68.05ドルで終了した。

今朝のWSJ紙によれば、米保険大手のAIG21%、ファニーメイ18%、フレディー・マック17%、Citiグループ9.2%それぞれ大幅に値下がりした。ただ、Citi株は8月1か月だけで58% 値上がりしていたと書き、反動が出たと解説していた。

8月のISM製造業景動向指数が52.9へ2007年6月来の水準まで回復した。これを受けてNYダウは一時50ドル以上上げていた。ところが金融株値下がりが引き金となりほぼ全面安の展開となった。多くの投資家がスピード違反に気付いて利益確定の動きに出た。

今朝のNHK・BS「おはよう世界」は、ユーロ圏の7月の失業率が9.5%、ヨーロッパ全体でも9.0%へ1999年来最高を記録した。国別ではスペイン18.5%、アイルランド12.5%、フランス9.8%と紹介していた。他の国の失業率では米国9.4%、日本も5.7%である。

家でお父さんが失業でゴロゴロしていたら家族も元気が出ない。今朝のNYダウの値下がりもはしゃぎ過ぎに対する自己調整だ。新型インフルエンザもシーズンインを迎える。失業率が下げ止まるまで、ここしばらくは、投資(外出)を控えた方がいいかもしれない。(了)

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

中観音左右猿猴図(スケッチ&コメント)

2009-09-01 17:24:37 | スケッチ


中観音左右猿猴図

江嵜企画代表・Ken



京都へは結構足を運ぶが、相国寺 承天閣美術館(075-241-0423)は始めてだった。9月6日まで「相国寺 金閣 銀閣 名宝展-パリからの帰国ー」が開かれている。今年5月に、日本画家、森田りえ子パリ個展が開かれた。その時のツア―で、相国寺管長、有馬頼底さんとご一緒出来るというご縁をいただいた。

 京都仏教会の長澤事務長さんから、「名宝展」が開かれていると、前々からお聞きしていたが、気が付いたらあと一週間で閉会である。とるものとりあえず出かけたが、噂にたがわず掛け値なしに素晴らしかった。

 相国寺は明徳3年(1392)室町幕府第3代将軍、足利義満創建である。当の美術館は昭和59年(1984),相国寺創建600年を記念して、相国寺、金閣寺、銀閣寺そのた塔堂寺院に伝わる美術品を受託して建設されたと解説にあった。館内はじゅうたんが敷き詰めらえているせいもあり静かな雰囲気でじっくり鑑賞出来た。

 千利休消息 羽藤様宛とある墨蹟にまずくぎ付けになった。羽柴秀吉と千利休との数奇な運命を想像した。伊藤若冲描く釈迦三尊像はなかでも圧巻だった。昨年秋、パリ市立プチバレ美術館で開催された時も人気を一身に集めたと当時の会場のビデオ画像で解説していた。

 右手に館内庭園を見ながら回廊を抜けて第二展示室では伊藤若冲の牡丹・百合図、芭蕉図とつづきなかでも円山応挙筆の畳3畳は優にあるとおもう大瀑布図は音とともに水しぶきが届かんばかりの迫力だった。

 中観音左右猿猴図 狩野探幽・尚信・安信 三兄弟の屏風絵の前に椅子があったのをこれ幸いと、会場の様子をスケッチした。

 水辺の巨岩に端然と座し慈悲深い微笑をたたたえる観音像を描いたのは長兄の探幽(1602~74),子供を抱えながら水辺に映った月を捉えようとする手長猿を右幅に描いたのが次兄の尚信(1607~50)、夜空の月を指差す猿を左幅に描いたのが末弟の安信(1613~85)と解説にあった。

 出町柳まで足を延ばし家内の里の菩提寺である常林寺のお墓参りを済ませ帰路につ
いた。(了)


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする