「もの食う話」所収 「心の花」明治43年1月
5Pほどの小品であり、このころは牛鍋というものは
とてもハイカラなものだったのではないか。
男が牛鍋をつついていて、その男の実じゃない娘、七つか
八つか、が肉を食おうとすると、「煮えていない」と食べ
させないように意地悪をする。そのうち、小さい肉を食べ始め
猿よりかは進化している、と結論付ける。
鴎外氏のはむずかしい作品が多い、と思っていたが、存外、
こんな親しみのもてる作品もあるのだな、と発見だった。
旧仮名遣いの文章も味わいがあって良いし、古いものも
なかなかにして、いいな、と発見の連続だった。
(読了日 2022年10・17 9:25)
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