1972年初版 1981年 第11刷 岸なみ/編著 山下一徳/カバー図案 岡野謙二/カバー絵・口絵・挿絵
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
どのヒロインも、ジブリの主人公みたいに元気で明るく真っ直ぐな性格なのが気持ちいい
そして、上品な挿絵もとても可愛らしい
社会の偏見を描き出すなら、青い目、金髪の白人少女というプロトタイプも問題な気もするけど
【内容抜粋メモ】
登場人物
エプリル サーカス生まれの少女
母 クイニイ サーカスの馬乗り
トトー サーカスの有名な道化役者
デボラ・マンミイ
リラ・ライトウッド 有名な女流小説家
マイケル・ブラウン 若い牧師 はれやかさん
メレデス家
トーマス 父
カロリン 母
ケイス 長男
クリシー 長女
ローズ 父の弟の娘
●はじめての町
少女エプリルはボストン駅に来ると、有り金すべて使って切符を買い
目の前にいた青年と同じブラッサムで降りようと思い
“はれやかさん”とあだ名をつける
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金髪の大人しい少女ローズ、クリシー、兄ケイスが
エプリルに興味をもって話しかけ、道中話がはずむ
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3人きょうだいは、駅に迎えが来ていて自動車で別荘に向かい
はれやかさんも馬車に乗ってしまい、戸惑っていると
ジェレミーという老人が間違えてエプリルを馬車に乗せて
デボラのもとに連れて行く
エプリルの母は有名な大サーカスのブッシマン一座の女王と呼ばれたクイニイ
早くに夫を亡くし、一人娘を育てていた
有名な道化師トトーも妻を亡くして、一人娘ローズマリーを育てていた
2人は田舎の農場のおかみさんに娘を預け、2人の少女は姉妹のようだった
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トトーはローズマリーを芸人の子ではなく、立派な家庭で育てたいと考え
父は船乗りで海で亡くなったことにして、二度と会わないと誓い
財産を分けて、学校の寄宿舎に入れる決心をする
クイニイは病気になり、サーカスをクビになる
みすぼらしい下宿で寝込み、トトーにエプリルを頼むと手紙を書いて亡くなる
下宿のおかみさんは、エプリルを給料なしで働かせようとして
なけなしの荷物を全部奪ってしまったため
エプリルはカバン1つで下宿を逃げてきた
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デボラは65歳くらいの一人暮らしで、名家のお金持ち
1人では寂しいから家事手伝いの娘を募集していて
魚屋のジェレミーは間違えてエプリルを連れてきたが
サーカスなど下品だと思い、朝になったら帰るよう言いつける
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部屋を案内して、夜、エプリルが泣いているのを見て
自分と同じ寂しい境遇なのだと同情し
サーカスのことを話さないと誓わせて手元に置くことにする
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デボラは加工花をつくるのが趣味
はれやかさんが町に来た牧師だと知り、デボラの加工花を持って挨拶に行く
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●はれやかさん
牧師館の部屋がぐちゃぐちゃなため、エプリルは掃除してあげると
はれやかさんが帰ってきて、これまでの事情を話す
●メレデス別荘
ローズの父はクリシーらの父の弟だが亡くなったと聞いている
エプリルが遊びに来て、きょうだいとすっかり仲良くなる
クリシーはエプリルの家庭について知りたがり、サーカスのことを話せずに困る
以前、母とホテルにいた時に知り合った小説家リラ・ライトウッドと友だちだとウソをつき
リラはクリシーらの父の知人で、遊びに来ると聞いて悩むエプリル
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リラはエプリルを覚えていて“太陽ちゃん”と呼び、友だちだと言ってくれる
マイケル牧師とは同級生同士
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●小さい女王
夏休み最後の日 クリシーらは学校の寄宿舎に帰る前にピクニックに行く
リイさんの牧場に買い取られた馬は、以前、母が馬乗りに使っていたガルハックスで
エプリルは馬の上に片足で立ったり、逆立ちをして見せる
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夏の終わりの品評会では、手作りのものから一等賞を決め
その後、余興が行われる
ケイスはエプリルの馬乗りを見せるよう頼む
サーカスの衣装を着て、馬に乗るエプリルに拍手喝采が起きて
サーカスにいたことがバレて、帰宅すると
デボラはカギを閉めて、追い出してしまう
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傷ついたエプリルは牧師に相談し、リラが1人で住む町はずれの別荘で暮らすことになる
リラはエプリルの秘密を知っているが、全然構わず、喜んで迎え
新しい服を買ったり、お手伝いのジュディはいろんな仕事を教える
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リラはこの家をモデルに小説を書いて、高い評判を得る
●メレデス家の不幸
リイが町長となり、リラの家に挨拶に訪れる
すっかり美しく、上品になったエプリルは、町の人々から声をかけられるようになる
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メレデス氏が事業に失敗して財産を失い
NYの屋敷を売り払い、子どもたちは学校を辞めて別荘に引きこもることになった
母カロリンは泣いてばかりいて、子どもたちは、女中もいない生活に戸惑うが
エプリルが買い物の仕方を教えたりする
●エプリルの災難
荷車を引いた馬が暴れて、乗っている少女が悲鳴を上げているのを見て
エプリルは咄嗟に助ける
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馬はガルハックスで、助けた際、肩を踏まれて大怪我を負う
助けられた少女は、リイ町長の末娘で、命を助けてくれたエプリルに泣いてお礼を言う
エプリルはデボラの家に担ぎこまれ、医師から動かないよう言われたため
デボラは甲斐甲斐しく世話をする
ほんとうは1人で寂しくて、エプリルを追い出したことを後悔していた
エプリルが回復してリラの家に帰る時に泣いているのを見て
デボラのもとに残ることにする
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●ローズの決心
NYの父からの送金が途絶え、ローズは実父の遺した財産を家族に分けるよう
NYにいる養父トーマスを訪ねるが、そんな財産などないと言われて帰る
なんとか働いてお金を稼ごうとエプリルに相談し、リラに聞いて
古い家が多いから、物置にある古いモノを出してもらって売ろうと提案するエプリル
リラの家の横に店をつくり「いらっしゃいませ」と名前をつけ
古物をたくさん集めて売ると、町の人がたくさん買ってくれて
1日目の売り上げは80ドルとなり喜ぶ
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●ケイスの出発
妹たちが働いているのを見て、長男のケイスは父の知人を頼り
西部の田舎町で石油会社をしている油田で働く決心をする
大変な力仕事だが、スポーツで鍛えたケイスはなんとか堪え
新しい油田を任す工員に選ばれる
ホテルで手紙を出そうとしていると、彼がメレデス家の長男と聞いて驚く紳士と出会う
あとで彼が有名なサーカスの道化師トトーと聞いて驚く
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トトー(アルフレッド)は、道化師となった時
家族に反対されて縁を切られていた状態だったが
兄に娘の教育を頼み、財産を預けていた
兄はその財産も使いこんでしまったといって謝る
1人の寂しい暮らしに堪えられなくなったトトーは
ローズを取り戻したら、残りの財産もあげるという
●トトーの悲しみ
ローズを訪ねてリラの家に着いて、エプリルと再会して驚くトトー
クイニイの熱病が感染って、エプリルも死んだと聞いていて
下宿屋のおかみは形見も全部焼いたと話していたという
ローズは自分の娘で、2人は姉妹のように暮らしていた話もする
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ローズ:
私の父はサーカスの芸人なんかじゃない
帰ってください!
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エプリルは怒って、ローズたちとはもう会わないと誓い
トトーを連れてデボラの家に戻る
トトー:
私はまた一文なしだから、また一座に戻ってお金を貯め
お前を立派な学校に入れてあげるよ と約束してボストン行きの汽車で帰る
入れ違いにトーマスが久々帰り、トトーが弟のアルフレッドで
ローズに遺したお金も使いこんだことも許してくれたのに追い返すとは何事だと叱る
トーマス:
サーカスの芸人だろうと、立派な人間であればいい
一番大切なのは愛情なのだ
私たちは、今まで間違っていた 考え方も、暮らし方も
クリシー:
私たちは遊んで贅沢をしていたお金もみんなお父様から出していただいていた
それがどんなに大変だったか、働いて初めて分かった
●みんなしあわせに
トトーは下宿屋を訪ねてワケを聞くと、おかみはクイニイのトランクだけはとってあった
そこにトトー宛ての手紙が入っていて、読むとすぐブラッサムに引き返し
エプリルにも読ませる
手紙:
ローズマリーの代わりにエプリルを使いの者に渡した
2人はよく似ていたため、分からずに済んだ
私が死んだら、あなたのお心のままになさってください
エプリルの肩にあざがあるのを見て、自分の娘ローズマリーだと分かる
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別荘に行って、その手紙を読む
ローズ:
その手紙をください 私が高ぶった心を起こした時には
取り出して見て、戒めにしたいと思います
2人はこれまで通り、ローズとエプリルの名前をそのままにする
トトーが金を稼ぐ間、デボラの家で暮らすことに決まる
その後、ローズは父の仕事を継いだケイスと結婚
トトーはサーカスをやめてブラッサムのデボラの家に住み
エプリルはブラウン牧師と結婚
馬のガルハックスも引き取り、幸せに暮らした
■解説
ジェーン・ドレイク・アボット
1881年 アメリカ生まれ
21歳で結婚、3人の子どもの母
1918年に最初の小説『ケイネス』を書き
20年間に十余冊の小説、劇作を出版
本書の原題は『エプリリー(エプリルちゃん)』
その他『幸福の家』『赤いこまどり』『ひえん草』
本書で大きく取り上げられているのは、社会の中の偏見問題
アメリカの黒人差別など
間違った考えを打ち破り、新しい社会を背負うのは若い人たち
エプリルの元気で率直な愛情が、多くの人々の愛情を呼び覚ましたといえる
愛が偏見を乗り越えていく物語は
社会問題が武器や闘争では解決できないことを物語っている
※「ジュヴェナイルまとめ」カテゴリー内に追加します
どのヒロインも、ジブリの主人公みたいに元気で明るく真っ直ぐな性格なのが気持ちいい
そして、上品な挿絵もとても可愛らしい
社会の偏見を描き出すなら、青い目、金髪の白人少女というプロトタイプも問題な気もするけど
【内容抜粋メモ】
登場人物
エプリル サーカス生まれの少女
母 クイニイ サーカスの馬乗り
トトー サーカスの有名な道化役者
デボラ・マンミイ
リラ・ライトウッド 有名な女流小説家
マイケル・ブラウン 若い牧師 はれやかさん
メレデス家
トーマス 父
カロリン 母
ケイス 長男
クリシー 長女
ローズ 父の弟の娘
●はじめての町
少女エプリルはボストン駅に来ると、有り金すべて使って切符を買い
目の前にいた青年と同じブラッサムで降りようと思い
“はれやかさん”とあだ名をつける
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金髪の大人しい少女ローズ、クリシー、兄ケイスが
エプリルに興味をもって話しかけ、道中話がはずむ
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3人きょうだいは、駅に迎えが来ていて自動車で別荘に向かい
はれやかさんも馬車に乗ってしまい、戸惑っていると
ジェレミーという老人が間違えてエプリルを馬車に乗せて
デボラのもとに連れて行く
エプリルの母は有名な大サーカスのブッシマン一座の女王と呼ばれたクイニイ
早くに夫を亡くし、一人娘を育てていた
有名な道化師トトーも妻を亡くして、一人娘ローズマリーを育てていた
2人は田舎の農場のおかみさんに娘を預け、2人の少女は姉妹のようだった
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トトーはローズマリーを芸人の子ではなく、立派な家庭で育てたいと考え
父は船乗りで海で亡くなったことにして、二度と会わないと誓い
財産を分けて、学校の寄宿舎に入れる決心をする
クイニイは病気になり、サーカスをクビになる
みすぼらしい下宿で寝込み、トトーにエプリルを頼むと手紙を書いて亡くなる
下宿のおかみさんは、エプリルを給料なしで働かせようとして
なけなしの荷物を全部奪ってしまったため
エプリルはカバン1つで下宿を逃げてきた
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デボラは65歳くらいの一人暮らしで、名家のお金持ち
1人では寂しいから家事手伝いの娘を募集していて
魚屋のジェレミーは間違えてエプリルを連れてきたが
サーカスなど下品だと思い、朝になったら帰るよう言いつける
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部屋を案内して、夜、エプリルが泣いているのを見て
自分と同じ寂しい境遇なのだと同情し
サーカスのことを話さないと誓わせて手元に置くことにする
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デボラは加工花をつくるのが趣味
はれやかさんが町に来た牧師だと知り、デボラの加工花を持って挨拶に行く
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●はれやかさん
牧師館の部屋がぐちゃぐちゃなため、エプリルは掃除してあげると
はれやかさんが帰ってきて、これまでの事情を話す
●メレデス別荘
ローズの父はクリシーらの父の弟だが亡くなったと聞いている
エプリルが遊びに来て、きょうだいとすっかり仲良くなる
クリシーはエプリルの家庭について知りたがり、サーカスのことを話せずに困る
以前、母とホテルにいた時に知り合った小説家リラ・ライトウッドと友だちだとウソをつき
リラはクリシーらの父の知人で、遊びに来ると聞いて悩むエプリル
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リラはエプリルを覚えていて“太陽ちゃん”と呼び、友だちだと言ってくれる
マイケル牧師とは同級生同士
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●小さい女王
夏休み最後の日 クリシーらは学校の寄宿舎に帰る前にピクニックに行く
リイさんの牧場に買い取られた馬は、以前、母が馬乗りに使っていたガルハックスで
エプリルは馬の上に片足で立ったり、逆立ちをして見せる
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夏の終わりの品評会では、手作りのものから一等賞を決め
その後、余興が行われる
ケイスはエプリルの馬乗りを見せるよう頼む
サーカスの衣装を着て、馬に乗るエプリルに拍手喝采が起きて
サーカスにいたことがバレて、帰宅すると
デボラはカギを閉めて、追い出してしまう
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傷ついたエプリルは牧師に相談し、リラが1人で住む町はずれの別荘で暮らすことになる
リラはエプリルの秘密を知っているが、全然構わず、喜んで迎え
新しい服を買ったり、お手伝いのジュディはいろんな仕事を教える
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リラはこの家をモデルに小説を書いて、高い評判を得る
●メレデス家の不幸
リイが町長となり、リラの家に挨拶に訪れる
すっかり美しく、上品になったエプリルは、町の人々から声をかけられるようになる
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メレデス氏が事業に失敗して財産を失い
NYの屋敷を売り払い、子どもたちは学校を辞めて別荘に引きこもることになった
母カロリンは泣いてばかりいて、子どもたちは、女中もいない生活に戸惑うが
エプリルが買い物の仕方を教えたりする
●エプリルの災難
荷車を引いた馬が暴れて、乗っている少女が悲鳴を上げているのを見て
エプリルは咄嗟に助ける
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馬はガルハックスで、助けた際、肩を踏まれて大怪我を負う
助けられた少女は、リイ町長の末娘で、命を助けてくれたエプリルに泣いてお礼を言う
エプリルはデボラの家に担ぎこまれ、医師から動かないよう言われたため
デボラは甲斐甲斐しく世話をする
ほんとうは1人で寂しくて、エプリルを追い出したことを後悔していた
エプリルが回復してリラの家に帰る時に泣いているのを見て
デボラのもとに残ることにする
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●ローズの決心
NYの父からの送金が途絶え、ローズは実父の遺した財産を家族に分けるよう
NYにいる養父トーマスを訪ねるが、そんな財産などないと言われて帰る
なんとか働いてお金を稼ごうとエプリルに相談し、リラに聞いて
古い家が多いから、物置にある古いモノを出してもらって売ろうと提案するエプリル
リラの家の横に店をつくり「いらっしゃいませ」と名前をつけ
古物をたくさん集めて売ると、町の人がたくさん買ってくれて
1日目の売り上げは80ドルとなり喜ぶ
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●ケイスの出発
妹たちが働いているのを見て、長男のケイスは父の知人を頼り
西部の田舎町で石油会社をしている油田で働く決心をする
大変な力仕事だが、スポーツで鍛えたケイスはなんとか堪え
新しい油田を任す工員に選ばれる
ホテルで手紙を出そうとしていると、彼がメレデス家の長男と聞いて驚く紳士と出会う
あとで彼が有名なサーカスの道化師トトーと聞いて驚く
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トトー(アルフレッド)は、道化師となった時
家族に反対されて縁を切られていた状態だったが
兄に娘の教育を頼み、財産を預けていた
兄はその財産も使いこんでしまったといって謝る
1人の寂しい暮らしに堪えられなくなったトトーは
ローズを取り戻したら、残りの財産もあげるという
●トトーの悲しみ
ローズを訪ねてリラの家に着いて、エプリルと再会して驚くトトー
クイニイの熱病が感染って、エプリルも死んだと聞いていて
下宿屋のおかみは形見も全部焼いたと話していたという
ローズは自分の娘で、2人は姉妹のように暮らしていた話もする
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ローズ:
私の父はサーカスの芸人なんかじゃない
帰ってください!
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エプリルは怒って、ローズたちとはもう会わないと誓い
トトーを連れてデボラの家に戻る
トトー:
私はまた一文なしだから、また一座に戻ってお金を貯め
お前を立派な学校に入れてあげるよ と約束してボストン行きの汽車で帰る
入れ違いにトーマスが久々帰り、トトーが弟のアルフレッドで
ローズに遺したお金も使いこんだことも許してくれたのに追い返すとは何事だと叱る
トーマス:
サーカスの芸人だろうと、立派な人間であればいい
一番大切なのは愛情なのだ
私たちは、今まで間違っていた 考え方も、暮らし方も
クリシー:
私たちは遊んで贅沢をしていたお金もみんなお父様から出していただいていた
それがどんなに大変だったか、働いて初めて分かった
●みんなしあわせに
トトーは下宿屋を訪ねてワケを聞くと、おかみはクイニイのトランクだけはとってあった
そこにトトー宛ての手紙が入っていて、読むとすぐブラッサムに引き返し
エプリルにも読ませる
手紙:
ローズマリーの代わりにエプリルを使いの者に渡した
2人はよく似ていたため、分からずに済んだ
私が死んだら、あなたのお心のままになさってください
エプリルの肩にあざがあるのを見て、自分の娘ローズマリーだと分かる
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別荘に行って、その手紙を読む
ローズ:
その手紙をください 私が高ぶった心を起こした時には
取り出して見て、戒めにしたいと思います
2人はこれまで通り、ローズとエプリルの名前をそのままにする
トトーが金を稼ぐ間、デボラの家で暮らすことに決まる
その後、ローズは父の仕事を継いだケイスと結婚
トトーはサーカスをやめてブラッサムのデボラの家に住み
エプリルはブラウン牧師と結婚
馬のガルハックスも引き取り、幸せに暮らした
■解説
ジェーン・ドレイク・アボット
1881年 アメリカ生まれ
21歳で結婚、3人の子どもの母
1918年に最初の小説『ケイネス』を書き
20年間に十余冊の小説、劇作を出版
本書の原題は『エプリリー(エプリルちゃん)』
その他『幸福の家』『赤いこまどり』『ひえん草』
本書で大きく取り上げられているのは、社会の中の偏見問題
アメリカの黒人差別など
間違った考えを打ち破り、新しい社会を背負うのは若い人たち
エプリルの元気で率直な愛情が、多くの人々の愛情を呼び覚ましたといえる
愛が偏見を乗り越えていく物語は
社会問題が武器や闘争では解決できないことを物語っている