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映画好きのための、遊び心いっぱいの作品
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さて、ここでのオードリーはタイピスト。
パリで映画のシナリオを執筆中のベンスンのところへ、雇われてやってきました。
ところがなんと、締め切りは2日後だというのに、
まだ1ページもできあがっていない。
おりしも、その2日後はパリ祭。
そこで、ベンスンはパリ祭の一日を舞台にパリ娘の物語を作ろう・・・と、
物語を語り始めます。
そこで始まる劇中劇。
このタイピスト、ガブリエルと脚本家ベンスンが主役となって紡ぐストーリー。
まあ、内容はとやかく言うほどのものではありません。
遊び心たっぷりで、雰囲気を楽しんでね
・・・というくらいのロマンチックコメディです。
実際に、締め切り間際で案に詰まった脚本家が、
苦し紛れにでっち上げたストーリーなのではないか・・・と、
勘ぐってしまいそうです。
ともかくオードリーを引き立てるための作品なので、
さすがに彼女は素敵に描かれています。
彼女の作品はどれもそうですが、なんて素敵なファッションなんでしょう。
やわらかい黄緑色のスーツに、白い帽子、ハンドバッグ。
清楚で、この7月という季節にもマッチしています。
また、別の時には派手すぎず淡すぎないピンクのワンピース。
この色合いがさすがパリで、センスがいいですね。
リカちゃん人形に着せてみたい。
ここは、本場のナイスバディのバービー人形より、
ペタンコ胸のリカちゃんのほうが似合います。
それにしても、やはりオジサマですね。
オードリーの相手って。
この頃の映画がほとんどこうだったのでしょうか。
それとも、若い相手を組み合わせるとリアルすぎて、
オードリーのイメージに傷がつくとでも・・・?
はたまた、映画製作陣がこのようなオジサマばかりで、
自分たちの夢を描いただけなのか。
今ならこうですよ・・・。
若く新進気鋭のシナリオライター。
人気だけが先行して、近頃スランプ。
全く筆が進まない。
そこへ派遣されてきたアシスタントは、バツイチのシングルマザー。
時間になると子どもを迎えにいかなくてはならないので、
早くしてと急かすのだけれど、仕事は進まない。
そのうちには喧嘩になり、彼女は飛び出してしまうが・・・。
なーんてね。
ありそうじゃないですか?
映画のあり方も、時代と共に変わっていくものなんですね・・・。
だから、この作品はどうもテンポがのろくて能天気に思えてしまうのですが、
まあ、時にはのんびりと、
古き良き時代を思いながら・・・というのも良いでしょう。
1963年/アメリカ/110分
監督:リチャード・クワイン
出演:オードリー・ヘップバーン、ウィリアム・ホールデン、グレゴワール・アスラン、トニー・カーティス