15日放送ワ―ルドWaveMorning(学校で教えてくれない経済学)
スペキュレーション(Speculation)のラテン語の本来の意味は遠くを眺めることである。英和辞典には①深く考えること、②空論、③投機と出て来る。スペキュレーター(Speculator)を引くと①思索家、理論家、空想家、②投機家、相場師、山師とある。哲学者は深く思索する代表的人物とされているが、スペキュレーションと聞いただけで「投機」と読み、忌避する。遠くを眺めることであることを忘れている。円が売られ、それはアベノミックスの成果と喧伝されているが、水平線の彼方にはドル高の浪がしらが見始めたので、本来のスぺキュレーターがドルをせっせと仕込んでいるに違いないと、勝手に想像している。
3月13日付けのWSJ紙電子版に『Firing Up a Stronger Dollar』のタイトルで、LiamDenning記者が「アメリカの原油輸入額は、ピーク時の2005年、米消費の60%を占めていた。2014年、それが32%へ減ると米エネルギー省が発表した。10年前、アメリカ企業は争って天然ガスの輸入基地建設に走っていた。シェールガス革命で彼らは今、輸出の話題でもちきりだ」と記事冒頭に書いていた。最大の効果はアメリカの貿易赤字削減に現れる。原油輸入コストはピークGDPの3%を超えていた。現在、それは1.7% であると記事は続く。持ち出しが減る一方で収入が増える。アメリカは双子の赤字、つまり財政の赤字と貿易赤字を抱えていた。特に貿易赤字はアメリカに為替レート変更を余儀なくさせた。70年代の日本たたきはその一例に過ぎない。膨大な貿易赤字解消のめどが水平線の彼方に見え始めて、この先ドル買い戻しの動きが静かに進行していくとの見方が増え始めた。
15日朝放送の米ブルームバーグは珍しく時間を割いて、米ル―財務長官とのインタビューを紹介、彼は米議会の予算審議のプロであるが、財務省就任後もいままで、全く存在感を示していない。何故彼を選んだのか疑問の声も出ている。今、猛烈に勉強している。アメリカの財務長官はどういう仕事をするかと言えば、金融の外交官である。最初の訪問国に中国を選んだ。米中関係はアメリカにとって最重要課題だから当然だと解説していた。ケリー国務長官は最初の訪問国にドイツを選んだ。余談ながら安倍首相は就任後最初の訪問国にアメリカを選んだがアメリカに断られアジアに変更したと伝えられる。
一方、14日、NYダウは前日比83ドル高、14,539ドル、10連騰で史上最高値を更新した。NY原油(WTI)はバレル93.07ドル、NY金はトロイオンス1,590.60ドルだった。NY外国為替市場では、小動きで、1ドル=96.11円、1ユーロ=124.99円だった。ワ―ルドWaveMorning「経済情報」に出演した大和証券キャピタルマ―ケッツアメリカ、シュナイダ―恵子氏は「ダウ連騰は、アメリカ経済が本格的回復へ向かい始めたからだ。2013年のGDP成長率見通し1.5%増を3%増へ修正する動きも見られる。ただ、雇用はまだ弱いとバ―ナンキは思っている。今後の米FOMCの動きを注目している」などと解説していた。
米国は、財務長官にロ―・キ―の人物を選んだ。それは米国の自信の表れかもしれない。(了)
スペキュレーション(Speculation)のラテン語の本来の意味は遠くを眺めることである。英和辞典には①深く考えること、②空論、③投機と出て来る。スペキュレーター(Speculator)を引くと①思索家、理論家、空想家、②投機家、相場師、山師とある。哲学者は深く思索する代表的人物とされているが、スペキュレーションと聞いただけで「投機」と読み、忌避する。遠くを眺めることであることを忘れている。円が売られ、それはアベノミックスの成果と喧伝されているが、水平線の彼方にはドル高の浪がしらが見始めたので、本来のスぺキュレーターがドルをせっせと仕込んでいるに違いないと、勝手に想像している。
3月13日付けのWSJ紙電子版に『Firing Up a Stronger Dollar』のタイトルで、LiamDenning記者が「アメリカの原油輸入額は、ピーク時の2005年、米消費の60%を占めていた。2014年、それが32%へ減ると米エネルギー省が発表した。10年前、アメリカ企業は争って天然ガスの輸入基地建設に走っていた。シェールガス革命で彼らは今、輸出の話題でもちきりだ」と記事冒頭に書いていた。最大の効果はアメリカの貿易赤字削減に現れる。原油輸入コストはピークGDPの3%を超えていた。現在、それは1.7% であると記事は続く。持ち出しが減る一方で収入が増える。アメリカは双子の赤字、つまり財政の赤字と貿易赤字を抱えていた。特に貿易赤字はアメリカに為替レート変更を余儀なくさせた。70年代の日本たたきはその一例に過ぎない。膨大な貿易赤字解消のめどが水平線の彼方に見え始めて、この先ドル買い戻しの動きが静かに進行していくとの見方が増え始めた。
15日朝放送の米ブルームバーグは珍しく時間を割いて、米ル―財務長官とのインタビューを紹介、彼は米議会の予算審議のプロであるが、財務省就任後もいままで、全く存在感を示していない。何故彼を選んだのか疑問の声も出ている。今、猛烈に勉強している。アメリカの財務長官はどういう仕事をするかと言えば、金融の外交官である。最初の訪問国に中国を選んだ。米中関係はアメリカにとって最重要課題だから当然だと解説していた。ケリー国務長官は最初の訪問国にドイツを選んだ。余談ながら安倍首相は就任後最初の訪問国にアメリカを選んだがアメリカに断られアジアに変更したと伝えられる。
一方、14日、NYダウは前日比83ドル高、14,539ドル、10連騰で史上最高値を更新した。NY原油(WTI)はバレル93.07ドル、NY金はトロイオンス1,590.60ドルだった。NY外国為替市場では、小動きで、1ドル=96.11円、1ユーロ=124.99円だった。ワ―ルドWaveMorning「経済情報」に出演した大和証券キャピタルマ―ケッツアメリカ、シュナイダ―恵子氏は「ダウ連騰は、アメリカ経済が本格的回復へ向かい始めたからだ。2013年のGDP成長率見通し1.5%増を3%増へ修正する動きも見られる。ただ、雇用はまだ弱いとバ―ナンキは思っている。今後の米FOMCの動きを注目している」などと解説していた。
米国は、財務長官にロ―・キ―の人物を選んだ。それは米国の自信の表れかもしれない。(了)