山口記者の強姦容疑もみけしを糾弾した溝口敦氏に乾杯!
2017-06-27
森友、加計疑惑がここまで大きく追及されて安倍首相を追い込んだと言うのに、それらと同じぐらい深刻な山口元TBS記者の準強姦容疑もみけし疑惑は、ほとんど騒がれないまま、なかったことにされようとしている。
許せない。
そう思っていたら、山口疑惑を追及するこれ以上ない記事を見つけたので紹介したい。
きのう(6月27日号)の日刊ゲンダイに掲載された「溝口敦の斬り込み時評308回」がそれである。
溝口敦氏といえば、暴力団関係の評論の第一人者だ。
だから、その記事は「警察庁の刑事局に組織犯罪対策部がある・・・」という書き出しで始まっている。
そして、溝口氏は、組織犯罪対策部こそ、暴力団対策の他に、あの「共謀罪」を担当することになると教えてくれている。
そう前置きをした後で、溝口氏は山口強姦罪疑惑について、要旨以下のように事件の推移をまとめている。
すなわち、フリージャーナリストの詩織氏は、2015年4月3日、当時TBS記者だった山口敬之氏と会食・飲酒後、同日深夜から翌朝にかけて意識を失い、その間に山口氏に性交渉された。
彼女は4月9日、警視庁原宿署に相談し、4月末高輪署は準強姦容疑で告発状を受理し、6月、帰国する山口氏を成田空港で待ち受け、逮捕状を執行しようとした。
しかし、突然、警視庁の上層部から待ったがかかり、逮捕はとりやめになった。逮捕中止を決めたのは当時警視庁刑事部長だった中村格氏であり、中村氏は「逮捕は必要ないと私が決済しました」と認めている。その結果2016年、山口氏は嫌疑不十分で不起訴となった。
詩織氏は山口氏が不起訴になった事に我慢が出来ず、今年(2017年)5月29日、検察審査会に不服申し立てをし、その後直ちに記者会見を開いた。
以上のごとく、事件の経緯を説明した上で、溝口氏は、「筆者がここで言いたいのは、安倍周辺の度し難いネポティズム(縁故主義)である」と、次のように徹底的に糾弾してる。
「現在の組織犯罪対策部長は中村格氏であり、2015年3月まで菅官房長官の秘書官を務め、安倍首相と近い関係がある。他方、元TBS記者・山口敬之氏はTBS退社後、安倍おべんちゃら本『総理』を出版したぐらいで、これまた安倍首相に近い」
「山口敬之氏は、自力では自分の下半身がしでかしたことの始末さえつけられない最低の人間である。彼から依頼があったのか、同病相憐れんだのか不明だが、中村格氏は自分の職位権限を生かして山口氏をかばい、準強姦罪を闇に葬った」
そして溝口氏は詩織さんに次のように同情する。
「詩織氏は20代の女性である。自分の名前と顔をさらす事が不利益をもたらす事を十分承知しながら、一連の不公正、不平等が耐えがたかったのだろう、ついに告発に踏み切った」と。
極めつけは溝口氏の次の締めくくりの言葉だ。
「縁故ゆえに物事の正しさを踏みにじり、法まで打ち捨てる中村格氏が暴対法ばかりか共謀罪も所掌する。やがては一般国民にまでその爪牙を伸ばすことは間違いなかろう」
これほど簡潔、適格に、しかし断定的に、山口疑惑もみけしをめぐる安倍政権の縁故主義を批判したものを私は知らない。
さすがに暴力団を相手にものを書いて来た溝口氏だ。
その度胸は半端ではない。
残念なことに、この批判記事は、たかだか数十万人の、しかもくたびれたサラリーマン相手の日刊ゲンダイの記事である。
もしこの記事が、自称1000万部の読者を誇る天下の読売新聞に掲載されたとしたら、それを読んだ国民の怒りは半端ではないだろう。
安倍政権の支持率はさらに低下すること間違いない。
だこらこそ読売新聞は決してこのような記事は掲載しない。
どこまで行っても縁故主義の横行する日本である(了)