ハリックの診断即治療&虹彩と、Kenさんの経済学&スケッチ

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ESM(欧州安定メカニズム)早期実施かと伝えられユーロ安小休止(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-10 11:15:12 | 経済学
ホルムズ海峡をイランが封鎖すれば現在バレル112ドルのブレントオイルは150~200ドルへ急騰するとの専門家の見方が10日付けのCNBC MorningAsia電子版に出ていた。ただ、アメリカが直ちに出撃するのでイランは2週間以上は持ち堪えられないだろう。可能性は少ないと書いていた。ホルムズ海峡を1500万バレル/日の原油が運ばれている。ホルムズ・封鎖というニュ-スが流れただけで、ブレントオイルは寄り付きで25ドル高になるとディーラーは話したと書いていた。9日のNY原油(WTI)はバレル25セント安、101.31ドル、ブレントオイルは同112ドルで取引されたと「ワールドWaveMorning」(経済情報)が伝えていた。

ホルムズ海峡封鎖となればロシアも黙っていないだろう。今朝の「ワールドWaveMorning」で、ロシアRTRは、ホルムズ・封鎖の関連二ユースはなかった。ロシア空母がシリアに寄港したと伝え、シリア駐在ロシア大使が「(寄港は)地域の安定のため」と発言した。ロシア空母はシリア寄港後、地中海中部での演習を拡大する予定だとRTRは伝えた。ロシアは国連安保でもシリアを支援している。ロシアは隣国イランとは、核開発問題でも緊密な関係にある。EUのイラン原油禁輸制裁措置も当然関心事であろう。ロシア空母のシリア寄港は底流ではホルムス海峡封鎖とも当然、連動しているのであろう。

一方、「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した三井住友銀行、呉田真二氏は「NY株式市場は、はじめイタリア大手銀行の増資拡大の報をうけて安く始まったが、ESM(欧州安定化メカニズム)の早期実施に向けて検討されることが、9日のメルケル・サルコジ会談で決まったと伝えられた後安心感が広まり、NYダウは先週末比32ドル高、12,392ドルまで戻した。NY外国為替市場も、はじめ欧州ソブリン危機を嫌気してユーロ安が進んだが、先の独仏首脳会談での進展を材料に対円で1ユーロ=98.06~18円までユーロが買い戻された」などと解説していた。

9日付けのWSJ紙電子版は、「メルケル、サルコジ、ギリシャに圧力」と題する記事を書き「ギリシャが財政規律を守り、自ら財政赤字削減を一刻も早く実行することが大前提である。EUとIMFからの援助や50%借金棒引き措置もギリシャが約束を実行しない限り先に進めない」とメルケル首相は語った。ただ、同電子版は、民間金融機関との間で50%棒引きの話を詰めているが、取り決め後ギリシャ経済が悪化、50%棒引きでも不十分であると関係者は語っていると書いていた。

9日のメルケル・サルコジ会談で、EU新条約が早ければ2月中にも成立すると共同記者会見で述べられた。ところがWSJ紙電子版では、ドイツ銀行は、英国が参加しない新協定には参加の意志は全くないと語ったと書いていた。サルコジ仏大統領は仏大統領選挙を5月に控えている。足元の景気回復を最優先せざるを得ないため歯切れが悪い。財政規律を厳しくすると景気回復の足を引っ張るからだろう。しかし、メルケル首相は「ユーロを維持し同時に強い、近代的な、競争力あるヨーロッパを実現するためにも、確固たる金融システムの確立と経済成長の両立を望んでいる」と語ったとWSJ紙は紹介していた。

先週のWSJ紙記事を読んでいたら、マイナーのチームがメジャーでプレー出来るはずがないとギリシャを酷評していた。少し古いが昨年9月7日号の「ニューズウイーク日本版に「ユーロは、ギリシャという田舎の危機にも耐えられない。ウエストバージニア発のドル危機のようなものだ」と書いていた。しかし、ESM(欧州安定化メカニズム)は、現在あるEFSF(欧州金融安定化基金)を機能拡大した欧州版IMFである。当初、2014年実施で予定していた。それを昨年末の欧州首脳会談で2013年からと前倒しした。それを9日の独仏首脳会談でさらに繰り上げると決めたことになる。メルケル首相の本気度が伝わった。日本ではホルムズ海峡もそうだが、欧州危機問題を誰が対応しているのだろうか。(了)

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アメリカは米大統領選で何でもありになる、争点の雇用問題から目が離せない(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-09 20:00:37 | 経済学
米国で12月雇用が20万増えたという先週末のニュ-スの余韻か、8日付けのCNBC AsiaMorning電子版で2本の記事を見つけた。7日付けのAP通信の「アメリカの雇用危機は数年続く」という記事と8日付けのNYタイムズ、MotokoRich記者の「民間企業:職業訓練、州政府:訓練支援」のタイトルの記事だった。

AP通信の記事によれば、「米国の雇用は2011年、164万増加した。2010年の増加は94万だった。しかし、リーマン・ショック直前の07~09年のそれは610万増だった。1300万の失業者の内560万が半年以上仕事がない。アメリカでは毎月、人口が10万人増えている。現在の増加ペースがそのまま続いたとしても少なくとも回復に2年半以上かかる。その間、苦悶の待機(agonizing wait)を強いられる。」と書いていた。「病院の事務職をしていたが、失職、ここ1年仕事がない。職さえあれば、いまは何でもいい」と37歳の男性は話した。「教育を受けた者と受けていない者で、歴然とした差が出て来ている」とエコノミスト、ParlKrugman氏は話したと紹介していた。

NYタイムズは、米キャタピラー社、ノースカロライナ工場での技術訓練風景から記事が始まる。同工場は400人の訓練に100万ドル(7,700万円)を投資した。同州内のカレッジの技術カリキュラムに430万ドル(3億3,000万円)拠出している。ただ、「技術は日進月歩で2~3年で陳腐化する。その程度の投資ではものにならない。」とある専門家は話している。ノースカロライナ州は繊維・インテリア製品の有数の産地であることもあり、失業率は10%と他洲より高い。州政府は繊維関係で200万ドル(1億5,400万円)予算化したが、失業者は5年で1,000人増えたと書いていた。

一方、ノースカロライナ州には、キャタピラー以外にもグリンスボロのホンダの航空機整備工場、シャーロットのシーメンスのガス・スチームタービン工場もある。州政府は、昨年6月末までの1年間で940万ドル予算化したが、4500の雇用が実現した。雇用一人当たりのコストは2000ドルで減税などのインセンティブに比べれば比較にならないほど少ないなどと指摘していた。ルイジアナ州、ウイスコンシン州などでも最近訓練センターを立ち上げた。政治家も最近ようやく職業訓練に関心を示し始めたとオレゴン州立大、GordonLafer教授は話したと紹介していた。

キャタピラーはCatapilarOnlinの名前で学校を立ち上げ、学費の一部を補助している。キャタピラー工場に隣接しているデル・コンピュータで3年働いていたが失職したDurantさんは、キャタピラー・オンライン講座を受けて、採用された。「給料はデルよりかなり落ちるが、気分がいいんだ。朝、目が覚めるだろう。仕事に行けるんだと思うとワクワクしてくる。20年前カレッジを中退した。2歳になる息子には絶対、卒業させるよ。」と話したと紹介していた。教育を受けた者と受けていない者とで歴然とした差が出て来ている。2本の記事は底流でつながっていることを教えている。

NYタイムズのこの日の記事はノースカロライナ州が舞台になっていた。40年前の古い話で恐縮だが、日米繊維交渉渦中、繊維の産地シャ―ロットもグリンスボロにも出かけた。ゴーストタウンになった元繊維協会の建物がいまも脳裏に焼き付いている。当時、米大統領候補者だったニクソンは、ノースカロライナとサウスカロライナ2州での繊維輸入規制公約が結果として僅差での大統領選勝利に結びついた歴史がある。

仕事をくれる政治家だけが当選する。その意味ではニクソンを責められない。12月のアメリカの雇用が20万増え、失業率が8.5%に下がったとオバマ大統領がまるで鬼の首をとったかのようにはしゃぐ姿がテレビ画面に写っていた。政治家はいずこも同じであるが、特にアメリカという国は大統領選になると何でもありに豹変するから怖い。今年の選挙は雇用問題が争点になっている。月々発表される雇用データから従来以上に目を離すことが出来ない。(了)

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捨てる神あれば拾う神あり:猫の餌掃除に救世主現れる!!(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-08 19:54:29 | 経済学
捨てる神あれば拾う神あり。広辞苑によれば「一方で見捨てる人がいるかと思うと、他方で救ってくれる人がいる。世間は広く、世の中はさまざまだから、くよくよすることはない。」と書いていた。朝一番で例の更地に出かけた。正月を迎えてから、今朝で4度目になる。その都度、猫の餌がない。おかしなことが起こるなと思っていた。「おはようございます。」と更地の路地一本隔てて筋向いにあるさるコンビニ勤務のご婦人が声をかけて来た。「気がついた時にですが、掃除させてもらっています。猫に餌をやる人は絶えません。」と言うではないか。彼女は仕事中、長話はできない。「ありがとうございます。今後ともよろしくお願いします。」と、一言だったが、気持ちを込めてお礼の挨拶が出来、晴れ晴れとした気持ちで帰宅した。

昨年秋に球根を植えたチューリップ畑の上に保温を兼ねて枯れ草を敷いている。今朝それを何気なく取り上げてみたところ、なんと、赤ちゃんの爪ほどだが芽を出しているではないか。暦では小寒である。しかし自然の営みは春に備えて着々と命を育んでいることを実感した。スイセンは昨年暮れからつぼみが膨らんだかと思うと咲き、また咲きしながら新たな株へバトンでつなぐように咲き、ほぼ満開だ。花に近寄ってみると、そこはかとなく心地よい香りが漂う。春はもうそこまで忍びよって来ているなと肌で感じた。

阪神芦屋駅下車、徒歩5~6分あたりに、さる園芸店がある。阪神青木から足を延ばして有機入り固型肥料を700グラムもの2袋買った。店を訪ねるのは今年に入って始めてである。店のおかみさんに、年始挨拶をしたあと暫時立ち話をした。これが結構楽しい。5日から店を開けていると話していた。お礼肥やしということばがある。昨年は様々な花を暦通り楽しませてくれた花や木にお礼をしなければならない。園芸はずぶの素人だが、まずまずの成果を上げているのは、当の園芸店の肥料と相性がいいからだろう。何ごともそうで、相性が良くないとものごと長続きしない。一袋400円だが、ミニマム投資で最大の効果を発揮できており、大いに感謝している。

帰路、例の自宅近くの喫茶店に寄った。馴染み客のひとりがたまたまご夫婦で来ていた。山形を中学1年で飛び出し、東京で皿洗いから彼の人生が始まったと昔話の一端を披露してくれた。9人兄妹の上から6番目で、口減らしの申し子のような人間だと淡々と話してくれた。手に職を付けていたお陰で、70半ば過ぎたいまもお呼びがかかる。神戸へ移り住んで今年で37年になりますと話していた。こんな話は誰も聞いてくれませんがね、と言いながら、年を感じさせない笑顔で話してくれたことが嬉しかった。

当の喫茶店のマスターのお里の山ひとつ超えたところに関西電力、美浜原発がある。近くに4つの豪華な施設と道路がある。いずれも原発の見返り、俗に言う「迷惑料」で出来た。美浜原発は40歳を過ぎた。40年経過した原発は原則廃炉にすると日本政府は初めて公に口にした。関係者の間では当然の秘密だった。もし廃炉になれば、原発にどっぷり漬かった生活を続けていたから、故郷の村の生活はお先真っ暗だと話していた。神戸に住んでいても、頼むから美浜原発が爆発しないで欲しいと、ただただ祈るばかりである。

神戸は震災からこの1月17日で17年を迎える。Before震災、After震災と言うだけで、神戸在住で震災経験者はたちまち意気投合する。フクシマは神戸の比ではない。しかし、捨てる神あれば拾う神ありという言葉を時に思いだしていただき、頑張って欲しいと常々思っている。毎日のように伝えられるフクシマからの地震情報は、正直、気がかりでならない。フクシマで震災を経験された方の心労はいかばかりかとテレビ画面に地震速報が流れるたびに心が痛む。(了)

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12月米雇用統計、20万雇用増、失業率8.5%に騙されてはなるまい?(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-08 10:29:54 | 経済学
米国の12月の雇用統計で、前月比20万雇用が増え、失業率が8.5%へ下がったことに関連して、7日付けのWSJ紙で2つの記事が目に付いた。BrendaCronin記者は「データは複雑な中身をマスクしている」と書き、JohMitchell記者とPatrickO’connor記者は連名で「緩慢な米国景気回復で共和党大統領候補に難題提供か」という切り口でまとめていた。

Croin記者は、失業率とは、「仕事を探している(失業している)人」を「分子」に、「仕事をしている人」と「仕事を探している人」の合計を「分母」に置いて出された比率である。「仕事を探している状態【失業】」と「仕事をしている状態【雇用】」の中身が問題だと指摘、例えば「仕事を探している人」の数の中に、「働きたい仕事が見つからず仕事探しを諦めた人」は「分母」に入っていない。そんなグループには①軍に入隊した、②年金生活に入った、③学校に戻ったケースが挙げられる。一方、「仕事をしている人」の中には「不満足だが仕事をしている人やフルタイムで仕事をしていない人」が含まれている。失業率というデータは必ずしも実態を反映していないと書いた。

Corin記者は,12月たまたま失業率が8.5%へ低下したが、①足元のアメリカの景気回復が極めて緩慢であることや欧州の金融危機も改善の兆しが見えない。②雇用者と被雇用者の間で技術レベルでミスマッチ状態にある、③住宅価格が上がらず家が売れない。動けない。自由に職探し出来ない、④効率優先の流れが定着、雇用者が安易に人を採用しなくなったなど、さまざまな構造問題が底流にあることから失業率は下がらないだろうと書いていた。

Michell&O’connor記者連名の記事は、12月の失業率8.5%はオバマに有利に働くだろう。11月に行われる米大統領選挙にとって失業率の低下はオバマにとってはグッドニュースだった。一方、共和党にとっては、オバマをたたく材料を失い、共和党には逆風となると書いた。その一方で、アメリカは20万雇用が増えてもなお1300万人が失業している。ヨーロッパ経済がこの先悪化を続ければ、再び米国の失業率も増加する。12月の20万増加の中では、運輸・倉庫業で5万増えた。UPS社に見られる宅配業者の臨時雇用増が貢献した。1月にはそれが減る。その分失業率は増加する。失業率が増えるとオバマは叩かれるだろうと書いていた。

ヘルスケア分野は12月に2万3,000人増え、年間通して31万5,000雇用が増えた。この分野は今後もふえるだろうと分析していた。ただ、財政赤字増加で、地方自治体の雇用は減少を続ける。12月の雇用数でも1.2万減ったと書いていた。一方、民間企業は雇用を増やすであろう。しかし、それはあくまでSelective かつvery diligentに振る舞うという言葉で記事を結んでいた。Selectiveとは直訳すれ選択的である。つまり誰でもどの分野でもといかない。Dilgentとは平たく言えば真面目に頑張るという意味である。しっかり仕事に励んでもらえる人でないと雇わないという雇い主のシビアな姿勢を示している。

日本でも新規採用試験が本格化して来ている。雇われる方は大変だが、内外ともに悪材料山積で、雇う立場はそれ以上に大変だろう。少しでも優秀な人間を雇うべくよりselective 選択的になる。語学が出来ない人は採用が難しいとよく言われている。しかし、母国語の日本語が十分に喋れず書けないようでは、語学以前の問題である。ありがとうのひとことが素直に言えない。挨拶ひとつ出来ない若者が増えていると巷間伝えられる。ノホホーンとした気持ちで就職戦線に乗り出しても、酷な言い方かもしれないが、あっさり落とされるだろう。

アメリカやスペインの出来ごとは、他人事では済まされまい。一人一人が、自分の足と頭で行動する、当り前の時代が日本にも訪れたのかもしれない。ゼロから鍛え直す好機到来と捉えたい。(了)

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ジャンヌダルク生誕600年、足元の経済忘れ、サルコジさん、ご機嫌:6日フランスF2で紹介

2012-01-07 09:49:34 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



「ワールドWaveMorning」で一日が始まる。今朝のニュースでは、フランスF2が、ジャヌダルクは、1412年1月6日生まれ、生誕600年にあやかってフランスのサルコジ大統領がジャンヌダルクの生家など訪れた。ドゴールもミッテランもシラクなど歴代のフランス大統領全てがジャヌダルクを選挙に使った。彼女はどんな組織にも属さない。祖国愛、他人のせいにしない象徴だからだ。当然のごとく野党社会党首、オランダ氏は、選挙目当てのパフォ―マンスだと批判したと解説していた。足元のフランス経済は高い失業率を受けて、フランス国債格下げ懸念が消えない。国民の目をいっ時でも逸らしたいのだろう。

オバマ米大統領が、アメリカが2正面戦略を止める、アジア太平洋に重点を移す、海軍と空軍に力を入れるなどと発表したが、それに対するロシアRTR,中国の反応が面白かった。ロシアRTRは、「中国を念頭に置いた政策である。しかし、アメリカは、中国の名前を一切表に出していない」と解説していた。そのあとで、アメリカは、イスラエルとの軍事演習を前倒しして実施する。これはイランの動きに対抗するためである。イランの動きを警戒するイスラエルを意識した動きであると解説していた。

一方、中国の反応について、香港ATVは、アメリカのアジア太平洋シフトは、中国を包囲すること、中国に対抗するためであると冒頭にコメントした。中国は公式にコメントしていないと前置きして、空母建造、潜水艦整備と併せ、中国は軍の近代化に拍車をかけてくるだろうと中国の考え方を中国政府関係紙の記事を紹介していた。シンガポールCNNは中国政府はアメリカとの新たな連携を望んでいないと冒頭に紹介、現在、キャンベル次官が日本訪問中だと紹介していた。肝腎の日本人はオバマのアジア太平洋シフトについては、喫茶店でも話題にさえならない。

喫茶店で話題にならないことでは、アメリカ経済もそうだ。まして欧州危機、ユーロ安もそうだ。6日、NY外国為替市場でユーロが対ドルで売られ、1ユーロ=1.27ドルまで値を下げ、対円でも、1ユーロ=97.89~94円で取引された。ドルは対円では、1ドル=76.97~99円でもみ合い状態にあると「ワールドWaveMorning」に出演した三菱東京UFJ銀行、岩岡聡樹氏は解説していた。6日のNY株式市場は、アメリカの12月の雇用が前月比20万増加、失業率が8.5%へ低下したにも関わらず、欧州の失業率が10.2%と依然厳しい。特にスペインは22.9%と極端に悪いことを嫌気、NYダウは、前日比55ドル安、12,359ドルで取引を終了した。失業率22.9%のご当地、スペインTVEは、ギリシャの失業率がスペインに次いで18.8%と伝えたあと、スペインでは25歳以下の失業率が49.3%,若者の2人に1人が失業している異常事態である。財政再建の施策が進めば益々雇用情勢は悪化するだろうと解説していた。

「ワールドWaveMorning」「世界の扉」コーナーでは、WSJ紙日本版編集長が登場、1週間の動きの中でWSJ紙を通じて特徴的ニュ-スを紹介していた。米失業率が8.5%に低下したが、ひと月だけの動きに過ぎず油断出来ないと話していた。昨日モーニングサテライトに出演した専門家も12月デ―タは例年大きく変更されるから安心できないと指摘していた。40年前の筆者自身のワシントンでの体験でもアメリカ政府は統計をさも当然であるかの様に修正することを実感した。6日のNYダウ値下がりにも12月は雇用が20万増えたが11月の雇用 データを下方修正したことが影響したという指摘もある。

自宅近くにおいしいおでん屋さんがあり重宝している。年末、おでんをまとめて注文すると炊き込まないで大きなお鍋に入れてくれることが習いとなった。6日からオープンした。カラのお鍋に気持ちお礼にとおかきを入れて返した。「こちらは商売なんやから気にせんといてね」といいながら気持ちよく受け取ってくれた。おでん屋のおかみさんとのやりとりで元気をもらった。(了)

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中国政府、自動車産業国産優遇へシフト?:6日付けWSJ紙電子版(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-06 23:26:06 | 経済学
「中国自動車産業で国産奨励に向けて政策シフト」というタイトルで、6日付けのWSJ紙電子版に、SharanTerlep記者が書いていた。中国政府は、外国企業に優遇税制を実施して来た。今後は撤廃する。その分外国メーカーのコストは上がる。外国企業は、コマーシャルベースでの競争に絞られるようになる。中国は昨年、キャデラックなどデラックス車への輸入関税を引き上げたなどと一つ一つルールを変更してきていると書いていた。

GM,Ford,VolksWagenなどの外国メーカーは、工場新設など含め中国での生産活動になんらの変更もないと、全てのメーカーがインタビューで答えている。しかし、その一方で、コンサルタント会社、Dunne&Co,CEO,MichaelDunne氏は「中国人は決して急激に(abruptly)やらない。徐々に(grduallly)に進める。要らなくなれば即追放する。」と語った。インドのTata,JauarLadRober,CEO,RelfSoeth氏は、「中国の国産優遇政策へのシフトは、全くサプライズでない」と語ったと記事を結んでいた。

たまたま、6日夕方、NHKBSの番組で、中国で商売する、アフリカ人バイヤーとの密着取材の様子を見た。中国は、アフリカ人に無制限に近い形で入国ビザを発行していた。それが昨年あたりから自由にビザが取れなくなった。インタビューを受けたあるアフリカ人は「10年後、アフリカ人の事務所は中国本土ではゼロになっているだろう。」と話していた。あるバイヤーは「中国人は利用するだけ利用する。必要がなくなれば殺してしまう。それが中国人だ。」と話していた。余りにも分かり易くて言葉もない。冒頭のWSJ紙の記事も根っこは全く同じことを言いたかったのだろう。

現役時代,さる商社の人から聞いた話である。日本人はサンプル帳を中国人バイヤーに次々見せる。それに対して、中国人バイヤーは、自分からはサンプルを出さない。日本人は自分がいかに優れているかを見せようとする。それが仇になる。敵に手の内をまるまる見せている。そのことに頭が回らないのだと話していた。日本の外交ベタも根は同じだろう。

以前にも書いたが、中国人はさなぎに卵を生みつける。さなぎを決して殺さない。卵は幼虫に孵る。幼虫はさなぎを餌にして育つ。決して急激にやらない。国産自動車が育つまでは外国メーカーを受け容れ、育て、必要がなくなると捨てる。WSJ紙のSalaTarlep記者はそのあたりを十分わきまえて今回の記事を書いたのではないか。

NHK朝ドラ「カ-ネ―ション」が好調な滑り出しを見せているそうだ。コシノ3姉妹の母親の物語である。日本が戦争に負けて70年近くなるから、特に敗戦前後の日本の様子を当のドラマを通じて垣間見ることが出来る意味でも貴重である。神戸も昭和20年(1945)3月、5月の米軍の空爆で焼け野原になった。真っ先に焼け野原に出来たのは、現JR三宮駅南のパチンコ店である。そこが北朝鮮への軍資金源になっていたという話は長じるに及んで知った。

神戸は軍需産業が密集していた。最初の空襲は3月17日、5月にかけて米軍の激しい空爆に見舞われた。見事に復興した。そして17年前の震災である。いまでは大震災と言えば外国人でも、フクシマである。それまでは震災と言えば、関東大震災に次いで、コウベだった。コウベ大震災の時、町の古老が、地震は怖かった。しかし、頭の上から爆弾が落ちて来ないから地震の方が楽だと話していた。神戸株式会社と揶揄された神戸市財政はいま大赤字である。震災の負の遺産を引きずっている家族も多い。震災の清算はいまだ終わっていない。

今朝も書いた。年寄りが、若い世代に語り継いでいく仕事は多い。甘いかもしれないが、書き残しておけば孫がひょっとして目にしてくれるかもしれない。そういう思いでパソコンを、日々、たたいている次第である。(了)

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効果があると思うと「偽薬、プラセボ」でも効き目がある?(学校で教えてくれない経済学)

2012-01-06 10:47:12 | 経済学
4日付けのWSJ紙日本版に、「偽物」と分かっていても、治療に効果を発揮する「偽薬(ぎやく)、プラセボ、Placebo」の話が出ていた。ハーバード大学のプラセボ研究プログラムのディレクターであるテッド・カップカプチュク氏は、プラセボを摂取した患者は苦痛が軽減し、一部の症状が大きく改善、生活の質がいく分向上した。なぜプラセボは、真の治療でないと知らされたあとでも効果を発揮するのか。期待感がその一因だと話したと、Shirley S.Wang記者が書いていた。効かないと思いながら飲んでいたら高価な薬でも効かない。

ロシアRTRは、EUがイラン産原油輸入禁止に基本的に合意したことを受けて、イラン大統領の方からロシア大統領に電話してきたと二ユースの頭にコメントをいれたところが面白い。電話の内容は伝えないで、「中国はイランから原油を20%輸入している。中国抜きにイラン原油問題は進展しない。米ガイトナー財務長官が来週、中国を訪問する。アメリカは、原油輸入禁止に向けて中国を説得する予定だ」と紹介していた。

ドイツRTRもEUがイランからの原油輸入原則禁止を決めたと伝え、EUのイランからの原油輸入は5.8%、ドイツは1.6%のみである。ドイツはロシア、ノルウエ―、英国など政治的に安定している国から原油の多くを輸入している。ただ、ガソリンの値段に具体的にどのような影響が出るか今のところ分からない。イラン原油に多くを依存しているギリシャはEUの輸入禁止に反対している。EUはイラン原油輸入禁止について基本的合意は得られた。具体的対応は現段階では決まっていない。イランはイラン原油を禁輸すればホルムズ海峡を閉鎖すると脅していると紹介していた。

英BBCは、オバマ大統領が、アメリカの国防戦略の見直しを発表したと日本時間、朝7時のニュースで報じ、厳しい財政環境、中国の台頭を受けて、アメリカは、アジア太平洋に戦力を集中することになった。同盟国イギリスにとっても大きな影響が出て来ると冒頭にコメントした。この先10年でアメリカは軍事費を4,500億ドル、場合によっては1兆ドル削減、欧州陸上部隊を数千人減らす。NATOの今後にも影響が出る。アメリカは圧倒的軍事力を誇ってきた。それは過去のものになると明快だった。ドイツZDFもオバマ演説を伝え、ヨーロッパの駐留兵を数千人削減する。アジア太平洋に重点配備する、2つの戦争を同時に出来なくなった。この先10年で国防費を3,460億ユーロ、軍隊を5万人減らす。アメリカはかって世界の警察だった。アメリカにはその意志も能力もなくなったと英BBC同様のトーンで放送していた。

一方、5日のNY株式市場では、NYダウは、欧州金融危機懸念からはじめ130ドル以上値下がりした。取引途中に民間調査機関が12月の米民間部門の雇用数が予測を上回ったニュ-スが入り、6日発表予定の米労働統計に期待感が生まれ、前日比2ドル安、ほぼ横ばいの12,415ドルで取引を終了した。「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演した大和証券キャピタルマ―ケッツアメリカ、シュナイダ―恵子氏は「12月の米雇用統計期待から値を戻した。一方、ハンガリー、フランス国債の入札低調から、ユーロ危機は深刻化するとして、ユーロは売られ易い状態が続いている。」などと解説していた。NY外国為替市場では、1ユーロ=98.63~68円とユーロが下げ、ドル円相場は、1ドル=77.11~12円と狭いレンジ内で推移した。NY原油(WTI)は小幅安のバレル101.81ドル、NY金相場は、トロイオンス7.50ドル高1,610.40ドルで取引された。

小学2年の外孫が正月やってきた。冬休みの学校の宿題でおじいちゃんの子供の時の様子と写真があれば欲しいと言った。爆撃を受けた校舎が完成した昭和22年3月に写した小学2年の時の写真を当時の話をしたあとでコピーして孫に渡した。次の世代に伝える年寄りの仕事はまだまだ多いと思っている次第である。(了)

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ありゃー、そうだったのか「食べログ」は

2012-01-06 08:20:24 | Webニュースより
今朝は久しぶりに朝のモーニングショーを見ていたら、「食べログ」の「口コミ業者」のことをやっていた。

以下はgooニュースより

「食べログ」やらせ書き込み、請負39業者が…
(読売新聞) 2012年01月05日 20時25分
 価格比較サイト大手「カカクコム」は5日、運営する飲食店の人気ランキングサイト「食べログ」で、順位を上げるため、好意的な口コミの投稿などを請け負う業者が昨年末までに39業者確認されたことを明らかにした。

 同社によると、サイトに登録されている飲食店から昨年1月に情報提供があり、調査した結果、これまでに複数の飲食店で業者から「10万円で好意的な口コミを書き込む」などの勧誘があったことが判明した。同社は各業者に警告文書を出して不正な投稿をやめるよう要請したが、「応じない場合は今後、法的措置も検討する」としている。


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休むも相場。余りに極端な悲観論はいただけない。「欧州経済メルトダウウン?」

2012-01-05 10:43:18 | 経済学
(浜同志社大教授:5日、モーニングサテライト出演(学校で教えてくれない経済学)


同志社大学教授の浜矩子教授が5日朝のモーニングサテライトに出演し、欧州経済はいまやメルトダウン状態にある。リーマン危機は金融危機だった。今回は財政危機である。根本的に違う。昨年末、ドイツ国債が売れ残った。ドイツという本丸に火がついた。メルトダウン寸前の状態であることを象徴している。経済がおかしくなると政治もうまくいかない。2012年、多くの国でリーダーが新しく選ばれる。それがまた不安定化を進めると極端なまでの悲観論をぶっておられた。

一方、5日付けのCNBC電子版に、なぜNYダウは上げるのかというタイトルで、JeffCox記者は、ドイツ銀行、証券ストラテジスト、Binky Chadha氏の見方を紹介した。アメリカの株価が上げるのは安いからだとした上で、7つの理由として、①極端な悲観論が後退した、②M&A(企業買収)が進む、③配当増加、④株価上昇が株価を上げる,⑤アメリカはリセッションに入らない、⑥ヨーロッパはみかけほど悪くない、⑦共和党が議会をコントロールしていると並べていた。

同じCNBC電子版で、ChristinaCheddarBerk記者は、12月31日締めを米ディスカウト協会・ゴールドマンサックス調べによる米ホリデー商戦を総括し、売り上げは3.1%増えたが、一部量販店が値下げ競争と時間延長の結果、利益は減ったとレポートしていた。神戸でも元旦から店を開けるスーパーがある。営業時間も延長した。結果はどうだったのだろうか。福袋は効果があったと伝えられる。しかし、傍目からみていると、デパート、量販店、コンビニ入り乱れて文字通り消耗戦争に突入している。

一方、5日朝の「ワールドWaveMorning」(経済情報)に出演したみずほコーポレート銀行、荒井守氏は「5ケ月振りの高値の反動で利益確定売りが出て安く始まったが、12月の米車販売好調を材料に持ち直し、4日のNYダウは、前日比21ドル高、12,418ドルで終了した。スペインがIMFとEUに支援を求めたと伝えられ、ユーロが1ユーロ=99.05円まで売られたが、米株持ち直しで1ユーロ=99.28~35円まで戻した。米個人消費が確実さを見せるかどうかは、雇用改善が不可欠である」などと解説していた。NY原油【WTI】はバレル26セント高、103.22ドル、NY金先物はトロイオンス12.20ドル高、1,611.90ドルで取引された。

その他の「ワールドWaveMorning」では、米ABC,米CNNともに、アイオワ予備選で、本命視されていたロムニー氏が8票という僅差でサンドラー氏に勝った。バークマン氏が撤退を表明したと伝えた。8月の共和党大会に誰が選ばれるのか。情勢は混とんとしていると解説していた。それでもオバマに対抗できる候補者が今の共和党にいない。ところが、オバマは安泰なのかというと、そうではない。民主党もオバマに対抗できる候補者が民主党にいないと伝えらえる。それがアメリカの政治の現実なのだろう。

上海RTSが今朝の放送で、日本の総理大臣の新年演説の様子を時間を割いて紹介していたのを見てオヤッと思った。日本では総理大臣の年頭挨拶に失礼ながら関心を持つ日本人はほとんどいない。近くの喫茶店でも総理が何を話したなどということは話題にさえならない。3:11フクシマ原発事故以降、特にではあるが、日本国民は、総理に限らず日本政府の発言を一切信用しなくなった。今年、日中国交40周年を迎える地ならしとも見えるが、今朝の中国の報道ぶりが妙に印象に残った。

浜教授の極端な悲観論も分からぬでもない。しかし、フクシマ原発にかこつけてメルトダウンは正直いただけない。欧州の財政危機も、甘くはないが「ユーロ共同債」発行に道筋をつけられれば、ユーロ救済の目がないわけではない。人間、先に希望がなければ生きられない。「休むも相場」といいう言葉がある。元旦からお仕事も結構だが、体を壊したら、元も子もないではないか。(了)

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好スタートを切ることはレースに勝つ鉄則だが、ゴール出来るかは別問題だ:」NYダウ179ドル高

2012-01-04 12:47:56 | 経済学
(学校で教えてくれない経済学)



慶大の、俗にいう「落研」にいた遠縁のN兄が、「客席のだれでもいい。一人選んで話を始める。しばらくするとその男がうなずき始める。池に石を投げた時に波紋が広がるように、男の右、左が頷き始める。そうなると、もう、しめたものだ」という話を、かれこれ50数年も前の学生時代にしていた。実は、3日の朝、落語家、立川談志さんの落語をNHK・BSでたっぷり聞く機会があった。そのとき、先の話を、ふと思い出した。彼は、敵も多かったが上方落語にも一目置いていた。落語協会に所属していなかった。多くのお弟子さんの中から力のある落語家が育って来ているという話が印象に残った。

2012年に向かって世界の政治家がどのように取り組むか。4日朝のこれまたNHK/BSだが、「ワールドWaveMorning」が精力的に紹介していた。台湾、1月14日、ギリシャ、2月19日、ロシア3月4日、フランス、4月22日、メキシコ、7月1日、中国、10月、アメリカ、11月6日、韓国、12月19日で、それぞれ国のリ―ダ―を決める選挙があると頭に紹介した。日本も総選挙が近いという話が日本国内だけだが正月番組で盛んに取り沙汰されていた。

中でも注目の一つはアメリカ、日本時間、4日午前10時からはじまるアイオワ州選挙を取り上げた。専門家が登場して「アイオワは誰が大統領候補になるかを予測する重要な選挙だが、そこで選ばれた人間が最後まで残ったケースは極めて少ない。」と話していた。スタートダッシュは、全てのレースで重要である。しかし、ゴールに誰が入るかは、別の話another storyであることを言いたかったのであろう。

アメリカ人の弁護士と昔、仕事柄、毎日、話す機会があった。彼らの口から先の「別の話」、another storyという言葉がしばしば出て来た。「もう一杯やるか?」という時もanother round?という言葉を使う。中学の英語の教科書にもone after another(次から次へ)と言う言葉が既に登場している。しかし、当時教えていただいた英語の先生からは、不幸にして、anotherという言葉のニュワンスまで教えてもらえなかった。

「ワールドWaveMorning」は欧州金融問題を「世界の扉」のコーナーで正面から取り上げた。英BBCも欧州金融危機をトップで扱い「2012年は散々な年だった。ユーロ圏の対立が深まり、メルケルもサルコジも年明け挨拶で「新年、おめでとう」とは行かなかった。メルケルは「ユーロ危機に結束して当る。ヨーロッパはさらに強くなる」と言い、サルコジは「暗闇の中に明かりを見出そう」と言うのが精いっぱいだった。「2012年には大きな期待は持てそうにない」と突き離した。

一方、「ワールドWaveMorning」(経済情報)は、3日のNY株式市場で、NYダウが昨年末比179ドル高、12,397ドルと好スタートを切ったと紹介した。当の番組に出演したみずほコーポレート銀行、荒井守氏は「中国の12月の景況感指数が50を超えたことを好感して、年初からアジア株が軒並み上げた、欧州株もドイツ株がリードして上げた。リスク許容度が高まった動きを受けて、ユーロが1ユーロ=1.30ドル台へ反発した。一方、ドル円相場は、1ドル=76.90円から同76.63円へドル安が進んだ。2012年は①ヨ―ロッパ債務危機、②アメリカ景気、③中国不動産市況がキーワードになる。ヨーロッパはドイツがどの程度譲歩出来るか、アメリカは調子は上向きだが不透明な要素を残す。追加の金融緩和QE3もありうる、中国はインフレ抑制から成長へどこまで踏み出すか、その意味で不動産の動きから目が離せないと総括していた。

3日、NY原油(WTI)はホルムズ海峡封鎖懸念もあり、バレル4.13ドル高、102.96ドル高、NY金相場はトロイオンス33.90ドル高、1,599.70ドルを付けた。2012年は金融緩和の年と、臭いを嗅いだ鳥(投機資金)が餌場に集まって来た気配濃厚である。(了)

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