Some Like It Hot

お熱いのがお好きな映画ファンtakのつぶやき。
キネマ旬報社主催映画検定2級合格。

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿 -魔眼蒐集列車 Grace note-

2021-10-22 | Weblog



「Fate/Zero」で征服王イスカンダルをサーヴァントに聖杯戦争を戦い、生き残ったマスター、ウェイバー・ベルベット。成長した彼は、魔術師の総本山時計塔の君主の一人、ロード・エルメロイ2世となっていた。とは言え、それはエルメロイ家の次期当主であるライネスが成人するまでロードとして雇われたような義兄妹関係に基づくもの。彼が頼れる愛弟子グレイ、個性的な教え子たちと共に、魔術がらみの難事件に挑むミステリードラマである。

Fateシリーズのスピンオフ作品ながら、他にはない世界観と謎めいたストーリーに毎回魅了された。グレイが普段は隠している戦闘能力を発揮する場面のカッコよさ。一人称が"拙"と控えめで古風な言葉遣いもいい。師匠への信頼の中に時折り女の感情がにじむ。口元の描画と声優のちょっとした息づかいで、さりげなく表現されてるのが好感。誰を信用していいのかわからなくなる複雑な人間関係と独特な設定になんとかついていきながら、BS初回放送の録画で全13話を完走。深く理解できずとも、僕はこの雰囲気は十分に楽しめた。サブキャラたちもそれぞれとても魅力的でミステリアス。そして最終回。かつてのサーヴァントであり、彼が追いかけ続けた憧れの男の言葉に思わず涙した。これって、原作読めってことよね。

何より気に入ったのは、オープニング曲がインストロメンタルであること。基本は「ヒッチコック劇場」や「刑事コロンボ」「名探偵ポワロ」と同じミステリー番組なんだもの、その決断大正解。舞台である古風な英国をイメージさせるストリングスとフルートの音色が奏でるメロディ。オープニングの89秒の中で起伏のあるドラマティックなアレンジをやってのける梶浦由記のいい仕事。




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暑中お見舞い申し上げます。

2021-07-22 | Weblog



いろいろある今年の夏ですが、
皆さま元気で乗り切りましょ。

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真ゲッターロボ 地球最後の日

2020-11-09 | Weblog


2021年に新作が発表されるので、期間限定で配信された「真(チェンジ!)ゲッターロボ 地球最後の日」全13話完走。90年代にOVAでリリースされてたもので、観たことなかった。小学校低学年で見ていたオリジナルの設定をベースにしなからも、ボディスナッチャー異星人の侵略で破滅した地球を舞台に、新旧ゲッターチームと生き残りのスーパーロボット軍団が立ち向かう姿が描かれる。

冒頭から説明抜き。問答無用のストーリー展開は、なんで?と思っている視聴者を力技でねじ伏せる。マッドサイエンティストと化した早乙女博士が、究極のゲッターマシン真ドラゴンを覚醒させる。その暴走を食い止めようとする神隼人、弁慶、武蔵、そこに無実の罪で投獄されていた竜馬も加わる。新たな登場人物とその出生の秘密。竜馬の風貌はほとんどバイオレンス・ジャックだし、怪物に取り込まれた人々の顔が並ぶトラウマ級の恐怖(デビルマンの原作に出てくるやつやん…🥶)、嫌悪感しか感じないクリーチャーの数々、紅一点のいやーん♡な場面などなど、永井豪作品のお約束は守りつつも、全体は悲壮感が支配するシリアスさ。ミチルさんの死の真相はなかなか示されないし、早乙女博士が事態を「説明してやろう」とか言いながら、そのまま2話くらい放置される展開に呆れながらも、いつしか引き込まれる。そしてクライマックスで、真ドラゴンがその全貌を現す。

何故か詳しい長男ルークによると、最初の3話で予算をほぼ使い尽くした作品だとか。そこから先は使い回しの場面が多かったり、色彩がベタになるのはそれが理由なのか。しかし、4話以降登場する、影山ヒロノブのOP曲「HEATS」のアツさが何より素晴らしい。これカラオケで歌いたい!必殺技の名前や合体場面の台詞を一緒に叫びたいくなる気持ち、よーくわかります。オリジナル見てた頃の幼き自分は、テレビに向かって叫んでたんだろか😅

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#prayforkyoani

2020-07-19 | Weblog




あれから1年。心に負ったダメージは癒えることなく、京アニ作品への愛着はますます強くなっている。

「ハルヒ」と「けいおん!」がなかったら、長男とこんなに仲良くなかった。「氷菓」と「ユーフォニアム」がなかったら、長女とこんなに仲良くなかった。

エレキギターが欲しいと言い出した長女と協議の結果、レスポール(ギー太)を買った。読書嫌いだったはずの長女はアニメにどハマりして「氷菓」原作シリーズを読破した。

アニメを見せたがらない義理の親に、NHKがやってるんです、何が悪い?と「日常」を見せて反抗した。

異動した部署が「けいおん!」ファンだらけだった。まさかねと思ったら、僕が京アニ好きと知ったムギちゃんファンの係長による人選だった。

小さな幸せの影に京アニ作品があった。

そして僕は、「ヴァイオレット・エヴァーガーデン」劇場版公開を待っている。改めてご冥福をお祈りします。

#prayforkyoani
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ご報告。

2019-11-20 | Weblog

しばらく開催されていなかったキネマ旬報社主催の映画検定。今年復活して、ネット受検もできるので挑んだ。

いきなり2級から!
…無謀?とも思いましたが、アメコミ映画を避けてる傾向があるだけに、4級の出題範囲の2010年代の方が自信ない😅

んで、2級合格しました。



…っしゃーっ!(≧∀≦)

雑食性の嗜好と長年映画ファンやってきた積み重ねの結果かと。

自分がすっごく好きなことに世間が箔付けてくれるなかなかない機会だと思うのだ。それだけに挑む価値がある。このところ邦画クラシックを立て続けにアップしてたのは、検定対策で古い邦画に挑んでいたのでしたww

1級にも挑みますぜ。



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#PrayForKyoani

2019-07-19 | Weblog
令和元年7月18日
 
突然伝えられた惨事に言葉がない。ここ十数年、自分が京アニ作品にどれだけ心を動かされてきたか、支えられてきたか、人との接点になってくれたか。日本カルチャーにとっても大きな損失。亡くなった方々のご冥福をお祈りします。被害に遭われた方々に心よりお見舞い申し上げます。 #PrayForKyoani
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追悼 デビッド・ボウイ

2016-01-12 | Weblog
訃報を伝えるニュースの中で、デビッド・ボウイは多くの人々のイマジネーションをかき立てたアーティストだと評された。まさにその通り。

あの容姿がなければ、ニコラス・ローグは宇宙人役を、大島渚はストイックな日本兵の心を揺さぶる英国兵役を、トニー・スコットは吸血鬼を、クリストファー・ノーランはマッドサイエンティストを演じさせはしなかっただろう。

タランティーノのCat People、ベン・スティーラーのSpace Oddity、カラックスのModern Love。「ウェディングシンガー」のChina Girl、「パイレーツ・ロック」のLet's Dance。名曲は映画作品にも数多く引用された。セルジュ・ゲンスブールはLet's Danceを気に入り、同じミュージシャンを使ってアルバムを発表。そして、現役宇宙飛行士が宇宙ステーションで撮ったSpace Oddityの素晴らしい動画。楽曲の魅力がなければ、こうした引用や創作は生まれなかっただろう。

グラムロック後の世代である僕らは、誰にも真似できない美学をもったアーティストとしてボウイに憧れた。ご冥福をお祈りします。


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海辺のカフカ

2014-07-20 | Weblog
チケットが高額なだけに、日頃演劇を観ることはなかなかない。しかし、村上春樹の「海辺のカフカ」を蜷川幸雄が演出、宮沢りえと藤木直人が出演、しかも地元の大劇場での公演・・・ときたら、もう行くしかないでしょ。生で有名人が出演する舞台を観るのは初めて。改めて原作を読み直してストーリーの記憶を呼び戻して、いざ当日。



はぁー。
いい脚本(ほん)といい役者といい演出。僕にとっては至福の時間だった。

ハードカバー上下巻の原作の中で、主人公田村カフカくんの成長物語的な部分を切り取った脚本。舞台での表現が困難な部分(例えばクライマックスに登場する軟体動物系のクリーチャー)を排除して、ストーリー上反復になりそうな部分(高知県の山小屋に行くエピソード)を簡略化することになったが、その分だけ原作の核心部分を味わうことができている。その一方でジョニー・ウォーカーの猫殺しの場面は原作に忠実でショッキングな描写、演出が冴えまくって、ナカタさんだけでなく、観客も精神的に追い詰められるかのようだ。

原作で僕が感じていた主人公田村カフカくんのイメージは、年齢のわりに強きで自信たっぷりな男の子。漱石や哲学を語り倒したり、佐伯さんに大人びた言葉で会話できたり、どうトレーニングすれば筋肉は鍛えられるのかを熟知していたり、とても世間一般の15歳の少年とは思えない。困っている状況をそれでもなんとかしちゃう強さがあった。だって「世界でいちばんタフな15歳」だもの。しかし、舞台のカフカ少年は、極度の人間嫌いと感じられる、自信のなさそうな少年に思える。図書館で大島さんと本について語るところでも饒舌に持論を語ることもなく、思い悩んでいる場面ばかりが印象に残る。ただ、成長物語として「海辺のカフカ」を見たならば、不思議な経験をして次第に"タフな15歳になっていく"舞台のカフカ少年はふさわしいのかもしれない。新人の古畑新之は、時に感情を無理に抑えたようなカフカ少年の長い台詞もこなし、大健闘だと思う。

それにしても目を引くのはセット。黒子が押して次々と舞台に現れるのは、台車が取り付けられたショウケースのようなセット。図書館、佐伯さんの執務室、ジョニー・ウォーカーの書斎、サービスエリア、神社の境内、森の中、ラブホテルが次々に現れ、その間を役者たちが別世界に迷い込んだように現れる。15歳の佐伯さんを演ずる宮沢りえは、まさにショウケースの中に入って現れて強い印象を残す。その台車セットが交差する演出は、観客席の僕らも異世界に連れ込まれたような気持にさせてくれる。ラストで佐伯さんとの別れの場面。セットに乗った宮沢りえが視界から遠ざかっていく演出は素晴らしかった。実はいちばん大変だったのは、セットを移動させる黒子さんたちだったのではないだろうか。きっと舞台稽古でも蜷川氏からも厳しい指示が飛んでいたのに違いない。

有名人が演ずる舞台を観たのは実は初めて。映画ファンである僕は、銀幕という二次元(笑)に恋し続けているだけに、リアルで観る役者さんたちの迫力に圧倒された。宮沢りえはアイドル時代から好きだけど、今回演じた佐伯さんは50歳という設定。終始見せる堅い表情と、細身のスーツ姿、落ち着いているけれど強い舞台調のしゃべり。それだけにカーテンコールで見せた笑顔がたまらなく素敵だった。藤木直人は中性的な役柄で、首までボタンをとめたシャツに細身のパンツ。普段の僕ならきっと思わないのだが、それが妙にかっこよく見える。こういう役者を生で観られることに感激。また舞台を観たい、という気持ちにさせてくれた時間でした。

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お知らせ。

2014-02-02 | Weblog
当ブログに掲載しておりました住宅産業小説2篇は、現在手を加えようと思いまして非公開にしております。

非公開にした後、アクセスしていただいているようですが、そういう事情ですのですみません。

もし、あの作品に対してご意見やなどありましたらメッセージに残していただくと幸いです。

Some Like It Hot 管理人tak
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Trans City feat. 初音ミク

2014-01-11 | Weblog
正月に大分に帰省した際に、別府市で開催中のTrans City feat.初音ミクに行ってきた。
湯の町別府を訪れた人々に楽しんでもらおうという企画で、太っ腹なことに入場無料。
会場のメインは360度映像を観るシアター。それに物販コーナーとボカロを説明した展示コーナーだ。
正直展示は物足りなさを感じるけれど、入場無料のイベントだもん、これでも頑張ってる方ではなかろうか。

開催にてしばらく経つし、時間帯も早かったのでお客さんはそれ程多くなかったが、
ミクのバックプリントが描かれたジャンパー着た気合いの入った少年もいたり、
プレスの取材も入っていていた。



展示コーナーでは等身大のミクさんがお出迎え。

イベントで使用されているビジュアルはこんな感じ。

湯の町別府をPRされている。シアターの映像で使われた楽曲のCDは完売。

シアターは巨大なパオ(モンゴルの異動住居)みたいな外観で、
まるい天井に映される映像をでっかいビーズクッションに寝転がって鑑賞する。
この日は寒かったから膝掛けでも欲しいところだったけど、多分あったら寝てしまうかもw

撮影はシャッター音が出ないこと、フラッシュを使わないことを条件にオッケーだった。





背景が和室のこの映像では部屋の様子が360度描かれている。もちろん頭上で映像が映される演出も。
また一点消去の構図は引き込まれるね。


こんなどアップでミクさん見られてウインクのひとつでもされたら、
さっきの少年はメロメロだろうな。

なかなか楽しいイベントでございました。

【初音ミク】Asterism【PV】 (TRANS CITY Theme Song)


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