自然治癒力セラピー協会=Spontaneous Healing Therapy Japan

自然治癒力を発揮させるために、心と体の関係を考えます。

パスツール博士の遺言と千島博士の接点

2022年12月14日 | 自然治癒力・生命力・発揮する考え方

                            2022 年 12/14

パスツール博士の遺言で、⒓月6日の記事は終わっています。

この博士は、”細菌は細菌から生まれる”、という説を実験で

証明して、現代にいたるまで彼の意見は細菌学の根幹として

その基礎を築いた人といわれています。 

 

一方、日本では、そのパスツール理論に、真っ向反対意見を

述べた学者がいます。千鳥博士です。博士の考え方は次

のようなものでした。

 

パスツール博士の理論は、確かに実験室で証明できたと

しても、実験室で使われた特殊なフラスコの中の出来事は、

大自然の中では当てはまらない。

生命は自然発生するのだから、実験室とは異なる結果が出る~

という大胆な仮説をたて、それを実験して証明しようとした

のです。 

 

千島博士は自然発生の いくつかの条件をあげています。

①   適当な温度

②   水分

③   空気

④   栄養分

⑤   一定の時間的経過(自然の季節)

 

そして、パスツールの実験に対して、千島博士は次の

疑問を提示してます:

 

①   スープ(肉汁)を摂氏100度の高温で煮詰める温度調整

の是非。

 

②   このため、バクテリアの栄養素となるはずの有機物は

熱変性をおこしているはず。

 

③   高温加熱されて酸素を含む空気も減少、または変化

してしまっているだろう

 

④   フラスコ先端に開けられた穴で、空気を流通させて

いるが、それで自然界と同じように十分な空気の流通が

得られるのかどうか?

 

⑤   フラスコの内容物の高温の加熱と冷却により、空気は

酸素欠乏状態になり、その中では、バクテリアは発生でき

ない

 

⑥   実験室は人為的に管理された状況で、自然状況下でない

自然状況下では、気温の変化による食品の腐敗、それにとも

なう有機物化合物変化などがある。実験室では、こうした状況

無視して、機械論的結論を導き出しているに過ぎない。

 

よって、パスツールの実験で出た、バクテリアの発生は、

空気の中に混じっている細菌やその芽胞が、スープ内に

偶然に、溶け込んだ結果だと、千島博士は言うのです。

 

細菌は空気の中に混じっている、のは、当たり前の話。

そもそも、空気が存在して太古の昔に、生物が誕生したの

ですから。太古の地球、生物が創造される以前の地球

の空気中には、水素、水蒸気、メタン、アンモニアなどが 

豊富に含まれていたと考えられているからです。 

 

これらの成分が、太陽の紫外線、雷の放電、隕石落下の際

に生じるエネルギーなどに活性化されて、反応しあい、

アミノ酸でできている簡単な有機化合物がつくられたと

いう説は、妥当でしょう。

 

それを裏付けるように、そうして生み出された有機物の

タンバク質が合成され、海水中でタンパク質粒子がぶつかり

合い、生命体の芽胞が形作られ行ったと、ソ連科学

アカデミー会員、アレクサンドル・オパーリン博士

提唱しています。

 

つまり、こうした大自然の大気の設定は、決して研究室の

試験管やフラスコの中では作りえないということです。

千島博士がパスツールの実験完全でないとする理由の

大きな理由の一つでした。

 

このオバーリン博士の説は千島博士と類似していますが、

以下の点で、微妙に食い違っています。

 

”有機化合物を経て、自然的に生命が発生した” という

オバーリン博士は、あくまで、太古の地球における生命創造

に関しての意見でした。

一方、千島博士は、今の今でも、“生物の崩壊によって

できた有機物から細菌が発生する”という意見なのです。

 

千鳥博士は、”有機物から細菌は自然発生する。”という

意見で、現代にもそれは通じると言います。細菌感染の

問題にも、当てはまるというのです。

たとえば肝炎については、血液感染が多く、輸血した

血液に細菌がいたとされるのが定説です。

しかし、千島説だと、輸血した血液にウイルスがなく

ても肝炎になる可能性があるといいます。

以下がその理由です。

 

“輸血による血清肝炎は、供血者の血液にウイルスが

混じっていなくても、輸血という不自然な影響によって

起こりうる。

血液は指紋同様、全く同じ型は存在せず、学術上 適合

血液と判断されても、厳密に言えば、自分以外の血液型

では不適合を生じる場合がある。

 

新鮮な血液でも、異種タンパクが含まれていて、程度の

差こそあれ、供血者の生体は拒絶反応を示す。 

輸血を必要とする不健康な病人に体内では肝臓は 拒絶

反応により充血する。充血すれば血流は滞る。

血液が滞れば、肝細胞に変化するから、肝臓はさらに

肥大する。”

 

こうして、肝臓が肥大すればどうなるのか?といえば、

 

細胞の活力は弱まる。その弱まったところにウイルスが

自然発生す~~と千島博士は言います。

 

身体の弱くなったところに”病気”となって症状が現れる

ということは実際、気の治療をしている整体師さんも良く

言います。

たとえば、風邪を例にとると、おなかに来る風邪、頭に

来る風邪、気管支に来る風邪、時には、関節に来る風邪

などなど、その人特有の弱い、部位に風邪は現れがちだと、

いうわけです。

 

風邪は自然治癒力が発動して、体のメンテや調整のための、

生体の活動の結果です。風邪の症状は、そうした大掃除を

している際に出てくる、身体の反応です。つまり、千鳥学説

のように、病は、その人の弱くなった部位に出てくるという

考え方は、自然治癒力が発動するときを考えると、同感です

し、免疫力が弱まるために、細菌に負けやすいということも

納得がいきます。

 

そこに細菌が自然発生したのかどうか?は定かではありません

が、少なくとも、善玉菌が悪玉菌に表情を変え、正常細胞が

癌細胞化することもあり得ることを考えると、そのようにも

言えるのかもしれません。

 

 

 

 

 

 

 

 

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