産経新聞 4/24(月) 7:55配信
中国空母、米対抗焦り性能後回し 「カタパルト」なし、武器に制限
第1列島線と第2列島線(写真:産経新聞)
■第2列島線突破、中東展開狙う
米トランプ政権が朝鮮半島近海に原子力空母カール・ビンソンを向かわせるなどアジア太平洋地域の安全保障に関与を強める中、中国は米軍を排除する「接近阻止・領域拒否」戦略の実現に向けて空母打撃群の運用を急ぐ構えだ。 香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポスト(電子版)は空母について全長315メートル、最高速度31ノットと報道。事実なら中国初の空母「遼寧」より船体が10メートル長く、10ノット近いスピードアップが図られたことになる。 ただ性能が飛躍的に向上したとは言い難い。遼寧と同様、甲板には高圧蒸気やリニアモーターなどで艦載機を発進させる装置「カタパルト」を備えておらず、艦載機の殲(せん)(J)15は自らの推力で発艦する必要がある。このため搭載燃料や武器の重量が制限される問題は解決されていない。 一方、中国はリニアモーターを使った電磁式カタパルトを開発しており、上海で建造中の空母には搭載されているとの見方もある。東京財団の小原凡司研究員は「違う船をつくってそれぞれ運用し、経験を積んだ上で設計を固めるつもりではないか」と分析する。 大連の国産空母は、空母建造の期間としては短い約4年で完成。昨年には艦載機のパイロットが発着艦訓練で死亡するなど中国軍の運用開始に向けた焦りも指摘されている。空母打撃群としての戦力化には駆逐艦や潜水艦との一体運用が必要で数年間かかるとされるが、小原氏は「軍事プレゼンスを示すのが目的であれば、就役後間もなく動き回るだろう」と予測する。 性急さが際立つ中国の空母戦略。長期的には太平洋での制海権獲得という野望を抱えており、初の国産空母も小笠原諸島やグアムを結ぶ「第2列島線」を越えて東太平洋に進出する可能性がある。な対抗ではなく、南シナ海からインド洋、中東沖にいたる海域での空母展開による沿岸諸国への影響力拡大だ。 中国が掲げる現代版シルクロード経済圏構想「一帯一路」。要衝にあたる中東などの近海で空母を展開させることで「沿岸諸国に影響力を行使できるプレーヤーとして米露に中国が加わる可能性がある」(小原氏)。南シナ海でも領有権争いを抱える沿岸国への軍事的圧力に利用するとみられる。(大連 西見由章)』
中国国産空母、米対抗焦り性能後回し 「カタパルト」なし、武器に制限していては、対艦ミサイルに攻撃されたら沈没と言うことになりかねません。
ハープーン (ミサイル) - Wikipedia
ja.wikipedia.org/wiki/ハープーン_(ミサイル) -
ハープーン(英: Harpoon)は、アメリカ合衆国のマクドネル・ダグラス社が開発した対艦 ミサイルである。 “harpoon”と は、捕鯨用の銛の意。
ハープーン(英: Harpoon)は、アメリカ合衆国のマクドネル・ダグラス社が開発した対艦ミサイルである。
“harpoon”と は、捕鯨用の銛の意。
概要
アメリカや日本など30ヶ国以上が採用しており、西側諸国ではフランスのエグゾセと市場を二分するベストセラーとなっている[1]。
アメリカ軍においては、艦対艦(SSM)型はRGM-84、潜水艦発射型(USM)はUGM-84、空対艦(ASM)型はAGM-84として制式化されている[2]。
なお、1990年には、本機の基本設計をもとにした対地ミサイルとしてSLAM(Standoff Land Attack Missile)が開発され、AGM-84Eとして制式化された。これをもとに射程を延伸したSLAM-ERも開発されて、こちらは1994年度からAGM-84Hとして配備を開始した[2]。
開発
1965年、アメリカ海軍航空システム軍団(NAVAIR)は、ブルパップ・ミサイルの後継となる兵器の開発に着手した。当初は航空機から浮上潜水艦を攻撃することが主目的として構想されており、ハープーンという公式の愛称もこれに由来するものであったが、まもなく対艦兵器としても考慮されるようになった。また1967年にエイラート事件が発生する前の段階で、既に、艦上に搭載しての艦対艦ミサイルとしての運用が想定されるようになっていた。
1968年より計画は公式に開始され、1971年6月にはマクドネル・ダグラス社が主契約者に選定された。1972年10月17日には初の試射が行われ、1974年には誘導試射に移った。量産は1975年から開始された。SSM型のRGM-84Aが1977年より配備開始されたのを皮切りに、ASM型のAGM-84Aは1979年、USM型のUGM-84Aは1981年より配備されている[3]。
その後、イギリス海軍の要請にもとづき、巡航高度を更に低空化するとともに、終末航程でポップアップせずにシースキミングのままで突入するよう誘導装置を変更したUGM-84B(英軍での呼称はGWS-60)が開発された。この能力は、次の改良型にあたるブロック1Bにも導入され、これはアメリカ軍においてAGM/RGM/UGM-84Cとして制式化されて、1982年6月より配備を開始した]。
第3世代の改良型となるブロック1Cは1985年に実用化された。これはジェット燃料をJP-6からJP-10に変更することで射程を延伸するとともに、誘導装置に改良を加えたものであり、アメリカ軍ではAGM/RGM/UGM-84Dとして制式化された[2][3]。
次の改良型となるブロック1Dの開発は1989年より開始され、1991年9月4日にミサイルが初飛行した。これは燃料タンクを大型 化して射程をさらに延伸するとともに、目標の捕捉を失った場合の再攻撃能力を付与したものであった。ただし冷戦の終結もあり、ブロック1Cからの改造計画 はごく少数で打ち切られた。
1996年、マクダネル・ダグラス社は、次世代のハープーン2000計画を公表し、これは後にブロックIIとなった。これは中間誘導にGPSを併用するとともに弾頭を大型化して、沿海域での戦闘への適合化を進めたものである。またブロック1Dほどではないが射程も延伸されている]。
設計
発射方式
ミサイルは先端の尖った円柱形であり、中央部後寄りに4枚の安定翼、胴体末尾に4枚の小型誘導翼がある。空中発射型は航空機から切り離されると、そのままサステナーのターボジェットエンジンに点火され飛行する。
一方、潜水艦発射型と艦船発射型は、ともに固体燃料ロケットエンジンのブースターを装備しており、約7秒間ブースターによって加速された後にブースターを切り離し、初期速度を得た後にターボジェット・サステナーによる飛行に切り替わる。翼は発射後に展開される。艦船発射型は、通常は円筒形のキャニスターに収容され、連装ないし4連装の発射機に架されて搭載されるが、Mk.13 単装ミサイル発射機やアスロック用の8連装発射機からの運用も可能である。潜水艦発射型は専用のカプセルに入れられ魚雷発射管から発射される。海面にカプセルが到達すると、そこからミサイルが発射される。
誘導方式
発射時にはあらかじめ敵艦の大まかな位置などの情報を入力し、発射後は慣性誘導に よって敵艦の方向へ飛翔、最終段階では自らレーダーを作動させてアクティブレーダーホーミングにより、目標艦船へと突入する。また、敵艦の大まかな位置情 報の入力もせず、飛翔方向のみ指定し、発射することもできる。これは、通常のRBL方式(Range and Bearing Launch)に対し、 BOL方式(Bearing-Only Launch)と呼ばれ、発射後指定の距離まで達した段階でミサイルのレーダーを作動させ、飛翔方向左右45度の範囲で索敵を行い、発見した目標へ誘導・ 突入させる。
敵艦までの飛行経路としては高空を巡航する方法と低空を巡航する方法(シースキミング)が選択可能であり、通常はシースキミングを使用する。
- 高空巡航
- 低空を巡航するのに比べて空気密度が小さく、抗力も小さいため射程は長くなる。しかし、かなり遠距離で敵艦のレーダーに探知されてしまい、対空兵器によって迎撃される可能性が高くなる。
- シースキミング
- ミサイルは敵艦から見ると水平線下を飛行してくるため、敵艦に近づくまでレーダーで捕捉されず、対応時間をかなり減らすことが可能である。レーダーの設置位置によってある程度違いがあるが、大体水平線下から出てくるのは敵艦から30km前後の位置だといわれる。
ブロック1Cからは、複数の経由点を設定することで迂回航路を設定できるようになった。また同時に、シースキミングを使用した場合、敵艦着弾前には 一度上昇してから降下しつつ敵艦上部に命中させる方法(ポップアップ/ダイブ)とそのまま敵艦側面に命中させる方法の二つが選択可能となった。ポップアッ プは命中率が高まるが、そのまま命中させるのに比べ敵艦に迎撃のチャンスを与えることとなる。逆にそのまま命中させる場合は若干命中率が下がることとな る。最初期型のハープーンではポップアップ/ダイブのみ、ブロック1Bではシースキミングのままで突入する方法のそれぞれ1つしか選択できなかった。
終末誘導には、テキサス・インスツルメンツ社によるKuバンドのアクティブ・レーダー・ホーミング(ARH)誘導装置が用いられる。