まこの時間

毎日の生活の中の小さな癒しと、笑いを求めて。

伊藤若冲 VS 葛飾北斎

2011-08-22 | 暮らし

たいそうなタイトルになってしまった。なんのことはなく、最近知った伊藤若冲の、まさしく絵画の魔術師という絵の数々に圧倒されたことと、先日、金沢の美術館で観た葛飾北斎の絵に感動したことで、どっちもすごいなあーーーという、単純なわたしの中でのVSだ。

 VS  これは最高!!雲の中の龍に惹かれる。

小さいときから、無口で友達もいなくてお絵描きばかりていたせいか、絵が好きで、美大へ行きたいと思っていた。中学のとき、父の友達の日展作家の○田先生のところへ、毎週、油絵を習いに行っていた。

しかし、腎臓病になって農業をしていた父と、機織工場へ行っていた母の間に生まれたわたしは、どちらかというと貧乏な家だった。「お嬢様ではないのだから、そんな道楽な仕事で、飯を食ってけんぞ」と、いう両親の強い言葉に、それでも、趣味として絵を習い続けていた。

先生は「体は小さいのに大胆な絵を描くね」と、ほめてくれた。今思えば、それは褒められたのではなく、おおざっぱという意味かもしれないと思える。素晴らしい絵を観るたびに、その道に進んでいなくて良かったと冷静に思う。

油絵の帰りのバス賃をつかって、アイスクリームなど買うと、長い道を歩いて帰らなくてはならない。そんな時、黒塗りの車が、すっと横に止まって「お嬢様、実は・・」と、きたらどうしようか。今の両親が育ての親だったら、辛い別れになるなあと、考えていた。実際、知らない車が止まったら危険なのである。

要するに、絵を描くと言うのはつらい仕事をしなくてすむからという短絡的な考えだったのかもしれない。でも、趣味は心を豊かにする。

「絵では食っていけない」と言った両親は、もっと「食えない」(弓道)ことを続けるはめになることに気づかなかった。


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6 コメント

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動く世界へどうぞ (まこ)
2011-08-26 20:09:30
唐子さん
わたしに助けを求めても解決しません。
松坂さんは太っ腹です。
自分の世界も、動く世界はどうですか。
でも、唐子さんの作品はすばらしいので
また、楽しませてください。
良いものを産むには、苦労はつきもの。
脂肪もつきものですよ。
うっふっふ
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自分の世界 (唐子)
2011-08-26 17:15:38
自分の世界に入り込みすぎると
心より身体が豊かになります。
動かないので現実お腹も膨れます。
それに肩や腰も膨張して貫禄がでます(プンプン)
最近機嫌も悪いし腹が立つ・・・
ありゃ すべて否定的になって
性格まで悪くなったかもです。
まこさん・・
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ゆたかな心が一番 (まこ)
2011-08-26 12:13:56
SCHOPさん
ありがとう。
何より、肯定的なお言葉が嬉しい。
心が狭いと、つまらないことに腹が立ったり
人のことが気になったりしますよね。
自分の世界に入っているのは、お腹が膨れませんが、機嫌が良いことが健康の秘訣にもつながりますね。
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まこ画伯! (Mr.SCHOP)
2011-08-25 22:08:29
進む道は違ったけど弓道へ向かったのですね。
僕の写真趣味も趣味と実益なんて思った時もあるけど
うまい人はたくさんいらっしゃるし全然お話になりません。
おっしゃるように心だけは豊になったかなと
それだけは言えます。
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ぎょぎょ! (まこ)
2011-08-25 12:06:09
komeさん
本物をご覧になったのですか!!
素晴らしい。羨ましい・・凄かったでしょう。

大聖寺川あたりへ写生に行ったとき、へんてこな廃屋を書いていました。
そういえば、おんぼろの建物好きでした。
よく、廊下に貼りだされていました。
しかし、中学時代は・・覚えがないなあ。
否定はしませんわ。可能性はある。
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Unknown (kome)
2011-08-24 21:23:30
何年か前ですが、東京で仕事があった翌日が休みだったので、ちょうどいいやと思い、伊藤若冲展を観に行ったことがあります。そりゃぁ素晴らしかったです。
ところで、ちょっとした進路の違いで、ひょっとしたらマコ画伯なんてお呼びしてたかもしれませんね。そういえば中学の頃、校舎の前で廃屋っぽい絵を描いていませんでしたか?
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