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ルフェーブル大司教の伝記13.1.7.キリストの教会はもはやカトリック教会ではないのか?

2009年03月07日 | ルフェーブル大司教の伝記
第13章 王たるキリストの使者

I. 公会議におけるルフェーブル大司教の発言


キリストの教会はもはやカトリック教会ではないのか?

 公会議が付したもう一つ別の主要な討論は、カトリック教会の定義あるいはカトリック教会の本質それ自体に集中した。1963年に教父たちに対して送付された教会に関する概要は、1962年 11月の第一総会において、準備委員会の作った文書(これは却下された)に取って代わったが、しかしそれでもこれの概要は、まだ、使徒信経が「一、聖、公、使徒継承」と呼ぶところの教会は、唯一であり、「この世の中において社会として制定され秩序付けられたカトリック教会である」と主張していた。
 しかし 1964年 7月には、教父たちに送付された文書が反発を引き起こした。その文書には、キリストの教会が「カトリック教会のうちに存在する」となっていたからだ。

 同一性を現わす ‘est’(=である)が ‘subsistit’(=存在する)という言葉に取り替えられたのだ。従って、キリストの教会はただカトリック教会のうちに存在するだけ、あるいは、カトリック教会のうちに継続する、あるいは十全に構成するといういうことになった。

 用語をすり替えすることはプロテスタント牧師であるシュミット(Wilhelm Schmidt)がフリンクス(Fings)枢機卿の神学者であるラッツィンガー(Ratzinger)神父に提案したのだった。

 教理委員会(Doctrinal Commission)はこう説明した。
「他の所にも存在している教会的要素を断言することとよりよく符合するように est 代りに subsisitが使われた」と。


 第三総会の最初にカルリ司教がもっとも的を得た反論をした。

「のうちに存在する(subsitit in)という用語は受け入れることができない。何故なら、あたかもキリストの教会とカトリック教会とが区別された別個のものであるかのようであり、前者(つまりキリストの教会)が後者(つまりカトリック教会)のうちにあかたも基体においてあるかのようにとどまっているかのように思わせるからである。単純に、そしてもっと正確に、である(est)と言わなければならない。何故なら、基本文書がそう言っているからである」(Acta Synodalia, III, I, 653)


 彼が「基本文書」と言ったものは、教導権の最近の文書のことを言ったのであり、1964年に 7月に教父たちに送付された文書では教導権の最近文書たちを言及しながらもこれを守らなかった。例えば、ここにはキリストの教会とカトリック教会とを完全に同一であるとした (§13) ピオ十二世の回勅書『ミスティチ・コルポリス Mystici Corporis』、そして同教皇の回勅『フマニ・ジェネリス Humani Generis』(Dz 2319)などである。

 伝統的な教えから離脱することで、公会議は教会を正確な境界線がない雲のようなものししていた。つまり、カトリック教会という濃い核とそのまわりにぐるぐる回っていながらも、カトリック教会のような特別の独立した存在を持たないが、矛盾するが教会的存在を持っているような「教会的現実、つまり真の地方教会と様々な教会的共同体」とから構成されている、と。

 ルフェーブル大司教は 1963年 11月エキュメニズムに関する討論において、この間違いに反対した。その概要は敢えて次のように断定していた。

「これらの教会及び離れた共同体は、救いの神秘における意味を些かも奪われることはなく、キリストの霊は、これらを救いの手段として使うことを拒否しない」と。(Schema decreti de oecumensismo, 1963, p. 8, n.2; cf. Unitatis redintegratio N3.)

 公会議事務局 (Council Secretariat) に提出された数行の説明でこの主張に対する論駁が成り立った。

「共同体は、離れた共同体としては、聖霊の助力を享受することができない。何故なら、この分離は聖霊に対する逆らいであるからだ。聖霊は、霊魂に各々直接に働きかけるだけ、或いはそれ自体として分離の印を少しも持っていない手段を使うだけである。」

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第13章 王たるキリストの使者
I. 公会議におけるルフェーブル大司教の発言

ピアノを弾くウィリアムソン司教様の動画

2009年03月07日 | 聖ピオ十世会関連のニュースなど
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 ウィリアムソン司教様がアルゼンチンの神学校でピアノをお弾きなっている動画をご紹介いたします。


Monseignor Williamson joue au piano.




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