◼️「サマータイム・キラー/The Summertime Killer」(1973年・フランス=イタリア=スペイン)
監督=アントニオ・イサシ
主演=クリストファー・ミッチャム オリビア・ハッセー カール・マルデン クローディーヌ・オージェ
久しぶりの 「キル・ビルのルーツを探せ!」 カテゴリのレビュー。今回は「サマータイム・キラー」。「キル・ビルvol.2」のクライマックスが迫るあたり、ビルの居所を聞き出したヒロインが、車を走らせ、日本刀を背に部屋に乗り込む場面で、本作の音楽が使われており、サントラにも収録されている。「キル・ビル」は復讐への遠い道程の物語。その結末が迫る場面で、この映画の曲が使われた意図とは。毎度、勝手な考察をしておりまふ。お目汚し失礼。
主人公レイは、幼い頃に父親がマフィアの手で殺されるのを目撃した。成長した彼は次々に父の仇を殺害し、残る一人アルフレディを追って彼のワイン工場があるポルトガルへ。レイはアルフレディの秘書兼愛人に接触し、彼が隙を見せそうな居場所を突き止める。そこへマフィアに雇われた刑事カイリーが現れ、レイは狙撃に失敗してしまう。その場を逃げ切ったレイは、フランスにいるアルフレディの娘を誘拐して彼を追い詰めようと企む。
主人公を演ずるのはクリス・ミッチャム。綺麗なブロンドの髪に、父ロバートを思わせるタレ目の甘いマスク。颯爽とバイクで疾走する姿はかっちょいい。特にクローディヌ・オージェ(ボンドガール女優を見つけると嬉しくなる私⤴️)演ずる秘書が運転するポルシェに、バイクで執拗に迫るカーチェイス(バイクでナンパ?)場面は印象的だ。ヘアピンカーブをショートカットしながら、幾度も前に現れるしつこさに最後はクローディヌ姐さんも参ってしまう。
しかし多くの方がこの映画をセレクトしてるのは、アルフレディの娘を演じたオリビア・ハッセーがお目当てに違いない。DVDの特典映像には、この映画の愛のテーマLike A Playに、この映画のオリビアの映像が散りばめられた動画が収録されている。こればっかり見てる人いるかも!と思える程に可憐♡、きゃわゆい♡。主人公レイは彼女を誘拐、監禁しておきながら、だんだんと好きになっていく。彼女も親元離れた寄宿学校の生活に孤独感を募らせている。二人の距離が少しずつ縮まっていく様子がいい。ビターな結末で、映画としてはクライムアクションだが、青春映画のような後味が残るのはこの二人の魅力あってこそ。
(以下、「キル・ビルvol.2」のネタバレを含みます・注意)
さて。タランティーノ監督が「キル・ビル」で貫いた復讐というテーマ。特にvol.2は、復讐物語が主であるマカロニウエスタンの影響が強い。引用される音楽やオマージュも冷酷な復讐ものを連想させる。トランペットのメロディが次に何が起こるのかドキドキさせてくれるのだ。
ところが、いざ仇を目の前にしてヒロインの心は平穏ではいられない。それはかつて愛した男、殺しの師匠でありながら、復讐の相手であるビルへの複雑な思い。そして二人の間に生まれた子供が、ヒロインの目の前に現れるという思わぬ展開が待っているのだ。
引用された「サマータイム・キラー」の楽曲は、16ビートを刻むハイハットとアルペジオのフレーズがいかにも全体のムードを高めてくれそうなもの。しかし、この曲が鳴り止んだ瞬間、目の前に現れた娘の姿に、ヒロインの高まったテンションは一気に下降する。「サマータイム・キラー」では、主人公レイは親の仇であるアルフレディを前にして、その娘の言葉を思い出して撃つのをためらってしまい、窮地に陥いる展開がある。
vol.1からさんざんマカロニウエスタン楽曲を使って復讐ムードを盛り上げておきながら、土壇場でエッ!?という展開。「サマータイム・キラー」を使ったのは、単にジワジワ盛り上がる楽曲の良さもさることながら、元ネタ映画を知る人に次の展開を匂わせる楽屋落ちみたいなつもりだったのかもしれない。
…というこじつけ考察でございました。お目汚しの長文、失礼しました。それにしてもオリビア・ハッセー、きゃわゆい♡
主人公レイは、幼い頃に父親がマフィアの手で殺されるのを目撃した。成長した彼は次々に父の仇を殺害し、残る一人アルフレディを追って彼のワイン工場があるポルトガルへ。レイはアルフレディの秘書兼愛人に接触し、彼が隙を見せそうな居場所を突き止める。そこへマフィアに雇われた刑事カイリーが現れ、レイは狙撃に失敗してしまう。その場を逃げ切ったレイは、フランスにいるアルフレディの娘を誘拐して彼を追い詰めようと企む。
主人公を演ずるのはクリス・ミッチャム。綺麗なブロンドの髪に、父ロバートを思わせるタレ目の甘いマスク。颯爽とバイクで疾走する姿はかっちょいい。特にクローディヌ・オージェ(ボンドガール女優を見つけると嬉しくなる私⤴️)演ずる秘書が運転するポルシェに、バイクで執拗に迫るカーチェイス(バイクでナンパ?)場面は印象的だ。ヘアピンカーブをショートカットしながら、幾度も前に現れるしつこさに最後はクローディヌ姐さんも参ってしまう。
しかし多くの方がこの映画をセレクトしてるのは、アルフレディの娘を演じたオリビア・ハッセーがお目当てに違いない。DVDの特典映像には、この映画の愛のテーマLike A Playに、この映画のオリビアの映像が散りばめられた動画が収録されている。こればっかり見てる人いるかも!と思える程に可憐♡、きゃわゆい♡。主人公レイは彼女を誘拐、監禁しておきながら、だんだんと好きになっていく。彼女も親元離れた寄宿学校の生活に孤独感を募らせている。二人の距離が少しずつ縮まっていく様子がいい。ビターな結末で、映画としてはクライムアクションだが、青春映画のような後味が残るのはこの二人の魅力あってこそ。
(以下、「キル・ビルvol.2」のネタバレを含みます・注意)
さて。タランティーノ監督が「キル・ビル」で貫いた復讐というテーマ。特にvol.2は、復讐物語が主であるマカロニウエスタンの影響が強い。引用される音楽やオマージュも冷酷な復讐ものを連想させる。トランペットのメロディが次に何が起こるのかドキドキさせてくれるのだ。
ところが、いざ仇を目の前にしてヒロインの心は平穏ではいられない。それはかつて愛した男、殺しの師匠でありながら、復讐の相手であるビルへの複雑な思い。そして二人の間に生まれた子供が、ヒロインの目の前に現れるという思わぬ展開が待っているのだ。
引用された「サマータイム・キラー」の楽曲は、16ビートを刻むハイハットとアルペジオのフレーズがいかにも全体のムードを高めてくれそうなもの。しかし、この曲が鳴り止んだ瞬間、目の前に現れた娘の姿に、ヒロインの高まったテンションは一気に下降する。「サマータイム・キラー」では、主人公レイは親の仇であるアルフレディを前にして、その娘の言葉を思い出して撃つのをためらってしまい、窮地に陥いる展開がある。
vol.1からさんざんマカロニウエスタン楽曲を使って復讐ムードを盛り上げておきながら、土壇場でエッ!?という展開。「サマータイム・キラー」を使ったのは、単にジワジワ盛り上がる楽曲の良さもさることながら、元ネタ映画を知る人に次の展開を匂わせる楽屋落ちみたいなつもりだったのかもしれない。
…というこじつけ考察でございました。お目汚しの長文、失礼しました。それにしてもオリビア・ハッセー、きゃわゆい♡