自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

池見博士の医療に生かされた ”悟り” 

2024年07月10日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方


自然治癒力協会の方針との接点(3)
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前置き)
池見博士は、私の知る限り、最も尊敬する医師である。
自分の最期は、(一般的な西洋医術では自分は納得できないし)、
(解剖に回されたり警察に引き渡されたりする手間がない
ように)(さらに、家族への説得のために)心身医療に
特化した池見博士のような医師にご協力いただいて、
自宅で静かに息をひきとれたら理想的だ思っている。

心療内科を日本で設立された博士は、すでに天国
へ旅立たれた。

心療内科は、その後、各病院で増設されていったようだ。

創立者の池見博士のような、極めて、スピリチュアル的
(あえて、この言葉を使うが)で、心理学的な奥深さと
医科的専門知識を兼ね備えた、達人を、私は知らない。

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前書きにも書いてあるように、心療内科の創始者である
池見酉次郎博士のご持論の中に、とてもスピリチュアル的
要素を感じる。

その大きな理由は、今日のタイトルにあるように、博士
ご自身が東洋的”悟り”の境地に達せられていたからだと
思う。

以下のように、博士は、自著(*1)に”悟り” について
書いている:

” ’悟る’とは、自分と自分が住む世界の実体に、目覚める
ことである。
これをわたしどもは、医学心理学の立場から’意識の拡大’
と呼んでいる。”

では、意識はどの位、拡大されると、悟りの境地に
なるのか?

博士は続ける;

”人間が自らを知ろうとするためには、その生みの親
である、自然(地球と宇宙)を知らねばならない”

つまり、意識を、地球と宇宙に考まで広げるということだ。

そして、私たちの、”実体”が何か?と知る事。

宇宙に意識を拡大すると、”実体”を統一している、
一定の法則が存在していて、それに則って
宇宙の運行がなされていることがわかる。

この宇宙の法則と同じものが、人の身体を司って
いるということを理解できたとき、”実体”が
わかるのだろう。

池見博士の診療の根底にある、深い意識でもある;

”自然(地球と宇宙)の中に内在する法則性(隠された
秩序)を探し求め、自然と人間の融和を、はからねば
ならぬことについても述べてきた。

これこそが、自然科学の本来の使命でもあるはずである。

しかも、われわれを取り巻く、自然の中にあり、同時に
我々の中にもある法則性は、それが科学的な方法によって、
数式化されると否とにかかわりなく、それに先立って、
すでにあるものであり、生きて働いている実在なので
ある。”(34頁)

この意見を読むと、私たちの、”すでにあるもの”が、
法則性をもって、私たちの身体機能をも、司って
いることがわかる。

つまり、この”法則”によって、私たちは、”自ら意識
するとしないとに関係なく、生かされている”のである。

池見博士は、この生命の法則を 医学的に特化して使える
達人であったから、これまでの、”心療内科”という領域
にそれを生かすことができたのだろう。

池見博士は

”人間の内なる自然が持つ、統合的な営みを忘れがちな
現代医学の弊害
を、避けるためには、この身体に流れる自然法則を、
理解しなければならないという。

’統合的な身体の営みに重きを置かない現代の医療体制”は、
病院で、個々の“~科”で、専門の器官の検査が主流となり、
専門医の間を、次々とたらいまわしにされるのが常だろう。

そうこうして、各部門で、その診断名をもらっても、
それらを総合的に責任をもって、診断できる医師が、
少ない。

池見博士は、こうした状況に対して、シンプルにこう
言い切っている;

”多くの、いわゆる現代病の病根が、現代の生活の
ひずみにあることを考えれば、個々の器官や症状のみを
対象とする、現代医学のありかたでは、真の病根には
ふれることなく、症状とのいたちごっこを繰り返す

まず、真の病根 を突き止めなければ、対症療法に
すぎない。

では、’真の病根を突き止める’ためには、何が必要か?

”人間の身体が小宇宙であり、大自然の一部である
ことを、謙虚に認めるであろう。

宇宙の営みを円滑に行っている自然法則は、人の身体にも
適応されている。
それを、乱すから病根が芽生えるのだ。

元は、人間としての存在のありかた(心理、感情、行動、
想いなど)の歪(ひずみ)にほかならないと、博士は、言う。

”自然(宇宙)と、自然の中のあらゆる存在者、人間社会
とすべての個人をあらしめ、個を貫いて全体に及ぶ生きた
秩序への気づきを深め、それを踏まえて、自己実現、
ないし、セルフ・コントロールを促す′道’”

それが、真の病の病根を絶する一つの方法である、と
博士は、考えた。

このセルフ・コントロールの医学を、”人間回復の医学
または、”心身一如の医学”と呼んで、心療内科の本髄と
なしたのである。

心身一如の理念、は、自然治癒力セラピー協会の
自然治癒力を発揮させるために、最も、大きな軸で
あるわけで、池見博士とは、その活用方法こそ、
異なるが、接点を同じくするものと、思う。



参考)
”セルフ・コントロールの医学” 池見酉次郎s・57年9月1日 日本放送出版協会
”ストレス健康法” S.50 池見酉次郎 ㈱潮文社
”セルフコントロールー交流分析の実際” 池見酉次郎 杉田峰康 2007年創元社
”続心療内科” 池見酉次郎 1973年 中央公論社
”心療内科” 池見酉次郎 1963年 中央公論社





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