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インドのドラマ・シリーズである。
全編(第1話~第9話)を観た感想である。
私はデリー在住11年になるが、
インド人の上流階級の人達とのお付き合いはない。
友人・知人は一般庶民であるし、
せいぜい公務員がいいところである。
なのでお屋敷のような住居に行った事はない。
このドラマに出てくるスタッフの家や家族には
親しみを感じるが、豪邸にはため息しか出ない。
一般のインド社会をベースとしている私の感想である。
道徳観念の面から言えば、男女ともに節操がなさすぎる。
身近な所で手あたり次第的に見境なく関係を持つというのは、
貞操観念はないのか?と思う。
アディルはファイザと不倫関係にあるが、
不倫や浮気にルールがあるとするならば・・・
パートナーの知り合いはイカン。親友はもってのほか。
それからバレたら止めなきゃ・・・。
ジャズもカビールも恋人がいながら、近場で浮気はイカン。
カランは結婚している相手も含めて3人と関係を持った。
ゲイ人口は少ないから、見つけたら逃がさず・・・?
また場所をもわきまえず欲望のままに・・・
と言う事もないだろう。
確かにインド人のいちゃいちゃ度は見ているこちらが、
恥ずかしくなるほどではあるが・・・。
また、お見合い結婚が主流であるため、
特に女性は結婚まで純潔を守ると言うのが一般的である。
なんか尻軽な印象を受けたし、あんなに積極的かなぁ。
上流階級の場合は、こんなものかもしれないが、
一般的なスタッフのレベルでもそうなのだろうか?
インドでは結婚前の男女がホテルの同部屋に宿泊するためには、
結婚証明書が必要であるはず。
よって同棲も不可能であると思われる。
賃貸契約時に大家が許可するはずはなく、
契約後から同棲を始めたとしても近所の人の密告される。
大家が借主の部屋内に監視カメラを設置するなど、
言語道断である。さすがのインドでも許されるはずはない。
飲酒と喫煙についても、インドでは良しとされていない。
飲酒は一般家庭では30代以上のいい大人であっても、
家では飲まなかったり、両親や目上の人の前では飲まない、
と言う人が多い。特に女性は飲まない人がほとんどである。
最近、デリー界隈や都会のお酒が飲めるカフェやレストラン等で、
飲んでいる女性を見かける事はあるが・・・。
また私の知っているイスラム教徒の若者が言うには、
最近のイスラム教徒は飲みます。と言う事だった。
喫煙であるが、このドラマでは女性の喫煙が目立った。
これも最近のデリー界隈では確かに増えている。
オフィス街のビルの谷間や、街中の喫煙所、
レストランやカフェなどの喫煙スペースで見かける。
でもこんなに多いかなと言うのが率直な意見である。
併せてマリファナを吸っているシーンも多かったが、
これもまぁみんな隠れて吸ってるだろうから、
こんなに普通にはないと感じた。コカインも同じ。
舞台がデリーであったので、
ロケの見覚えがある場所が各所に出て来た。
コンノート・プレイス、ハウズ・カース・ヴィレッジ、
ローディ・ホテル、オールド・デリー・・・など。
第2話の「恵まれすぎた子供たち」の結婚式は、
タージ・パレス・ホテル。
第3話の「第二の人生」の不倫現場は、
ラジャスタン州のニムラナ・フォート・ホテル。
第4話の「愛の代償」で引き出物を買うのは、
デリー・ハート。ジャズが洋服を買うのは
ハウズカース・ヴィレッジのブティック。
第7話の「王家の事情」の結婚式は同じラジャスタン州、
ジャイプルのランバーグ・パレス・ホテル。
第9話「大脱走」でカランが学生時代のBFと再会するのは、
ザ・リーラ・パレス・ニューデリー・ホテル。
上記のホテルは全て超一流クラス。
9話の結婚式を舞台にしたシリーズであるが、
途中から結婚式を行う家族よりも
主人公やスタッフのエピソードが多くなり、
結婚式自体はどうでもよくなってしまった。
最終話の終わり方から考えて続編があるのかな?と思えた。
例えば再会したカランとナワーブの将来は?
タラとアディルは離婚するのか? ファイザとの関係は?
メイド・イン・ヘブン社は再建できるのか?
アディルの会社の株主である高利貸しが残した言葉、
株主を蔑ろにするなの意味は?
ジャズの弟は公正するのか? などなど・・・。
なお刑法377条の同性愛行為の禁止は、
2018年9月6日に違憲との判決が下った。