教育カウンセラーの独り言

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浅野秀弥の未来創案 【政策の本質を吟味せよ

2016年02月29日 21時09分44秒 | 日記・エッセイ・コラム
大阪ニュース

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浅野秀弥の未来創案
【政策の本質を吟味せよ】
2016年2月29日大阪日々新聞
衣の下のよろいが見えている

 吉村大阪市長と与党会派・大阪維新の会が、1月15日に成立させた「大阪市ヘイトスピーチ条例」に対し、ネットで一部の日本人有権者が「言論弾圧」と怒っている。しかし在阪マスコミは、まったくこの条例の問題点を報道しようとしない。もちろん、差別的言動の無秩序ばらまきを容認するものではないが、物事には必ず裏と表がある。本質的に大阪維新の会が持つ体質をじっくり見定める必要がある。

 松井府知事が「憲法を改正して国の法律が及ばないようにして、自分たちで条例作らせろ」と主張している点も、在阪マスコミがわざと報道しない。地方自治を前面に押し出しても、しょせんは改憲という発想が安倍総理の念願とピタリ一致する。改革派を装った維新の衣の下からよろいがチラチラと見えている。自民会派だけが大阪市ヘイトスピーチ条例に、賛成しなかった事実をしっかりと見定めたほうがいい。

 安倍総理の政治姿勢は、本質的に「美しい国日本」であり、「日本を取り戻す」のスローガンのごとく超保守だ。しかし、単純に右寄りの姿勢だけでは誰も支持してくれない。そこで、アべノミクスによる経済好況感と定率減税などのばらまきによるポピュリズムでうまく世論を自らに誘導し、政治的本丸である改憲まで引っ張っていきたい。

 大阪維新も似ていて、現状打破を目指す改革勢力としての姿勢を前面に出しながら、本音は利益誘導と改憲の超保守の裏面を隠し続け大阪府民のハートをとらえてきた。大衆に熱烈な支持を受けて次第に台頭し、最後は独裁独善に陥った政治家の代表格はヒトラーだ。安倍総理も橋下前市長もそういう意味での手法が酷似している。有権者はもっとしっかりと人物を吟味した方がいい。

 一方でやしきたかじん氏の実娘が、彼の再婚相手と組んだ維新応援団の一員・百田尚樹氏らを訴えた裁判が続いていて、次回はいよいよ百田氏自身が証人喚問に出廷するそうだ。吉村市長は弁護士としてたかじん氏と親交があり、橋下氏も深く関与している。今は亡きたかじん氏の金と名誉にまつわる訴訟の行く末に私は注目している。
 あさの・ひでや(フリーマーケット=FM=社社長、関西学生発イノベーション創出協議会=KSIA=理事長)1954年大阪市生まれ。わが国のFM創始者で日本FM協会理事長。関西経済同友会幹事。数々の博覧会等イベントプロデュースを手掛ける。

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