Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

無分別

2020-01-30 | 映画(ま行)


◾️「無分別/Indiscreet」(1958年・アメリカ)

監督=スタンリー・ドーネン
主演=イングリット・バーグマン ゲイリー・グラント フィリス・カルバート セシル・パーカー

TSUTAYAの発掘良品でリリースされたことに感謝。大好きな「雨に唄えば」「シャレード」「パリの恋人」のスタンリー・ドーネン監督作。さらにヒッチコックの「汚名」で共演したケイリー・グラントとイングリッド・バーグマンとくれば、手を出さずにはいられない。

国際的に活躍する女優アンナは、義兄の知り合いで外交官のフィリップと知り合う。意気投合した二人だが、フィリップは「僕には別れられない妻がいる」と言う。普通の男なら逃げ口上に使うところだが、出会った日に告げられたことを、アンナは彼の誠実さだと受け取った。仕事で一緒にいられない大人の恋だが、フィリップは仕事先から飛行機で駆けつけたり、寝る前にベッドからの電話も欠かさない。しかし、フィリップには秘密があった。

「汚名」で映画史上最長のキスシーンを演じた二人が、時を経て再び共演するだけでも素敵なこと。二人がベッドで電話する場面のスプリットスクリーンの演出は、「パリの恋人」のオシャレな雰囲気を思い出させるし、謎多き色男なんてまさに「シャレード」のケイリー・グラントに通ずるじゃないか。

映画後半は二人の駆け引きが面白いが、その分だけ話がこじんまりとした印象も残る。ラストはじれったいし、予定調和だというご意見もあるだろうけど、だからこその100分に身を委ねられるし、大人の恋物語を素敵だと思える幸福感がある。舞台開演の時間も忘れてお喋りする、ただひたすら一緒に歩く。二人の恋の行方にハラハラする周囲の人々もこの手の映画の面白いところ。

INDISCRET (INDISCREET) de Stanley Donen - Official trailer - 1958


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フォードvsフェラーリ

2020-01-27 | 映画(は行)


◾️「フォードvsフェラーリ/Ford v. Ferrari」(2019年・アメリカ)

監督=ジェームズ・マンゴールド
主演=マット・デイモン クリスチャン・ベイル トレイシー・レッツ カトリーナ・バルフ

若い頃なら疾走する車を純粋に楽しんだだろう。でも社会人経験を積み重ねた今だからか、エンドロールを見ながら浮かんだ感想はこうだ。会社の方針で右往左往するのは世の東西を問わず現場なのよねww

フォードがルマン24時間耐久レースで王者フェラーリに勝利すると方針を決める。これはそもそもフォードがフェラーリ買収に失敗したのが原因で、フェラーリが重きを置くレースで打ち負かしてやろうという仕返し。そこに元レーサーのシェルビーとイギリス人ドライバーであるケン・マイルズが加わることとなる。独自の方法論とこだわりがある二人は、フォード経営陣からの様々な横槍と時に対立しながらも、ルマンに向けて障害を乗り越えていく。

夢を追ってレースに参戦するマイルズを、妻と息子が理解して本気で応援する様子がなんとも素敵だ。また、マイルズの気難しさを理解できるシェルビーが、経営陣から守ろうとする姿も心に残る。信頼と友情で結ばれていた二人の関係が素晴らしい。何事を為すにも理解者って一番必要なんだよな。あ、これも年齢重ねた今の自分だからこその感想かも。

でも、何より素敵だと感じたのはマイルズが、心底嬉しそうにハンドルを握ってる姿。スピードに魅せられた狂気のレーサーや、ひたすら寡黙に戦う男、花形レーサーとしてチャラいキャラクターという描かれ方がこれまでのカーレース映画では普通だった。しかし、クリスチャン・ベイル演ずるマイルズには"走る喜び"が感じられるのだ。7000回転の世界にいる感覚がナレーションで観ている僕らに伝えられる。風になるってこういうことなのか。さらにピットの中にいる人々の人間模様がきちんと描かれていることも、今までの映画では少なかったポイントだ。

本当に難しい題材だと思う。フルフェイスのヘルメット被ったら誰だかわからないし(この映画ではフルフェイスじゃないのが幸い)、撮影にも危険が伴う。順位を表現するのも抜けばいいだけじゃない。特にルマン24時間レースなら、何周しているかでは順位が決まる訳だから、単に追い抜いた場面があるだけでは表現できない。ジェームズ・マンゴールド監督は、そこを追いつ追われつのデッドヒートを映すだけでなく、ピット内のドラマを絡めることでうまく表現している。

いかにも4DX向きな題材の映画だけに、どうせ体験型アトラクション映画だと思って、最初は期待してなかった。なかなかどうして見事な人間ドラマだ。オスカーノミネートは納得です。マンゴールド監督の西部劇「3時10分、決断のとき」も男の美学を感じさせる佳作だったが、それはここでも然り。

映画『フォードvsフェラーリ』予告編


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危険なメソッド

2020-01-25 | 映画(か行)


◾️「危険なメソッド/A Dangerous Method」(2011年・イギリス=ドイツ=カナダ=スイス)

監督=デビッド・クローネンバーグ
主演=キーラ・ナイトレイ マイケル・ファスベンダー ヴィゴ・モーテンセン サラ・ガドン

デビッド・クローネンバーグ監督作なのに毒がない。そりゃ、精神分析医と患者が愛人関係になるお話と聞けば、スキャンダラスな響きはある。おしりペンペンされて興奮する彼女を抱きしめてしまうユング先生。確かに淫らな場面ではあるのだが、ユング先生が関係に溺れていくこともなく、己を抑え込む姿がかえって痛々しい。さらに師匠フロイト先生とも、考え方の違いで対立してしまうからなおさら。一般にも受け入れられる線に落ち着いた印象。

代表作のようなビジュアルのおどろおどろしさを求める気はないけれど、この内容ならクローネンバーグ監督でなくてもよかったのではと思えてしまう。それでもこの映画のユングは、クローネンバーグ映画に共通する何かに"堕ちていく男"の系譜とは言えるかな。

マイケル・ファスベンダーは、僕にとっては「プロメテウス」を筆頭に冷徹なイメージが強い。なので、この映画で演ずる、考えて悩んでだんだんと病んでいくユング役はとても人間的に見えた。キーラ・ナイトレイは、患者としてユングの元に連れてこられるヒロインが、ユングとの対話を通じて自分を見つめることで落ち着きを取り戻していく様子を、歪んだ表情やひきつった動きでこれ以上あろうかという熱演をみせる。元患者の精神科医としてユングの信頼を得るラストに向かって、だんだん印象が変わっていく。この演技には圧倒される。

映画『危険なメソッド』予告編


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ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男

2020-01-20 | 映画(は行)



◾️「ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男/Borg Mcenroe」(2017年・スウェーデン=デンマーク=フィンランド)

監督=ヤヌス・メッツ
主演=スベリル・グドナソン シャイア・ラブーフ ステラン・スカルスガルド

僕らは様々なスポーツ観戦で感動する。そこで僕らは、試合に勝利するために鍛え上げられた選手たちの肉体や技術に裏付けられたプレイに感動するのだ。しかし、その試合に臨むまで、プレイヤーが何を考え何に悩み、どんな過酷な準備をしてきたのか触れることは極めて少ない。スポーツの名勝負を映画化することは、今の技術なら容易だろうが、果たしてプレイヤーの生き様にまで生々しく迫った作品がどれだけあったろう。

「ボルグ/マッケンロー」は、ウィンブルドン4連覇中のビヨン・ボルグと快進撃を続けるジョン・マッケンローの二人が激突した1980年のウィンブルドン決勝をクライマックスにしている。この映画は、語り継がれるセンターコートでの死闘を再現するだけではない。決勝へと勝ち進んでいく二人を描きながら、少年時代、過去の試合や出来事を挿入してくる。それだけに、その一球、1ポイントの背景にどんな思いがあるのかがひしひしと伝わってくる。それは映画だからできること。

ボルグが紳士的なプレイヤーとして世間で捉えてられているが、キレやすかった少年時代を経て、代表になるために感情を抑え込む術を学んだ様子が描かれる。さらに四連覇がかかる試合、かかる期待、自分への不安。重圧がある、とはよく言うがどれだけ本人を悩ませるものなのかが視覚的に突きつけられる。その場面はとてつもなく重い。一方で感情を露わにするマッケンロー。実力は認められてながらも、誰も支持してくれない現実に彼は直面していた。その対比が見事だ。

副題の「氷の男と炎の男」はよろしくない。どうして配給会社はタイトルで映画の内容を説明しようと余計な節介をするのだろう。「炎の」と言うと情熱を傾ける真摯な人のイメージなのに、単に暴れん坊としか描かれないマッケンローにふさわしいとは到底思えないのだが。



映画『ボルグ/マッケンロー 氷の男と炎の男』予告編


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モーガン夫人の秘密

2020-01-19 | 映画(ま行)

◾️「モーガン夫人の秘密/The Aftermath」(2019年・アメリカ=イギリス)

監督=ジェームズ・ケント
主演=キーラ・ナイトレイ ジェイソン・クラーク アレクサンダー・スカルスガルト

第二次大戦後のドイツ。ハンブルグに赴任するイギリス軍モーガン大佐のために、建築家ルバートの屋敷が接収され、大佐の妻レイチェルがイギリスからやってくる。戦後処理の仕事をする大佐は、破壊された街に暮らす人々の現実を日々見ており、屋敷の持ち主である建築家父娘にこのまま一緒に暮らさないかと持ちかける。人間関係をうまく築けないレイチェル。彼女はロンドン空襲で亡くした息子への悲しみから立ち直れずにおり、忙しい夫はその気持ちに寄り添ってくれなかったのだ。そしてルバートも空襲で妻を亡くしていた。次第に心を通わす二人。一方、街には腕に「88」の文字が刻まれたドイツ人の若者による事件が相次いでいた。

戦争さえなければ起こらなかった出来事。戦争さえなければ出会うこともなかった男と女。不倫もの、いやこの言葉は嫌い。「既婚男女の恋」がテーマで世間で評価されない映画は、その多くが燃え上がるまでは丁寧なのに、映画後半グダグダになっている。残念ながらこの「モーガン夫人の秘密」もその例のひとつになっちゃうのかな。

分割統治された敗戦国の現実や、ナチスによって殺人の道具にされる少年たちなど、戦争がもたらす悲劇が描かれているのは、とても意義あることだと思う。だけどこの映画、男と女の話と戦争の悲劇の、どちらにも中途半端な印象。レイチェルとルバートが抱き合う場面にしても裸のカットは無駄と思えたし(ヌードはボディダブルじゃない?)、戦争の悲劇をうんぬん訴えたいなら建築家の娘フリーダと「88」少年の関係がもっと出てきてもいい。頑張ってるけど、あと一歩響かない。

しかしながら素敵な見どころもある。レイチェルとフリーダがピアノの連弾で「月の光」を弾く場面の美しさ、キーラ・ナイトレイは出てくるたびに衣装が違って実に魅力的。キーラ・ナイトレイ目当てで観るならオススメ。ラストは納得いかないが、その前に夫モーガン大佐が言う「お前はオレほ宝物だ」ってひと言はグッとくる。ともかく、何よりの罪はこの映画が、レンタル店で「エロティック」の棚に並んでることと、原題「余波」を無視した邦題があまりにもひどいこと。

(2020年1月)

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地中海殺人事件

2020-01-13 | 映画(た行)



◾️「地中海殺人事件/Evil Under The Sun」(1982年・イギリス)

監督=ガイ・ハミルトン
主演=ピーター・ユスティノフ ジェーン・バーキン ダイアナ・リグ マギー・スミス ロディ・マクドウォール ジェームズ・メイスン


1970年代後半からアガサ・クリスティ原作のミステリー映画は次々に製作された。ピーター・ユスティノフがエルキュール・ポアロを演じたこの時期にクリスティ映画にハマってたから、僕にとってポアロといえばテレビ版のデビッド・スーシェよりもこっちなんです。

ポアロが訪れたアドリア海のリゾート地で起きた殺人事件。登場人物たちそれぞれにアリバイがあるが、ポアロの推理が真相にたどり着くプロセスは何度観ても痛快。他の映画化作品と比べると明るく、「そして誰もいなくなった」の追い詰められる緊張感や「ナイル殺人事件」のような重苦しさはない。タイトルバックは絵葉書のようにオレャレなイラスト、音楽も数々のミュージカルで知られるコール・ポーター作品が散りばめられているからなおさら。

謎解きのトリックも他の映画化作品と比べてもシンプルだし気楽に楽しめるクリスティ映画化作品。ジェームズ・メイスンは憎まれ役が多い人だし、ロディ・マクドウォールも長いキャリアの大物だし疑われそうなキャスティングが今回もうまい。個人的には「女王陛下の007」のボンドガール、ダイアナ・リグに久々にお目にかかれたのは嬉しかった。

(2019年12月)

地中海殺人事件 [Blu-ray]
アガサ・クリスティ
ジェネオン・ユニバーサル
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パラサイト 半地下の家族

2020-01-11 | 映画(は行)


◾️「パラサイト 半地下の家族/Parasite」(2019年・韓国)

監督=ポン・ジュノ
主演=ソン・ガンホ イ・ソンギュン チョ・ヨジョン チェ・ウシク

新年早々なんて刺激的な映画を観てしまったのだろう。貧富の差を分かりやすい高低差で表現することと、貧しいキム一家がお金持ちの家に次々と入り込む話だということは、観る前にあらすじから読み取れる。なるほど、映画前半はキム一家がその手管で家庭に文字通り"寄生"していく様子がテンポよく描かれ、銀幕の前の僕らも引き込まれる。ところが、息子の誕生日にキャンプに行くところから、物語はとんでもない方向に転がり始める。

多くは語らずにおくが、予想もしなかった展開と、高低差という映画の構図がさらなる広がりを見せて言葉を失う。圧巻だ。とにかく観て欲しい。ポン・ジュノ監督は「グエムル 漢江の怪物」があまりにもお気に入りで、「海にかかる霧」があまりにもキツかった。その後観ていなかった。今回のカンヌ映画祭パルムドール受賞も驚いたが、エンターテインメントでありながら社会性もあり、現在を刻み込んでいる映画だ。金にものを言わせる人々の話題がわが国でも他国でも尽きないが、韓国も例の「ナッツリターン」事件を筆頭に財閥への視線は厳しいものがある。貧富の差は映画を観る側にとって敏感だし、注目するテーマだろう。思えば、パルムドール受賞作も「万引き家族」の翌年がこの映画。格差社会は銀幕の内も外も現実。だがこの映画は、富豪が貧しい一家にやっつけられる単純な話ではない。

そこがすごい。匂いって確かに許容し難いもの。スクリーンから漂ってこないだけに、想像してしまう。しかも映像がその想像をさらに掻き立ててくる。

(2020年1月)

第72回カンヌ国際映画祭で最高賞!『パラサイト 半地下の家族』予告編


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5つの銅貨

2020-01-08 | 映画(あ行)


◼️「5つの銅貨/The Five Pennies」(1959年・アメリカ)

監督=メルヴィル・シェイヴルソン
主演=ダニー・ケイ バーバラ・ベル・ゲデス ルイ・アームストロング チューズデイ・ウェルド

「午後10時の映画祭」と勝手に題して、家で旧作をちょくちょく観ている。新作を必死に追いかけるのも楽しいけど、新旧問わず本当に良い映画にはきっとまだまだ出会えるはずだ。今回は、子供の頃に断片的に見ていて、親が「よかった」を連呼していた映画「5つの銅貨」に挑んでみた。

実在のコルネット奏者レッド・ニコルズの伝記映画だ。映画は冒頭から盛り上げてくる。自信に満ち、音楽のことしか考えられないレッドが、恐れ多くも当時人気ミュージシャンだった"サッチモ"ルイ・アームストロング(本人役で出演)が演奏する店で飛び入り演奏するのだ。しかも教会で歌われるリパブリック賛歌をジャズアレンジで聴かせる。

そしてその店に同伴していたショーガールと結婚。CMの仕事で食いつなぐも失敗の連続。その後、若手で腕のいいミュージジャンを集めて自身のバンドを結成する。そもそも黒人音楽だったニューオリンズ発祥のジャズを、よりポピュラーなのものとしたデキシーランドジャズ。彼らの演奏スタイルは人気を博した。ところが、ひとり娘がポリオに感染して、後遺症が残る。レッドは楽器を捨て、造船所で働くようになる。同じ楽団員だったメンバー、グレン・ミラーらの成功を聴きながら。

ダニー・ケイの芸達者ぶりは名作「虹を掴む男」でもよく知られているが、本作では主演だけに歌も笑いも見事なパフォーマンス。眠れないという娘の相手をする場面の微笑ましさ。それでも眠れない娘とルイの店へ行き、聖者の行進を歌い演奏する場面の掛け合いは、もう圧巻。なんて贅沢な音楽映画。

この聖者の行進の演奏は、高校時代にNHK FMでやってた映画音楽番組で流されたのをエアチェック(もはや死語。平たく言えば録音)して繰り返し聴いていた。映画本編は観ていないけど、音楽家の名前を言い合う即興の見事な掛け合いは覚えていた。だから今回観て「あ!これだー!」ともうテレビの前で嬉しくなっちゃって。僕は中学高校吹奏楽部でトロンボーン担当。スウィングジャズのノリが大好きだった。タイミングよく地元映画館でリバイバル上映された「グレン・ミラー物語」を観て、さらにあれこれ聴くようになる。この音楽体験があるから、ウディ・アレン作品でよく流れるこの時代のジャズがとても心地よく感じられる。何事も無駄な経験はないね。

数年が経ち、後遺症が残る娘は父親が実は有名ミュージジャンだったことに気づく。何故音楽から離れたのかを尋ねても頑なな態度をとるレッド。その一方で、かつての仲間たちからカムバックのオファーがやってくる…。

前半のお茶目で明るいダニー・ケイが一転してシリアスな表情となる後半のドラマ。葛藤を抱えながら再びステージに立つレッドに、サプライズが待っている。あー、こりゃ泣けるわ。親が「よかった」を連呼していたのは当然。いや、むしろ自分が親の立場でこの映画を観たからこそ、当時の親の「よかった」が理解できた気がする。奥様役のバーバラ・ベル・ゲデスは、ヒッチコックの「めまい」で主人公を心配するメガネの女友達だった女優さん。

The Five Pennies Trailer 1959

 
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