東洋経済オンライン 12月21日(月) 15時44分掲載
アマゾンは超高速ECサービスで、プライム会員を囲い込む (撮影:尾形文繁)(東洋経済オンライン)
アマゾンが火をつける"超高速"ECバトル
アマゾンは超高速ECサービスで、プライム会員を囲い込む (撮影:尾形文繁)
「1時間便、オーダー入りました!」
注文が入ると倉庫内にベルの音が鳴り響き、それと同時にスタッフが大声で連絡。即座に商品のピッキングなど、配送に向けた作業が始まる。アマゾンが11月に始めた「プライム・ナウ」は、最短で1時間以内に商品を受け取れる高速配送サービスだ。
【図解】これが「超高速EC」を可能にする仕組みだ
即日配送の次は即時配送へ。ネット通販(EC)の高速化は、とどまるところを知らず、なお加速し続けている。
■ 都内西部から配送を開始
東京・世田谷区の住宅街の一角。最寄り駅から徒歩数分の距離に、プライム・ナウの拠点である3階建ての倉庫が建つ。この倉庫で扱う商品数は食品や日用品、おもちゃ、書籍など約1万8000点だ。11月に新宿区や大田区などの都内8区でサービスが始まり、12月には多摩川を挟んで隣接する川崎市北部にも対象地域を広げている。
アマゾンがプライム・ナウを投入するのは、米、英、イタリアに続き、日本が4カ国目だ。2014年12月に米ニューヨークのマンハッタンでサービスを開始。都市圏のサービスとして、今や東京も含め25都市で展開している。プライム・ナウはスマートフォンアプリのサービスで、年額3900円の「プライム会員」が2500円以上の買い物をすると利用できる。ユーザーは注文の際、1時間以内に配送する1時間便(890円)と、時間帯を指定でき最短2時間以内で届く2時間便(無料)を選べる。
1時間便の場合、注文は午前6時から午後11時59分まで可能で、配送時間は午前6時から深夜1時だ。海外は深夜0時までの配送だが、日本は深夜の注文が多いことから、初めて1時に延長した。2時間便は24時間注文可能で、配送は午前6時から深夜0時までとなっている。
1時間便は主にバイクで配送。1回の注文分の荷物を積み込み、可能なかぎり早く届ける。車を使う2時間便は、複数の注文分を配送して回る。配送を担当するのはアマゾンの従業員ではなく、提携する運送会社のドライバーだ。ユーザーは注文後、GPS機能によって、荷物の配送状況をアプリの地図画面で追跡することができる。
12月上旬、記者は実際に、プライム・ナウで調味料などの商品を購入し、世田谷区内への配送で1時間便を選択してみた。すると、注文から12分が経過した時点で、「お届け先住所に向かっています」とアプリに表示。そして注文から23分後、バイクが到着し、商品が届いた。
■ 超高速は、アマゾンだけじゃない
届け先は自宅やオフィスに限らず、郵便番号や目印を伝えれば、建物の前や路上で受け取ることもできる。時間に間に合わなかった場合、送料は“無料”だ。不在で配送できなかった場合は、キャンセル扱いとなって返金される。再配送は行わない。
こうしたスピード配送に取り組むのは、アマゾンだけではない。今すぐ商品を届けてもらおうとする消費者ニーズの高まりは、ほかのEC事業者も無視できなくなっている。
驚異のスピードを全面に押し出すのは楽天だ。今年8月、24時間態勢で注文・配送に対応し、最短20分で手元に届ける「楽びん!」を、都内の一部地域で開始した。
商品数は約450点に絞った。飲料水をはじめ、酒やトイレットペーパー、洗剤など、コンビニやドラッグストアが扱う日用品や楽天市場の人気商品をそろえている。取れる高速配送サービスだ。(東洋経済オンライン)
倉庫の現場の担当者もバイクで配送するドライバーの皆さんも大変忙しい業務です。バイクで配送するドライバー皆さんは、時を争う忙しい配送なので交通事故には十分注意して欲しいと思います。
受け取る側は、指定時間に自宅やオフィスいるべきですね。ネット販売は宅急便を追い越したバイクによる超高速バトル過熱時代に入ったと言えます。
アマゾンは超高速ECサービスで、プライム会員を囲い込む (撮影:尾形文繁)(東洋経済オンライン)
アマゾンが火をつける"超高速"ECバトル
アマゾンは超高速ECサービスで、プライム会員を囲い込む (撮影:尾形文繁)
「1時間便、オーダー入りました!」
注文が入ると倉庫内にベルの音が鳴り響き、それと同時にスタッフが大声で連絡。即座に商品のピッキングなど、配送に向けた作業が始まる。アマゾンが11月に始めた「プライム・ナウ」は、最短で1時間以内に商品を受け取れる高速配送サービスだ。
【図解】これが「超高速EC」を可能にする仕組みだ
即日配送の次は即時配送へ。ネット通販(EC)の高速化は、とどまるところを知らず、なお加速し続けている。
■ 都内西部から配送を開始
東京・世田谷区の住宅街の一角。最寄り駅から徒歩数分の距離に、プライム・ナウの拠点である3階建ての倉庫が建つ。この倉庫で扱う商品数は食品や日用品、おもちゃ、書籍など約1万8000点だ。11月に新宿区や大田区などの都内8区でサービスが始まり、12月には多摩川を挟んで隣接する川崎市北部にも対象地域を広げている。
アマゾンがプライム・ナウを投入するのは、米、英、イタリアに続き、日本が4カ国目だ。2014年12月に米ニューヨークのマンハッタンでサービスを開始。都市圏のサービスとして、今や東京も含め25都市で展開している。プライム・ナウはスマートフォンアプリのサービスで、年額3900円の「プライム会員」が2500円以上の買い物をすると利用できる。ユーザーは注文の際、1時間以内に配送する1時間便(890円)と、時間帯を指定でき最短2時間以内で届く2時間便(無料)を選べる。
1時間便の場合、注文は午前6時から午後11時59分まで可能で、配送時間は午前6時から深夜1時だ。海外は深夜0時までの配送だが、日本は深夜の注文が多いことから、初めて1時に延長した。2時間便は24時間注文可能で、配送は午前6時から深夜0時までとなっている。
1時間便は主にバイクで配送。1回の注文分の荷物を積み込み、可能なかぎり早く届ける。車を使う2時間便は、複数の注文分を配送して回る。配送を担当するのはアマゾンの従業員ではなく、提携する運送会社のドライバーだ。ユーザーは注文後、GPS機能によって、荷物の配送状況をアプリの地図画面で追跡することができる。
12月上旬、記者は実際に、プライム・ナウで調味料などの商品を購入し、世田谷区内への配送で1時間便を選択してみた。すると、注文から12分が経過した時点で、「お届け先住所に向かっています」とアプリに表示。そして注文から23分後、バイクが到着し、商品が届いた。
■ 超高速は、アマゾンだけじゃない
届け先は自宅やオフィスに限らず、郵便番号や目印を伝えれば、建物の前や路上で受け取ることもできる。時間に間に合わなかった場合、送料は“無料”だ。不在で配送できなかった場合は、キャンセル扱いとなって返金される。再配送は行わない。
こうしたスピード配送に取り組むのは、アマゾンだけではない。今すぐ商品を届けてもらおうとする消費者ニーズの高まりは、ほかのEC事業者も無視できなくなっている。
驚異のスピードを全面に押し出すのは楽天だ。今年8月、24時間態勢で注文・配送に対応し、最短20分で手元に届ける「楽びん!」を、都内の一部地域で開始した。
商品数は約450点に絞った。飲料水をはじめ、酒やトイレットペーパー、洗剤など、コンビニやドラッグストアが扱う日用品や楽天市場の人気商品をそろえている。取れる高速配送サービスだ。(東洋経済オンライン)
倉庫の現場の担当者もバイクで配送するドライバーの皆さんも大変忙しい業務です。バイクで配送するドライバー皆さんは、時を争う忙しい配送なので交通事故には十分注意して欲しいと思います。
受け取る側は、指定時間に自宅やオフィスいるべきですね。ネット販売は宅急便を追い越したバイクによる超高速バトル過熱時代に入ったと言えます。