統一教会解散は天の声<本澤二郎の「日本の風景」(4590)

<権力の中枢がカルト教団に監視・操作される日本を許せるか>より、転載させて頂きました。

 元統一教会2世信者のさゆりさんの外国特派員協会での記者会見は、同教会の不正と腐敗と犯罪行為を、素朴に分かりやすくしっかりと説明した。戦後の政治史上、最も優秀な政治家で知られた宮澤喜一が「私はサユリスト」と公言していたことが頭に浮かんだ。彼女は女優の吉永小百合のような知性の人だった。

 

 彼女の最後っ屁「統一教会を解散させてください」という叫びに特派員協会記者団から大きな拍手が沸き起こった。これも珍しい。彼女の怒りの抗議は、天の声である。天とは日本国民・主権者の意味である。世界に発信された。

 

 権力の中枢が、外国のカルト教団に監視され、かつまた操作されてきたことを、国民は断じて許さない。国賊・安倍清和会排除を決して忘れてはなるまい。憲法20条の信教の自由に真っ向から違反している。

 

<戦争犯罪者・A級戦犯のための政府は天に唾するもの>

 統一教会の源流を探ると、そこに満洲人脈を確認することが出来た。安倍の祖父である岸信介ら戦争犯罪者(A級戦犯)の野望実現のために、日本列島に放たれた悪魔のオオカミだった。

 日本はアメリカのポケットといわれてきたが、実際は統一教会のポケットでもあった。前者は武器弾薬を大量購入して、後者はか弱い市民に襲い掛かって「悪魔だ」「地獄だ」などと、実に幼稚な馬鹿げた口実でもって、身ぐるみすべてを剝ぎ取る追い剝ぎ泥棒組織だった。宗教に値しない。

 

 真っ先にまともな宗教団体が統一教会の解散を叫ぶ場面だが、それがなかったか、声が小さかった。日本の宗教法人が腐りかけていることの証明となった。「信仰しない自由」を正当化させているのではないか。

 

 岸田内閣は、自らをまともな政府だと自認するのであれば、即刻解散命令を裁判所に提訴すべきである。その逆であれば、A級戦犯の満洲人脈の政権であることを、改めて世界に知らしめることになろう。

 

<日本国憲法の「戦争放棄の9条」が日本とアジアの平和と安定の基礎>

 アジアの緊張は、ぐっすり眠っていた尖閣問題を石原慎太郎が蓋を開け、民族派松下政経塾の野田佳彦が国有化して、日中関係をぶち壊した。安倍のもとで台湾有事策略を進行させて、日本核武装化に向けた憲法改悪ムードをまき散らしてきた。これこそがA級戦犯の後裔政府の危険な対応だったことを、国民はしっかりと認識すべきだろう。

 このことが北京の強権体制誕生に貢献してしまった?猛省すべきだ。50年前の日中友好は、アジアの平和と安定の基礎という両国民と政府の認識は今も正しい。林外相は、極右のフジサンケイ批判ごときに屈してはならない。国民は分かっている。

 

 戦争放棄の9条は、世界の宝である。目下のロシア・ウクライナ戦争が証明している。悲惨の二字を地球上に書いてはならない。A級戦犯の国賊勢力に屈するなかれ、である。

 

<岸田文雄の「9条は変えない」(宏池会60周年記念・2017年)は国民を欺くための嘘だったのか>

 昨日は2017年に書いた「日本の風景」を眺めていたところ、当時の岸田文雄の発言が見つかった。宏池会会長として創立60周年の集いを主宰し、彼は「憲法9条は変えない」と宮澤喜一の薫陶をそっくり受け止める発言をしていた。

 

 宏池会は、吉田茂を始祖とする保守本流の池田勇人が立ち上げた。参集した戦後派の官僚群は、戦争放棄の日本を当たり前と思っていた。憲法改悪など論外だった。

 ポスト中曽根の自民党総裁選において、宮澤は「核兵器の時代において9条こそが最高の武器だ」とあっぱれ平和軍縮論を公言した。傍らで池田行彦が「宮さん、なかなかいいことを言う」と筆者に耳打ちした。行彦は池田勇人の娘婿だ。彼が長生きしてくれたら田舎で晴耕雨読の生活は無縁だったかもしれない。むろん、A級戦犯の言い分と全面対決したろう。

 

 今の岸田は危うい。信念がない。それが統一教会問題にも現れている。屈すれば、政権の先行きは厳しい。外国のカルト教団に弱者の私財を奪われ、地獄に突き落とす深刻な事態を目の前にして、そのことに屈するようでは、この世は終わりではないか。

 

<宗教法人法違反は明白=国賊・清和会排除で即決着>

 統一教会は、1日も早く解散させることが不可欠である。清和会のA級戦犯グループ排除は、国賊ゆえに排除するほかない。宮澤喜一・池田行彦の宏池会理念を貫徹せよ、である。

2022年10月10日記(政治評論家・日本記者クラブ会員)

岸信介の “私邸” が統一教会の本部に「西郷どん」と「高峰三枝子」がつないだ数奇な縁