映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

「箸の上げ下ろし」 酒井順子

2007年10月01日 | 本(エッセイ)

「箸の上げ下ろし」 酒井順子 新潮文庫

食にまつわるエッセイ集です。
「食べる」ということは、万人に共通する楽しみなので、このような本は誰でもするすると読めて楽しい。
この本はNHKの「今日の料理」誌に連載されたものをまとめたもので、食べ物をとおして・・・ということでも、これだけいろいろな角度からいろいろな物事について述べると、おのずから作者の性格や日ごろの考え方が出るものだなあ・・・と、思いました。

ああ、ある、ある、・・・と思ったのは、冷蔵庫に貼るマグネットのこと。
ハワイには、そのマグネット専門のお店まであるそうで、つまり、これは自分で買うようなものではないけれど、人からもらったりして、いつの間にかある、というようなもの。
そう高くはないし、かさばらないし、もらったほうもすごくうれしいというほどではないにしても、もらって迷惑ということはない。
なるほど、お土産には最適。
そしてなぜか、どこの家でも、冷蔵庫にはマグネットで何かしら貼り付けてあるものらしい・・・。
もちろん我が家にもあります。バスの時刻表なんかが張り付いている。
子供のいる家庭なら給食のメニュー表とかね。
ちょっとした料理のレシピとか。
忘れたくない日程のメモとか・・・。
そういえば映画をみていて、アメリカの家庭の冷蔵庫にもちゃんと何かが貼られていて、何処も同じか・・・と、思ったことがあります。

それから、過去にたった一度だけ使った香辛料のビンが、戸棚にたまっていくなんていうのも・・・。
ありますねえ。
いつのだかわかんない。
もう湿気てしまって、底の方に固まっているみたいな。
けど、なかなか処分する気にもならないと・・・。

彼女は、男が作るカレーには絶対にケチをつけてはいけない、といいます。
カレーが得意だという男性はかなりのこだわりを持った人なので、そのプライドを傷つけてはいけない、ということで、食べる時にも大変気を使ってほめまくるので、疲れてしまうのだとか・・・。
なるほど、と思いますが、でもそういえば私自身はそもそも男性の作るカレーなんて食べたことないような・・・・?
「男子厨房に入るべからず」なんて育てられた夫だしなあ・・・。
多少「変」でもほめまくるので、誰か作ってくれないかしらん?

満足度★★★