ステージおきたま

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新しい機器、使いこなせたか?『異聞・巷説「安寿と厨子王」』公演報告その4

2019-06-23 09:52:53 | 菜の花座

 すでに1週間経ったけど、公演の話し、まだしておきたいんだよな。ほれ、新しく導入したLED照明やサンプラーやスモークマシーン、上手く行ったか?ってことだ。

 まずはLEDライトだ。ネット購入した灯体が、野外防水仕様のため接続端子がホールの接続端子と合わず、泡食って走り回った、って話しはすでに書いた。この涙ぐましい奮闘の記録、ぜひ読んでくれ。

LED照明灯体、届いた!が・・・」https://blog.goo.ne.jp/taowatarukaze2014/e/1bca3f2b59a0a6115c897479ec302773

 で、その後日談、いやいや、本番に間に合ったのか?って話しだ。気が気じゃなかったぜ、電気屋さんで端子付け替えの修理終わったのが、仕込みの前々日。プロだからねぇ、疑っちゃならんと思いつつも、冷蔵庫やテレビとか扱いが専門の町の電気屋さん、こんな照明器具わかるのかい?なんて、失礼だよな、まったく。いざ、ホールに持ち込んで、これ、使えねえな、なんて言われたらどうしよう?不安に駆られながら、吊り金具も指定のものに付け替え、落下の心配なきよう、ぎっぎっとねじを締めて、落下防止のワイヤー結わい着けて、スタッフに手渡した。どうだ?これで大丈夫か?

 こっちの不安、心配なんぞ一考だにせず、「あっ、後で吊るから、そこ置いていて」って、おい、もっとなんかないのかよ、「よく間に合ったね」とか、「ずいぶん出費嵩んだでしょ」とか。まっ、まぁ、使えるってことなんで、大いに安堵。さて、効果の方は?

 購入した4台のうち2台は、門の上の天空舞台?に置いた。上で踊る役者の膝から上を照らし出す。前には紗幕。そこには当てず、役者だけが明るくなると、足元の門も消えて、高さ2メートルの中空に説経節語りが浮き上がって見える、はずだ。が、劇団の誰もそれを信じない。どころか、想像すらできない様子。紗幕には裏から竹藪に模した布を貼り付けて、鬱蒼とした竹藪の中に浮かび出る。これがオープニング、どうだ、この外連は?見事に成功!緞帳アップとともに空に浮かんだ二人の説経節語り、その朗々たる語りとともに、観客の心を一気に引っ掴んだね。

 あとの2台はサスに吊って、中央にせり出した移動舞台の明かりにした。踊り手の動きに合わせ繊細に色が変わり、これまた優雅にして幽遠なシーンを創ることができた。ラストシーン、詠唱の舞いでは、LEDライトが生きるように、純白の衣装を付けさせた。これまた、深い悲しみが淡い彩りとともに演出できた。当初、効果が分からず手こずった照明さんも、様々色を作って行くうちにLEDの力を理解して生かし切ってくれた。

 サンプラーで悩んだのは音響さん。使い始めたのが本番5日前、説明書と首っ引きで1から扱い方をマスターしてくれた。が、わずか20センチ×30センチの箱にめったやたらのパッドが並ぶ構造、押し間違いやら記憶違いやら、本番直前までしどろもどろ。ビンタの音とか、斬殺の音なんか、もう諦めての本番だったが、音響さんの執念!見事本番では音を合わせてくれた。と、なれば効果的、いままで菜の花座じゃできなかった効果音をはめ込んでくれた。これまた、成功!

 そして、スモークマシーン。あれこれ悩みに悩んで見つけ出したクールタイプ、そう、スモークが舞台面を這うように流れるんだ。これまた、牛頭天と厨子王との約定のシーンとラストの鎮魂の舞いで使用、ほぼ、期待した通りの効果を発揮してくれた。 

 菜の花座初の巨大投資!?言い出しっぺにして無理難題の押し切り役としちゃ、ほっと一息、大きく二息、安堵に胸をなでおろしたぜ。貧乏劇団には過ぎた買い物だったが、これから、必須の舞台アイテムになるのは間違いないな。おっと、一昨年購入した足元マイクもしっかり役目をは果たしてくれたしな。

 

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