中里の叔母の長男夫婦は定年退職となった今年から、両親から引き継いだ
一反ほどの畑で野菜を作り始めた。
一年目の今年は、不慣れ要素もあって、発芽しなかったり発芽しても動物の
食害に遭ったりで「不作続き」だったようだ。
秋大根も、播種時期が少し遅れた関係もあって「生育がイマイチ」とのこと。
そんな状況を不安視した叔母から、「沢庵用に大根を50本注文したい」との
申し出があり、生産部長は家の前の畑で「適当な太さの大根」を物色し始めた。
しかし、叔母の注文を息子夫婦が知っているのかが気になり、念のため電話で
確認をしてところ、案の定、「息子の了承」得ていなかったため注文はキャン
セルとなった。
息子夫婦は、「自分達の食べる沢庵は、自分達が作った大根で漬けたい」との
気持ちが強かったものと思われるが、生育不良の大根は「沢庵用の太さまで育
たない」と判断した叔母との間にギャップがあったようだ。