Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

4月のBGM

2008-04-30 | 音楽
2008年4月。出勤途上やいろんなところで聴いていた音楽たち。

①「マイブルーベリーナイツ」/original soundtrack


映画帰りのサントラ衝動買い。これいいんだわ。
近頃夜中に静かに流せる音楽を選ぶ傾向が強い僕だが、これは最適な一枚。
ノラの歌声に映画史に残るキスシーンが蘇る。

②「パリ、テキサス」/original soundtrack


ライ・クーダーつながりでこれもよく聴いた。
職場で流してみたが、疲れているせいか、すっごく気だるい気分になれる。
スライドギターの音色、酔えるよね。

③「GAME」/Perfume


同僚みやもさんのお勧め(?)で話題のアルバムを聴く。
…やばい。シングル「ポリリズム」でも感じたテクノ世代を唸らせるセンスの良さ。
大音量でバスドラムの音圧を体で感じながら聴きたい(それってディスコだろ)。
近日中に購入します!。これは気に入った。

④「Yes, No」/The Square


ホーンセクションが加わって、派手な印象のアルバム。
CMやらで耳慣れた曲が多く、リズムに凝ったものが多い。
それ故に”ポップな”フュージョンとなっている。
僕がフュージョンに求めるかっこよさとはちと違うなぁ。
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大いなる陰謀

2008-04-27 | 映画(あ行)

■「大いなる陰謀/Lions For Lambs」(2007年・アメリカ)

監督=ロバート・レッドフォード
主演=ロバート・レッドフォード メリル・ストリープ トム・クルーズ

 今年はアメリカ大統領選挙の年。イラクやアフガンでの米軍の活動・戦闘が長期化し、多くの若い命が失われていることは、現在のブッシュ政権が浴びている批判の一つだ。この映画は、戦争という行為によって若く尊い命が今現在も失われている事実を突きつける。ロバート・レッドフォードは大学教授として、優秀で正義感に満ちた学生が志願したことを憂い、怠け癖のある学生を叱咤する。メリル・ストリープはジャーナリストとして、政治に利用されることなく、何が真実で、何が問題なのかをペンで伝えたいと考えている。トム・クルーズは若手共和党上院議員で、アフガンで進行されるある作戦を通じて事態解決を目論む。だが、そこには野心が見え見え。スクリーンには三者三様の正義感が示される。

 監督はロバート・レッドフォード自身が務めているが、今こうした政治的なドラマを手がけようとしたのは、現在のアメリカを憂えてのこと。教授の台詞としてこの映画の原題「Lions For Lambs」の意味が語られる。
かつてドイツ兵が勇敢なイギリス兵を称えて詩を贈った。
「このように愚鈍な羊たちに率いられた勇敢なライオンたちを、私はほかに見たことがない。」
戦場で多くの若者が犠牲となっていることを、為政者たちが軽んずるような現状に対するメッセージなのだろう。劇中でも、アフガンでの作戦はトム・クルーズ扮する議員が意図した通りには運ばず、勇敢な若者が犠牲となってしまう。

 この映画は、対テロ戦争という現実に対して我々に何ができるのか、を突きつける。日本人が感ずるところと、米国人が感ずることは違うことだろう。きっと、世界で起きている紛争やテロを他人事のように考えてはいけない、と思うことは共通だと思うのだ。この映画を見たアメリカの若者は、11月の選挙で民主党か共和党か、どっちに投票するのだろう。それもひとつのアクションなのだろう。・・・にしても「大いなる陰謀」って邦題が、どうも大げさに聞こえるのだが。



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マイ・ブルーベリー・ナイツ

2008-04-19 | 映画(ま行)

■「マイ・ブルーベリー・ナイツ/My Blueberry Nights」(2007年・香港=中国=フランス) 

監督=ウォン・カーウァイ
主演=ノラ・ジョーンズ ジュード・ロウ ナタリー・ポートマン

 本当にいい映画に出会えたとき、映画のエンドクレジットは僕らを何とも言えない名残惜しい気持ちにさせる。「マイ・ブルーベリー・ナイツ」のラストシーン…その後の僕は、いつまでもこの雰囲気の中に身を置いておきたい…そう思った。こんなにロマンティックで、音楽が素敵で、しかも人生について考えさせられるよな人間模様が描かれた映画…なかなかないよ。「…やられた。」この映画の感想を一言で言うならば、それが僕の答えだ。

 片岡義男の小説を読んでいた中坊の頃から(マセガキ?)、酒場のカウンター越し、または喫茶店でコーヒーの湯気の向こうで語られる物語になんとなく憧れていた。この映画で描かれる人間模様は、まさにそれ。恋に破れて旅する主人公は、そこから生き方を考えて成長していく。レイチェル・ワイズもナタリー・ポートマンも、主人公とは違うスレた女っぷりが実にいい。

 ウォン・カーウェイの映画を観るとき、伝えたいのに伝わらない気持ちの一方通行を常に感じていた。「花様年華」しかり「恋する惑星」しかり。そこにいつも切ない気持ちにさせられている。でもこの映画ではしあわせな結末が待っている。いつものセンチメンタルなムードを期待すると、完全に裏切られる。だがジュード・ロウとノラ・ジョーンズの恋物語を始めとして、映画のディティールには、これまでの監督作にみられた要素が少しずつだけど反映されている。店の客との恋(恋する惑星)、もう開けることのない部屋の鍵(花様年華)、女ギャンブラー(2046)…。

 最後のニューヨークの場面。僕は胸が高鳴るのをおさえられなかった。監視カメラや予約席。彼女が再び店に来るのを待ちながら彼がビデオを繰り返し見てたのかと思うと、近付くラストにわくわくする。実はキスに気づいていて二度目のキスに(いや、次の恋に)すぐたどり着いていいのか考える為の旅だったのか…そう勝手に想像するとなおさらドキドキ。そしてラストシーン。カフェのカウンター越しに始まる物語は、カウンター越しにしあわせな結末を迎える。まだ恋物語にドキドキできる自分…、まだまだイケてるのだろか(バカ)。



サントラ、買っちゃいました。この映画の雰囲気にずっと浸っていたくて。ノラのこの曲弾いてみたいな。

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腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

2008-04-13 | 映画(は行)

2007年・日本
監督=吉田大八
主演=佐藤江梨子 佐津川愛美 永作博美 永瀬正敏 

 長いタイトルとサトエリ立ち姿のポスターに惹かれて、メディアで話題になる度に観たいなぁ・・・と思っていた。愛しの永作チャンの助演賞も手伝って、これはいよいよ観ねば!・・・と劇場に足が。サトエリが演ずる女優志願の嫌な姉。その姉をネタにホラー漫画を描く妹。血のつながらない兄と、人のよい兄嫁。危険な香りと強烈な個性をもつキャラクターたち。その設定だけでも突飛で面白いのに、これをみんなうまーく演じているのだ。悪女や嫌な女を演ずるのって楽しいとはよく聞く話だけれど、サトエリはまさにそれ。これまでテレビドラマで演じた役柄も、どちらかというと自分勝手で嫌な女が多かったし、今回の役は特にカワイげがないからすごい。さらに才能と鬱憤(うっぷん)晴らしを漫画に傾ける妹も含めて、現実離れした面白さがある。

 そんなサトエリら姉妹を物語の上で支えているのが、兄夫婦。女優志願の妹(血はつながっていないが)を経済的に支えるために悩みは尽きない。そして永作チャン演ずる兄嫁は、気味悪いくらいにどこまでも人のいい女性。コインロッカー生まれの施設育ち、30過ぎの処女という設定も特殊だとは思うが、妙な説得力があるんだよね。「夫婦なのにぃぃ!」と永瀬正敏を引きずり倒す場面・・・一夜明けてアザだらけの身体に満足げな表情・・・この場面の迫力はきっとしばらく忘れない。

 映画監督との手紙が凝った表現だったり、奇抜な面白さはある。しかし、ヒロインの成長物語にもつながらないし、普遍的な教訓めいたものが心に残る映画でもない。それでも毒々しいまでの人間模様に不思議と惹きつけられる映画であった。三人の女性はこのラストシーンの後、どうなっていくんだろうね。

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ腑抜けども、悲しみの愛を見せろ
山本浩二 佐津川愛美 永作博美

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夢をかなえるゾウ

2008-04-08 | 読書
巷で「おもしろい!」と話題の「夢をかなえるゾウ」を読んだ。僕は読書に間しては広告にあまり踊らされない方だ、と思っている。でも今回は新聞の広告で即買うことを決めた。ふてぶてしく寝そべっている変な象の姿に、何か感じるものがあったのかもしれない。

夢を失ったサラリーマンのもとに、ある日突然象の姿をした神様が現れる。悪ふざけが好きで、あんみつが好きな神様ガネーシャ。主人公は胡散臭く思いながらも、ガネーシャが出す課題をこなしていく。そして少しずつ彼は変わっていく。
この小説は実に軽い。気軽に読めて笑える。シンプルな表現でありながら、ガネーシャの仕草や様子は面白く表現されており、想像するとなおおかしい。

でもこれは笑わせることが目的ではなく、あくまでも自己啓発小説なのだ。ライトな分、説教臭くないから、ガネーシャの教えはすんなりと読者の中に入ってくる。僕も初めて読んだ日は靴磨いたもん(笑)。変わりたい、と感じて日々を過ごしていて、きっかけを求めているなら、この本はあなたに小さいけれど確かな一歩を踏み出させてくれることだろう。

ある日、異なる世界から誰かがやってくる。そして一緒に暮らしながら¨僕¨を変える為に世話を焼いたり、啓示を与えてくれる。僕はそういうお話が好きだ。子供の頃からそうだった気がする。ガネーシャは、藤子マンガでいえば「ドラえもん」であり、みうらじゅんの「アイデン&ティティ」のボブ・ディランであり、松本零士の「魔女天使」(メーテルと言ってもいいかも)なのだ。

この本を就職祝いと一緒に贈ったという読者がおられるそうだ。かくいう僕も誰かにこの本のいいところを伝えたい。それも誰かを幸せにする第一歩なのかもしれない。




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せんせいスタンプ

2008-04-03 | その他のつぶやき
仕事柄、今ドキの18~20歳と接している。
何年か前と比べても、「なんて幼い・・・」と感じるヤツらが明らかに増殖している。
それは社会全体がそうなのかもしれないけど。

テストを返却するときに、いわゆるせんせいスタンプを使っている。
単に「みました」「検」「済」ではなく、
「よくできました」とか「合格」「不合格」ってなヤツ。
近頃の学生、喜んでくれるのだ。

キャラクターものも近頃はいっぱいある。
例えば「となりのトトロ」。
スタンプ TSW-001 よくできました
かわいいよね。

例えば「ドラゴンボール」。
スタンプ TSP-021 たいへんよくできました
スタンプ TSP-021 たいへんよくできました
おぉー、気合い入りそう。

僕は「となりの山田くん」のスタンプが愛用だ。
今どきのせんせいスタンプは肯定的な内容ばかりなのだが、
「となりの山田くん」シリーズは否定的なものが多い。
だから使いやすいのね。
「ひえー、こりゃたまらん」
「ほんまかいな」
「不景気やな」
「トホホケキョ」
もうひとつ「何しとんのや、ボケーッ」ってのがあったのだが、
残念ながら買いそびれてしまった。欲しいなぁ。

ところで、「機動戦士ガンダム」のせんせいスタンプってないのかなぁ。
絶対需要があると思うのだが。
僕の希望は・・・
「さらにできるようになったな!」
「みとめたくないものだな。若さ故の過ちというものを。」
「なにやってんの!」
どっかにないだろか。
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映画雑誌

2008-04-02 | 映画・ビデオ
 近頃、満足できる映画雑誌ってないよなぁ。ハリウッド映画一辺倒では困るし、カルト映画ばかりでも困る。僕は節操なくクラシックも好きだし、ヨーロッパ映画が好きだ。スピルバーグよりもウディ・アレンが好きだ。あぁ、そういう趣味を満足させてくれる映画雑誌、いや特集でもいい。

 今月号の「cut」の特集は「このロマンスに溺れたい 恋愛映画ベスト30」。へっ、どうせ「タイタニック」や「プリティ・ウーマン」さ。僕のそうした予想は裏切られた。もちろん「ローマの休日」を始め、定番はたくさん選出されている。でもそこには、トリュフォーの「突然炎のごとく」、大好きな大好きな「エターナル・サンシャイン」、ケイリー・グラントの「めぐり逢い」、大好きな「恋人たちの予感」。おおぉー、立ち読みしながら僕は声をあげてしまった。しかも第1位は「アニー・ホール」!。うっわー、この幅広さは僕の趣味じゃん!。ピンクのでっかいハートが描かれた表紙を恥ずかしく思いながらも、レジへ向かった。
「これください。」
あっ!裏表紙の広告は、ベッカムがアルマーニのブリーフ1枚の下着姿・・・。見ようによっては。これってゲイ雑誌に見えなくもねぇか(汗)。

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いやぁ、内容は満足いくものでした。「Sweet Rain 死神の精度」がらみで金城武クンのインタビューも載っていたけど、小西真奈美チャンの写真がまた雰囲気があってよかったぁ。

え?誰だよ、真奈美チャンのページの為に690円払ったんだろうって言うのは。何はともあれ、今月号。お勧めです。感想求む。僕も「お気に入り恋愛映画ベスト30」選出してみようかなぁ。
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