おかもとまさこのごはんBLOG

管理栄養士/国際薬膳師 岡本正子
食べものと食べ方で人生は変ります。
おいしく食べて幸せになるお手伝いをします。

「海よりもまだ深く」

2016年06月28日 11時07分19秒 | 美術館・博物館・本・映画
ぽっかり時間ができて、映画を観に行きました。
ひさしぶりです。

気になっていた「海よりもまだ深く」。  
  

是枝裕和監督が大人になりきれない男とその母、元妻と子どもの姿を描く
ドラマです。
小説家になる夢を諦め切れないまま探偵事務所で働く男が、たまたま
実家に集まった母、元妻、息子と台風の一夜を過ごします。
阿部寛と樹木希林のほか真木よう子や小林聡美、リリー・フランキーらが共演。

主人公の良多(阿部寛)がかつて住み、今は母(樹木希林)が一人で
住むのは、清瀬の団地です。
  
ここが主要な舞台となります。

実家に戻るシーンで、西武線の黄色い電車がスクリーンを走ると、西武線大好きな
私、もう、じーんとしてしまいます。

映画は若い時からとても好きです。
そして、映画が好きという以上に映画館が好き。
たった一人で暗い館内でスクリーンに向かう喜ぶ。

映画は役者さんを観るのが一番の楽しみです。
樹木希林、なんていいのでしょう。
  
たんたんとリアリティーある老母を演じています。
他の役者さんもいい。

小さなエピソードのひとつひとつがごく自然で、監督の丁寧な目線が感じられます。
良多が深夜、父の仏壇にお線香をあげるシーン。
線香をたてようとすると、香炉が線香の燃えかすでいっぱいになっています。
灰を新聞紙にあけて、中の線香をより分けてから、香炉に灰をもどして、線香を
たてる。
仏壇に線香をあげる人にしかわからないかもしれません。
私も母が亡くなって、父から引き継いだ仏壇にお線香を毎日あげています。
香炉が線香の燃えかすでいっぱいになると、それを取り除くのです。
そんなシーンやさりげない会話がしみじみと心をうちます。

是枝裕和監督の作品は、『歩いても歩いても』2008年、『そして父になる』2013年
『海街diary』2015年に続き4本目です。
どの映画も好きです。

『歩いても歩いても』、『海街diary』、そして『海よりもまだ深く』のいずれも、映画には
登場しない亡き父の存在が大きいのも印象的です。

多分、低予算で作られたと思いますが、丁寧な描写といい役者さんの出演で、見応えの
ある優れた作品だと思います。

映画の後は、公園で孫と遊びました。会うのは久し振りです。

フードコートの隅にキッズスペースがあり、そこで遊ぶ孫と
娘の昼ごはん。



コメント
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