去年、手押し除草機が壊れた。回転爪の軸が、なんと!すり減って折れた。何年酷使したもんだろう?押す人間もそうとうくたびれてきているが、器具の方が先にギブアップしちまった。なんとか修理して使えないか、と機械屋さんに持ち込んだら、軸だけじゃなく、軸を中心に回る爪の取り付け穴もだらしなく大口あけちまって、これ直す直さないのレベル超えてるよ、って呆れられた。
なので、今年は十数年ぶりの新品、断然安いネットで注文した。お世話になってる機械屋さんに頼みたいって気持ちもあるんだが、これまでもう十分儲けさせてあげたろ、年金ジジイの世知辛い節約術、見逃しておくれ。自分で寸法とか形とか納得いくまでチェックしたいって気持ちもあったしね。
一番気にしたのは、除草爪の幅だ。我が家の田植え機はポット植え、普通の機械より3センチも植え幅が広い。なのに、これまでの除草機は通常仕様、どうしても引っ掻き回せない部分が出てしまう。も一つ幅広の除草機ねえもんか?って探してたら、あった。さすがはネットだ。ただ、幅の広いものから2種の間で迷った。適用畝幅は書かれているものの、肝心の爪の幅が記載されていない。最大幅の方か?とも悩んだが、もし、届いてみて幅広すぎたら、苗の上を押しつぶすことになって、完全に使い物にならぬ。やむなく安全策。適用畝幅28.8センチから31センチってやつにした。だって、イネが育った時の株の幅も考えにゃならんだろし。
迷いに迷って注文した品物、荷造り解いたら、なぁぁぁんだ、前のと同じじゃんか!失敗だぜ。ここがネット購入の難しいところだな。が、まっ、こういう時の適応力って言うか、諦め力は大いにあるので、以前だってこの幅でできたんだ、工夫と体力で乗り切るさ。
ネットの書き込みに、組み立てに苦労した、ってのがあった。なるほど、説明書は一切なし、あるのは、「部品はこの1袋のみです」って断り書きだけ。凄いなこの手抜き具合は。多分、プロの機械屋さん相手に製造してる製品なんだろう、こんなもん、わかるだろ、機械いじる人間なら、ってことなんだろうな。機械屋さんの頭越しなんだ、そこが彼らの手数料工賃なわけで、その分安く手に入れたんだ、自分でやるしかない。よぉぉぉぉし、やってやろうじゃないの、組み立てしちまおうじゃないの!
要は、押手に左右2本の回転爪パーツをくっつけりゃいいだけじゃねえか、ちょろいちょろい。ここをねじで止める、が、ナットが2種類、はぁぁぁ?どっちが外側だ?違うってことはそれなりに意味があるってことだよな。そうか、こっちからこう差し込むんだ、そうすると、緩みが少ない。なぁるほど、たったボルト、ナットでもな。よしよし、どちらの爪も固定できた。が、ありゃゃ、このままだと、ペタンと倒れるぜ。平らになった爪と手押し部、意味ねぇぇぇぇ!一定の角度で固定するのはどんな工夫だ?よくよく観察。ああ、ここにある金具を立ててそで支えるんだ。そりゃそうだよな。で、最後に残ったこり3センチほどの鉄片はなんじゃ?どうやら、回転爪の角度を固定するものらしい。ただ、どこにどう取り付けたら、効果を発揮するのか?わからん。しばし、接合部分を眺めて思案投首。実際に田んぼで押す時の力のかかり具合を空想して、そうか、そうか、ここにこっち向きに取りつけてやればいいんだ!って文字で書かれてたってわからんよな。
ともかく、できた、はずだ。あとは田んぼで使ってみりゃ完成かどうかわかる。新しい除草機、幅は以前のものと同じだが、なんか、ずっと効果的に土ひっくり返せそうな気がするぜ。この新鮮な気持ちが大切。それと、自分で組み立てできたって満足感がね。