Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

わんだふるぷりきゅあ!

2025-01-30 | テレビ・アニメ


2024年の2月。きらら系のきゃわゆいアニメ好きな長男が「今期のプリキュアは面白いらしい。犬が変身するんだぞ👍」と言ってオススメしてきた。日曜の朝、その時間はボーッとして、なんとなく朝日放送つけてるし…と見始めたら、自分が家族でいちばんハマってしまった💧。全50話完走。2024年、「光る君へ」と並んでどハマりしたテレビ番組となった。いい歳したおっさんがすみません💧

ペットと飼い主、動物と人間、ひいては自然と人間がテーマ。ヒロイン、犬飼いろはは動物と友達になる夢を持つ中学生。愛犬こむぎがいろはと言葉を交わしたいと願ったことからプリキュアになり、いろはもその力を手にする。闇を抱えて我を失った動物たちを落ち着かせて、元いた場所に帰してあげるのが、今回のプリキュア。動物たちを暴走させる元凶が存在するのだが、今回は戦う女の子の話じゃなくて、共存と相互理解の物語。

思えばうちの長男が初めて真剣に見たウルトラマンシリーズはウルトラマンコスモス。本当は敵なんかいない。まずは相互理解と共存をめざす癒しのウルトラマンだった。あれを見て友達思いの男子に育った長男が、20 年経って戦わないプリキュアを親に「いいぜ👍」と勧めてくるなんて、勝手につながりを感じてしまうw。あ、親の勝手な思い込みです😆

いろんなことで分断が起きている今の世の中で、分かり合えることがどれだけ素敵(ワンダフル)なことなのかを、この作品は教えてくれる。また、これまでのシリーズになかった、男女の恋物語が織り込まれたことも特筆すべき。未就学児にこんな話を!とめくじらを立てるお母さまもいらっしゃるかもしれないが、男女間の"好き"を"特別なワンダフル"と表現したのはグッジョブ。サトル君の告白回は、クッション抱きしめてテレビの前でわーきゃー♪言ってたわたくし(恥)💦。それは相棒プリキュアで"おもしれえ女"と評された、まゆ(キュアリリアン)と似たようなリアクションww

こむぎの前の飼い主が登場したり、ペットとの死別を描いたシリアスなエピソードも含まれるシリーズの構成は見事。そんな回では、キュアフレンディの決め台詞「あなたの声を聞かせて」が強烈に涙腺を刺激しやがる🥹。種崎敦美は本作もいい仕事でした👍

えーと、推しはキュアニャミーです。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

らんま1/2

2024-12-29 | テレビ・アニメ



80年代少年サンデー育ちなもので、高橋留美子(&あだち充)は大好物。短編も読み漁っているくせに、唯一つまみ食い程度しか読んでいなかった作品が「らんま」だった。最初のアニメ化は1989年。人生で最もテレビ離れしてた時期で、映画やニュース番組は見てもテレビアニメまで見る余裕がなかったもんなー。だからこの2024年に2度目のアニメ化と聞いたときはめちゃくちゃ嬉しかったのだ。

ジェンダーやら性の多様性に配慮が必要な令和の世に、男だ女だと線引きする題材をぶつけてくるのは、確かにちょっとセンシティブな企画。果たして受け入れられるのかと心配した通り、そこを不快に思う感想はあれこれ目にする。さらに日本アニメがグローバルに見られる時代に、「らんま」で描かれる中国のイメージにイラッとする方もあるかもしれない。

しかしこの作品はあくまでも早乙女乱馬と天道あかねを主軸としたラブコメ。「うる星やつら」と同様に、次々と個性的なキャラが登場して話をかき乱すのを楽しまないでどうする。親に勝手に許嫁にされたあかねが、次第に乱馬に心を開いたり、他の女性たちとの関わりに心が乱れる様子。事あるごとにぶつかって「かわいくねぇ」を繰り返すけれど、あかねの魅力を誰よりも理解しているのは乱馬。ジワジワと縮んでいく2人の距離と理解。これは王道のラブコメであるヨ(呪泉郷ガイド風に読んでください)。

「うる星」は2人の愛情が不等号でつながれ(あたる<ラム)、逃げる男←追う女というベクトルが示される。だからなにが起こるかわからない、その騒動を楽しむ話。「らんま」は交わることのなかった二つの数式グラフがいろんな要素をぶち込まれることで、接点が生まれそうになるドキドキの話。だから最終着地点は見えてるのだが、そこにたどり着くまでにいろんな感情が湧きあがることが面白い。

相手を知ることで、いいところが見えてくる。「らんま」は、そんな人間関係って素敵だなと説いた話でもある。令和の世にこんな男だ女だの話を💢とおっしゃる方もあるけれど、人間関係がだんだん希薄になって、接点がつかめないでいる令和の現代人にこそ必要な話なんじゃないのかな。人が仲良くなるのに男も女もないじゃない。

キャラクターでは、早乙女玄馬のパンダ姿が圧勝で好き♡(「うる星」でもこたつねこが好きだったもんなw)。オリジナル声優の再結集、あのちゃんの主題歌も楽しい。第2シーズンでは、ちょっとお気に入りだったムースが登場するのが楽しみ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

光る君へ

2024-12-17 | テレビ・アニメ



日曜20時からテレビの前を動かず、家族から用を言いつけられたら不機嫌になるほど(笑)、真剣に向き合った大河ドラマって久々な気がする。キャスティングに惹かれたのもあるが、ドラマ「セカンドバージン」にもどハマりしたから、僕は大石静の脚本と相性がいいのだろう。

大河が幾度も題材とした戦国絵巻とは違うから、放送が始まった頃はどんな時間が流れるのかと思った。しかし、権力争い、出世のために妻(の家)を選ぶ男たち、女性のおかれた立場、そしてまひろと道長を中心とする人間模様が面白くって、中だるみすることなく、夢中になってしまった。言葉を大切にする作品を好む文系男子の僕としては、本作は大アタリ🎯だった。

一条天皇をめぐるパートが主役そっちのけでストーリーが進んでいく感じがしたのは気になった。だが、一条天皇をめぐる対立構図の愛憎劇があったからこそ、「枕草子」も「源氏物語」も位置付けや特徴がしっかり描かれるのがよかった。漢詩や和歌の解釈が難解になるのではとも思ったが、下手に字幕を入れることも、解説する台詞も過剰にならず、ちょうどよい。教科書にも登場する道長の「望月」の詩。これを皆で唱和する場面は印象深い。藤原家の栄華と同時に、そこに至るまで政敵を次々と追い払ったことを思うと、怖さをも感じてしまう。

一緒にいられない二人が同じ月を見上げる。道長が堂々とまひろのもとを訪れる事情ができた後、どんな思いで月を見上げていたのかを話す場面が好きだ。道長があらゆる場面でまひろに「好き」という気持ちを示していく様子に男として共感。だが次第に周囲に見透かされても仕方ない行動になっていくのには、毎週ハラハラした。だんだん黒木華が怖く見えてきたものだから、柄本佑と黒木華が夫婦役の映画「先生、私の隣に座っていただけませんか?」を観たくらいだ。最終回直前の回、「殿とはいつからなの?」には電撃が走る。最終回、死が迫った道長に寄り添うまひろが物語の続きを引き延ばすのがただただ辛い。そのシーン転換もまた月が映される。うまいなぁ。

ファーストサマーウイカ、秋山竜次、三石琴乃、オウムの声に種崎敦美など芸達者なキャスティングの妙も楽しい。また、刀伊の入寇をきちんと描いている意義も大きい。

道長の政(まつりごと)を見届けると言ったまひろ。道長が亡くなったラストシーンでつぶやく「嵐がくるわ」は、のちに平安と呼ばれた時代が変わりつつあることを示す。思い合う人間模様を示してしんみり終わるのかと思っていたら、最終回で戦のない世の中というワードが示され、不穏な空気で終わったのは一つのメッセージなのかもしれない。明日への不安もなく、人を愛し愛される世の中こそが大切。

見応えのある大河ドラマだった。



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

らき⭐︎すた

2024-12-16 | テレビ・アニメ



2022年の秋。世界中で猛威を振るっていた流行り病に罹患した僕は自宅の一室に隔離され、高熱と幻覚のような悪夢と喉の痛みにうなされていた😵‍💫。くそー、この部屋でできる気晴らしはなんかねぇのか。不調極まりないDVDプレイヤーがある。映画?でも長いのはダメだ、難しいのは無理だ。

そんな時にその部屋で発見したのは「らき⭐︎すた」。あ、これ長男が見てたやつだ。
 もっていーけ♪
 最後に笑っちゃうーのはアタシのはーず♪
 セーラー服だかーらーでーす←結論♪
ってやつか 😗〜♪(←歌えるんかい!)



ゲホゲホ咳込みながらトレーにディスクを置いた。

筋金入りオタク泉こなた、ツンデレツインテール柊かがみ、おっとり娘柊つかさ、ほんわかメガネ女子高良みゆきの4人組を中心に、女子高生のゆるーい日常を綴った作品。2000年代半ばのオタク事情が色濃く反映されてるのが、懐かしいやら楽しいやら。エンディングでは4人がカラオケで歌う様子がドア越しに描かれる。アニメや戦隊もの主題歌、親世代が聴いてたであろう80-90年代楽曲が何とも楽しい。CHA-LA HEAD-CHA-LAでスパーキングッ!♪と絶叫したかと思えば、「フルメタル・パニック」OP「それが、愛でしょう」をしっとりと歌ったり。

コスプレ喫茶が登場する第16話では、こなたが涼宮ハルヒに扮し、ハレ晴れユカイのパフォーマンスも登場。平野綾の巧みなボイスチェンジが見事で、最後にパトリシアが言う「禁則事項です♡」にも大笑い🤣。この回何度でも見たいよ。各回エンディングのカラオケ歌唱も含めて、平野綾の凄さ巧さを思い知らされる。

見ていて頭がカラッポになるアニメではなく、高校時代やオタク事情の共感ポイントが散りばめられているのが愛されている理由。時々じんわり胸にくるエピソードも出てくるのが素敵。こなたの亡き母(CV:島本須美)が登場する(化けて出る?w)第22話は絶品🥲。

コロナ禍を乗り切る助けになったのは間違いないかも。寝込んでた時期に見られなかった後半数話を配信で見て全24話完走。最終回、文化祭のチアダンスが楽しいだけじゃなくて、何故かジーンとくる。思い出つくりって大切だよね。

最終回のエンディングは、白石みのるが歌う「うる星」の「愛はブーメラン」。思わず一緒に歌う父親(私)は、長女から冷ややかな視線を浴びるのだった💧。あ、「らっきー⭐︎ちゃんねる」のコーナー、めちゃくちゃ好きです♪

こういうアニメを見ると、自分には高校時代にやり残した"忘れ物"あるような気持ちになる。その気持ちがまたこうした作品に向かうきっかけになる。京アニ作品、大好きです。

2024年は「らき⭐︎すた」「涼宮ハルヒの憂鬱」原作20周年。記念グッズも販売された。通勤カバンの内側にハルヒの心願成就御守を潜ませている私ですが、何か💧



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

小市民シリーズ 第1期

2024-12-07 | テレビ・アニメ



うちの長女が「氷菓」のアニメと原作にどハマり(父親の影響💧)した後、米澤穂信をもっと読みたい!と手を出したのが「春期限定いちごタルト事件」。アニメ「小市民」シリーズはそのアニメ化である。これにこの父娘が飛びつかないはずがない。第1シーズン全10話完走。

学園内で名探偵ぶりを発揮したことで過去に苦い経験をした主人公、小鳩常吾朗と小山内ゆき。二人は物事に深く関わらない小市民になろうと心がけるのだが、次々と大小様々な事件に巻き込まれていく。ミステリー、青春、恋愛とは違う変則カップル、スイーツ好き、コメディ。様々な要素を混ぜ合わせて、不思議な雰囲気で包んで焼き上げたのが本作。

毎回異なるテイストのエピソードが示されるのだが、数回を除いてとにかく見終わって気持ちを悶々とさせる。新聞部の回とシャルロットの回を除いて、歯切れが悪い。と言うよりも、視聴者がスカッとする感情から敢えて遠回りをしているようだ。

🤨「原作読んだんだよな?」
🧑🏻「読んだ。なんか怖かったのは覚えてる」

OP曲「スイートメモリー」の爽やかなイメージとは全く違う、意味深で突き放されたような終わり方が続く。突然心象風景に飛んだり、実写の風景とアニメが重なる演出は面白い。そんな全体的な雰囲気が好きだ。
「えー?」
「それで?」
「なんなん」
「んで、どうしろと?」
と見終わって父と娘は語り始めるもんだから、ED曲なんかどうでもよくなるw

これを見ながら気づいたこと。もしかして僕はベレー帽女子に弱いのではないだろか🤔
有馬かな「推しの子」♡
加藤恵「冴えない彼女の育て方」♡♡
2人にキュンキュンきて、本作の小山内ゆきの白ベレーw。

あの赤い瞳を最初はキュートだと思っていたけれど、回が進むにつれて怖くなってきた。第10話新たなお相手をスイーツに誘うゆき、新たなお相手に付き合おうか?と言われる小鳩くん。

😒おい男子、やめとけ。彼女怖ぇぞ。
🧑🏻おい女子、やめとけ。めんどくせぇぞ。

そんな父娘は座して第2シーズンを待つ。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

福岡恋愛白書13 キミの世界の向こう側

2024-10-25 | テレビ・アニメ



奈緒ちゃんの芝居は評判がいい。「マイ・ブロークン・マリコ」も上手いなと思ったけど、初めて彼女を見ていい演技するなと感動したのが、実はこの単発ドラマ。

実際の恋愛体験を募集してドラマ化する、福岡ローカル局製作の単発ドラマシリーズ。その第13作で、奈緒ちゃんは聴覚障害がある大学生を演じている。出会いでの筆談から始まって、懸命に手話を覚えて距離を縮めようとする杉野遥亮君の頑張りに、見ているこっちも応援したくなる。しかし、結婚を考え始めたところで、再び二人にすれ違いが。二人の恋の行方は。放送当時見たけれど、アマプラで再見。

夜景を見ながらの告白シーンにキュン死する、ええ歳こいたおいさんですが何かw。

舞台は北九州。出会いは、映画「図書館戦争」でおなじみの市立中央図書館。デートは今はなきスペースワールド!😭名物だった2つのジェットコースター🎢も登場(懐)。九州工業大学、若松南海岸、勝山弓道場、そして日本新三大夜景に選ばれた皿倉山と北九州満載。杉野君の友人が松本清張の名前入りバッグ(清張記念館のグッズなんだろか?)を愛用しているのもナイス。ほんっと北九州ロケは自己主張強めww



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

グレンダイザーU

2024-10-08 | テレビ・アニメ



永井豪のロボットアニメ「グレンダイザー」は大好きな作品だった。1975年のテレビシリーズはもちろん、翌年の劇場版「決戦!大海獣」にも大興奮した小学生。「およげ!たいやきくん」のレコードを買うために親からお金渡された僕は、お釣りで「グレンダイザー」のレコードを買って帰った。「誰が買っていいと言った💢」と叱られたw。

毎度つまらない昔話まじりですみません😣

それからウン十年後、現在の僕は、リメイク「グレンダイザーU」にちょっと期待していたのだ。しかし…

…ん?🤨
オープニング映像に強烈な既視感。なんじゃ、「機動戦士ガンダムSEED」とクリソツじゃん!。同じ福田己津央監督だとは聞いていたけどまさかここまでとはw。

本編はフリード星の事件から始まる。グレンダイザーが暴走して破壊の限りを尽くすというショッキングなエピソード。ベガ星連合の追手から逃れてやってきた地球で、兜甲児ら「マジンガーZ」の面々と知り合うことになる本筋は同じなのだが、13話を通じてデュークと婚約者ルビーナとその姉テロンナをめぐる壮大な三角関係のドラマを見せられることになる。

勝気な美少女牧場ひかるも、ワイルドな牧場団兵衛も出てこない。ひかるは主人公たちを導く巫女のような謎めいた存在に改変されている。ひかるちゃんの華麗な乗馬姿はどこ?勇敢で困難に挫けないデュークはどこ?

テロンナとルビーナを戸松遥が二役で演じているのは見どころで、見事な演じ分けになっている。

永井豪作品らしい激情に駆られる主人公やお色気はとんでもなく薄味で、確かに物足りない作品ではある。地球人を精神的に追い詰めてグレンダイザーにヘイトが向くようにしむけるベガ星連合の作戦はあの「ダークナイト」を思い出させるが、その描写も意外とあっさり。主人公が守ろうとしたものから裏切られる展開は永井豪作品では印象深いものがあるだけに、オールドファンにはこの程度か?甘い!と思っちゃうところだろう。

そうした逆境に向き合うクライマックスで、兜甲児がデュークを信じぬいた場面はなかなか感動的だった。僕がそう感じたのは、小学生の頃に見た「グレンダイザー」で、兜甲児がデュークに語りかけるある場面が強烈に心に残っていたからだ。
兜甲児(CV 石丸博也)「大介さん、"人"っていう字を知ってるかい?」
人と人は支え合うもの。それを兜甲児は、漢字の「人」で説明したのだ。宇宙人が漢字知らねえだろ!🤣と子供心に思ったけれど、好きな場面で強く印象に残っている。これ「3年B組金八先生」で人の字が語られる神回の10年前だぞ。

旧シリーズで心に残っていた人の字スピリットだけは、最終回の兜甲児に生きていた気がした。こんなこと考えたのは僕くらいだと思うのだけれど。




コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

声優ラジオのウラオモテ

2024-07-07 | テレビ・アニメ



うちの長女、未就学児のお人形遊びしてる頃から声色の変化を妙に楽しんでいるところがあった。さらに英語検定の面接で「Your voice is very cute♡」と試験官に言われたことが変な自信につながったw。放送部にでも入っていれば、そっち方面が発揮されることもあったかもしれない。その一方で、声の七変化をこなす声優のすごさに感動した、とよく言っている。

そのためか、これまでも声優やエンタメ業界の裏側をテーマにしたアニメにハマることがあった。「それが声優!」のヒロイン双葉が少年役でブレイクする場面にやたら感動してイヤホンズを聴きまくっていたし、「ガーリッシュナンバー」の性格悪めのヒロインにケラケラ笑っていた。演じる役と現実とのギャップ。それが面白かったんだろう。前置きが長くなったが、そんな長女の嗜好ベクトルに沿う作品が現れた。「声優ラジオのウラオモテ」である。

高校生の新人声優、歌種やすみと夕暮夕陽は同じ高校のクラスメート。声優としてこなすのはキャピキャピした明るい役柄なのに実態はギャルと陰キャで、しかもかなり仲が悪い。ところがクラスメートであることをおもしろがったスタッフが二人のラジオ番組を企画する。仲良しを演じなければならない状況に。学校帰りの買い食いから、友達とのカラオケ、お泊まりと少しずつ距離を縮めていく二人だが、やっぱりギクシャクは続く。やがて、声優の仕事と学業のバランス、プライバシーの問題からトラブルが続き、声優継続が危機に。二人がそんな困難を乗り越え、お互いを認め合う関係に成長していく物語。

予想外に重たいテーマも盛り込まれていて、ケラケラ笑って終われない回もある。学校での様子を生配信されるプライバシー危機、捨て身の覚悟で実際の自分を晒す生配信。声優継続を条件にした母親との賭けの行方。そしてクライマックスは、大役に抜擢されたやすみが直面する演技と周囲の期待とのギャップ。仲違いしながらも二人で乗り切っていく様子がジワっとくる。

確かに他のヒット作と比べれば地味なアニメではある。スタジオでの葛藤や先輩声優たちとのやりとりはきっと生々しいものなんだろう。でもアニメだけに限らず、裏側を知ることで物事をもっと理解できるし、面白くなる。それを教えてくれる佳作。

素の主人公、キャラ注入後のお仕事モード、劇中で演じるアニメキャラ、と主人公二人の演じ分けを味わって欲しい。伊藤美来も「五等分」とは違った魅力があるし、「ユーフォニアム」の川島サファイアしか豊田萌絵を知らないならば、演技の幅にきっとグッとくる♪。東山奈央演じる先輩声優、柚日咲めくるのウラオモテも面白いw。



コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

うる星やつら シーズン2

2024-07-03 | テレビ・アニメ



80年代のテレビシリーズに夢中になった世代としては、様々な思いがあるけれど、ともあれ令和の世に「うる星」を甦えらせてくれたことに感謝。声優がどうだ、作画がどうだ、とか比較して言うつもりはない。原作や旧シリーズのテイストを壊さず、しかも今の時代にできることを結集した作風は毎回楽しかった。高橋留美子作品がきちんと語り継がれたことがなにより大きい。

旧シリーズは押井守が関わらなくなった84年からだんだんと心が離れていた。学業が忙しかった頃だったのと、アニメの雰囲気がガラッと変わったように感じられたからだ。押井守時代は、ほぼハチャメチャなのに、時々エモーショナルな回が紛れ込んでハートをかき乱してくれた。だが、やまざきかずおが総監督となってたからはラブコメ要素が目立つようになって、どこか物足りなく感じていた(個人の感想です)。もしかしたら、時代のせいかもしれない。少年誌でラブコメが主流になるのは、もう少し後だもんな。

されど、令和に甦った第2シーズンはそのラブコメ要素がとてもいい。多数ヒロイン、ハーレムアニメが溢れている昨今。リメイク「うる星」にはまったく古臭さを感じない。それらの源流でもあることを再認識させられた。MAISONdesの主題歌たちも女子目線での本音ソング。そんなラブコメ寄りなテイストの中、神谷浩史、宮野真守、高垣彩陽の絶叫が盛り上げてくれる。

個人的には、稲葉くんのエピソードが大好き。昔から三宅しのぶが推しなもので(恥)、しのぶだけを見つめてくれる存在が登場したことが嬉しかったっけ。第2シーズンは入野自由の稲葉くん。あきらめない強さに涙した。

第2シーズンのクライマックスは、最大の危機となる「ボーイ・ミーツ・ガール編」。僕ら世代は劇場版「うる星やつら 完結編」としてこのエピソードを見ている。地球規模の危機と劇場鑑賞の没入感で、ちょっと不満だったテレビシリーズへの気持ちはどこへやら。令和のリメイクでは4週に渡って、このすれ違いドラマを見せつける。

完結編でも、令和の第2シーズンでも思ったことは、相手に素直になることの大切さ。それでもみんな素直になれなくて。好きが言えなくて。あたるの絶叫、「忘れるもんかぁーっ!」とそれに続く大団円は見事な名場面。そして変わらない日常。それが続く幸せ。やっぱり「うる星」が好きだ♡
TVアニメ「うる星やつら」

TVアニメ「うる星やつら」

小学館創業100周年記念!TVアニメ「うる星やつら」第2期 2024年1月11日よりフジテレビ“ノイタミナ”ほかにて毎週木曜24時55分より放送

 



コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

異世界おじさん

2024-06-21 | テレビ・アニメ



異世界ものや転生ものアニメが次々と発表される昨今。正直なところそれを冷ややかに思っていた。アクションファンタジーRPGもまともにプレイしたこともない僕だから、ますます興味がわかないのだ。

職場の同い年の方がコロナ禍以来アニメにハマっている。映画とアニメをまたいでチマチマ観る僕と違って、小説を読み解くようにシリーズを集中して観る人。
🙂「最近見て面白かったの、何ですか?」
その方が答えたのは
😼「異世界おじさん」

という訳で異世界ものに挑んでみた。

17歳から17年の昏睡状態にあったおじさんが目覚め、親族の誰もが引き取るのを嫌がった。甥のたかふみが病室に行くと、おじさんはその間異世界にいたと言う。そしてたかふみの前で魔法を使ってみせた。一緒に暮らすことになった二人に、たかふみの幼なじみの女性藤宮が加わり、おじさんの異世界ファンタジーバトルの冒険譚を毎回楽しむという物語。

異世界バトルだけなら、きっと僕は投げ出したと思う。だが、ゲーム育ちの偏った価値観、人生経験の乏しさから噛み合わない人間関係、現実世界での魔法の使い方、そしてSEGAゲームへのとんでもない偏愛に毎回クスクス笑わされ、全13話完走。

異世界ものを避けていたけど、これなら見られる!現実世界での、たかふみとのジェネレーションギャップの噛み合わない面白さや、たかふみとの距離を縮めたい藤宮との関係が楽しい。じゃあ異世界が舞台のパートはどうかと言うと、異世界でおじさんを取り巻く3人のヒロインにハートをしっかり射抜かれた😍。ボイスキャストの戸松遥、悠木碧、豊崎愛生が名演。特に戸松遥が、ツンデレキャラの硬軟切り替えを圧倒的な速さで演じ分けるのには感激した。

えーと、白状するとSAO以来戸松遥ファンでございます💧。出演する声優番組の公開収録が生息地であって、即応募当選✨。サンドウィッチマンの司会、浅沼晋太郎、落合福嗣、Machicoに伊藤沙莉も出演した番組で楽しゅうございました。はい。あー、もうちょっとカメラ左に向いてくれたら、客席バックの番宣映像に僕がフレームインしていたのにっw

ともあれおじさんの冒険譚、もっと聞きたいと思うのでありました。子安武人のおじさんも名演技。ムウ・ラ・フラガ、ポワロの助手ヘイスティングス(後期)が好きだけど、本作もいい仕事だ。

オススメしてくれた職場の同世代の方。ある日、他の人たちとアニメを話題にしていて、別の作品をオススメに挙げていた。
😼「無職転生とか…」
あれ。もしかして、現実逃避願望?異世界で無双したい!って日常の鬱憤がある!?でもなぁー。僕も人のことは言えない、言えない。だって、アニメだけじゃなくって映画と言う名の異世界にどっぷりなんだもん。かつて「マトリックス」に夢中になったけど、あれこそ現実逃避願望の極みだよな💧

記憶を消して最初から楽しみたいかも!
イキュラスキュオラ 忘却の魔法w🪄

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする