思索の日記 (クリックで全体が表示されます)

武田康弘の思索の日記です。「恋知」の生を提唱し、実践しています。白樺教育館ホームと共に

ソクラテスープラトンのイデアとは? (哲学?)

2005-01-01 | 恋知(哲学)

人間にとって、真に実在するものは、意味と価値の世界である。
単なる事実というものはない。

人間にとって、単なる物質―例えば「椅子(いす)という物質」が実在するわけではない。真に実在するものとは、「椅子の意味」である。 この原理を徹底させることが、イデア論の意味であり、目的です。イデアとは、哲学の核心なのです。

したがって、イデア論を否定し、否定したことで生じた論理的破綻(はたん)を「目的因」(雨が降るのは、植物が育つのに必要だからだ!)の導入で糊塗(こと)したアリストテレスの学問は、神学に通ずるものであり、「学問体系」ではあっても哲学ではありません。

不幸なことに、キリスト教をバックボーンとするその後のヨーロッパ哲学の主流は、神学を隠し持つ哲学=哲学・学へと変質したのです。

神学的哲学=悪しき形而上学(けいじじょうがく)=学問主義的哲学から<哲学>を取り戻すためには、イデア論の了解が不可欠です。

哲学とは、「意味論」のことであり、意味のない「事実」は存在しないことの明晰な自覚なのです。



(これは2002年9月11日に書いたものですが、新年にあたり「哲学の核心」を、ブログ上に発表します。) 2005年1月1日 武田 康弘





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