◆韓国の李明博大統領は、天皇陛下が考えてもおられない「訪韓」を、いかにも訪問したいという意向を示されたかのような「虚言」を弄し、そのうえ、「来たいのなら、独立運動の犠牲者に謝罪してから来い」と偉そうにうそぶいたことに、野田佳彦首相、玄葉光一郎外相はじめ閣僚が「遺憾の意」を示している。もちろん、自民党など野党各党も同感である。然るに、韓国の中央日報の論調は、「現在の野田首相の支持率は10%台にとどまっている。10月中旬には総選挙が予定されている。民主党政権としては状況をひっくり返すカードが切実な状況だ」と奇妙奇天烈な解釈を持ち出しているのには、驚くというよりは、開いた口が塞がらない。韓国の中央日報は、自国の大統領が「虚言」を弄して、天皇陛下に非礼な言説を吐いたことを恥ずかしいとは思わないのであうか。
少なくとも野田佳彦政権が、支持率回復を目的に、韓国政府に抗議したり、謝罪を求めたりしているわけではない。日本国民は、韓国国民と違って民度は低くはない。ナショナリズムを煽れば、政権の支持率が上がるなどとは、政治家のだれ一人として考える者はいない。また、国民の大半は、ナショナリズムを刺激されて、時の政権を支持するほど、おろかではない。
◆それどころか、野田佳彦政権が支持率アップにつながると打算しているのは、8月29日から北京市で始まる日朝交渉をキッカケに、横田めぐみちゃんはじめ拉致被害者を奪還しようとしている。
日本は、小泉純一郎首相が北朝鮮を訪問したときから、経済的支援を目的にした「3兆円」を用意してきた。北朝鮮は大日本帝国陸軍の残置諜者が「第2の日本」として建国した国である。このことを日本の外務省は知っている。詳しくは、「板垣英憲情報局」を参照されたい。
この意味で野田佳彦首相は、北朝鮮が3代目の金正恩第1書記に政権移動したばかりのいまを、国交正常化の絶好のチャンスととらえている。横田めぐみちゃんはじめ拉致被害者の奪還に成功すれば、多くの国民から大喝采を浴びて野田佳彦政権の支持率が間違いなく浮揚すると期待している。
ただし、北朝鮮は、交渉相手について、小泉純一郎元首相を指名していると言われているので、いまのところ、野田佳彦政権にとっては、取らぬタヌキの皮算用というところにある。
◆韓国については、韓国民が自慢しているように「経済大国」に成長発展してきているので、日本が細かい配慮をする必要がなくなっている。「小さな親切、大きなお世話」という言葉があるように、日本は、もうあまりお節介しない方がよいのだ。
米国は、在韓米軍が第2次朝鮮戦争に巻き込まれて、多くの米兵が犠牲になるのを嫌がっている。代わりに日韓同盟、できれば軍事同盟を結んで欲しいと願っている。
けれども、日本が米国以外の国と軍事同盟を結べるわけがない。仮に結べたとしても、これは「片務条約」(韓国軍は日本を守らねばならないが、日本の自衛隊は韓国を守れない)となるからである。いずれにしても、韓国軍と米軍だけで、第2次朝鮮戦争を戦ってもらうしかない。
結局、日本国民の大半は、残念ながら対韓国関係において、とくに竹島の問題でナショナリズムを駆り立てられても、何の得もないので、割と冷静なのだ。ただし、天皇陛下を侮辱することは許さない。国際法も軽視するような韓国国民を「この野蛮人メ」と心の中で軽蔑するだけである。
【参考引用】中央日報日本語版が8月24日午前8時49分、「日本『右向け右』雰囲気に便乗した野田首相『不退転』」という見出しをつけて、以下のように配信した。
「李明博(イ・ミョンバク)政権と日本の民主党政権間の葛藤が激しい感情的な挑発局面に飛び火している。23日、野田佳彦首相の抗議親書を返すために日本外務省に行った韓国の外交官を門前で冷遇したのは外交史上類例がない神経質な反応だ。また、李明博大統領の天皇謝罪発言(14日)に対して謝罪を要求した野田首相の発言は意図的な挑発と韓国政府は受け入れている。国家首脳部間の感情的な争いは一度拡戦すると鎮火するのが難しいというのが専門家たちの共通した指摘だ。退いたり、妥協のジェスチャーを先に取った側が自国国民の支持を一瞬に失うためだ。現在の野田首相の支持率は10%台にとどまっている。10月中旬には総選挙が予定されている。民主党政権としては状況をひっくり返すカードが切実な状況だ。ある外交消息筋は『日本の国内政治が(感情対立の)大きい背景』と語った。そのような状況で李明博大統領が独島(ドクト、日本名竹島)を訪問し、天皇の謝罪を言及した。韓国政府の首脳が自国の領土を視察することでも、原則的水準で侵略戦争について天皇の反省が必要だという発言に日本政府は『熱く』反応している。野田首相は個人の考えとは関係なく、民主党政権のために韓国に激しく対抗する姿を見せなければならない立場だ。首相が『不退転(信念を持ってどんなことにも屈しない)』という表現を使ったのもその延長線だ。世宗研究所の陳昌洙(チン・チャンス)日本研究センター長は『韓・日の政治的状況が火に油を注ぐ部分がある』として『日本も選挙を控えていて、韓国も任期末という状況なので10~11月ごろ、日本の新政府が樹立すれば両国関係の新しい場を組まなければならない立場』と述べた。特に右傾化の雰囲気が強くなっている日本では領有権問題に強く対応するほど政権支持率が高まる傾向がある。第一野党である自民党が29日に野田首相に対して問責決議案(参議院)を提出するという立場なので、野田首相の強硬対応をあおっている。色々な面で野田首相では当分、領有権と天皇をイシューに追い立てるのが有利なわけだ。このために日本の民主党政権の人々の票を意識した挑発的発言は当分競争的になるだろうという見通しが出てくる。これに対して韓国政府の立場は断固としている。独島は100%主権の問題という認識だ。妥協や譲歩の余地がないということだ。23日、『領土守護は韓日関係より優先する』という外交通商部高位当局者の発言は韓国政府が短期的に韓日外交関係のこう着を覚悟していることを見せる。また、日本外務省が返送しようとする野田首相の親書受け取りを拒否すると直ちに日本郵便局の書留で郵送したのも一種の強硬対応だ。ただし韓国政府は弾力的な立場も堅持している。外交当局者は『現在の葛藤状況で問題解決の鍵は日本が握っている』として『興奮した日本が正常に戻れば私たちは未来指向的な協力関係に進むという立場には変わりない』と強調した。日本の総選挙後、新しい政権と対話する可能性があることを示唆する大きな課題だ。イ・ウォンドク国民大(政治学)教授は『両国が自尊心の争いをしているが、韓日関係を全面的に壊す状況まで展開することは難しいので、私たちは国内情緒をよく考慮するものの、追加で日本を刺激しないのが賢明だ』と述べた。陳昌洙センター長も『次の政府でも冷却期があるだろうから、互いに自制するほうが良い』と助言した」 .
ブログランキング本日の「板垣英憲(いたがきえいけん)情報局」
小沢一郎代表が小泉純一郎元首相と「極秘会談」し、新しい連立政権づくりを目指しているというが、どんな連立政権か? ◆〔特別情報①〕
小沢一郎代表にごく近い筋の情報によると、このところの小沢一郎代表は、次期総選挙と参院議員選挙での必勝を目指して、「マイペース」で動き回っている。目標は、「国民の生活が第一党・きづな」の現有勢力(衆院議員47人、参院議員12人=うち10人が2013年7月改選)を死守するとともに、上積みを図る作戦だという。
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第8回 板垣英憲「情報局」勉強会のご案内
平成24年8月25日(土)
核戦争時代
『集団的自衛権を問う』
~武器輸出3原則、PKO武器携行、オスプレイ 【板垣英憲(いたがきえいけん)ワールド著作集】新連載を始めました。
『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊) 目次『民主党派閥闘争史-民主党の行方』(2008年9月16日 共栄書房刊) 第7章 民主党への提言―「友愛民主党」となれ ①
●小沢一郎は、「雄姿」を示せ
旧陸軍束部軍・元参謀の大橋武夫氏は、「統帥綱領」の解説書のなかで、「将帥の真価は実に難局に際して発揮される」という項目に「付言」して、以下のように述べている。
〔6〕外交交渉術に優れていること。
日本の外交官は、「外交のプロ」と言われながら、実は「交渉下手」で有名である。ましてや「根回し」や「ガス抜き」も得意ではない。どちらかと言えば不得意である。どうしてこんな体たらくな外交官ばかりなのか。それは「外交」を「交渉」ではなく、「儀式」と錯覚してきたからである。外務省流に言えば、「儀典外交」である。日頃は「パーティ」に熱中して、高級ワインに酔い痴れているのである。このことを鈴木宗男(元沖縄開発庁長官)に暴露され続けている。
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『民主党政変 政界大再編』2010年5月6日 ごま書房刊 『国際金融資本の罠に嵌った日本』1999年6月25日刊 『政治家の交渉術』2006年5月刊 『カルロス・ゴーンの言葉』2006年11月刊「孫の二乗の法則~ソフトバンク孫正義の成功哲学」2007年7月刊 板垣英憲マスコミ事務所
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