Fsの独り言・つぶやき

1951年生。2012年3月定年、仕事を退く。俳句、写真、美術館巡り、クラシック音楽等自由気儘に綴る。労組退職者会役員。

宵の明星はすでに沈んでいた

2018年03月31日 23時15分48秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 先ほど慌てて帰宅した時に、宵の明星を眺めようとしていたのだが、慌てて速足で歩いていたので、見るのをすっかり忘れてしまった。19時過ぎに外に出てみたがすでに沈んでしまっていた。

 十五夜兼満月の本日、冬の大三角(シリウス、プロキオン、ペテルギウス)がかろうじて見えたが、月の光に圧倒されてかろうじて夜空に貼り付いていた。しかも西空に間もなくしずんでしまうように。もはや晩春になる。冬の星座はすぐに沈んでしまう位置である。
 少しばかりの夜のウォーキングがてら東南の空には木星がひときわ際立って輝いていた。

 楽しみは明日に持ち越し。本日は夕食時に少々飲み過ぎ、これにて就寝。

猿(ましら)老ゆ

2018年03月31日 19時02分11秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 3月も本日で終わり。明日からは年度替わり。退職後は年度という概念から遠ざかって生きていきたいと思い、スケジュール帳も、パソコンのフォルダも粘度ではなく、1月-12月で整理しているのだが、どうしても年度でなくてはうまく整理できないものがたくさんあって、頭の中が混乱している。

 先ほどようやく帰宅。帰り際に喫茶店で読書タイムと思って入ったものの、わずか20分ほどで寝てしまった。30分以上は寝ていたようだ。慌てて速足で帰宅。
 「近代日本一五〇年」(山本義隆、岩波書店)のようやく第1章を読み終えたばかり。読み始めてもう6日目なのに、他の用事に追われてしまった。言い訳をしても仕様がない。少し本腰をいれて読まないと読んだところを忘れてしまいそう。

 さてサクラはそろそろ最後の散り際を愛でる時期となった。

★花吹雪檻に飼はれて猿(ましら)老ゆ   中里行雄
★死はいつもうしろにさくら散りにけり   赤松多希子


 あの散り際から「死」「老い」が連想されるのもまた桜の特質であるらしい。猿は自分のこととして読んでいる。


「図書4月号」(岩波書店)  続き

2018年03月31日 12時42分30秒 | 読書


 午前中は昨日に続いて「図書4月号」に目をとおし、読了。

・我ら、犬ころズ         プレディみかこ

・わかる、わからない       斎藤亜矢
「恐怖という情動は、身に迫る危険を瞬時に察知して、回避するためのシステムだ。危険を察知すると、それが何かを認識するより先に交感神経系が作用し、からだが逃走か闘争かにそなえる。恐怖を感じたものの正体を認識すると、危険からどう逃げるか、どう戦うか、対応方法を判断して、行動にうつせる。危険が去ったとわかれば、その緊張が解かれる。」

・道化の出現           若松英輔
「「お嬢さん」は道化を通り越してトリックスターの相貌すら帯びている。『こころ』という小説は、「お嬢さん」という無垢な女性をめぐる親友同士の男たちの葛藤として見ているだけでは観えてこない。「お嬢さん」の「無意識」という存在が大きな役割を担っている。そのはたらきは、「お嬢さん」が認識していない分だけ強い。」

・黄泉の坂・黄泉の穴       三浦佑之
「出雲国風土記が出雲国造によって勘造(編纂)され、その性格が日本書紀的だということは「風土記の世界」(岩波新書)で論じた‥。ところが一方で、出雲国風土記には、土着的な性格が濃厚に残留しており、それが今回紹介した異界につながる盗掘伝承として遺されているのは間違いなかろう。‥日本海沿岸における海民的な習俗や進貢とつながる可能性が‥私なりの見通しである。」



宵の明星

2018年03月30日 23時36分38秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 明日の午後は団地の中での花見会。出かける予定があるので、1時間ほどで切り上げる予定。お酒は飲むわけにはいかない。
 明日も本日と同じような天気予報となっている。

 「星ナビ」の情報によると夕方には金星=宵の明星が西の空に、木星は深夜にてんびん座にあって南東の空に、火星と土星が明け方にいて座にあって接近して見えるとのこと。
 金星はすぐにわかる。
 木星の昇る南東は、私の住む団地からはみなとみらい地区の明かりに邪魔をされてしまい、見にくい。深夜過ぎないと見えそうもない。
 火星と土星は明け方に昇るというが、明け方に星を見ることは私にはとても無理である。

 ということは、夕方の宵の明星しか見ることはできない。そして最近、夕方に空を見上げることをしていなかった。明日は、出かけた先で西の空を楽しみにしよう。


「図書4月号」(岩波書店)

2018年03月30日 21時58分12秒 | 読書


 本日読んだのは、以下の9編。いつものように覚書として。

・性夢               司  修
・マルクス、宣長、アマゾン     熊野純彦
・ル=グウィンは今も私たちの傍らに  清水眞砂子
・穏やかな朝            奥田浩史
・見えないものを表す        赤坂範雄・石内都・梯久美子
「梯 もう一つすごいなと思ったのは、一つ一つの(原爆資料館の)遺品には来歴の記録があるのですが、石内さんはいっさい見ない。
 石内 過去を撮っているんじゃかいから、過去の物語は要らない。1945年の8月6日は撮れるはずないですね。私は自分が生きている時間として、被爆したワンピースやブラウスを見ている。
 梯 石内さんの写真に出会うまで、ノンフィクション作家として、調べ尽くせば書けるという気持ちがどこかにあったと思うんです。‥事実を積み重ねれば“本当のこと”に迫れるんじゃないか、みたいな。‥石内さんの影響もあって、いま見ている、いま書いている瞬間の自分が出てしまうことを怖れなくなりました。
 赤坂 「苦界浄土」で石牟礼道子さんは、胎児性の水俣病の、生れてから一度も言葉を発したことのない女性の声を、「病室の前を通ると聞こえてくるのよ」ていって書いています。それってノンフィクションですかね。
 石内 いや、写真は大嘘つきともいえます。客観的に見えて、かなり主体的なものです。写真の嘘は、見るほうがどう解釈するかが大きい。
 梯 別の女の子か言っていたのは、そういう豊かな時代だと知らなかった、日本人はみんな貧乏で、教育も受けていなく、軍国主義一色に染まっていたから戦争になったんだと思っていた、と。「あんな服を着ていたくらい豊かだったのに戦争になったということは、これからも何が起こるか分かりませんね」と実感をもって言っていて。
 梯 沖縄でずいせん隊という女学生の学徒隊生き残りのおばあさんに取材をしたときには、自分たちが逃げまわった壕の場所を教えてくださって、「行ったら足元をよく見てね」といわれました。「そこに私の友だちの血が染みているから」と。土地は死者を記憶する、私は思っているんです。
 赤坂 実際にその土地に行ってみてわかることって、ありますね。
 石内 身体で感じる土地の記憶って、大きいですね。」


・日本占領下の愛玲たち       濱田麻矢
・誕生日・范蠡・深仕舞い      さだまさし
・デストピア小説の普遍性-ジョージ・オーウェル「動物農場」    柳 広司
「優れたデストピア小説は時代を越え、地域や社会の特殊性を超えた普遍性をもつ--。」
「オーウェルが繰り返し主張するのは「政治の堕落と言語の堕落は不可分に結びついている」という命題(テーゼ)だ。‥さらには「過去を支配する者は未来を支配し、現在を支配する者は過去を支配する」という、昨今の歴史修正主義者がよだれを垂らして喜びそうな支配理論だ」


・大きな字で書くこと        加藤典洋


落花を楽しむ

2018年03月30日 18時43分15秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 11時前には風がおさまって、陽射しが強く感じるようになった。ベンチに座ってふたりとも缶酎ハイ2本がずいぶん効いた。大倉山の梅園を14時半頃に出て、ゆっくりと太尾新道-鶴見川堤防-新横浜と桜並木を堪能して、喫茶店で一服。 横浜駅で別れた後、私は大回りをして帰宅。
 昨晩から今朝にかけての強い風でだいぶ散ってはいたが、それでも道ばたには花びらがうずたかく積っているところもあり、散る桜の風情を充分に味わうことができた。鶴見川・鳥山川沿いの土手からは桜の遠望も楽しめた。
 家に着くと顔がかなり赤いという。お酒は醒めたはずなので、かなり日焼けしたようだ。

★裏返り裏返り落花幹伝う      菅原 涼
★中空にとまらんとする落花かな   中村汀女
★いちまいの幾千枚の花筏      川嶋隆史


花見には寒い日だが‥

2018年03月30日 09時53分19秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 昨晩から風が強くなった。北風のようで、ときどきゴーっという音がしていた。朝になっても強風注意報は継続している。最大瞬間風速が4時前には16.2メートルもあったようだ。サクラがだいぶ散ってしまったようだ。路上の花びらも風にあおられてどこかに消えてしまった。
 本日は友人とツマミとお酒を用意して大倉山の梅園で花見をすることにしているが、昨日とはうって変わって肌寒く風が強い日、半袖では寒くて無理。コートも必要かもしれない。日中の最高気温の予想は18℃であるが、風が強く体感温度は5℃以上は低いと思われる。

 70歳近い男二人でシートに座ってお酒片手に花見というのは、どうみても絵にはならない、と妻に笑われている。反論はせずに黙って聞いている。



桜吹雪

2018年03月29日 23時06分58秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 十三夜の月を眺めながら夜のウォーキング。なかなかいい月であった。満月は明後日の31日とのことである。
 ウォーキングの途中で大きな桜の木が2本、少しの風で桜の花びらが大量に降ってきた。犬の散歩をしていた人と、わたしとこの花びらを浴びて思わず立ちどまって、桜と月を眺めた。柴犬も顔に当たる花びらにビックリしたようだ。
 夜の桜吹雪と十三夜の月、気持ちのいいウォーキングであった。

★てのひらに落花とまらぬ月夜かな     渡辺水巴
★天上へ顔近づける花吹雪         百瀬ひろし


多磨霊園は花盛り

2018年03月29日 20時05分50秒 | 山行・旅行・散策
      

 風もほとんどなく、静かな墓参りと花見を楽しめた。シートを敷いてお弁当を食べるのではなく、霊園内をゆっくりと散策。いろいろなお墓とサクラともろもろの花木を堪能できた。時折暖かい風が吹いて、花吹雪の様相も楽しめた。
 墓参りの人も時期が少しずれているのでほとんど見かけなかった。お彼岸も秘儀ているので、お供えを狙うカラスも見かけず、シートを敷いてのお花見のグループもおらず、喉かな散歩であった。このような桜の名所があることが嬉しい。

      

春の墓参り

2018年03月29日 09時37分44秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 本日は半袖の開襟シャツで墓参りに出かけてみることにした。例年の如く、半袖にするといわゆる二の腕が肌寒く感じる。これに慣れるまでに2~3日の日数がかかる。さらにこの時期なので、20℃を下回る日は長袖にせざるを得ない。今度は長袖を着ると、二の腕あたりが暑苦しく感じる。なかなか難しいものである。

 今朝はテレビで調布飛行場の桜が放映されていた。たぶん近くの多磨霊園も同じように見頃の状態と思われる。春の墓参りでこのように天気が良く、桜が見頃というのは久しぶりである。それなりに人出があるのではなかろうか。ただし広い霊園なので、上野や千鳥ヶ淵などのような状態ではない。静かな花見が期待できそうである。


「荒れ野の40年」

2018年03月28日 22時58分50秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 昨日の講演で、横路孝弘氏は「荒れ野の40年」という1985年5月8日に西ドイツの連邦議会でワイツゼッカー大統領が行った敗戦40周年を記念する演説を取り上げていた。
 この演説は当時から多くの人に感銘を与え、私も幾度も読み返した。久しぶりにこの演説に言及した講演を聴いた。
 氏は講演の最後にこの演説に触れ、引用して朗読した個所は、以下のとおり。

 ドイツ人であるというだけの理由で、彼らが悔い改めの時に着る荒布の質素な服を身にまとうのを期待することは、感情をもった人間にできることではありません。しかしながら先人は彼らに容易ならざる遺産を残したのであります。
 問題は過去を克服することではありません。さようなことができるわけはありません。後になって過去を変えたり、起こらなかったことにするわけにはまいりません。しかし過去に目を閉ざす者は結局のところ現在にも盲目となります。非人間的な行為を心に刻もうとしない者は、またそうした危険に陥りやすいのです。
 われわれ年長者は若者に対し、夢を実現する義務は負っておりません。われわれの義務は率直さであります。心に刻みつづけるということがきわめて重要なのはなぜか、このことを若い人びとが理解できるよう手助けせねばならないのです。ユートピア的な救済論に逃避したり、道徳的に傲慢不遜になったりすることなく、歴史の真実を冷静かつ公平に見つめることができるよう、若い人びとの助力をしたいと考えるのであります。
 ヒトラーはいつも、偏見と敵意と憎悪とをかきたてつづけることに腐心しておりました。
 若い人たちにお願いしたい。他の人びとに対する敵意や憎悪に駆り立てられることのないようにしていただきたい。


 久しぶりに全文を読み返したいと思った。現在は岩波ブックレットで税込み561円で手に入る。

花疲れ

2018年03月28日 20時58分14秒 | 俳句・短歌・詩等関連
 本日は午後から、県下の高齢・退職者連合による「第28回神奈川シニア集会」に参加。16時まで付き合った。

 行きは2駅手前までウォーキング、帰りも自宅まであと2駅までウォーキング。行きも帰りも汗が出るほど歩いたため、ウォーキング中は半袖のTシャツで済ませたかったほどである。昨日、本日と陽射しの中をそれぞれ汗をかきながら歩いたが、だいぶ疲れた。陽射しが強いと同じ距離を夜歩くよりもかなり疲れるようだ。「花疲れ」という季語もあるが、そんな春の陽射しを受けて生まれた言葉なのだと思う。
 そして花が散り始めて「満開」というらしい。横浜でもサクラの花びらがあちこちに、そして思いがけないところにも落ちていてびっくりする。足元の花びらをみて、ここにもサクラがあったのかと、驚いて見上げることがたびたぴある。

★花筵端の暗さを重ね合ふ      能村研三
★光にも揉まれしごとし花疲れ    香西照雄
★爆心碑離りて敷ける花むしろ    中村やす子


 明日は本日よりもさらに暖かくなるとの予報。多磨霊園での墓参りも花見もよい日和となりそうである。


好天が続く‥

2018年03月28日 10時00分35秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 年度末なのに、年度末故にいろいろと慌ただしい。
 昨日はいつもより早めに寝てしまった。早目といっても日付は変っていたと思うが‥。午後からは集会があり、11時半には家を出る予定。講演があるはずなのだが、どんな講演かは行ってみないとわからない。山下公園まで歩いて行くか、電車にするか、思案中。

 明日は、花見を兼ねて母親の3姉妹とともに多磨霊園に墓参り。横浜では昨日ソメイヨシノの満開宣言があったそうだが、調布市あたりはまだのような気がする。しかしサクラは見頃ではないだろうか。天気予報も今のところは良いようである。

夜のウォーキング

2018年03月27日 22時51分59秒 | 日記風&ささやかな思索・批評
 新しいメガネの状態を確かめるために本日は早めに夜のウォーキングに出かけ、ゆっくりと歩いてきた。
 しかし随分と歩きやすくなった。

 まず、車の前照灯の眩しさがずいぶん軽減された。これまでは前照灯が倍の4つに見えていたので、詩界全体が眩しくてライトを照らされると詩界全体が輝くようで、ほとんどものを見ることができなかった。それが、まずふたつしか見えないので、視界が光で見えなくなることがすくなくなった。そしてロービームにしてくれると、顕著に眩しさがなくなった。
 これはとても改善されたとおもう。

 さらに信号機は夕方と同じく二重に見えることはなかった。月も見えていたが、二つに見えないこともないが、二つの像はずいぶん近くに見えた。目を凝らすとひとつに見えた。

 その他、遠近感が回復し、暗く狭いところでも鮮明に見えた。暗がりでつまずくことも多分なくなると思われた。

 とりあえず、夜間でもこのレンズで十分に視界が改善していると実感できた。このメガネで当分満足できそうである。

本日の講座

2018年03月27日 22時35分40秒 | 芸術作品鑑賞・博物館・講座・音楽会等
 本日の古代史セミナーの講座は「古代日本の地域社会の仏教」と題して、慶応義塾大学の藤本誠助教の講演。
 「日本霊異記」を古代史研究者の視点で読み解くというもの。8世紀前半の村落の仏教の実態がどのようなものだったか、どのように仏教が受け入れらていたか、興味深かかった。
 同時に「東大寺諷誦文稿」という9世紀前半の官大寺が地域の法衣でどのような説法をしたかの草稿のようなものから、当時の地域の寺の存在を読み解いていた。さらに仏教に関わる年中行事が宮中の行事からどのように地域の行事に根づいたかについても、延喜式などから読み解いていた。
 いづれも興味深く聞くことができた。