メランコリア

メランコリアの国にようこそ。
ここにあるのはわたしの心象スケッチです。

大人の新感線『ラスト・フラワーズ』@赤坂ACTシアター

2014-08-22 23:55:55 | 演劇・オペラ
大人の新感線『ラスト・フラワーズ』@赤坂ACTシアター(2014年7月30日(水)~8月25日(月))
原作:松尾スズキ 演出:いのうえひでのり
出演:古田新太、阿部サダヲ、小池栄子、橋本じゅん、宮藤官九郎、高田聖子、皆川猿時、粟根まこと、村杉蝉之介、
河野まさと、荒川良々、山本カナコ、平岩紙、保坂エマ、星野源、村木仁、松尾スズキ ほか
音楽:東京スカパラダイスオーケストラ

途中、勘違い&居眠りで乗り換え駅を乗り過ごして焦ったけど、開場時間には間に合った(ふぅ~



ACTシアターは初。
キレイだし、トイレは多いし、軽食も売ってるし、イスで食べれるのもいいv

真ん中通路から2段上の端っこが取れたのは奇跡
非常出口に近いし、ステージにも近い!

部長の作品は、シニカルな笑いの後に、絶望的な終わり方があることが多いのが心配だったけど、
新感線風味?が加わって明るいショー、派手な殺陣シーンが多かった。
でも、こんなに北を刺激して大丈夫でしょうか?

劇団新感線メンバは、新太さん以外分からないから、大人と小池さん以外はそうなのかな?くらいな見方で
ゲキ×シネ『朧の森に棲む鬼』以来か。

蒼井優ちゃんが意外な面を見せていて、意外すぎて当日は分からなかったw

横に長いステージをコロコロ場面転換して、中央下はズズズイと前に出たり、後ろに引いたり。
中央から上は、巨大スクリーンを使ってるから、背景の転換も容易だし、アニメを使ったり、
場面に応じて血しぶきが飛んだり、タイミングもピッタリ。
いつもの大人芝居より大勢がいろんな役を幾つも演っているため目まぐるしい

今回の音楽がスカパラってゆうのも楽しみで、生バンドの演奏か!?なんて無謀な期待もしたけど録音です(そりゃそっかw
アルバム曲も所々入ってて、それぞれのシーンを盛り上げていた

それにしても、これは、ハードな芝居だなあ
1日2公演なんて日にゃ、全員ボロボロになりはしないか心配になります/汗×5000


ストーリーも複雑極まりない。
・世界征服を目論む北っぽい国の独裁者。美女のショーやら、テンコーさんらしき人物も・・・
・ラストフラワーズと名乗る謎の悪の組織の壮大な計画
・それを追う有能な公安秘密組織(1人は普段、大家族物語のドキュメンタリー番組のファットダディ!爆

過激なSMシーンあり、ヤクザの抗争あり、人脳を食べる天才双子の野望あり、ラブストーリーありのてんこ盛り
H.G,ウェルズの『モロー博士の島』を思わせる動物と人間をかけ合わせたキメラたち、
UFOが出てきた時は、テンションがマックスに上がったけど、、、

くまやブタのぬいぐるみ(手を入れて動かせるタイプ)などもキャラクター&動物好きにはたまらない

あと、最近観た映画とネアンデルタール人がリンクしたんだけど、イメージが真逆だったな?



story(ネタバレ注意。とはいっても実はよく説明できません/謝

佐伯三蔵=古田新太
nanana(横山奈々子)=小池栄子
つげ分析官/ペク教授/ヒュンダイ=村杉蝉之介
村西五郎=荒川良々

勝場軍一郎/勝場軍二郎=阿部サダヲ
ジョンオク将軍/ビッグ=皆川猿時

勝場典明/シン・ジョンホン=橋本じゅん
ミンス/佐伯みよ子=高田聖子

早川速男=宮藤官九郎
砂漠ひかる=平岩紙
犬塚ひろし=星野源

サルバドル=粟根まこと
ミャン=河野まさと
三木田テンホー=山本カナコ
女官スジョン=保坂エマ
ドンナム=村木仁
セレスティーノ/オンドルスタン将校=松尾スズキ


フランスで、日本人殺し屋を殺したのも日本人という事件が起きる。最期の言葉は「ラストフラワーズ」。
それを追う公安秘密組織のアジトがバレて爆破される。

爆破したのは、天才双子の兄・軍二郎。弟・軍一郎はなぜかヤクザ者でライバルの組としょっちゅうケンカをしている。
専属歌手・奈々子もライバルのシンにとられて気に食わない。
『ふくすけ』@シアターコクーン でも、アベちゃんは奇形の役だったね

北の独裁者・ジョンオク将軍は、世界征服の機会を窺いながら、首相任命式典の準備に忙しい。

不治の病のミュージシャン早川速男。コンビを組んでいた妻も同じ病気で亡くなっている。
速男の指が2本しかなくピースしかできないのは、爆発事件のせい。

ストリートミュージシャン・砂漠ひかるは、唯一お金を入れてくれた速男を尊敬して、伝記を書こうと追いかけている。
些細な失敗でクラブのボーイをクビになった男・犬塚ひろしは、「SEX and the CITY金融」の借金取立人にされてしまうが、
ひかるを好きになって追いかける。
速男から預かったギターで練習した曲は、ジョンオク将軍が昔、大感動して、国でベストセラーにした(国歌とそれ1曲しかない

式典にまぎれこむひかるらと、キメラら、後継者を狙うシンと母親、ミッションのメンバー。
式典の象徴となる王冠には、「全世界ネアンデルタール人化計画」のスイッチが仕込まれていた、、、

nanana「居場所が欲しかった」




3回もアンコールがあって、最後はスタンディングオベーション。テープまで飛んだしね





【笑ったポイント一部抜粋】
どんな小さなネタも見逃したくなくて、散々キョロキョロしてしまった

やっぱり一番笑ったのは「泳げたいやきくん」。笑い死ぬかと思った!

狂ったようにタンバリンを叩く紙ちゃんも惚れます

新太さんの短すぎる制服とか、大家族っぷりとか。

「なんだよ、この急に小津安二郎みたいな演出はっ!」て/爆

「SEX and the CITY金融」の女性社員はパンケーキにしか興味がない。

売れない漫画家でもあるつげ分析官。ベレーは手塚治虫さんぽいけど、名前はつげ義春さんぽい。

カラダが弱い軍一郎が振り向くとすごい喀血!「ごめん!そんなに悪かったなんて気づかなかったんだ!」

良々がまっすぐ彦介みたいに壁を突き抜けて現れたのも笑った!

nananaとシンのシリアスなシーン中にも関わらず、カヲルさんがバイトくんの顔やらにイタズラし続けてるのも気になって、泣けるセリフが全然入ってきませんw

SMシーンは厳しかったけど、nananaの場合は「飛び散る水しぶきが冷たい!」てw

「わかりやすい人物紹介や状況説明をありがとう!」とか、
新太さんらが客席まで来たりとか、客に絡むシーンも何度かありますv


で。
部長はというと、痙攣を通り越して、創作ダンス並みな動きになる奇病で、まるでMPの「スィリーウォーク」状態/爆
でも、実際にある病気と知ってビックリ→「ハンチントン病」


 

『キレイ』が12月公演かあ!
大人芝居の中で感動した上位を占める作品だけど、3回観るってどうなるんだろう???
出演者が変わって、脚本にもなにか変化があるんだろうか?

その他の気になったチラシ。

  

  




コメント

ドラマ『ST赤と白の捜査ファイル』第6話

2014-08-22 23:55:54 | ドラマ
ドラマ『ST赤と白の捜査ファイル』第6話
出演:藤原竜也、岡田将生、志田未来、芦名星、窪田正孝、三宅弘城、柴本幸、田中哲司、林遣都、瀬戸朝香、渡部篤郎 ほか

●第6話「女医監禁の裏に医療ミスの秘密!天才赤城左門の秘められた過去が今夜明らかに」
(時間が空いてしまって記憶が薄れて、ストーリー説明間違ってる可能性大/謝

政和大学病院研修医のあずさが人質になっている動画が警視庁に送られてきた。
「48時間以内に武藤嘉和の死の真相を明らかにせよ。さもなければこの女を断罪に処す」

 

武藤は、かつて政和大学病院でインフルエンザと診断され、薬物アレルギーによってショック死した。
カルテには薬物アレルギーの記述はあったが、後から書かれたもので、医療ミスの隠蔽工作と見抜く赤城。
当時の担当医の平戸は、赤城に似て責任感・正義感が強い人物だと知る。

平戸の上司で主任教授・大越隆太郎は、有力な医師でもあり、かつての赤城の上司でもあった。
7年前、赤城は、医療ミスをおかした城間をかばって、派閥仲間から白い目を向けられたことが原因で対人恐怖症になった。

またガッキー着ぐるみにこもってしまった赤城に、百合根は

「今の赤城さんは昔とは違います。謎を解くのが赤城さんの存在価値じゃないですか?
 事件を解決するのがボクたちの存在価値じゃないですか?!」と説得する。

城間を訪ねると、赤城は無視されたどころか、女性看護師に大人気だったと判明。
犯人からの要求期限が一気に2時間に短縮され、焦るチームに「さるぐつわとロープを調べろ!」と赤城。
黒崎が言うにはアダルトショップのものだという。

 
「オレは客を装って出入する客を見張る。お前は店員から話を聞け」となぜかニタニタ顔の菊川w


「多少のことじゃ、あの病院は変わらない。あの病院は腐ってる」

「医者なら、なにがあっても人の命を救え。それが医者の存在価値だ」

百合根は松戸に「少なくともSTの仲間の力を信じています!」と宣言した後だったのに、
職場に戻ると、ミドリが「私、ST辞めるから」とあっさり出て行ってしまう。


コメント

女たちの戦争と平和資料館(7/3~11/30)@wamアクティブ・ミュージアム

2014-08-22 13:27:46 | アート&イベント
女たちの戦争と平和資料館(7/3~11/30)@wamアクティブ・ミュージアム

wamアクティブ・ミュージアム
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18 AVACOビル2F Tel: (03) 3202 4633
地下鉄東西線「早稲田駅」から徒歩5分
開館:水~日曜日 13:00~18:00

実は、行って来たのは先週の水曜日、13日のこと。
番組で知って、以前から興味を持っていた問題だったから、重さを覚悟の上で訪ねた。

教会が入っている古いコンクリートビルの2Fの奥で、平日のせいかひっそりとしている。
展示物は証言のパネルと、寄贈された証拠品が数点、関連の蔵書、ビデオ。
事務所のように簡素で、広くはないが、イスがたくさん用意されていて、パネルをじっくり読むことができる。

昼12時過ぎ頃に入ったと思うが、気づけば17時過ぎていた/驚
想像を超える証言の数々。知らなかったことばかり。これからもっと知らなければならないことばかり。
そして、自分の小さなブログで、一体どう書き残したらいいのか途方に暮れて、今日になってしまった。

今回の特別展は、1冊の本にまとめてあり、一部最新の展示以外は大体載っているとのこと。
とりあえず、その本を買ったので、じっくり読み、その感想メモは、また改めて書くとして、
ここでは、この日見たことをかいつまんでメモすることにした。
なので、読書後のメモと若干ズレることがあるかもしれないのはご了承ください。


日本軍「慰安婦」問題 すべての疑問に答えます。
アクティブミュージアム「女たちの戦争と平和資料館」(wam)/著
(市販されていて、近所の図書館で検索したらヒットしたので、ぜひ手にとってみてほしい1冊


長々とメモを書く前に、ふと気づいたのは、
毎年、終戦記念日前後には、戦争もののスペシャルドラマが放送されるけれども、
慰安婦について触れているものはないに等しいのでは?

大体が、真面目な青年が「お国の宝」として戦地に送られ、家族が泣くというストーリー。
その影に慰安婦問題があったことが伏せられているのは、なぜか?

今回の企画展のテーマは、教科書から「慰安婦」に関する記述が消えた、という問題だった。
そして、その裏には政府からの圧力があったという。
もっとも衝撃を受けたのは、NHKにも圧力がかけられ、「慰安婦」というワードが検閲に近い扱いを受けているというパネル展示だった。

「平和・平等・自由」を謳いながらも、一方では勇気をふり絞った女性たちの声が消されているということ。
戦争を知る人たち、原爆被害者が高齢で亡くなっていると同様に、かつて性暴力を強要された女性たちも高齢化している。
映画、ドラマなどのメディアですら隠されているこの問題について、当事者の日本だけでなく、
世界中がもっと注目すべきだと痛切に思った。



【館内の展示概要】


1.前室

アジア各国の日本軍による性暴力被害女性らのうち、勇気をふり絞って顔を明かし、証言しはじめた女性たちの写真が出迎える。
フィリピン、韓国の方が多い。日本が政略した東南アジアから連れ去られてきたり、国内の貧しい少女たちもいることに驚いた。

2.展示スペース「企画展 中学生のための「慰安婦」展+
以前催した展示に、新たに現時点での情報と解釈を追加したアンコール企画とのこと。
1人1人の生々しい証言、当時の施設の貴重な写真などが展示されている。

3.オープン・スペース
大きなテーブルがあって、そこにもパネルがあり、関連書籍をゆっくり読むこともできる。

4.販売コーナー
関連書籍、証言などを記録したDVDなどが売られている。

5.ビデオ・ブース
「慰安婦」被害女性の証言、「女性国際戦犯法廷」の全審理の記録などがビデオ、DVDで視聴できる。

6.松井やよりコーナー
wamを考案した元朝日新聞記者で、女性活動家。当日はよく分からなかった。
ここにも関連書籍が本棚にぎっしりと並んでいた。

7.資料閲覧コーナー
書籍だけでなく、マンガ、絵本、機関誌など、さまざまな資料が閲覧できる。


展示のより詳しい内容については別記します。



帰りに、アクティブ・ミュージアムと地下鉄駅の中間にある神社にも寄ってみた。

穴八幡宮
 

 

 

 

 


「皆が幸せになれないうちは、個人のしあわせはあり得ない」
という宮沢賢治の言葉を想いながら参拝していたら涙が出てきた。

コメント

女たちの戦争と平和資料館(館内内容メモ)

2014-08-22 13:27:45 | アート&イベント
館内でメモったことを、大まかな流れに沿ってまとめてみた。

館内には「2014.8.14、日本軍「慰安婦」メモリアル・デーを国連記念日に」とポスターが掲げられていた。


“日本軍の「慰安婦制度」は世界でも前代未聞の大規模な戦争犯罪だった。”


************************慰安婦の施設が作られた発端

きっかけは、1932年、上海における日本兵によるレイプ事件だった。

戦地に送られた日本兵は総勢約80万人。

日中戦争から占領地(中国・アジア)の各地に日本軍兵士専用に慰安婦の施設が作られた。
名目は「性問題解決」「性病予防」「戦意を高めるため」「民間の売春婦だと国家機密が漏れる恐れがあったため」
日本政府軍が「立案」「設置」「管理」「統制」していた証拠が多数残っている。


【3つのタイプ】
1.軍の直営:一定の規則があった。
2.委託:経営者は陸軍・海軍(主に海軍)に5円支払っていた。
3.民間の売春宿への委託


【実物展示の概要】

星秘膏


「軍隊と薬」

コンドーム「突撃一番」


その他、施設に行列を作る兵士、窓から中を覗く兵士の写真、「慰安所マップ」など。
被害証言者、目撃証言者のマップの中には「松代」もあってショックを受けた!




************************強制連行とその後の性暴力

慰安婦は、朝鮮、台湾、日本国内からも送り、その後足りなくなると、地元の女性が捕われたり、
村長自らが日本軍に引き渡していたため、逃げ出しても村で暮らすことはできなかった/驚

【主な強制連行法】
・植民地の女性を拉致。
・貧しい農村の未成年女性に対し、「工場や看護婦として働いて収入が得られる」と騙した。
・拘留所にいたオランダ人女性も連行された。
対日派女性は、みせしめとして輪姦し、性的拷問、集団レイプされた。

・日本人は「21歳以上の売春婦に限る」としたが、夫や父を亡くして経済的に苦しくなった女性も狙われた。
挺身隊として、お国のために尽くせると騙された女性もいた。

外国人の慰安婦たちには、日本女性の名前がつけられ、着物をきせられ、髪型も日本風に変えられた。

慰安婦たちは、逃亡・自殺しないよう厳重に見張られ、「逃げたら家族を殺す」と脅され、毎日、性暴力が行われていた。

食事は飢え死にしない程度に与えられ、昼は炊事・洗濯などをし、夜は強かんされた。
1日に14~15人もの相手をさせられ、外では「早く、早く」と兵士が大声を上げていた。
「1日中、疲れ、放心状態で、裸のままベッドにいたこともある」

兵士からは「笑顔で明るく振るまうよう」強要されていた。

それぞれ狭い個室に閉じ込められ、外から鍵をかけられていた。
軍刀で脅され、体を切られたり、刺青を彫られたり、全裸で体罰を受けた。


タバコの火を体に押し付けられた後遺症

軍靴で蹴られる等で骨折したり、鼓膜が破れて、今も聴こえない、
軍刀で体の一部をえぐられたりした暴力の後遺症で今も苦しんでいる。
釘のついた板で頭を殴られ、裸のまま川に投げられ、川下の現地民に救われた女性もいる。

週に1度の「性病検査」は屈辱的だった。強かんは生理中も断れなかった。


妊娠させられ、戦場を逃げ回った女性

14才で妊娠し、麻酔もなく中絶手術を受け、取り出した子どもはまだ生きていたという。
出産した子どもを取り上げられたり、産んだ子を亡くした女性もいる。

1人1回ごとに切符をもらい換金されるはずが、お金は一度ももらっていない。敗戦後はただの紙切れになった。


************************戦後も続いた苦しみ「人生被害」

敗戦後の帰国措置はなかった
・連合軍により帰国
・自力で帰国
・現地に留まらざるを得ない者
日本兵の自決の巻き添えにされた者

日本兵は敗戦を知ると即座に逃げ去り、慰安婦らは置き去りにされた。
なんとかして日本に帰りたいと思う者が多い中、植民地や現地の女性は帰るあてもなく、仕方なく現地に残った者もいた。

日本に戻ると「日本の売春婦」「日本の残り物」と投石を受け、仕事にも就けなかった。
多くは不妊症、性病の後遺症、内臓疾患が発症、自殺した者も多い。


************************被害者のPTSD(外傷後ストレス障害)証言

「戦後、夫にも話せず、いまだに悪夢にうなされる」

「夫にバレて、他の女性のもとに逃げられた」

「4回流産した。夫とも性的な喜びはなかった」

「父が目の前で殺され、輪姦された。戦後、結婚話はすべて断った。セックスに暴力の記憶が消えないから」


************************元日本兵の回想証言

「当時は、中国蔑視を叩き込まれていたため、強かん、殺戮の何が悪い、と思っていた」

「強かんは3年兵以上なら日常茶飯事。“いつ死ぬか分からない、生きているうちにいい思いをしよう”と思っていた」

「慰安婦は1回1円50銭、強かんはタダ。兵士の楽しみはセックスと甘味だけ」

「帰国した際、良心の呵責から妻にも話したら、“隠しておいて欲しかった”と言われた」

「村の少女が強かんされ、村長が日本兵を罰した際、
“土民の女”に手をつけたぐらいで、お国の大事な兵隊さんに罰を下すとは何事だ!と軍曹は怒った」


************************訴訟

●すべては、1991年、金学順さんが初めて名乗り出たことから始まった

敗戦後、「東京裁判」に証拠が提出されたが、連合軍8カ国がいくつか裁いたほかは、ほとんど裁かれなかった。
罰も軽く、業者に対して2~20年の禁固刑。

1990 本岡昭次議員が初めて慰安婦問題を質問。政府は「民間業者が連れ歩いたもの」と答弁した。

1991 金学順さんが初めて名乗り出た。

1992 防衛図書館で関連する文書が見つかり、当時の宮澤喜一首相が初めて謝罪したが「法的責任はない」とした。

1995 「女性のためのアジア平和国民基金」を設立。(国民からの募金て!


被害者は受け取りを拒否。反対したデモは700回を超えた。

1998 慰謝料を請求。訴訟は最高裁で上告が棄却された。



************************女性国際戦犯法廷

女性国際戦犯法廷
ここで初めて慰安婦問題が耳を傾けてもらえた。

首席検事:パトリシア・ビサー・セラーズさんは、次のことを求めた。
1.東京裁判の法を適用すること。
2.人道に対する罪で訴追すること。なぜなら「戦争犯罪」は、植民地の人々には適用されないため。



************************教科書から削除された「慰安婦」の記述



1993 「慰安婦」問題が社会的に認められた。
1997 「慰安婦」問題が中学校の歴史教科書を扱う全7社の出版社で記載された
2001 その後、政治家、「新しい歴史教科書を作る会」などから、執筆者などに強迫の手紙が届いたり、
   国会議員が出版者に話を聞く事態に発展するなど激しい攻撃を受け、記述する出版社が減った。
2005 記載は完全に消えた。


【教科書が作られるまで】
1.「学習指導要領」に準拠していなければならないという決まりがある。
2.それに基づいて出版社が作成
3.文科省に検定申請する。
4.「合格」「合格留保」「不合格」が決められる。
この制度は「検閲」と同じだと、これまでも裁判で争ってきた。


政府による教科書内容への介入

1950~1960 合格した教科書から選ぶ「採択」。
1964    学校ごとの採択(実際は同じものを使う)「広域採択」に移行~現在に至る。
2012    「教育再生」により「教科用図書検定基準」を改定(2016年から適用)

「家永教科書裁判」
家永教科書検定訴訟が起こった。

『歴史教科書への疑問 若手国会議員による歴史教科問題の総括』

実際に教育する教員らによる採択がもっともふさわしいと思われる。
 検定制度を廃止し、現代のニーズに合わせて自由に選べることが望ましい。



************************政治家の発言

中曽根康弘氏「“慰安所”は、兵士が碁など打つ休憩所だった」

石原慎太郎氏「金儲けのために、昔からあった」

安倍晋三氏「慰安婦に強制連行の証拠はない」



************************特別展示「日本政府×NHKの癒着」

2000 「女性国際戦犯法廷」をとりあげたNHK番組に安倍晋三氏が介入。

番組改編時には、慰安婦問題の存在を消した。

「ETV2001 戦争をどう裁くか 問われる戦時性暴力」は支離滅裂に編集された。
→抗議・提訴
→一審では責任不問
→高裁に控訴

2005 長井暁氏「番組に政治家の圧力があった」と告発。
2007 高裁は、NHKに200万円の賠償金の支払いを命じた。
2008 最高裁は「表現の自由」として原告敗訴となる。

2013 安倍晋三氏は、自分に近い人物4人(百田尚樹氏、籾井勝人氏ら)をNHK経営委員に送り込んだ。
第21代NHK会長・籾井勝人氏は「慰安婦問題は、どの国にもあった」「すでに解決済み」と発言した。

NHK職員にも自主規制させ、相互監視の閉塞感の声があがっている。



************************慰安婦たちによる証言(パネル展示の抜粋)



17才少女
「父の借金で芸者として売られた。客から淋病を伝染され、ヨコハマの遊郭に移された。
 その後、台湾に連れて行かれ慰安婦にされた。戦後はヒロポン中毒になり、心中を図って失敗した」

「多い日は、1日30人も来た。戦後、結婚したが夫にも“不潔な女”と言われていた」

「暴力が怖くて日本語を必死に覚えた」

「毎日ビンタの連続で鼓膜が破れた」

「腕に“金子”と刺青をされた」


「戦後、軍曹から“結婚して日本に行こう”と言われてついていくと、日本に着くなり放り出された」

「元軍人は恩給をもらっているが、私たちは何も補償されていない」

「強制労働で兵舎も建てた」

「私たちは狂っていくように感じた」





************************特別展示「現代も繰り返される紛争下の女性に対する暴力」

韓国人女性×アメリカ兵
「兵士の士気向上」のため、売春を認めたアメリカ政府と韓国政府。
被害者女性は、その後、子宮にコーラ瓶、肛門に傘の柄が刺さったまま遺体となって発見された。

1994 チベット 26歳女性×中国政府
デモ中に連行され、拘留、拷問、性暴力を受けた。

女性の政治囚には、電気棒を用いた性的拷問等で、その後精神異常をきたし、衰弱死した女性も多い。

1994 ソマリア 13才の少年を強かん後に殺害×国連平和維持軍人
遺体は、ゴミ捨て場に捨てられていた。犯人はイタリア人将校で、事件は闇に葬られた。

ブルンジ 19才女性×反政府軍、政府軍による集団レイプ、薬物投与
のちに妊娠し、中絶。母親に相談したところ「過ちを犯したのはお前だ」と責められて居場所がなくなった。

グアテマラ アメリカ政府当局による集団レイプ
拷問の場合、政府が検事・被告のため信じてもらえない。

グアテマラ 15才少女×国家警察
学生運動を理由に連行、拷問、集団レイプ。少女は一時的に視力を失った。
「何も見たくない。聞きたくない。思い出したくないために、体が失明を必要とした」

1984 沖縄、被害者当時高校2年生×アメリカ兵による集団レイプ



************************関連図書

千田夏光著『従軍慰安婦』はベストセラー
城田すず子著『マリヤの賛歌』
石坂啓著『正しい戦争』 (ヤングジャンプコミックス 集英社 1991)
『まんが「慰安婦」レポート1』(明石書店)




ソウル日本大使館前の少女像


コメント