コンバインに踏まれないように田圃の入口等は「手刈り」をしている。
「黄金の海」だった時代と異なり、今の田圃は「小金の海」と化している。
僅かばかりの稲穂を無駄にしないために「手刈り」をするのは、その労力をコストと捉えたら、
ペイしないが、我が家は頑なに伝統を守っている。
そして、この手刈り風景を見るたびに、バアチャンが「米節」を口ずさみながら、また、収獲の
喜びを体現しながら従事していた当時が、ついつい思い起こされる。
「米節」
♭ 米という字を 分析すればヨ 八十八度の手がかかる
お米一粒 粗末にならぬ 米は我等の 親じゃもの
米の成る木で 作りし草鞋ヨ 踏めば小判の跡がつく
金の成る木が ないとはうそよ 辛抱する木に 金がなる