映画と本の『たんぽぽ館』

映画と本を味わう『たんぽぽ館』。新旧ジャンルを問わず。さて、今日は何をいただきましょうか? 

綿毛のたんぽぽ

2008年06月21日 | インターバル

いつも私が愛犬と散歩に行く場所は、山すその自然の中に作られた、ワイルドかつ広大な公園です。
このあいだまではたんぽぽが咲き競っていた・・・。
道外の方が、北海道のたんぽぽの野原にあこがれる、
なんていうことを耳にしたことがありますが、
はて、しばらくそんな光景を見ていないような気がする・・・。
自分でもなぜ?と思ったのです。

タネを明かせば、つまり、いつも散歩は早朝なんですね。
たんぽぽの花って、夜は閉じているんです。
だから、たんぽぽはいっぱいあるんですが、
早朝ではまだ、しっかりと開いていない。
それで、たんぽぽいっぱいの野原をあまり見ていないということなんですね。

ところが、その時期から少しあとに、あれ、ここにこんなにたんぽぽがあったっけ?と思うのです。
白い綿毛のたんぽぽがいっぱい!
こちらは夜だろうが早朝だろうが、しっかり開いております。

この、ふわふわたんぽぽを見るにつけ、思うのです・・・。
近頃、私自身のイメージは、あの派手に咲きまくっているたんぽぽではなくて、
あとでもう一度開く、この、ふわふわ綿毛のたんぽぽだなあ・・・と、つくづく。

2回目にまた花開いて、派手ではないけれど、なんだかふわふわしていていやし系。
そして、何よりも、風に乗って、空へ旅立つ。
まあ、一通りの子育ても終えて、今、なんだかすごく「自由」な気がしている、私の状況に、ぴったりだなあと思うのです。

年とるということは、そう悪くはないですよ。
なんだか、自分が自分であることに、満足できる。
何が何でも、何かをしなくちゃならない・・・、そういう思いから自由なような気がします。
・・・だから仏様のように、ささいなことで心が波立ったりしない、なんてことは言いません!
やっぱり、毎日落ち込んだり舞い上がったり、それは相変わらずなんですけどね。

平凡、かつ平和が一番、そしてほんのちょっぴり好きなことができれば幸せ。
こんな心境と、綿毛のたんぽぽが妙にマッチする気がしています。