メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

心の中のベストフィルム~『1900』(1976)

2014-08-13 21:10:01 | 映画
『1900』(1976)
監督:ベルナルド・ベルトルッチ
出演:ロバート・デ・ニーロ、ジェラール・ドパルデュー、ドナルド・サザランド、ドミニク・サンダ、バート・ランカスター ほか

感想メモは「notes and movies」カテゴリーからの抜粋

ベルトルッチが『ラスト・タンゴ・イン・パリ』以前に撮ったにしてはこのキャスティングでこの超大作

一番仰天なのは、サザランドやドパルデューがとにかく若い 最初誰だか分からなかった。
デ・ニーロはどんな年齢にもなりきれる特異体質だけど。

監督も含め、この4人の役者らは今作以降も素晴らしい作品を次々と創り出し、
今なお円熟の頂点にいるわけだから、今作にその芽がまさに伸びようとする才能のルーツが見れるだろう。

デ・ニーロとサザランドはアメリカ生まれ、ドパルデューはフランス人、監督はイタリア人。
それでどうやって一つの村の物語りを完成させたのかとっても不思議。
ラストの数十秒のシーンはこの長編の中で最も衝撃的。
デ・ニーロとドパルデューの老人演技も凄い。



身分の差から始まって、生まれた時から敵同士でありながら、死ぬまで親友だった2人の男。
それを激動の時代、イタリアを舞台にして、ベルトルッチの初期作品とはとても思えない、
想い入れたっぷりのスケールの大きな、316分の超長編作。

「私は誰一人傷つけなかった。誰一人」

「しかし地主がファシストを作って、農民を苦しめ私腹を肥やし、
 有り余る金で戦争を起こし、農民を兵士として送り込んだんだ」


アルフレッドは結局地主である自分に満足していたのか?
それとも政治や周りのゴタゴタからいつも隠れ場所を探していたのか?

同じ40代にオルモが活き活きした眼を持っているのに比べ、アルフレッドはすっかり老け込んでしまっている。
でも、誰の人生も客観的に見ればあやふやで平坦なのかもしれない。
特に、こんな時代に少ない選択肢の中から自分がどちら側で、どこと敵対しているのかを知ることは容易じゃない。


これらの「イズム」は現代でも生き続けている。
労働者がまだ真の自由、働く自由、言動の自由等を得ていないということだ(ジョンはこれらに永遠にバイバイすると歌った
世代が変わっても、罪なくして罰せられ、それでもなお団結して戦い続けて死んでいった、
無知だが不屈の魂は受け継がれている。

もう一度観たいうちの1本だけど、ビデオの時代で3本分の長編だけにいまだそのまま
ドミニク・サンダはクールビューティで大好きな女優さん




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心の中のベストフィルム~『マリアの恋人』(1984)

2014-08-13 20:56:07 | 映画
『マリアの恋人』(1984)
監督:アンドレイ・コンチャロフスキー 出演:ナスターシャ・キンスキージョン・サベージロバート・ミッチャム、キース・キャラダイン
 ほか

trailer

感想メモは「notes and movies」カテゴリーからの抜粋


サベージは『ディア・ハンター』にも出演。
サングラスをして、妻への想いを必死に抑えるシーンはすごくセクシー
キンスキーは、輝く黒真珠のようにキレイで、ひたすら夫を待ち続ける純愛の夫婦ドラマ。
何十回も見返したマイベストな1作v

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心の中のベストフィルム~『白い炎の女』(1987)

2014-08-13 20:35:59 | 映画
『白い炎の女』(1987)
監督:マイケル・ラドフォード
出演:グレタ・スカッキチャールズ・ダンスジョン・ハート ほか

trailer

感想メモは「notes and movies」カテゴリーからの抜粋

イギリス女性のインドものはだいたい好きだが、それを『熱砂の日』に続いてスカッキが演じているとなるとなおさら。
『1984』のラドフォード監督が、特異な役柄に再びJ.ハートを起用しているのも嬉しい。
とにかくスカッキの完璧な美を堪能できるこの1本。

これこそマイベスト中のマイベスト 3人の大好きな俳優が一度に共演していて、テープが擦り切れるほど観た。
観た後は、心臓にポッカリ穴が開いたようになったけど。




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スヌーピー×プーさん×ムーミン

2014-08-12 12:23:00 | 日記
最近の気になるトピックス。

アートアクアリウム
会期:2014年7月19日(土)-8月25日(月)/会期中 無休
開催時間:10:00-21:00 (最終入場 20:30)

友だちからの情報。そいやテレビでもやってたっけ。
日本橋三井ホールでは金魚、六本木のテレビ朝日イベントスペースではクラゲも見れるv
水族館じゃなくて、あくまで期間限定のイベントなのか。



以下はほぼ「ZIP!」関連情報w

渋谷駅大改造!
 
実現すれば都内で最も高層の駅ビルとなる新駅ビルは、地上46階、高さ230mで2020年完成予定。
てか、東急はつぶれるのか。百貨店の時代は完全に終わったんだな。

 
再開発終了は2027年度。

 
ハチ公をどうするかはまだ検討中。この未来都市には似合わないかもだけど、違った形でも残してほしいなあ。

 
川を広げて、並木を植えるのはイイね。乗り換えは単にエスカレーターで解決か。



スヌーピーが35年ぶりにCGで映画化
 


プーさんセル画初公開@松屋銀座
2014年8月6日(水)~8月25日(月)(最終日は17:00閉場・入場は閉場の30分まで)
 

 



原作は、アランさんが息子ロビン君に書いた物語ってゆうのは有名だけど、ロビン君のぬいぐるみのプーさん写真は貴重!
もとは、動物園が大好きなロビン君のお気に入りの白鳥に“プーさん”と名付けて、ぬいぐるみにも同じ名前を付けたのがきっかけなんだって。
 




劇場版「ムーミン」来年2月より全国公開
 

 
すごいな、3大児童文学の名作がわんさか復刻されて/驚×5000

 
アニメにすると「サザエさん」とかも、みんな丸くマイルドになっちゃうけど、
原画の魅力には代えがたい独特の味わいがあるんだよねv ぜひ観に行きたい♪♪♪

 

「ST」映画化もチラッと紹介されてたv

ドラマ撮影の待ち時間に今流行ってるのは“ジュースじゃんけん”。
負けた人がジュースを買いに行く。一番負けてるのは岡田くんw


●夏フェス
 
ロッキン、相変わらず人気だねえ。




やった! みやじくん登場! たった数分のVだったけど、今回も笑ったあ/爆

 

 


何を言うにもオーバーリアクション、ZIPマイクを持って、メンバにもコメント聞いちゃってるしwww

 

 


で、いつも使われるのは♪今宵の月のように だけなんだ
 

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『天国にいちばん近い島』(1984)

2014-08-12 11:37:05 | 映画
『天国にいちばん近い島』(1984)
原作:森村桂 監督:大林宣彦
出演:原田知世、高柳良一、峰岸徹、赤座美代子、泉谷しげる、高橋幸宏、小林稔侍、室田日出男、松尾嘉代、乙羽信子 ほか

原田知世ちゃん出演の角川映画シリーズ。
こんなに美しい島が、同じ地球にあったんだと驚いたとともに、
大林監督のインタビューで、撮影当時は革命中でホテルが炎上したりして、とても危険だったと聞いてさらに驚いた。

そのインタビューで、ハリウッドの話も出てきたけど、冒頭からなにか懐かしいMGMミュージカルでも始まって、
幼いJ.ガーランドでも出てくるんじゃないかといった雰囲気。

よく考えれば16歳の少女の1人旅、しかもツアーガイドからも離れて、あちこちの島を巡るなんて無謀極まりないけど、
こうゆうファンタジーを語る大林さんて、宮崎駿さんに通じるものがあるんじゃないかって思う。


story(ネタバレ注意
 

幼い頃、父はニューカレドニアには「天国にいちばん近い島」があるんだと何度も話を聞かせてくれた。
そんな父が急死して、16歳のマリは「ニューカレドニアに行きたい」と言い出す。
いつもは、何を考えてるか分からない無口な子だが、母親は快く送り出す。

時はちょうどクリスマス。
ツアーの飛行機で隣り合わせになった山本福子は、バブル女子を思わせる軽い女性だが、なんだかんだとマリを世話する。
自転車を借りて島を巡っていると、トラックから椰子の実がこぼれて怪我を負い、日系三世の青年・タローと出会う。

 


フリーガイドの深谷有一についていって、一緒に「天国にいちばん近い島」を探してもらうマリ。
「私には分かります。お父さんと約束した島ですから」

深谷は20年前、恋人と来た夕陽の見える丘に連れていく。


「太陽が沈む時に緑色の光が見えると幸福が訪れるという。君にぜひ見て欲しいんだ。
 20年前に見えたと言った人がいた。あの人は他の誰にも似ていないんだ」

深谷は、マリをカジノに連れてゆき、ルーレットで当てたお金で思い当たる島にセスナで連れて行く。

 

一番高い山に登り、そこも素晴らしい景色だったが、ここでもないと言う。


「私の思ってるのとは違うんです。私の天国にいちばん近い島も、他のどの島とも違うんです」
「僕たちの旅はもう終わった。それを決めたのは君だよ」


朝早くマーケットに行き、タローと再会できたマリ。

「よかった、会いたかった、あなたに!」
「天国にいちばん近い島」の話をすると、「ウベアだと思います。世界で一番早く夜が明ける島なんです」

 

タローは島の酋長の息子と友だちのため、タダで船に乗せてもらえる。
翌朝には島に着くし、ギリギリ帰りの飛行機にも間に合うと安心するマリ。
酋長から「我々はみな太陽の子です」と歓迎されるが、その夜、マリは高熱を出して寝込んでしまった。

回復すると、もう飛行機は行ってしまった後で、ツアーガイドの青山はカンカン
「ホテルは移ってもらいます。次のフライトは満杯。あとは自己負担でお願いしますよ!」
怒りながらも、当座のお金を渡す青山。


紹介されたボラボラホテルは、なんだか危険な香りで、スーツケースを引っ張って歩いて疲れたマリは船の中で寝てしまう。
留置所に入れられそうになって、タローが迎えに来てくれ、自宅に泊まれと案内する。

タローの母は8歳の時に亡くなったが、日本に行くのが夢だという。
失敗ばかりで、「天国にいちばん近い島」も見つからず、マリはドラム缶の風呂の中で号泣してしまう。
タローの父タイチは「旅行者を好きになると、寂しい思いをするぞ」と釘を刺す。




夫がニューカレドニアの海で戦死したという石川貞は、エッセイストの村田圭子とともに弔いに行くから一緒に来ないかと誘われる。
「沈んでいく潜水艦を見たけれども、日本兵を助けたら、私たちはここでは生きていけない」とつぶやくタイチ。


貞「誰かをかつて好きになった誇り。誰かを愛した自分の心だけは決して忘れちゃいけない。
  愛って結局は、自分のための物語なのね」

マリは貞と同じホテルに招かれ、もう一度だけタローに会いたいという。

マリ「我がままでしょうか?」
「我がままを言っても、言い過ぎるほど人生は長くはないわ」


マリはタローがくれたお金を返し、代わりに子どもたちに聞かせていた日本のことを描いた紙芝居を読んでもらう。
 




大林監督の角川作品はココロがほっこりする

ツアーガイド役の小林稔侍さんのキャラも濃いけど、タローの父役の泉谷しげるさん、怪しすぎっ!
(しかも、プロフに、昔はマンガ家を目指してたってほんと!?驚
妻を亡くして、2人の子どもと旅行に来ていた室田日出男さんの役は薄かったな。


▼DVD特典
 

 
ナレーションも知世ちゃん。初めての海外ロケで、150人のスタッフが飛行機で大移動したって/驚
映画には地元の人、観光客も参加した。セスナ機は「暑くて、揺れてムカムカしました」

タローの家はセットで、なんと、材料をすべて日本から運んで、現地で組み立てた!
原田貴和子さんも一緒で「ちょっと恥ずかしいです」

 

お風呂で泣くシーンは何度もやり直したんだろうなあ・・・て思いながら観てたら、やっぱりそうだった。
この一生懸命な撮影シーンだけでも泣ける。


★ニューカレドニアの観光映像もありw
 
成田から8時間で行けるの!? カルティエ・ラタンといえば、フランスの若き芸術家たちが集まった街だよね?
通りかかる人々に手を振るのは、村の習慣。みんなイイ人たちだなあ。

 

 


大林監督インタビュー
毎回、これが楽しみ。大林さんの言葉はあったかくて、ひと言ひと言に深い含蓄が溢れている。

撮影当時、独立革命の最中で、出演してくれた方々も「明日は命がないかもしれない」と言っていたため、
原作通りには出来なかった。
かといって生々しい現実を敢えて描かず、少女の夢と理想を描いたことで、二重構造の映画となっている。
その切実な願いには作者の森村さんも共感してくれた。

ウベアは、突然雨が降って、サァーっと通り過ぎる。まさにスコール
私たちは雨が降ると家に逃げ込むけれども、島の人たちは外に飛び出して全身に浴び、体を洗ったりしている。
サンゴ礁の窪みには天然水がたまるため、とても貴重。「雨も神さまからの恵み」ということ。

30もある集落それぞれに酋長がいて、まずは挨拶して、心ばかりの贈り物をして迎えられる。
「太陽はひとつ。血の色もひとつ」

 

そこに白人文明を持ち込んだんだから革命が起きても当然。
撮影中もホテルが炎上して、テントに泊まった。


Q:知世ちゃんについて。

A:
「時をかける少女」の時は、本人も「ポキポキした人形みたい」と言っていたけど、
本作はドキュメンタリーで、文明vs文化、それを彼女の感性に委ねてみた。

メガネは一種の仕掛け。「目に見えるものがすべて」ということから離れて、想像力、心の目で見ること。
最初はイヤホンで音楽を聴いていたけど、「それも外しなさい」と言うと、後日、
「無数の貝が海で鳴るのが聴こえるようになりました」と言ってきた。

フランス領のウベアで、子どもたちが歌っているのはすべて賛美歌。
日本の歌を教えると、教会のハーモニーになるんだよね。


Q:共演者について。
A:
高柳くんは、自然そのもの。当時は「シラケ世代」で、猫背の若者が多い中で貴重だった。
小林稔侍さんは、文明・経済に侵された人間として島の自然と対比させた
乙羽信子さんは“日本の母”の象徴、赤座美代子さん演じる圭子は、自立しつつ迷子になっている現代女性の典型。
私の映画はすべてつながっている。映画は、俳優を見つめる仕事なんです。


Q:オールアフレコの噂について。
A:
アフレコは嫌いです。スタジオでとる缶詰の音。
アニメの「少年ケニア」ですら、スタジオではなく、実際、アクションをしながら外で録った。

でも、お風呂で知世ちゃんが泣くシーンだけは、アフレコ。これは彼女のためにそうした。

一度やったことをもう一度やると感動は必ず冷めるんです。なぞることになるんです。
上手になぞったものは感動しない。
感動ってゆうのは1回だけ。演技も1回、人生も1回。だから感動するんです。

演技を何度も繰り返すってことは関心(感心?)の度合いは上がるけれども、感動が失われる。
でも、知世がこれから女優として生きていくなら、関心(感心?)の中にもういっぺん感動を再現する力を持たなきゃならない。
私は、いつも、2本目の新人女優にそういう試練を課しているんです。
何度もやって苦労しました。だから全編アフレコだっていう伝説が生まれたんじゃないですかね。


Q:音楽について。
A:
「ゲキバン(ハリウッドで開発された、劇に合わせた伴奏)」は当時の日本では不評でした。
朝川朋之さんは、見事なゲキバンをしてくれたけれども、「独立した音楽を書きたい」とゆってたのをどこかで読んで、縁を切りました。
なぜかというとスタッフを不幸にしてはいけないから。でも、日本のジョン・ウィリアムスを失ったと思いましたけどね。
現に、今のハリウッドは「ゲキバン」がよみがえっていますよ。

映画というものは目に見えるものしか映らない。目に見えない心は映らない。
その心を表現するのが、実は「ゲキバン」というものの使命なんですよね。

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NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』第32回「さらば、父よ!」

2014-08-12 11:01:22 | ドラマ
NHK大河ドラマ『軍師官兵衛』
出演:岡田准一、中谷美紀、竹中直人、寺尾聡、田中哲司、柴田恭兵、松坂桃李、濱田岳、速水もこみち、高橋一生、塚本高史 ほか

第32回「さらば、父よ!」(ネタバレあり
官兵衛は毛利と備中の領地分割折衝および線引きを変えられて抵抗する城主らの説き伏せに長期間奮闘していた。
その間、官兵衛が止めたにも関わらず、秀吉は信長次男と組んだ徳川と戦って惨敗する。「小牧長久手の戦い」

秀吉は、内大臣から関白となり、最近は石田三成を常にそばに置くようになる。
石田は茶々を秀吉の側室にするべく強く説得する。

おね「なぜ官兵衛を遠ざけるのです」
秀吉「官兵衛は先が見え過ぎる。わしは官兵衛のお膳立てに乗っかっていただけじゃ」


秀吉は度量の深さを見せるため、道糞を茶会に招き、官兵衛と出くわす。

 

 

「道糞では秀吉さまのお相手にはふさわしくないので、名を道薫と改めました。
 上様は少しお変わりになった。そうは思われませぬか?」


官兵衛「羽柴の軍勢は、徳川の倍あったのに負けた理由は何だと思われますか? 三河衆の絆に負けたのでございます。
    兵が倍の数でも、どんな策でも、勝ち目はない。無謀な戦を止めるのも軍師の役目。四国攻めが先です!」

この説得で、秀吉は四国攻めを言い渡す。その後、四国は2ヶ月で平定された。


播磨・山崎に城を与えられた官兵衛は、留守を長政に任せる。
長政は、庶民を集めて正直な気持ちを話せと言いながら、苦情が出て、「軍師では農民の心は分からぬ」と
父を侮辱されてカッとなり刀に手をかけたため、使用人すら怖くて逃げ出してしまった。

この話を聞き、職隆は長政を訪ね、黒田家が薬売りから城主になるまでの苦労を話し、
どんな植物も、芽から摘んでは育たない。収穫を得るために、物事には順序が大切だと説く。

職隆は、孫らと遊んでいるうちに静かに息を引き取る(なんと自然に穏やかな最期。これも人徳か。

「家臣を信じ、家族を慈しみ、この乱世を皆で生き抜くのじゃ、官兵衛」


 



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『気をつけよう! 薬物依存 第3巻 対処と取り組み』(汐文社)

2014-08-11 11:30:33 | 
『気をつけよう! 薬物依存 第3巻 対処と取り組み』(汐文社)
渋井哲也/著

気をつけよう! 薬物依存 第2巻 身近にひそむ危険(汐文社)
気をつけよう! 薬物依存 第1巻 乱用と依存(汐文社)

全3冊のうちの最終巻。
日本にも監獄か治療かって選択があるっていうのは知らなかった。
逮捕したら終わりの犯罪ではなく、「薬物依存=病気」であり、
第三者機関を利用して、身近な人たちと連携して、時間をかけて治療することが重要だということが分かる1冊。



【内容抜粋メモ】
現代の子どもたちが抱えている「生きづらさ」は根深いものがあり、
問題行動をとらない子どもたちも共通の問題を抱えている場合があります。
解決のためには、社会の中にあるいろいろなネットワークを活用することが有効な手段となります。


******************************治療の初期段階

最初の段階で「薬物から切り離す」ことは正しい処置。
裁判では、有罪か無罪かを争うため、依存症の治療について話題になることが少ない。
裁判官・検察官・弁護士も薬物依存に詳しいとは限らない。


●薬物依存がもたらす問題=性格の変化
感情の起伏が激しくなる。嘘をつく。意味不明な行動が増える。大声で暴れる。


●薬物依存は病気


学校の先生、教育委員会、地域の保健センター、精神保健福祉センター、近所の病院などに助けを求めることが必要。


●家族による「共依存」
「自分でなんとかしたい」=「自分が役立っている」と思いたい。「共依存」
家族だけで解決しようとするのは、結局、薬物依存を継続させるようなもの。

家族による監視・抑制は、家族を消耗させ、崩壊につながることもある。
家族は怒り、疲労から「どうしてこんな目に遭うの?」「自分の責任だ」と思いがち。
子どもの起こした問題の尻拭いまでして振り回されてしまう。

薬物依存の子どもが、ほかの子どもたちへの入手ルートのひとつになることもある。
自殺、傷害事件、殺人事件にもなりかねない。


●家族にできること
「あなたを愛しているからこそ、薬物を絶って欲しい」など、子どもを見捨てていないことを伝えることが大切。
「見放さないこと」+「他の機関に頼ること」の両立を家族自身にわかってもらうことが重要。

一般的に、薬物依存になる子どもの父親は威圧的、無関心の傾向があり、
母親は子どもに過干渉の傾向が見られるため、子育ても見直しながら、
薬物依存の知識を共有し、ともに取り組むべき。

「薬物依存の子どもの問題」と「親自身の問題」を切り離す必要がある。
親が尻拭いをすると「何をしても、親が弁償してくれる」と思ってしまうため、
子どもの犯した過ちの責任は、子ども自身に負わせることが必要。




******************************ネットワークを利用する

●学校


薬物依存の子どもは、周りが動揺することで、家族や友人を振り回す手段を知る。
学校は、学校同士、児童相談所、保健所、保健センター、精神保健福祉センター、教育委員会、警察といったネットワークを持っている。

友人間で薬物の交換があることも考えられるため、教師に情報が入ってきやすい場でもある。

薬物乱用・依存は、ほかの非行問題とは異なり、力で押さえ込む方法は有効ではない。
興奮状態、酩酊状態の場合は、それが過ぎてからの対応が有効。


薬物を取り上げる+背景にある問題を見つけ、依存状態から抜け出させる指導をする。
じっくり話を聞き、信頼関係を作りながら、どこまで広がっているか聞き出せればベスト。
周辺情報を固めてから、確信が持てたら本人に聞くという順番が大切。



学校での範疇を超えていたら、警察に委ねる必要もある。
「学校では、真面目な生徒だったのに」ということもあり得る。

もっとも心配なのは「急性中毒症状」
他人を傷つけることもあるため、保護者自身が警察に通報するのが望ましい。


●保健所は窓口のひとつ
保健所は、健康相談の窓口でもある。薬物依存も含まれる。
セルフヘルプグループ(自助グループ)なども設けている。

「精神保健福祉センター」は、保健所で対応が難しいケースの相談も受け付けている→それぞれの特徴がある。
病院は一般病院より、薬物依存を専門的に扱っているところ探したほうがよい。


●通院治療・入院治療
早期の場合は、援助プランによる通院治療が多い。
「乱用・依存」の場合は、「解毒」が必要。

あくまで「自分で治りたい」という気持ちを援助し、どんなプログラムが必要かを考えるのが医療機関。


******************************薬物依存と司法

「薬物所持(持っていること)」「薬物使用(使うこと)」は犯罪。



警察への通報でなければ、必ずしも逮捕にはならず、「麻薬取締員」が面接して、調査する。
薬物依存専門病院では、患者の同意の上で通報されることもある。医師との信頼関係は治療に影響するため。

ニュースで報道されるのは、警察が逮捕・補導したケース。
本人に治療意欲があれば、通報せず、専門病院での治療のほうがよい。


「麻薬中毒患者」は、法律によって、都道府県知事に届出が必要。
都道府県知事が必要と認めたら、専門病院で診察する。治療中は、経過観察が行われる。


●中毒患者へのアフターフォロー
退院後は、「麻薬中毒者相談員」による観察・指導される。守秘義務で守られる。
「麻薬中毒者相談員」は、強制的に連行・治療させることはできないため、
本人が拒んだり、周囲が治療の邪魔をすると、病院では何もできない。

※知らないフリをしてしまう親も多い。「自分ではどうすることもできないなら、放っておこう」という感情がある。
 子どもの薬物乱用・依存にきちんと向き合うのは、親も怖い。


麻薬Gメン(厚生労働省の麻薬取締官の通称)
警察官や麻薬Gメンに職務質問されて、違法薬物を所持・使用している場合は逮捕・補導される。
カンタンな薬物検査をする疑いがあれば尿検査をする。職務質問は、任意で強制ではない。
逮捕・補導されると、児童生徒の場合、「少年法」によって手続きされる。


少年法(犯罪を犯した場合は刑法)


20歳未満の場合「少年」として扱われ、大人と違って罰を与えるのではなく、
「性格の矯正」「環境の調整」をする「保護処分」が目的。

14歳以上なら、家庭裁判所の審判(成人の裁判にあたる)を受ける。
14歳未満なら、児童相談所に送致される場合もある。

「責任能力」
自分の行動にどれだけ責任を負えるのか、年齢を基準にしている。

最終的には、家庭裁判所が決める。
1.保護観察所の保護観察に付す。
2.児童自立支援施設、児童養護施設に送る。
3.少年院に送る。

「保護観察」
施設に入れずに、家庭・学校で、保護観察官・保護司の指導監督・援助を受けながら、改善・更生を図る。

逮捕・補導された場合も、本人が「初犯」かどうかでも指導は変わる。
「何を間違えたのか?」といった悩みを抱える家族も辛いため、
機関がどう支えるかという視点で家族と接することも重要。


******************************薬物依存からの回復

回復には大変長い期間を要する。キーワードは「諦めない」ということ。
これは「依存症」との闘いであり、本人の性格ではないということも重要。
薬物から切り離しても体が欲してしまう。依存症が「嗜癖(しへき)」(病的な癖)と呼ばれるゆえん。
「意志が揺らぐ」「嘘をつく」「認めない」ということも「依存症」の症状で、「本人の意志が弱いから」ではない。

2005年「監獄法」が改められ「刑事施設・受刑者処遇法」が成立した。
→矯正施設での矯正教育が義務化された。




薬物依存の背景には、いじめ、学力問題、進路、将来の問題、虐待などが絡んでいる。
依存症の治療で言われる「底つき」体験が必要。
※「底つき」体験:このまま放置すると大変なことになると自覚する体験のこと。

治療方法も状況に応じてどんどん変わる。


「引き金」になるものから遠ざける
薬物自体、薬物を使用していた時のことを連想させるヒト、モノ、場所、時間、曜日を避ける。
その時聴いていた音楽、着ていた服、状況・環境要因も引き金になり得る/驚


「再使用」より「治療から離れること」が問題
これまで薬物によって淋しさを埋めてきた面があるため、患者は「薬物がない生活は寂しい」と思ってしまう。
→周囲のサポートがないと完全な回復は難しい。

周囲と自分たちの状況を比べて「どうして、あの人たちみたいに笑顔がないんだろう?」と考えて、寂しい者同士が寄り添うことになる。
人は急に変われないため「再使用」につながり「自分なんかダメな人間だ」と思ってしまう。

諦めずに付き合ってくれるスタッフ、支える側も「辛い」「苦しい」と言えるチームが必要。
受け入れ態勢をつくり、本人も受け入れる経験を充実させる、回復とはその繰り返しそのもの。




******************************体験談

●Sさん(35歳)
25歳の時、遊び仲間に誘われて「脱法ドラッグ」を使ったのがきっかけ。そして覚せい剤にハマった。
その場の一時的な快楽だったのが、覚せい剤の使用も増えた。
次第に精神症状が出始め、何もやる気がなくなった。

辛くなったため病院には通ったが、薬物のことは言えなかった。
「具合が悪い」と会社を休み、自宅で覚せい剤を使う悪循環を繰り返した。

逮捕後、父の死に目にもあえなかった。
判決は懲役1年6ヶ月。執行猶予3年。精神科医に通ったが、薬物依存の専門病院ではなかったため、
「逮捕後、薬物使用が止まっているなら大丈夫」と言われて安心した。

そして、再び薬物を使用してしまった。
2度目の逮捕までの1年間は仕事をしていたが「こんなのは自分の仕事じゃない」と癇癪を起こし、
「バレなければ大丈夫だ」と再使用していた。

しかし、クスリの切れ目で暴れて母と口論し、近所の人の通報で再逮捕された。
執行猶予中だったため、判決は1年4ヶ月+前回の分を合わせて刑務所に3年入った。

出所後、ようやく薬物依存専門のクリニックで治療し、セルフヘルプグループを知り、通った。
そこで、自分の薬物依存の背景には、父親不在の家庭問題、末っ子だったため、
母に気に入られるため「いい子でなければいけない」と強く思っていたことが分かった。
20歳で両親は離婚した。

これまで信頼できる友人もいなかったが、グループでは弱音を吐き出すことを覚え、仲間と共感することも知った。

薬物に頼らないためには、なんでも話せる友だちをつくること、
心の底から許し合える人間関係を一人でも多くつくることがが大切です。




コメント

プレミアムトーク 若田光一さん@あさイチ

2014-08-11 11:18:37 | テレビ・動画配信
プレミアムトーク 若田光一さん@あさイチ
 

 
この宇宙服って、私も顔を出して記念写真を撮ってもらったやつじゃないかなあ?w

JAXA i(今はもうない


 
半年に1回(だっけ?)日本と通信する際に、家族とちょっとした会話ができるのがココロのオアシスとなっている
「電球の球が切れた」とか「息子の宿題を教えたり」とか、そんな何気ない家庭の日常が宇宙飛行士を和ませるんだね。



主食や肉などの決められた食べ物の他に、決められた量だけ嗜好品を持ち込むことが可能。

母国の食べ物を持っていく人が多いという。その他はスナック菓子など。
緊張感の途切れない毎日の任務を遂行する中で、唯一の楽しみは「食べ物」
若田さんも、いろんな和食を持っていて、「どれもとても美味しいですよ
和食は外国人飛行士にも人気で、交換して食べたりして大切なコミュニケーションにもなっている。


 
一番楽しいのは、難病の治療法を研究・実験する時。
 今は、骨粗しょう症を運動だけで予防出来ないか調査中。
 宇宙滞在中の運動はとても大切で、地球に帰還した際も、最初の数日は鉛筆も重いと感じるが、すぐに感覚が戻ってくる」



母タカヨさんは、大の「あさイチ」ファン!
「ここが有働さんの座ってらっしゃるところ?」てイスに座ってハイテンションなお茶目な方w

 
息子さんが宇宙に行く時は、手を合わせて祈ったという。


「なにか問題が起きても、自分で上手に工夫して解決する子どもだった」


 
早く観に行きたい!


Q:若田さんが思う一番大切なことは?

A:宇宙滞在中、飛行士同士のコミュニケーションも大事だけれども、難しいのは地球のスタッフとの交信。
  今まで会ったことのない大勢の人との、意見の食い違いなどで悩むこともある。
  そんな時、一番大切なのは、時間をかけてコミュニケーションをとること。
  自分の感情も素直に出すこと。そして、相手の意見にもちゃんと耳を傾けること。
  そうすれば、問題も必ず解決に向かいます。



戦争がなくなった未来の世界に住む人たちって、みんな、若田さんみたいなんじゃないかなって思う。
自分の感情もちゃんと表現しつつ、それぞれの個性も尊重する。
意見が違った時は、話し合って、コミュニケーションで解決する。

科学で考えつつも、つねに未知なるものへの好奇心、ユーモアも忘れない。

自分の家族を愛しつつ、広大な宇宙の中にある1つの惑星としての地球、そこに住む人々、子どもたちを愛し、自然を愛する

時間や空間が平行して無数に存在するなら、そうゆうユートピアももうどこかにあるんだ。




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松本零士『ミステリー・イヴ 1』(朝日ソノラマ)

2014-08-11 10:46:25 | マンガ&アニメ
『ミステリー・イヴ1』(朝日ソノラマ)
松本零士/著

図書館巡りで見つけた1冊。松本零士さんの見慣れないマンガを見つけたから借りてみた。
2巻がどこにもないのが残念。

宇宙の果てから不時着して地球にやって来たイヴと、何をしてもだらしない青年・大口守との話なんだけど、ストーリーの99%が性欲満載。
他の異星人「ヘド族」(すごい名前だな)は、自分たちの子孫を残そうとして、とにかく女性を見れば襲ってくる始末。
現代流行りのレイプ、近親相姦なんでもござれな、チープなエロマンガと変わらないんだけど、
「999」ファンとしては、松本零士先生の描いたものだってことでつい引き込まれてしまう

基本、女性の顔は全部メーテル系だし、なぜか9割方まっぱ。
まあ、発達した世界には服など必要ないのか? てか、単純に男性の妄想欲求の表れか。

1話完結で、毎回、話の終わりには「イヴはたしかにその夜もそこにいた」と締めている。


▼あらすじ(ネタバレ注意
  

大口守は、会社をクビになり、恋人も去ってしまい、自殺しようと山に入ると、
不時着した飛行物体から出てきたイヴという謎の美女に会う。

「星雲イタスから来た辺境偵察員」だという。
地球上のあらゆる知識を頭に移してあげるから、壊れた機体を直すのを手伝ってほしいと頼まれる。
守は咄嗟の判断で、仲間を呼ばれたら困ると思いイヴの機体を爆破する。

行くところがないからと守の家に居候するイヴ。
いろんな姿に変身できるというので、藤圭子※(その他は下記にまとめてみたw)になってもらい一夜を過ごす。
(1970年の話だけに「美女」として出てくる名前が時代を感じさせる。零士さんの好みか?

イヴには、他にもいろいろ守の知らない特殊能力があり、相手の目を見つめるだけで、洗脳してしまうから、無銭飲食も自由w
(メーテル系の切れ長の眼で見つめられたら、女性でもウットリしちゃうよね

 

近所から電話機(もちろん黒電話)やクルマのエンジンが盗まれて、犯人はイヴ。
母星に帰るための「身体移送次元波動機」を作ろうとして、エネルギーが足りなかった。
(他にも偽札を作ったり


守は就職活動を続けるが、成績が優秀すぎて産業スパイだと疑われ、雇ってもらえない。
イヴがすでに知識を移送していたから。でも、それは切羽詰った時しか出てこない。

イヴの元カレ・サドが探しにやって来て、守の頭に地球のデータが入っているから、回収したら
イタスに連れて行って、動物園にでも入れてやると閉じ込める。
イヴはサドを殺して、宇宙船も破壊し、守を裏切らないと誓う。


住む場所もなく、公園だと思っていた所は私有地だったが、豪邸も全部譲ると持ち主が言う。
妻を亡くして絶望したからと説明するが、実は、子どもが欲しいとイヴを襲おうとして失敗する。

イタスの連邦とは敵対している「ヘド族」が現れ、豪邸と取り替えたポンコツ車が吹き飛ばされ、イヴはさらわれ、守は留置所へ。
イヴから「助けて!」とテレパシーが届き、守は脱走して救い出す。



「ヘド族」の子どもは、産まれた時からすでに、限りなく遡った全ての知識を持っているという。
イヴは守を「ダイ」と呼ぶ。イタスの言葉で「愛する人」「一緒に死んでもいい」という意味。




2人が泊まる安宿に似合わぬ美女・山川陽子がいて、守は関係を持つ。
イヴは「守から獣のようなヘドの臭いがする」と不審に思う。そこはヘド族の支配するアパートだった。



ヘド族はカンタンな道具でも真っ二つになってしまうほど柔らかい構造で、
もともとの皮膚を剥いで、構造皮膚をまとっているため、表面上は美しいが、水をかけると醜い姿に戻ってしまう。


イヴが道路で急に消えたため、後を追うと、第七次世界大戦中の未来に来てしまう。


そこで出会ったエヴァは「捕虜の女は強姦して殺すのが国際条約でしょう。私もいさぎよく国際法に従うわ」(とんでもない条約だな
エヴァは、これまでの歴史をすべて知っているため、イタスはイヴだけ残して滅亡したと告げて自殺する。イヴには告げずにおく守。
ヘド族は東京でタイムマシンを造ったため、それで1970年に戻り、ソファ代わりにするw




会社KKのエロ社長のもとで30万円の給料がもらえるというイヴ。
だがそれは、人間との子どもを作ろうとしてイヴに化けてたヘド族の女だった。
エロ社長は嫉妬で殺して海に捨て「見ないほうがいい」と言われたのに本当の姿を見てしまい発狂する。





守はヘド族の整形工場を見てしまう。地球に移送器でもぐり込めたヘドは60人、イヴらを襲って殺されたのが18人。
「幸い、日本て国では、外人の男に化ければ、バカ女がドンドンなびいて来て非常にやりやすい」(酷い侮辱だ
守はタイムマシンで逃げると、海に漂流する。イヴはまた捕まり、卵子を大量に取られそうになるところを守が助ける。



藤森雅子という隣人から「夫と別れたい」と相談され、なぜかベッドへ直行(おかしいよね?


アパートの地下にヘドのタイムマシンが突っ込んでいて、雅子はヘドの妻だった。夫は妻に地球人の子どもを産ませるのだという。
タイムマシンで逃げた雅子を追うと、太陽が冷えきって、地球人は他の天体に移住したという。
(今の宇宙開発って、地球の自然を全部破壊しきって、他の星に行けばいいって思ってないかなあ・・・心配だ



守は時間航行機(タイムマシン)を自分で造っちゃったおじさんに会う。
実験的に妻を乗せたら、電気を止められてしまったという。
50億年後の金星で再会するが、妻はヘド族のほうがいいという。



「イヴを預かっている」と守に電話が入り、指定された埋立地に行くと、ヘドが守の皮を剥いでなりすますという。
ヘド男の恋人魔由子はイヴの皮を剥がそうとするが、タクシー運転手に助けられる。


ヘドが女性に口移しでカプセル爆弾を飲ませて殺す事件が起こる。
2人も狙われるが「対ヘド族対策本部 人類防衛司令部 秘密警戒圏本部 対策員長兼防衛司令官」に助けられる(役職名長すぎ


これまでのヘドの死体、産婦人科で見つかったヘドとの混血児も研究しているという。


守にヘドの女を捜してくれと依頼するが、彼女は首吊り自殺しようとしていた(なぜかまっぱ
理由は、ヘド夫が妹と浮気しているから。ヘドは姉妹2人ともカプセル爆弾で殺してしまう。



「地球人の間では子供を産ませてもムダだと分かった」
ヘドは自分の子どもまで殴って殺してしまう。


 


※その他、イヴが守のために変身した女性タレント
辺見マリ
九重ユミコ
安部律子(“安倍律子 ではありませんか?”て言われた。このヒトか?
小川知子
日吉ミミ
由紀さおり
安井かずみ

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『地震列島』(1980)

2014-08-10 11:30:22 | 映画
『地震列島』(1980)
監督:大森健次郎
出演:勝野洋、永島敏行、多岐川裕美、松尾嘉代、佐分利信 ほか

永島敏行さん出演作シリーズ。
久しぶりに見応えのあるパニック映画を観た。日本版『タワーリング・インフェルノ』。劇場で観るのは絶対ムリ
永島さんは『タワーリング・インフェルノ』で言えば、スティーブ・マックイーンみたい頼りになる役

それにしても、よくここまでリアルに特撮で撮れたなあ驚×5000
所々ハンディカメラで撮った揺れたような映像はわざとだろうか?

エレベーターに閉じ込められるとか、地下鉄で浸水して30cmくらいのところに長時間なんて、絶対ムリですから
こんな目に遭うくらいなら、私なら最初の揺れで一気にペシャンコになりたいです。。。
たとえ外に出ても火の海で、道路があんなに陥没してたり、ビルが倒壊しまくってたら、生き延びれる気が全然しない・・・

「直下型地震はまだ学問的に解明されていない」てセリフがあったけど、さすがに今は分かってるよね!?


story(ネタバレ注意
地球物理学者の川津陽一は、関東大震災を予告した川津ムネチカの娘・裕子と結婚し、一人息子・リュウイチがいる(演技が上手い!
三原山の溶岩が急に上昇したり、その他の異常なデータ値から、「地震予知会」の月例会で「東海より東京の直下型を危惧するべき」と説得するが失笑される。

「この60年間、東京は震度5以上を体験していない。超過密住宅を間引いて道路をひろげ、
 緊急時用に普段は使用しない等、緊急対策が必要です!」

「それは政府の問題だ。その重い腰を上げさせるのが“地震予知会”の役目だろう」

「東京の直下型地震は30日以内に来ます」と川津は警告し、予知会を外されそうになる。


川津と同じ地震研究所所員・芦田富子は、互いを想い合っていて、時々マンションを訪れている。
川津と裕子の夫婦仲には距離が出来ていて、裕子の母は「川津家から追い出してしまいなさい!」と迫る。

富子を追って上京し、ルポライターをしている橋詰雅之は、川津の取材に真剣に取り組む。

 

地震が持つ不可思議な魔力。問答無用の暴力。これは、現代を象徴していると思うんだ。
 学者も政治家も、これに関わる者はみんな蜘蛛の巣にかかったように身動きがとれなくなってしまう。
 こいつは、あらゆるものをスポイルしてしまうんだ!」

川津は「地震が来たら、真っ先に燃えるのは車だ」(そーなの)といって、燃えない車の実験や、
トンネル内での火災実験など危険な実験を緊急で行う。


ゴルフを終えた総理大臣(佐分利信さんですよ!)と閣僚らの前でも、川津は異常事態を提言する。


総理「東京で震度7がきたらどうなるかねえ」
川津「全滅です。高速道路も、新幹線も、地下鉄も。東京は世界一の無防備都市です!

国土庁長官は慌てて反論し、総理は他の政治家の汚職ニュースで記者に囲まれて退却する。


「いつかは大地震が来ると分かっている。それなのに、ガラス張りのビルは建てるは、地下は掘るは、
 高速道路はクルマの洪水、危険なネオンや看板は野放しのまま。
 たとえ私たちが正確な予報を出しても、これじゃとても防ぎきれない」

「関東大震災の時、下町一体は全滅したんだが、神田の和泉町と★(聞き取れなかった)は奇跡的に焼け残ったんです。
 理由は単純明快。この2つの町の住民が力を合わせて火と戦ったからなんだ。
 それも防火用水と井戸水だけで。なんだ、そんなことかと思うでしょうが、防災はこれに尽きるんです!」


地震予知会の丸茂教授(大滝秀治さん!)は、このままでは地震研究所を閉鎖しなければならなくなると川津を説得する。
川津がテレビで公表する直前になって、車で連れ去られ、地下の災害対策本部で総理と直接話す。

「地震がなぜ怖いかお分かりですか? なんの予告もなしにふいにやって来るからです。
 地震予知ができると言い切れるには、年間100億円使っても10年以上かかります。
 関東大震災の時の被害総額は50億円でした。その年の国家予算は15億でしたから約3倍です」

「まずは君の考えを学会に通してからだろう」


トミコから別れを切り出すが、川津は裕子から離婚話をされて決心し「僕の生涯の協力者になってもらいたい」と告白する。
裕子はトミコに一度会ってから離婚すると言い出し、翌日の午後4時、仲人を務めた丸茂教授とともに集まる約束をする。

橋詰「オレの気持ち分かってたんだろ!? オレは諦めないぜっ!」

マリアナ沖で噴火?が起こり、また異常なデータが検出された。


巨大地震の前触れに見える空って、こんな感じなの?


そして、東京にマグニチュード7.9の直下型地震発生。

 
東京はまさに地獄絵と化す。この状況で生きてるヒトたちがスゴイ。

大地震後の二次災害は、火災、パニック、余震、津波、地下の浸水、工場等の爆発による有毒ガス漏れ・・・

こんなに脆い 地下のほうが安全だとか聞くけど
浸水の場合は、水の流れの上流に逃げるんだっけ? 下流だっけ?
水中でも使えるライトを持ってる人とか、ラジオを持ってる人偉い!


大臣らが避難した地下災害本部では、通信が途切れ、無線でスクリーンに映し出された都心の惨劇をただ見ているだけしかできない。
(まるでゴジラに襲われているようだ・・・

道路の陥没で救急車も消防車も通れない、自衛隊のヘリも地上に降りれない、重油が漏れた船も使えない・・・

マンションにいたトミコ、同じマンションのエレベーターに乗っていた橋詰、
地下鉄にいた裕子と川津、自宅にいたリュウイチと祖母、飛行機に乗っていた丸茂教授。
それぞれの運命は・・・?

 

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