◆小沢一郎や鳩山由紀夫らが折角、苦労して政権を取った民主党が、次期総選挙で潰れてしまいそうになっているのに、平然としている「悪人」が7人いる。「永田町・霞ヶ関の7悪人」と名づけよう。以下の通りである。
①野田佳彦首相
②菅直人前首相
③藤井裕久元財務相
④谷垣禎一総裁
⑤勝栄二郎財務事務次官
⑥米倉弘昌経団連会長
⑦渡辺恒雄読売新聞会長
◆日本は、バブル経済崩壊後1992年8月から20年間、景気浮揚できず、税の増収が1989年度をピークに減少の一途を続けてきた。財務省は、金融・財政政策により景気浮揚できなかった責任を回避して、国債増発によりいわゆる借金財政の不均衡を是正する手段に頼り、消費税増税に全力を挙げた。野田佳彦首相は財務省の勝栄二郎財務事務次官、大蔵省出身の藤井裕久元財務相の強い要求を受けて、増税に政治生命を賭けた。
野党第一党の自民党の谷垣貞一総裁(元財務相)が、財務省の意向を受けた消費税増税論者であり、自民党自体が選挙公約に消費税増税を掲げてきていたので、野田佳彦首相は、手を結ぶことができると考えた。
谷垣貞一総裁は、2012年9月の総選挙で再選されたい気持ちが強く、野田佳彦首相に「話し合いによる早期解散」を期待して、消費税増税で共闘することを約束、公明党もこれに便乗して、参院で多数派を形成、「衆参ねじれ」を克服することができ、法案を成立させることができた。
しかし、野田佳彦首相は「近いうちに国民に信を問う」と発言している。「2012年の年内」という意味で、「2013年に年越しすること」までは想定されていない。
〈1〉9月8日(土)の今国会会期末まで、正確には9月7日までに解散し、9月25日公示、 10月7日(大安吉日)に投開票。
〈2〉10月上旬に臨時国会を召集し、10月中旬までに解散、10月23日公示、11月4日(大安吉日)投開票。
〈3〉10月下旬に解散、11月27日公示、12月9日(大安吉日)投開票。
ところで、9月21日=民主党代表選、9月22日=公明党代表選、9月23日=自民党総裁選が行われる。代表、総裁が交代する可能性はあるが、総選挙の結果、民主党が惨敗し野田佳彦首相は退陣、民主党は野党に転落する。自民党は、過半数を制せられず、民主・公明党と連立を組み、それでも足らなければ、別の党を加えなくてはならなくなる。ただし、民、自、公3党を除く、中小政党が「オリーブの木」としてまとまり、多党連立政権を樹立する可能性は大である。
民主党はいま、分裂、分解の道を進んでおり、党の立て直しは困難になっている。とくに参院で過半数割れしている状況では単独で法案を成立させることはできない。3年間の中で、民主党が犯した決定的な間違いは、2009年8月の総選挙で国民に示した「マニフェスト」(政権公約)の中に「衆院議員任期4年間は消費税増税を行なわない」としていた約束を破ったことである。
菅直人前首相(元財務相)が、2010年7月の参院選に当たり、突如し、消費税増税を打ち上げて国民の不信を買い、敗北し、衆参ねじれを招いた。消費税増税には国民の60%が反対しており、毎日新聞の世論調査の結果によると、増税法案が成立したいまでも90%が「困る」と答えている。
野田佳彦首相が増税に職を賭したのは、間違いだった。消費税増税は、「好況」のときに行なうべきで、「不況」の下では、景気をますます悪化させて、税の増収にはならない。日本の景気循環(サイクル)は「10年」ごとに「好況・不況」を繰り返しており、2012年10月からは「大不況サイクル」に突入する。このため消費税増税が不況をより深刻化させ、国益を損なうばかりか、世界経済にとってマイナスに作用する。
野田佳彦首相が、消費税増税法案を成立させようとして、「反対派」を切り捨てる手法を取った。このため、民主党の分裂の動きは止まらない。野田佳彦内閣支持率は危険ラインの「30%」を割り込み、「20%台」にあり、政権維持が難しい状況にある。政党支持率では民主党は「11%」(自民党21%、まだ政党ではない大阪維新の会16%=読売新聞)であり、次期総選挙では、現有勢力249議席が100議席前後まで激減すると予測されている。
このため、野田佳彦首相に退陣を求める声が日々強まっている。
野田佳彦首相が、「決められない政治」を「決める政治」に改めようとして、「決めてはならないことを決めた」からである。財務省の圧力に屈して国民との公約を破り(マニフェスト破り)、国民が嫌う消費税増税を強引に押し切った。
また、福井県の大飯原発の「再稼動決定」についても、多くの国民の反対を無視して強行した。「未亡人製造機」オスプレイ配備についても、米国の言いなりになっている。
故に野田佳彦首相は将来、消費税増税首相(酷税首相)、民主党をつぶした首相と呼ばれるであろう。
◆7悪人のなかで、80歳の藤井裕久元財務相は、読売新聞の8月15日付け朝刊「4面=政治面」の「語る」欄「衆院選後も『民自公』で」という見出しのついた記事のなかで「野田さんに感謝伝えた」といい、なおかつ、次期総選挙後に、民主党が壊滅していることを想定しているのか、「民自公」連立政権が生まれるかのような幻想を抱いている。「民自公」で過半数を確保できるかどうかわからないのに、極楽トンボだ。
藤井裕久元財務相は、8月16日付け夕刊フジ「5面」=「藤井裕久最高終戦記念日に語る」のなかで、「あなたが求められる時代は終わった。小沢さん、もうおやめなさい」と毒づいている。80歳の老害政治家が、70歳の小沢一郎代表に毒づくなら、自分の方がとっとと国会議員を辞めてから言えと言いたい。認知症なのか?
ブログランキング本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
北朝鮮の金正恩第一書紀は、日朝協議に際して、小泉純一郎元首相を交渉相手として期待、中国北京政府の了解を得る交渉には、小沢一郎代表に期待している ◆〔特別情報①〕
北朝鮮内部に詳しい情報筋によると、「殿、ご乱心」の李明博大統領率いる韓国がダメなら北朝鮮に期待というわけではないけれど、日朝協議が2008年8月以来、4年ぶりの8月29日、北京市で行われる。これを機会に、国民による支持率が低下している民主党では、北朝鮮に拉致されている横田めぐみさんをはじめとする日本人拉致被害者の奪還を実現して、支持率を回復しようと目論む動きが目立ち始めている。だが、当事者である北朝鮮は、この問題に最初に関った自民党の小泉純一郎元首相との直接交渉を望んでいるといい、その成り行きが注目されている。
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【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】新連載を始めました。
『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊) 目次『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊) 第4章 民主党は政権政党となり得るか ― 選挙で勝てるか ③
●政治家にとって、「支持者名簿」や「後援会名簿」は、かけがえのない宝である「十ケ条」の第四条「拠点づくりを急ぎ、点を線で結ぼう。点はまず身近な者、親類縁者、同級生、学校の同窓関係から、それを線に継ぎ、拡大を図ることが肝要。支持者カード、政治地図を作成しよう」について。
政治家にとって、「支持者名簿」や「後援会名簿」は、かけがえのない宝である。この宝を多く増やしていくことが、当選につながる。それには、選挙運動は、地道な努力の積み重ねが大事である。小沢一郎は昭和四四(一九六九一年四月、総選挙に立候補する決意をして当時、自民党幹事長だった田中角栄に面会を求めて、一人で挨拶に行った。田中は、笑顔を浮かべながら迎えてくれた。
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『民主党政変 政界大再編』2010年5月6日 ごま書房刊 『国際金融資本の罠に嵌った日本』1999年6月25日刊 『政治家の交渉術』2006年5月刊 『カルロス・ゴーンの言葉』2006年11月刊「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」2007年7月刊
第8回 板垣英憲「情報局」勉強会のご案内
平成24年8月25日(土)
核戦争時代
『集団的自衛権を問う』
~武器輸出3原則、PKO武器携行、オスプレイ
板垣英憲マスコミ事務所