愚痴をひとつ。
メーデーが4月の連休直前に変更になっても、メーデーでの愚痴は変わらない。今年も29日(土)に3年ぶりの屋外集会が開催される。小規模となったとはいえ、私の組合の退職者会の参加者は多い。多くの会員が楽しみにしている。
そのことはうれしいことであるが、それでも毎年役員はなかなかつらいものである。愚痴とため息が出る。
現役で組合の役員をしているころから、メーデーはかなりつらかった。デモに伴う横断幕の作成や旗の用意、集合場所での参加者の点検、弁当やら飲み物の調達と配布、交通費の支払い、そして会場内での組合員からのさまざまな意見を聞き、受け答え。
組合員は機嫌よくビールを飲んでいるのだが、聞き取りにくいこと著しい。
そして退職者会になってもそれはほとんど変わらない。横断幕の作成や交通費の支給は無くなったものの、その他はほとんど変わらない。
ただしもっとつらいことは増えた。何しろ年に1から2度しか会えないのだから、退職者会の会員の「思い」は時間の累積と共に膨れ上がる。それを一気に吐き出すようにかけりかけられる。それ自体はとてもうれしい。思いをぶつけてくれることは、信頼関係が維持されている証拠と思えるからだ。しかし歳を重ねて聞き取りにくくなっている。
式典が終わると現役の時も退職者会の今も、組合員や会員に誘われ、野毛界隈に繰り出して、宴会をこなさなくてはいけない。
組合員や会員との会話はとても大切な時間でもあり、いろいろな人間関係の情報が伝わってくるし、さまざまな考え方を披露してもらえるので、結果としてはとてもいい勉強になる。
だが、家族からは「昼間からお酒を飲むことが活動であり、仕事なの」と嫌味をいわれ、組合員や会員からは「宴会にもつき合えないのか」と怒られる。つきあえば長々と意見を聞かされる。
退職者会になってからは、仲の良い仲間同士の宴会なので、それほどは草臥れないが、それでも3次会、そしてカラオケまで付き合わされることは現役時代と変わらない。お小遣いもどんどん飛んでいく。
お酒が翌日まで確実に残ってしまうので、翌日は家でダウン。これが23歳で就職してから71歳の今日まで49年間続いていることになる。
役員の間では、「メーデーは厄日」と自嘲気味に会話をしていた。