古民家ギャラリーうした・ガレッジ古本カフェ便り

古民家ギャラリーうしたと隣のガレッジ古本カフェで催している作品展、日々の発見!、書評、詩などを紹介していきます。

牛鍋      森鴎外

2022-11-03 04:38:51 | 小説の紹介

「もの食う話」所収     「心の花」明治43年1月

 

5Pほどの小品であり、このころは牛鍋というものは

 

とてもハイカラなものだったのではないか。

 

男が牛鍋をつついていて、その男の実じゃない娘、七つか

 

八つか、が肉を食おうとすると、「煮えていない」と食べ

 

させないように意地悪をする。そのうち、小さい肉を食べ始め

 

猿よりかは進化している、と結論付ける。

 

鴎外氏のはむずかしい作品が多い、と思っていたが、存外、

 

こんな親しみのもてる作品もあるのだな、と発見だった。

 

旧仮名遣いの文章も味わいがあって良いし、古いものも

 

なかなかにして、いいな、と発見の連続だった。

 

    (読了日 2022年10・17 9:25)

 


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 人喰人種       筒井康隆 | トップ | 饗宴      吉田健一 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

小説の紹介」カテゴリの最新記事