足取り軽く、韮崎の七賢酒造へ立ち寄る。深田久弥が亡くなる前の晩に飲んだのは「七賢」ということで寄った。明治天皇が泊まったということで見学ができるようになっていた。入り口には見たこともない大きな杉玉が!!
その後、韮崎の桃源郷を散策した。まず、あんずの木の美しさに思わずシャッターを押す。
丁度、摘花の時期で、少しずつ花を間引いていた。満開の時期に出会えてよかった。
その後、私たちは新府城址に向かう。
ここは、深田久弥が茅ケ岳に登る前日に立ち寄り、俳句を作ったところである。
「犬ふぐり 先づ現れて 坂となる」
「犬ふぐり たんぽゝの黄と 隣りあひ」
この二句を残したことを、妻である深田志げ子さんが書いている。
「茅ケ岳で急逝した夫が手帖にメモのように遺した二句で、あとは大手門、望楼、新府城、本丸館址と単語が並んでいる。前日に着いて城址をぶらぶら歩きした折、犬ふぐりの可憐な瑠璃色の花が瞬く瞳のように道端に群れていたのであろう。」
武田勝頼の城。大手側からの登山道を登り、本丸跡には藤武神社と能楽堂がある。
帰りは県道への直登の階段を下りることにした。急な階段を一直線に下るみんなの足取りはおぼつかない。明日の登山は大丈夫なのだろうか。