Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲

2018-02-10 | 映画(あ行)

■「アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲/Un + Une」(2015年・フランス)

監督=クロード・ルルーシュ
主演=ジャン・デュジャルダン エルザ・ジルベルスタイン クリストファー・ランバード アリス・ポル

「男と女」のクロード・ルルーシュ監督がインドを舞台に撮った大人の恋の物語。
御歳78で、恋愛のワクワクしてキュンとして、切なくて、でも幸福な気持ちを、
スクリーンの上に描き続けられてることがすごいと改めて思う。

映画音楽家アントワーヌとフランスのインド大使夫人アンナがパーティで出会う。
仕事も興味の対象も違う二人だが、退屈なパーティの中で不思議と気が合い話が盛り上がる。
インドのスピリチュアルな世界に造詣の深いアンナは、
聖女アンマの祝福を受ける為に小旅行をすると言い始める。
慢性の頭痛に悩むアントワーヌは、彼女を追って一緒に列車の旅へ。
道中二人の会話は身の上話から男女のあり方めいた話まで及ぶ。
噛み合わないようで、お互いを楽しませている。
次第に二人は惹かれあっていることを意識し始める。

大人って自分の気持ちを抑えることを知っている。
それだけに、惹かれていることをお互いが口にし始めてからの展開が切ない。
自分に気づきを与えてくれる誰かの存在は、生きることを楽しくしてくれる。
大使夫人としての平穏な暮らしを送るアンナにも、
刹那の恋に身を委ね続けてきたアントワーヌにも、
お互いがそんな存在になると感じたのだろう。
映画の終わりは、ほろ苦くでも未来を感じさせる幸福な結末。

「女は欠点のない男だ」
「9割は女が正しい。でも残り1割がくせもの」
などなど素敵な台詞がたくさん出てくる。
中年男アントワーヌが「恋に恋してるんだ」なんて台詞を吐くのに驚くけど、
その台詞はまさにルルーシュ監督が心中貫いていることなんじゃないだろうか。
素敵な2時間、観てよかった

『アンナとアントワーヌ 愛の前奏曲』予告編






コメント
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