Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

2024年12月のプレイリスト

2024-12-31 | 今日のBGM



みなさま、今年もお世話になりました。
来年もよろしくお願いいたします。

◆2024年12月のプレイリスト
2024年12月に聴いていた愛すべき31曲

1 Never Walk Away(Journey)
代表曲の再録を含むアルバムRevelationより。ジャーニーの魅力に溢れた楽曲。
2 Do Wot You Do(INXS)
映画「プリティ・イン・ピンク」サントラに収録された楽曲。
3 The Birth Of The Odyssey(ゴダイゴ)
シンセの音色にお子ちゃまだった僕が興味を持ったのは、実はゴダイゴが最初だった気がする。
4 Sleigh Ride(Idina Menzel)
「アナ雪」エルサを演じたイディナのクリスマスソング。
5 語りつぐ愛に(来生たかお)
薬師丸ひろ子のバージョンとは違う魅力。
6 REINCARNATION(松任谷由実)
安藤まさひろのギターソロで次の曲が始まるつなぎがカッコいい🎸✨
7 It's Time To Party Now(Ray Parker Jr. & Raydio)
ディスコ🕺の時代が恋しい…?w
8 A Night To Remember(Shalamar)
ダンスチューン🕺が続くと鬱憤が溜まり始めた証拠である💧
9 Give It Up(KC & The Sunshine Band)
さらに続くダンスチューン🕺🕺♪
10 Maria Club(TM Network)
🕺🕺🕺♪ 😩やばい。気分転換しなきゃ💦

11 10 Years After(米倉千尋)
「機動戦士ガンダム08小隊」ED曲。大好きなラブソング。自分の10年後かぁ…。
12 CALL ME(才恵加)
アルバム「NEW CITY」のオープニングナンバー🎷✨
13 愛があるなら年の差なんて(クレイジーケンバンド)
Age Ain't Nothing But a Number
14 なみだ恋(八代亜紀)
もうすぐ一周忌。おんな港町をカラオケで歌ってた時期あったなぁー🎙️♪
15 Nameless Story(寺島拓篤)
アニソンしばりでカラオケ行くなら、歌いたいのですっ🎤♪
16 すべての悲しみにさよならするために(KAN)
亡くなって1年経ったんだよなぁ😢
17 Looking For Clues(Robert Palmer)
ニューウェィブぽい時代もあったのか🎸♪
18 転がる岩、君に朝が降る(ASIAN KUNG-FU GENERATION)
THE FIRST TAKEの演奏にて。
19 Don't Worry Baby(Vapour Trails)
ベストヒットU.S.A.でおなじみのあの曲。
20 et si(Louane)
フランス映画「エール!」のヒロイン、ルアンヌ・エメラ。つぶやくような歌声。

21 Orange Express(渡辺貞夫)
休日出勤を軽やかに彩ってくれる🎷
22 Joyful Joyful(平原綾香)
テレビで平原綾香のジャズライブを見る。歌にサックスにボイパにスキャットの無双ぶり。カッコいいとはこういうことさ。
23 ゼブラーマンの歌〜俺の背中にGET OFF(水木一郎)
映画「ゼブラーマン」ふと観たくなりまして🦓。俺の背中に立つんじゃねぇ!
24 Christmas Time Again(Extream)
クリスマスはこの曲聴かないと!🎄
25 Grown-Up Christmas List(David Foster feat. Natalie Cole)
各地で戦火が収まらない2024年だけに、歌詞が沁みるのです🎄
26 Love Will Show Us How(愛のてだて)(Christine McVie)
フリートウッドマックはスティービーよりクリスティンのボーカルが好きでした。
27 Through The Fire(Peabo Bryson)
チャカ・カーンも歌ったデビッド・フォスター楽曲。上手い人は何を歌わせても上手い。
28 SHINY DAYS(伊地知虹夏)
結束バンドがきららアニメ楽曲を歌う企画より。虹夏ちゃんにはナイスな選曲👍
29 シドニア(angela)
アニメ「シドニアの騎士」第1期完走。
30 すきっちゃん!からチュッ(フランシュシュ)
唐津市の依頼で制作された「ゾンビランドサガ」フランシュシュの新曲。てんこ盛りのPRソング。すげぇ…🤭
31 Heal The World(Michael Jackson)
世界を癒そう もっといい場所にしよう
2025年はよりよい年になりますように😊








コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

らんま1/2

2024-12-29 | テレビ・アニメ



80年代少年サンデー育ちなもので、高橋留美子(&あだち充)は大好物。短編も読み漁っているくせに、唯一つまみ食い程度しか読んでいなかった作品が「らんま」だった。最初のアニメ化は1989年。人生で最もテレビ離れしてた時期で、映画やニュース番組は見てもテレビアニメまで見る余裕がなかったもんなー。だからこの2024年に2度目のアニメ化と聞いたときはめちゃくちゃ嬉しかったのだ。

ジェンダーやら性の多様性に配慮が必要な令和の世に、男だ女だと線引きする題材をぶつけてくるのは、確かにちょっとセンシティブな企画。果たして受け入れられるのかと心配した通り、そこを不快に思う感想はあれこれ目にする。さらに日本アニメがグローバルに見られる時代に、「らんま」で描かれる中国のイメージにイラッとする方もあるかもしれない。

しかしこの作品はあくまでも早乙女乱馬と天道あかねを主軸としたラブコメ。「うる星やつら」と同様に、次々と個性的なキャラが登場して話をかき乱すのを楽しまないでどうする。親に勝手に許嫁にされたあかねが、次第に乱馬に心を開いたり、他の女性たちとの関わりに心が乱れる様子。事あるごとにぶつかって「かわいくねぇ」を繰り返すけれど、あかねの魅力を誰よりも理解しているのは乱馬。ジワジワと縮んでいく2人の距離と理解。これは王道のラブコメであるヨ(呪泉郷ガイド風に読んでください)。

「うる星」は2人の愛情が不等号でつながれ(あたる<ラム)、逃げる男←追う女というベクトルが示される。だからなにが起こるかわからない、その騒動を楽しむ話。「らんま」は交わることのなかった二つの数式グラフがいろんな要素をぶち込まれることで、接点が生まれそうになるドキドキの話。だから最終着地点は見えてるのだが、そこにたどり着くまでにいろんな感情が湧きあがることが面白い。

相手を知ることで、いいところが見えてくる。「らんま」は、そんな人間関係って素敵だなと説いた話でもある。令和の世にこんな男だ女だの話を💢とおっしゃる方もあるけれど、人間関係がだんだん希薄になって、接点がつかめないでいる令和の現代人にこそ必要な話なんじゃないのかな。人が仲良くなるのに男も女もないじゃない。

キャラクターでは、早乙女玄馬のパンダ姿が圧勝で好き♡(「うる星」でもこたつねこが好きだったもんなw)。オリジナル声優の再結集、あのちゃんの主題歌も楽しい。第2シーズンでは、ちょっとお気に入りだったムースが登場するのが楽しみ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

アルフィー

2024-12-27 | 映画(あ行)


◼️「アルフィー/Alfie」(1966年・イギリス)

監督=ルイス・ギルバート
主演=マイケル・ケイン シェリー・ウィンタース ミリセント・マーチン ジュリア・フォースター

主人公が観客に向かって語りかける映画にもいろいろあるが、大部分の主人公にはイラッとさせられる。「アニー・ホール」のウディ・アレンや「ハイ・フィデリティ」のジョン・キューザックの恋愛自慢は、派手な遍歴もない僕らには嫌味でしかない。フェリスがどうとかいう映画では、学校をズル休みする手段や理由をご丁寧に解説するマシュー・ブロドリックが、映画前半僕らをイライラさせた(個人の感想です)。

さて。本作の主人公アルフィー・エルキンスもその類。幾股かけてんの?と呆れてしまうプレイボーイぶりで、「人妻は旦那に会わせようとする」とか先の展開を次々に言い当てる。男女の駆け引きには百戦錬磨ってとこだろうが、だんだんと彼の言動が人を傷つけていることが見えてくる。ガールフレンドの妊娠エピソードあたり(かなり冒頭w)から、僕はディスプレイ越しにマイケル・ケインを睨みつけていた💢、多分。なんて奴だ。

全体的には軽妙でテンポもいいし、スーツ姿の英国男子は基本的に好きだし、ポール・マッカートニーの彼女だった頃のジェーン・アッシャーも出てくるし、ソニー・ロリンズ🎷の劇伴、バート・バカラック作の主題歌なんて、僕が興味をそそられる要素は満載。

だけど、付き合ってる彼女たちに対するアルフィーの態度と言葉は、上映時間が進むにつれてだんだん許せなくなってくる。病院で同室だったハリーに「人を傷つけている」と指摘されてもどこ吹く風。そのハリーの妻リリーに手を出す始末だ。最後の中絶エピソードは観ていて辛かった。

奔放な遊び人アルフィーの言動だけ見れば、胸糞悪い映画という印象だけが残る。彼にとっては束縛されない自分を貫くことしか頭にないのだ。女好きは結構だけどリスペクトがないにも程がある。しかし、ところどころに他人に対する思いを感じて気持ちが揺らぐエピソードが挟まる。こうした場面が映画としての救いになってる。ギルダとの間に生まれた息子マルコムに対する思わぬ子煩悩ぶり、洗礼式でのマルコムの様子を陰で見る場面はちょっと切ない。リリーの処置を終えた後を見て涙する場面は印象的。金持ちのルビー(シェリー・ウィンタース好演)にはもっと若い男に走られ、映画のラストでは付き合っていた人妻に素っ気なくされる。アルフィーは生き方、いや女性への向き合い方を変えられるのか。

「007」以外のルイス・ギルバート監督作を観るのは、「フレンズ」に次いで2本目。女性にキツい言葉を投げるアルフィー君は、ロジャー・ムーア氏の爪の垢でも煎じて飲んでなさいよ、ったく。イラついたけれど、ソニー・ロリンズのサントラ盤を通勤中に聴きながら、英国男子気分を勝手に味わってる自分はなんなのさw




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

エール!

2024-12-25 | 映画(あ行)


◼️「エール!/La famille Belier」(2014年・フランス)

監督=エリック・ラルティゴ
主演=ルアンヌ・エメラ カリン・ヴィアール フランソワ・ダミアン

本作のリメイクである「コーダ あいのうた」は大好きな作品。アカデミー賞受賞した報を目にした時は、思わず声あげちゃったw。そのオリジナル版に挑むの巻。どうしても比較してしまうのは申し訳ない。

パリタクシー」のレビューにも書いたけど、僕は若い頃、人情ものフランス映画を観ると、とっても感動して高評価する一方でどこかむずがゆい気持ちになっていた。でき過ぎな程にいい話だし、ホロっ🥲ときちゃう。でも、こんなに善人はいないとか、素直に感動するのをためらう気もちも捨てきれないでいた。「幸せはシャンソニア劇場から」「バティニョールおじさん」「ピエロの赤い鼻」「チャップリンからの贈りもの」などなど。

でも今の年齢のせいなのか、近ごろそういう映画が心地よくなっている。2024年に観て気づきをくれた「アイミタガイ」に出てくる、「今はそんな話を信じたい」って台詞にすっごく共感したのだ。そんなタイミングで本作を観たのはよかった。若い頃にこの映画に出会っていたら、多分むずがゆい感動作としか捉えられなかったと思えた。

リメイク作品は観る順番で印象が変わってしまうところがどうしてもある。今回「エール!」を観ていい話だとは思ったし、リメイク同様に同じところで泣かされたし、キャストの演技も素敵だ。この作品あってのリメイク「コーダ」だったことを確信。

だけどリメイクは万人向けの訴求力が違う。言葉は悪いが後出しジャンケンのようなものだから、同じく作品のテイストなら改変された演出がよく見えてしまいがち。コーラスの発表会、両親だけがポーラの歌声を聴けない場面。「エール!」は周囲の反応とそれがわからない家族が客観的に映されている。「コーダ」はこの場面を両親の主観ショットに変更して、しかも唐突に無音にする演出に改変。娘の歌声が聴こえないもどかしさや周囲との感じ方の違いで戸惑う様子がより強く描かれている。それだけに娘の喉元に手をあてて歌を感じようとする次の場面がさらに涙を誘うことになる。

でも家族の描写は「エール!」の方が自然で微笑ましく感じられた。娘が初潮を迎えたことを喜びまくる母親、頑固な父親、エッチなことに興味津々の弟。母親の演技がオーバーアクトに感じられた方もあったかもしれないが、意思を伝えるのに身振りは大きくなるものだと思う。リメイクでは家族と社会の関わりがより強くて描かれて、健聴者のヒロインが家族と離れがたい状況が強調されている。これはそれぞれの良さだろう。

音楽教師とのレッスンで歌うEn Chantant(歌と共に)は歌うことにまっすぐなヒロインが感じられるし、オーディションで「いい選曲だね」と褒められるJe vole(青春の翼)の伸びやかな歌声も感動的。でもミシェル・サルドゥのJe vais t'aimerなんて、狂おしい大人の愛の歌を高校生男女に歌わせるセンスがよくわからない。フランス語や音楽文化に通じている人なら、感じ方も違うんだろうな。リメイクではマーヴィン・ゲイやデビッド・ボウイで馴染みがあったし、オーディション場面はジョニ・ミッチェルのboth sidesで、歌詞が聴覚の有無という意味にも捉えられてそれがさらに涙を誘った。また「コーダ」観たくなってきたw




「エール!」のサントラとヒロインを演じたルアンヌの楽曲を配信で聴いている。言葉はわからないけどフレンチポップスは響きが心地よくって好き。映像と音楽が一体になる瞬間の美しさが感じられる素敵な映画でした。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー

2024-12-23 | 映画(か行)


◼️「銀河鉄道999 エターナル・ファンタジー」(1998年・日本)

監督=宇田鋼之介
声の出演=野沢雅子 池田昌子 肝付兼太 

1996年からコミックの連載が始まった「銀河鉄道999 」エターナル編のアニメ化作品。新たな劇場版を1999年に…という企画で、前年に導入部分として公開されたのがこの「エターナル・ファンタジー」である。

エターナル編のコミックは最初のあたりしか読んだことがないから、本作がどれくらい話を端折っているのか、どれだけ先のエピソードを盛り込んでいるのか、それが原作ファンにどれだけ不評だったのかはよくわからない。でも少なくとも「銀河鉄道999」という魅力あるイマジネーションの塊を、たとえ導入だったにせよたった54分の作品にして、他作の添えものにして公開したことに、当時ファンが失望したのは想像できる。

劇場版第1作には及ばないまでも、90年代の技術で表現された映像は見どころもある。CGが用いられた機関車の動きはよりスムーズで鮮明に。新たなキャラクターの登場、クレアの復活は、昔の999しか知らない世代には新鮮に映ることだろう。ときどき面長になる作画の乱れはあるにせよ、キレ長なのに微妙にタレ目ぽくなったメーテルはかなり好みw。イーゼルさんの言葉が涙を誘う。

アルフィーの主題歌は…うーん。ゴダイゴとささきいさおを聴き慣れているだけに、ちょっと違和感。ラストシーンにアルカディア号、クィーンエメラルダス号…えっ?あの後姿は…!!




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

トラック野郎 度胸一番星

2024-12-21 | 映画(た行)


◼️「トラック野郎 度胸一番星」(1977年・日本)

監督=鈴木則文
主演=菅原文太 愛川欽也 片平なぎさ 千葉真一 八代亜紀

八代亜紀が亡くなったのは2023年、大晦日を翌日に控えた12月30日だった。大瀧詠一の時もそうだったけど、紅白歌合戦の放送直前に、歌で世間を励ましてくれた人の訃報を聞くのは辛かった。八代亜紀が亡くなって1年になる。カラオケで「舟唄」をどっちが歌うか親父と奪い合い、「おんな港町」が十八番だった時期のある僕だもの。追悼鑑賞で在りし日を偲んでみようかと。

今回僕がセレクトしたのは、「トラック野郎度胸一番星」。八代亜紀はトラックドライバー紅弁天役で出演。桃次郎のよき協力者として華を添えた。劇中、喧嘩騒ぎの後のドライブインで屈強な男たちを前に「恋歌」を歌う。その歌詞が傷ついた千葉真一に寄り添う夏樹陽子に重なるいい場面。クライマックスでは、疾走する桃次郎を助ける活躍も見せる。トラック野郎の女神と呼ばれた演歌歌手がハンドルを握る姿は、当時の人気をうかがわせる。

公開当時小学生だった僕は、これを映画館で観ている。スーパーカーブームに乗って製作された実写版「サーキットの狼」と二本立ての上映。華麗な外国車たち目当てで映画館に行ったのに、帰る時には「御意見無用」のサインが光るデコトラに魅せられていたww。お子ちゃまって単純。2024年12月。ウン十年ぶりに配信で鑑賞。

本作で桃次郎が惚れるマドンナは片平なぎさ。佐渡ヶ島の分校で働く小学校教師役で、インテリぶって空回りする桃次郎をクスクス笑いながらも次第に心を許していく様子が素敵だ。海での水泳場面ではビキニ姿で登場。桃次郎がバタ足を教えてと迫って抱きつこうとするのはなんとも見苦しいが、恋する男なんてこんなもんよね🤣。

それにしても親が顔をしかめそうなシーンもあれこれ。特殊浴場の場面とかあったのか。覚えてなかった。小学生男子だった僕がこの映画で印象深かったのは、豪雨の中で砂金取りの道具を集めようとする片平なぎさと、一番星トラックの装飾が破壊されるスローモーション。そして水色のビキニねw。そういやぁ中坊の僕は片平なぎさ主演の時代劇「雪姫隠密道中記」を毎週見ていたな。この映画が原因か?

今の目線で響くのは"ふるさと"という言葉がつなぐ人間模様。千葉真一率いるジョーズ軍団が故郷を失った寂しい奴らの集まりだと知って、桃次郎が彼らに説くふるさと。家族への思いを取り戻したジョナサンに桃次郎が説くふるさと。荒っぽい人情喜劇、久々に観たけど悪くない😊



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

はたらく細胞

2024-12-19 | 映画(は行)


◼️「はたらく細胞」(2024年・日本)

監督=武内英樹
主演=永野芽郁 佐藤健 阿部サダヲ 芦田愛菜

家族で大好きな「はたらく細胞」。それがなんと実写映画化。アニメ版ED曲Cheers!を時おり口づさむ長女は、予告編を見て顔をしかめた。
🧑🏻「マジ?しかも予告編からウンコネタ?こんな映画化ありえん」
きっと実写版行くか?と尋ねてもついて来ないに違いない。でも武内監督だもんな。突拍子もない企画でもこの人なら原作を損ねず、映画でしかできないものを示してくれるはず!と信じて最初の週末に映画館へ行くと、家族連れがたくさん😳。モアナ続編よりこっちなのか。病原菌を殺す場面はアニメでもけっこうグロかったが、お子ちゃまは大丈夫なんだろか。といらぬ心配をしている間に上映が始まった。

原作のテイストを損なわないキャスティングがまず見事。これで半分くらい成功していると言っていい。赤血球の不器用だけど頑張る役柄は永野芽郁ちゃん向いてるし、言葉少なに信念を貫きおとす白血球も佐藤健のイメージ通り。しかもドジで方向音痴の赤血球を白血球が見守る構図は、遠回しに朝ドラ「半分、青い」の記憶を蘇らせる。子役キャストの血小板はEテレで見慣れた子にするなど、武内監督はテレビっ子の心をくすぐる仕掛けが上手い。山本耕史のマッチョなキラーT細胞もいいし、NK細胞の仲里依紗はかつてのゼブラクィーンを彷彿とさせるカッコよさ♡

だが武内監督が原作再現だけに終わるはずがない。それは阿部サダヲと芦田愛菜演ずる父娘の健康をめぐるストーリーをもう一つの軸としたことだ。原作正編を娘の体内、原作BLACK編を不摂生な父親の体内としている。健康診断の結果を見てもなかなか生活を改められない僕らには、身に積まされるエピソードが綴られる。そして映画後半、身体に異変が起きる衝撃の展開に😱



(以下、ネタバレを含みます)



もしかして、武内監督は難病ものを撮ってみたかったんじゃないだろか。日本のテレビ番組や映画は数々の難病もので視聴者鑑賞者の涙を搾りとってきた。吉永小百合の骨肉腫、山口百恵の白血病、深田恭子のHIV(個人的にドラマ「わが子よ」の高部知子を加えたいところ)。いつも元気な笑顔でお茶の間をニコニコさせる芦田愛菜が、やつれて放射線治療を受ける姿を見せられたらそりゃ観客はたまんないよ。

それだけに、窮地に陥った細胞たちに酸素を届けようと懸命になる赤血球に声援を送りたくなるのだ。もし応援上映があったら、僕はここできっと永野芽郁に声援を送るだろう。
📣「メイちゃーーーん!」
🧑🏻「親父の声だとトトロのばあちゃんだよ」
はいはい。

身体を攻撃するがん細胞に変異してしまう白血球のエピソードも切ない。えー、欲を言えばBLACK編のグラマーな白血球のおねいさんを実写版で見たかったですっw

最後に。
いつもありがとな、身体🥲






コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光る君へ

2024-12-17 | テレビ・アニメ



日曜20時からテレビの前を動かず、家族から用を言いつけられたら不機嫌になるほど(笑)、真剣に向き合った大河ドラマって久々な気がする。キャスティングに惹かれたのもあるが、ドラマ「セカンドバージン」にもどハマりしたから、僕は大石静の脚本と相性がいいのだろう。

大河が幾度も題材とした戦国絵巻とは違うから、放送が始まった頃はどんな時間が流れるのかと思った。しかし、権力争い、出世のために妻(の家)を選ぶ男たち、女性のおかれた立場、そしてまひろと道長を中心とする人間模様が面白くって、中だるみすることなく、夢中になってしまった。言葉を大切にする作品を好む文系男子の僕としては、本作は大アタリ🎯だった。

一条天皇をめぐるパートが主役そっちのけでストーリーが進んでいく感じがしたのは気になった。だが、一条天皇をめぐる対立構図の愛憎劇があったからこそ、「枕草子」も「源氏物語」も位置付けや特徴がしっかり描かれるのがよかった。漢詩や和歌の解釈が難解になるのではとも思ったが、下手に字幕を入れることも、解説する台詞も過剰にならず、ちょうどよい。教科書にも登場する道長の「望月」の詩。これを皆で唱和する場面は印象深い。藤原家の栄華と同時に、そこに至るまで政敵を次々と追い払ったことを思うと、怖さをも感じてしまう。

一緒にいられない二人が同じ月を見上げる。道長が堂々とまひろのもとを訪れる事情ができた後、どんな思いで月を見上げていたのかを話す場面が好きだ。道長があらゆる場面でまひろに「好き」という気持ちを示していく様子に男として共感。だが次第に周囲に見透かされても仕方ない行動になっていくのには、毎週ハラハラした。だんだん黒木華が怖く見えてきたものだから、柄本佑と黒木華が夫婦役の映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」を観たくらいだ。最終回直前の回、「殿とはいつからなの?」には電撃が走る。最終回、死が迫った道長に寄り添うまひろが物語の続きを引き延ばすのがただただ辛い。そのシーン転換もまた月が映される。うまいなぁ。

ファーストサマーウイカ、秋山竜次、三石琴乃、オウムの声に種崎敦美など芸達者なキャスティングの妙も楽しい。また、刀伊の入寇をきちんと描いている意義も大きい。

道長の政(まつりごと)を見届けると言ったまひろ。道長が亡くなったラストシーンでつぶやく「嵐がくるわ」は、のちに平安と呼ばれた時代が変わりつつあることを示す。思い合う人間模様を示してしんみり終わるのかと思っていたら、最終回で戦のない世の中というワードが示され、不穏な空気で終わったのは一つのメッセージなのかもしれない。明日への不安もなく、人を愛し愛される世の中こそが大切。

見応えのある大河ドラマだった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

らき⭐︎すた

2024-12-16 | テレビ・アニメ



2022年の秋。世界中で猛威を振るっていた流行り病に罹患した僕は自宅の一室に隔離され、高熱と幻覚のような悪夢と喉の痛みにうなされていた😵‍💫。くそー、この部屋でできる気晴らしはなんかねぇのか。不調極まりないDVDプレイヤーがある。映画?でも長いのはダメだ、難しいのは無理だ。

そんな時にその部屋で発見したのは「らき⭐︎すた」。あ、これ長男が見てたやつだ。
 もっていーけ♪
 最後に笑っちゃうーのはアタシのはーず♪
 セーラー服だかーらーでーす←結論♪
ってやつか 😗〜♪(←歌えるんかい!)



ゲホゲホ咳込みながらトレーにディスクを置いた。

筋金入りオタク泉こなた、ツンデレツインテール柊かがみ、おっとり娘柊つかさ、ほんわかメガネ女子高良みゆきの4人組を中心に、女子高生のゆるーい日常を綴った作品。2000年代半ばのオタク事情が色濃く反映されてるのが、懐かしいやら楽しいやら。エンディングでは4人がカラオケで歌う様子がドア越しに描かれる。アニメや戦隊もの主題歌、親世代が聴いてたであろう80-90年代楽曲が何とも楽しい。CHA-LA HEAD-CHA-LAでスパーキングッ!♪と絶叫したかと思えば、「フルメタル・パニック」OP「それが、愛でしょう」をしっとりと歌ったり。

コスプレ喫茶が登場する第16話では、こなたが涼宮ハルヒに扮し、ハレ晴れユカイのパフォーマンスも登場。平野綾の巧みなボイスチェンジが見事で、最後にパトリシアが言う「禁則事項です♡」にも大笑い🤣。この回何度でも見たいよ。各回エンディングのカラオケ歌唱も含めて、平野綾の凄さ巧さを思い知らされる。

見ていて頭がカラッポになるアニメではなく、高校時代やオタク事情の共感ポイントが散りばめられているのが愛されている理由。時々じんわり胸にくるエピソードも出てくるのが素敵。こなたの亡き母(CV:島本須美)が登場する(化けて出る?w)第22話は絶品🥲。

コロナ禍を乗り切る助けになったのは間違いないかも。寝込んでた時期に見られなかった後半数話を配信で見て全24話完走。最終回、文化祭のチアダンスが楽しいだけじゃなくて、何故かジーンとくる。思い出つくりって大切だよね。

最終回のエンディングは、白石みのるが歌う「うる星」の「愛はブーメラン」。思わず一緒に歌う父親(私)は、長女から冷ややかな視線を浴びるのだった💧。あ、「らっきー⭐︎ちゃんねる」のコーナー、めちゃくちゃ好きです♪

こういうアニメを見ると、自分には高校時代にやり残した"忘れ物"あるような気持ちになる。その気持ちがまたこうした作品に向かうきっかけになる。京アニ作品、大好きです。

2024年は「らき⭐︎すた」「涼宮ハルヒの憂鬱」原作20周年。記念グッズも販売された。通勤カバンの内側にハルヒの心願成就御守を潜ませている私ですが、何か💧



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

パリタクシー

2024-12-12 | 映画(は行)


◼️「パリタクシー/Une belle course」(2022年・フランス)

監督=クリスチャン・カリオン
主演=リーヌ・ルノー ダニー・ブーン 

昨年の劇場公開時に見損ねて以来、気になっていた作品。できれば映画館で観ておきたかった。でもパリの地図を広げて自宅で観るのも楽しいかもしれない。どれだけのドライブだったのか、どれだけ寄り道をしたのかがよくわかるかもw

感動ポイントや泣かせどころがいわゆる"人情"にある映画ってあれこれある。そういう映画を観るたび、若い頃の僕は"教科書のような優等生の映画"とちょっと距離を置くような感想を口にしていた。でも決して嫌いじゃない。今思うと、ヒネリのある作風を好んで観てた時期だったし、それ以上に王道の感動をくれる映画をちょっとくすぐったく思ってたのが本音かもしれない。

もし「パリタクシー」を若い頃に観ていたら、多分似たような感想だったかもしれない。ばあさんの思い出と心優しいダメ男が生き方を改める物語。(回想以外は)善人しか出てこないとか言われるかもしれない。でも、そんな作風がなんか心地よい。歳とったせいかもしれない。世知辛い話題ばかりの毎日にちょっと疲れているから、2時間ばかりホッとできたのが嬉しかったのだろう。

されど、途中に挟まるばあさんの回想シーンは、観ていて辛い場面も多い。ひとつ挙げるなら暴力的な夫に耐えたマドレーヌが選んだ激しい仕返し。大昔の映画なら、何をやったのかセリフだけで品よく流しちゃいそうなものかも。でもビジュアルとして見せることで、彼女が抱えていた怒りはバーナーの炎よりもさらに激しいものだったと観客に示してくれるのだ。

全編を通じて心に残るのは、主人公シャルルが次第に穏やかな言動になっていく姿と老婆マドレーヌの柔らかな笑顔。予想を超える映画ではないけれど、じんわりと心を温めてくれる幸せな結末が待っている。今の年齢で「ドライビング・ミス・デイジー」を観たら、あの頃とは違った感想になるのかな。

ひと言言わせて。
邦題はなんとかならんのかい💢



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする