■DAHLIA/X Japan
えーと、Rusty Nailが無性に聴きたくなって、CD入れてる箱の底から引っ張り出した。このアルバムは、激しい曲もあるのにLongingやForever Love、Tearsのせいでバラードの印象が強い。かつてSay Anythingを職場のイベントで弾き語りしたことのあるもので、X Japanのバラードは好きなんよねー。Crucify My Loveを弾き語りしたい・・初めて聴いたときからまだそう思ってる。
「ジャズ・シンガー」といえばトーキー初期の名作として名高いミュージカル映画で、”お楽しみはこれからだ!”の台詞でも有名なアル・ジョルスン主演作がよく知られている。80年製作の本作は、ジョルスン「ジャズ・シンガー」を現代風にアレンジしたリメイク作品で、米国音楽界のスター、ニール・ダイアモンドが主演している。自由の女神を見下ろすオープニングシーンとラストのライブシーンで流れる America(自由の国アメリカ) をはじめ、ほぼ全曲をニール・ダイアモンドが書き下ろしている(スコアは「エデンの東」のレナード・ローゼンマンが担当)ので、もう彼の一人舞台と言ってもいいだろう。他にもバラード Hello, Again が流れる美しい浜辺のシーンは印象的だし、カントリー(つーかブルーグラス?)風あり、ユダヤ教会で流れる賛美歌ありで、バリエーション豊かな聴き応えあるサントラである。
ニール・ダイアモンドはこのサントラの中で何曲かをフランスの大物歌手ジルベール・ベコーと共作している。その一曲がスケール感ある名バラード Love On The Rocks である。”座礁した愛”と題されたこの曲は、主人公がソングライターとして認められるきっかけとなった曲として本編に登場する。しかし、不本意にもパンクロックにアレンジされてしまい、主人公は現実の厳しさを知ることとなるのだった。Love On The Rocks はベコーのアルバム「愛の終わりに」にもタイトル曲として収録されている。こちらも是非聴いて欲しい。サントラのバージョンよりも数段ドラマティックで感動的なはずだ。
お約束の三人娘自己紹介も劇場みんなで「Perfumeです!!!」の大合唱。観客との掛け合いも楽しい。あーちゃんがWe Will Rock Youに乗って盛り上げるところも面白かった。”ずんずん、チャッ”のリズムで手を叩く。Queenファンの僕は正しい動き(ずんずんは手を叩く、チャッは両手を挙げる)をきちんとやってしまう(恥)。
今回の選曲はコンピ盤「Global Compilation」を念頭にしてるのでノリのいい楽曲だらけ。マカロニに代表されるミディアムチューンはほぼ控えめ。ライブ中盤のEdgeで雰囲気は一気に盛り上がる。やっぱりこの曲好き!。シークレットシークレット、ねぇ、love the world、レーザービーム、Spending All My Timeと新旧人気曲が並ぶ。あーちゃんのMCは時に冗長に聞こえるけれど、FAKE ITの曲の入り方、とてもかっこいい。こりゃ計算ずくの引っ張りだな。かしゆかの相変わらずの可憐さに惚れ惚れ、のっちが髪を振り乱して踊る姿は眩しくてクラクラ。真っ赤な衣装もバックの映像も美しい。
前向きな歌詞が大好きなDream Fighter、変拍子がかっちょいいポリリズム、みんなで「ディスコ!」って叫ぶチョコレイト・ディスコ、アンコールのSpring Of Lifeの疾走感、観客も振りで参加したMY COLOR。ライブの終了を惜しむシンガポールの観客が「アンコール」を「もう1回!」と日本語で言っているのちょっと驚き。あーちゃんが海外進出した思いを語るところや、現地の観客の様子を見ていても、日本のポップカルチャーが海外で受け入れられていることを嬉しく思わずにはいられなかった。
■Against All Odds (Take A Look At Me Now)/Phil Collins
from「カリブの熱い夜/Against All Odds」(1984年・米)
監督=テイラー・ハックフォード
主演=ジェフ・ブリッジス レイチェル・ウォード ジェームズ・ウッズ
この曲はフィル・コリンズにとって初の全米No.1となった名バラードである。そもそもはソロ第2作の「Hello, I Must Be Going(心の扉)」のアウトテイクだった曲で、映画主題歌として焼き直したものだそうだ。高校3年の頃この曲で僕はフィルの存在を知ることとなる。「ベストヒットU.S.A.」でクリップを見たときは、「何?あのハゲのおっちゃん。実はドラマーだって?ええぇ」・・・と思っていたが、ええぇという間に首位を獲得。僕は温故知新型の音楽ファンなので、どんどん旧作に手を出していき、現在はジェネシスの大ファンだったりするのだ。97年にはいすゞ自動車のCFに使用され、その後マライア・キャリーにカヴァーされている。
スコアを担当したのはミシェル・コロンビエ。フランス時代にはゲンスブールのアルバムにも参加していたから、ポピュラーミュージックとのコラボレーションは不得手ではないはず。ここではラリー・カールトンのギターをフィーチャーしたスコアでサスペンスを盛り上げる。他のサントラ参加者は、ピーター・ガブリエル(Walk Through The Fire)、マイク・ラザフォード(Making A Big Mistake)のジェネシス人脈。キッド・クレオール&ザ・コッコナッツ(My Male Curiosity)のエキゾチック路線も収録されており、本編にはキッド本人も登場。スティービー・ニックスも曲を提供している(Violet And Blue)。全体的に渋い仕上がりのサウンドトラック。
※Phil Collinsの歌が流れる80年代の主な映画(ソロ名義のみ)
1983年・「卒業白書」 = ♪In The Air Tonight
1984年・「カリブの熱い夜」 = ♪Against All Odds (Take A Look At Me Now)
1985年・「ホワイト・ナイツ 白夜」 = ♪Separate Lives (duet with Marilyn Martin)
1988年・「バスター」 = ♪Two Hearts ♪Groovy Kind Of Love 他
Phil Collins - Against All Odds (Take A Look At Me Now) (Official Music Video)