Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

梅雨寒

2020年06月22日 23時00分28秒 | 俳句・短歌・詩等関連

★梅雨さむし鬼の焦げたる鬼瓦      加藤楸邨

 「広島」という前書きがある句。1970年の句である。「鬼の焦げたる鬼瓦」とは、原爆の熱風で焦げた鬼瓦である。ここで「梅雨さむし」は、焦げた鬼瓦を見てその熱のすさまじさにあらためて驚愕して背筋が寒く感じた、ということなのか。あるいはあくまでも「さむし」で切れているのだから、現在と、過去の記憶のある事物の取り合わせなのか。
  わたしは「梅雨さむし」にも「鬼瓦」にも現在と過去を投影して、時空を飛翔しながら「ヒロシマ」を思う。「薔薇のかげまぼろしはみな手を伸べて」も同時期の作。
 1970年、私が学生になった年。そのころ大江健三郎の「ヒロシマノート」(岩波新書、1965)は学生の必読書であった。理学部の学生のわたしも先輩に進められて読んだが、心に響いてこなかった。二度目に目にしたのが1978年頃だたと思う。とても衝撃を受けた。しかし広島を訪れたのはそれからさらに10年近く経ってからのこと。子どもと妻とともに8月中旬の暑いさ中に平和公園と平和記念資料館を訪れた。

 


終日、雨と風

2020年06月22日 20時37分56秒 | 日記風&ささやかな思索・批評

 大雨・洪水注意報が出たままの横浜市である。

 よく降った。わたしの住んでいるところは今は雨は降っていないが、ふたたび降りそうな雲である。
 朝からの北風が次第に強くなってきた。最大瞬間風速も19メートルを夕方に記録している。最高気温は昨晩0時過ぎの21.9℃を表示したままなので、日中はそれよりも低い気温だったということしかわからない。
 半ズボンと半袖ではやはり寒く感じる。

 同時に本日、何をしたかと問われると、こたえられるようなことは何もしておらず、ただただ時間が過ぎていった。何処にも出かけなかった。無為といえば、格好はつくが要するらだらだらとしていた。
 1時間ほどの読書と、友人へのメール数通。その程度である。せめてもう少しくらい読書タイムを確保したかった。
 いつものように反省と後悔ばかりである。
 


梅雨のさなかの花

2020年06月22日 13時27分29秒 | 俳句・短歌・詩等関連

 朝から強い雨。大雨・強風注意報が出ているけれども、団地の中ではそれほど強い風は吹いておらず気温が低いものの、梅雨時の雨らしい雨、といえるのではないか。
 ただし、正午過ぎの気温はまだ20℃に届いていない。涼しいというよりも、半袖の手シャツと半ズボンでは寒さを感じる。

 雨の中にすっぽり世の中が覆われ、それだけではなく時間も含めて、閉じ込められたようである。さらに私自身の意識までもが、梅雨の中に放り込まれたように内向きに押し込められるような気分になる。
 こんな時は雨に打たれる花弁が心を救ってくれるのだそうである。

 写真の花とは違うが、今の時期紫陽花が雨に似合うとされる。

★あぢさゐやきのふの手紙はや古ぶ    橋本多佳子
★水よりも土が濡れゐて額咲けり     草間時彦