魂はどこにあるか? 魂意識と現在意識のギャップ 2019・7/04
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先回は遺伝子レベルでの生命と魂を明解に科学的に
定義することは難しい,という村上氏の意見をご紹介した。
そして村上氏は魂の存在を認め、所見を述べている。
村上氏の考える‘魂’は、それではどういうものなのか?
それが今日のテーマだ。
村上氏はその著書“生命の暗号”の第5章で次のように
魂について書いている。
“私の考える魂は,今の自分が意識している心ではありません。
一般に意識できるのは,心であり魂ではないと思うのです。”
皆さんは魂がどこにあると思いますか?
ある人は胸にあるチャクラ当たりを手で示すし、ある人は
頭脳の中にあると考えているかもしれない。
私は、魂は体の中にあるのではなく、魂の中に体があるのだ
と思っている。
魂 とは耳にしたことがあるかもしれないが、キルリアン写真に
写るといわれる,人の体から発するオーラで その何かを表す。
それは、一種の光で、色がついてその写真には現れる。
魂 もきっと、こうしたオーラのように光状で、私たちの
この肉体をすっぽり覆っているのだと思う。
その意味では、魂は、実のところ、村上氏の言うように
‘意識ある心’ を超越しているといえるだろう。
それでは ‘無意識の心’ にあるのかといえば、それも
少し違う。
心というと英語では、mental,とか Spirit という言葉が
それにあたり、一応それぞれの意味合いが 少し異なり、
それぞれの、定義もあるようだ。
一方、魂はsoulと訳されることが多いようだが、本当の
ところ、その実態の定義がない以上、”魂”という言葉に
何か説明をつけることは難しいような気がする。
’私たちはすべての宇宙の存在とつながっている’~と
いうときや、
’地球の裏側にいてもあの人とはつながっている’と
感じるとき、
それは心(メンタル、スピリット)でつながっている
というより、
”魂レベル”での結びつきをさしているのだろう。
その魂レベルの意識は どこにあるかといえば、潜在意識
よりもっと深い“深層意識”の、また奥にある意識のような
もので、
現在意識では、決してとらえることができない代物だと
私は考える。
それはちょうど、自分の魂が、今生の境遇条件(親、家族、
家庭、国、環境など)を選んで生まれたが、
今は、その覚えが全くないように、現在意識とは 次元が
かけ離れていて、生活意識の中で、実感するような類では
ないのだろう。
私たちは、自らのこの人生の背景、親や境遇、環境など
を熟知したうえで生まれてきていると、先人たちは言う。
その目的は、この人生における魂の課題を自ら設けて、
それに挑戦するために、ふさわしい条件を選択したからだ
と師たちから聞いてきた。
村上氏も、そのあたりのことを漠然とした言葉ではあるが、
次のように表現している。
“魂とは無意識の世界と関係するのではないか
、魂はあるけれど、自分でも通常は意識できない
もののように思えるのです。”
そしてこう続けている。
“心はうれしくなったり、悲しくなったり、怒ったりします。
しかし死んだら心はなくなるのです。
心とは、意識の世界であり、肉体とは不可分です。
肉体と不可分なるものは、死んだらなくなっても不思議では
ありません。”
(以上引用)
これは、どういうことなのだろうか?
’心は肉体と不可分’だからこそ、死んだら消える。
この消える心は、あくまで、現在意識(生活意識)で
あって、’魂’意識の、心とは、違う。
どんなに雲が厚くても早く流れていても雨になって
落下しても、本来その雲の上に、変わらない大気、
青空が存在している。
その雲の奥に広がる、青い空、それこそが、
”変わらない私たちの本当”の“深層”のさらに奥にある
”意識” といえるだろう。
それを村上氏は”魂”と名付けてこう述べている。
(以下引用)
“ここに無意識の世界というものがある。
これは自分でもはっきり意識できない世界ですが、
この世界と魂がつながっているのではないか。
魂は無意識とつながっていて、そこから
サムシング・グレートの世界へ通じている。”(以上)
以前ブログで何度もご紹介した、ハワイの伝統的
問題解決方法のホ・オポノポノの継承者、ヒューレン
博士もこの見解と同様のことを説く。
”つまり、神性なる意識の世界”につながって生きる
ことを目標とするのならば、それを実現するために、
現在意識を通して現れる、過去の記憶を浄化しなければ
ならない。
潜在意識の中に、今の、マイナス感情を生み出す
生命が始まって以来の”記憶”をクリーン化
することが必要だという。
徹底的にクリーンすることで、自分自身の、本質、
その神性なる意識に結び付くことができる
とヒューレン博士は教えた。
神性意識に結び付いたとき、すべての行為、発する
言語において、調和と愛に裏付けされた”人間智を超えた力”
と結びつくことができる。
そのとき、周囲を生かしながら、いわゆる中道の道を
進み、心身の調和と健康を維持することができる。
このヒューレン博士の言う 神聖なる意識につながる
ことを、村上氏はサムシング・グレート
(something Great)とつながる
という言葉で表現しているようだ。
つまり、本来の私たちの魂とは、村上氏の言葉を
借りて言えば、肉体が滅びても残る、とても精妙で
純化したエネルギー、
サムシング・グレートに直結できるものと
いえるだろう。
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*(*1)~サンマーク文庫
“生命(いのち)の暗号”、
①巻と②巻
サンマーク出版 2009年
*村上和雄1936年生まれ
筑波大学名誉教授。
78年筑波大学応用生物学
化学系教授になり、
遺伝子の研究に取り組む。
83年高血圧の黒幕である
酵素“レニン”の遺伝子解読
に成功。先端学際領域研究長
を94年より務めた。
96年日本学士院賞受賞。
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