メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

1999 French Open

2004-03-03 14:03:40 | テニス
今年は、ファンが観たいカード、顔が出揃ってる(放送でじっくり観れるのは少ないが)。

1回戦からの中継+歴代の名勝負シリーズって企画も良かった。
ナブラチロワ×クリス・エバート・ロイド、伊達公子×サンチェスなどなど。

早々に敗れて残念組は、チャン、ピート、ウィリアムス姉妹と、とくにモーレズモ
また例の大親友が応援してたけどダメだった。

代わりに、女子初予選上がりでベスト8に進出したのは・・・

バーバラ・シュワルツ(オーストラリア、20歳)×ヒンギス 6-2 6-3
ヒンギスのストレート勝ちだったけど、フラットの、猛スピードで鋭角の力強い自信あふれるショットにはビックリ。
長身で期待大。


スティフィ・グラフ×ダベンポート 2-1 グラフ
度々引退をほのめかしながらも彼女をコートに立たせる理由は何なのか?
ストイックな試合中、マッチポイントでかなりてこずってものにした勝利の陶酔の一瞬の表情も絵になる。

女子ベスト4は、これでヒンギス、サンチェス、グラフ、セレスの4強が出揃った
これほどスペシャルなカードって他に考えられないっしょ。

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男子もアガシ×モヤ戦は、まだ観てないけど楽しみな一戦。
彼にとってもラストチャンスかも知れないからね。
変わらずスキンヘッドでガンバル姿はイイ。

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モニカ・セレシュ×スティフィ・グラフ 6-7 6-3 6-4 グラフ

面白い試合だった。以前インタビューで

モニカ「ひどいゲームの時もあるが、ベストをいつも尽くしているんだ」と弱気、慎重だったのに比べ、
グラフ「いつもタフなゲーム。まあ、セレスが勝つでしょうけど」なんて珍しくジョークを言う余裕。

突風、つむじ風のハプニングに揺れ(今年から、上空の気球からカメラ&CG映像あり)、
互いに一進一退、初の全仏タイトルを「コレクションに加えたい。私にだってもらってもいいでしょ?
と言ってた決勝進出が決まったヒンギスも観ている中、2人のゲームはいつも手に汗握る。

グラフ「忘れられないゲームは、8-6ってスコアがあったやつ」

それよりファンには10-8くらいのモニカ・セレシュ3連覇時の記憶が蘇る、あの時の大逆転。
ギリギリで見せたスーパーショットの数々は観られなくなったけど。

坂井「グラフは、陸上選手にもなれる運動能力を持っている」

29歳。回り込むフォアの強打にセレスの力及ばず。
ここぞという時のエースとか良かったんだけどね。

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マルチナ・ヒンギス×アランチャ・サンチェス

これはストレートでヒンギス。


他には、ミックスダブルス ブパシ(インド)&杉山愛組が、第2シードの期待がベスト8止まり?
杉山は、女子ダブルスにも出てベスト4?


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スティフィ・グラフ×マルチナ・ヒンギス 6-4 5-7 6-2 グラフ!!

「勝利の女神の後ろ髪は短い」
(チャンスが来た時に掴まないとすぐ逃げられてしまう、の意)

グラフ「全仏への欲はないが、怪我をする前のような勝つことへの意欲は衰えていない」
ヒンギス「彼女は5度もとっている。今度は私の番になってもいいでしょう」

こんな盛りだくさんで、盛り上がって、ビックリする試合は史上初だろう。
それも、この18歳の世界NO.1ヒンギスの天真爛漫さによって、
観客は来年も彼女を大歓声で迎えるべきだろう。
この可愛いマッケンローJr.を

これほど限界&極限状態の彼女を見たのは初めてだ。
爪を噛み、モスグリーンの壁にもたれたり、座り込んだり、ラケットを叩きつけて折り、
コードヴァイオレーションを受けたのを始まりに、大盛り上がりのブーイングは
INぽかったショットに主審のアウトコール。

席に座り、レフェリー(チェアアンパイア?)を呼んでの長い討論の末のポイントダウン!
その間、ずっとグラフコール。

(ほんと、全仏は観客も味方につけないとダメだっていうのがよく分かるね
 しかも、この当時はチャレンジシステムもなかったわけだし

真っ白のウェア、髪を結い上げてのぞんだ第3セット。
でも、ヒンギスは「ヘトヘトに疲れている」様子。
泣きそうな顔でボールボーイの球を打ち返してまたブーイング

ラテン系の客は、コールに口出しするわ、コンサートのノリで拍車がかかってきてる。

そして、迎えたグラフのチャンピオンシップポイントで、なんとアンダーサーブで逃れる
(でも、チャンが一度やってるっていうからまたビックリ

コートサイドの松岡修造は「相手への尊敬の念がない」
坂井「でも反則ではない」

そして2度目のチャンピオンシップポイントで、またもやアンダーサーブをしてフォルト。
その理由は、主審の「メルスィ」がかぶったから!?
さすがにグラフも割って入り「ちゃんとテニスしよーぜ!」

このラリーのラストは、ヒンギスのアウトで幕を閉じ、スザンヌ・ランランカップはグラフのもとへ。

母の元へ泣きに行ったヒンギス

スピーチでグラフは
「あなたは素晴らしいプレーヤーで、いくらでもチャンスはあるから心配しないで。
 Thank you. こんなオーディエンスは初めて!」と感激の涙。

最後もグラフコールで、会場は埋め尽くされた。

今大会通してラストに流れたのはクランベリーズの♪Dreams だった。


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男子決勝は、コナーズ、レンドル、マック、ボルグも成し得なかった4大大会制覇を狙うアガシ3度目のトライだったし、
今年の全仏は本当に「あの瞬間を忘れない」ってちょっと古臭いキャッチコピーの通りとなった。

今朝のスポーツニュースで「グラフは今年の全英を最後に引退か!?」なんて、また言ってた。
たとえそうでも、私たちはこれ以上もう彼女を引き留められないだろう。
彼女は、1人の人間が成し遂げられる、それ以上の偉業を成し遂げて、
たくさんの感動と喜びを与えてくれたのだから


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MEN'S FAINAL アンドレ・アガシ×カルロス・モヤ 6-4 5-7 5-7 1-6 アガシ

昨年のチャンピオン、モヤが第1セットをとったものの、第2セット以降はアガシの素晴らしいプレイと粘り、
優勝を念頭においた執念を前に凡ミスを連発。いいところなしに終わった。
アナウンサーの「(モヤ)おかしくなってしまいました」には笑った


(じゃあ、アガシって、生涯グランドスラム達成してるってことか。やっぱりすげーや
 ちょっと待て。アガシもグラフもオリンピックで金メダルとってるし、なんて夫婦だ驚×∞


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