局の道楽日記

食道楽、着道楽、読書道楽  etc
生活色々を楽しんで暮らしている日々の記録です

満足の帝劇

2014-04-18 21:49:13 | 見る(映画 劇場 美術館など)
水曜日 夜の部



あの大好きなミュージカルエリザベートの音楽と作詞コンビ クンツェ&リーバイによる新作ミュージカル。
エリザと同じく小池氏演出 しかも世界初演!




これは観なくちゃってことで


しかし小○先生のここの所の新作に結構裏切られていたワタクシ 宝塚の銀河英雄伝説も乗れなかったし、先月だっけか見た100周年記念のナポレオンも豪華絢爛にお金は使ってるし力も入ってるのだろうねとは思ったがイマイチ面白くなかったのである(ま。私にとってですけど)

しかし今度は良かった! すんごく良かった。




サイトより↓


 16世紀イギリス。
ヘンリー8世の王女として生まれたレディ・ベスは母親のアン・ブーリンが反逆罪で処刑されたため、
家庭教師ロジャー・アスカムらと共にハートフォードシャーで暮らしていた。

そうしたある日、若き吟遊詩人ロビン・ブレイクと出会う。
ベスは、彼の送っている自由なさすらいの生活に心魅かれる。

メアリーがイングランド女王となると、ベスを脅威に思うメアリーの側近、司教ガーディナーらの謀略はさらに強くなる。
ベスは絶え間なく続く苦境に、自分自身の運命を嘆きながらも、
強く生きることを決意し、ロビン・ブレイクと密やかに愛を育む。

メアリーの異教徒への迫害が続くなか、民衆は次第にベスの即位を望むようになる。
そんな中、メアリーはベスへある告白をする…





主な出演者はWキャストだったが、観た会は舞台友Nおすすめの組み合わせ



ベスにお花さま

この方はいったいいくつにおなりになるのだろう? 年を感じさせない可憐な容姿。女王となる決心をしてからの気品。



ベスの異母姉妹の女王。極端なカトリック教徒迫害などからブラッディメアリと呼ばれる。この方は宝塚のロミジュリで乳母役が記憶に新しい。その時の歌で泣いたワタシ。



ベスの若き日の恋人設定のロビン

この人も芸達者なんだけどね。今時の子のわりにお顔が大きいなと思っちゃったのはお花さまの顔が小さすぎるからか



メアリーの結婚相手となるスペイン王子フェリペ この子はイケメンで スタイル良いし、役柄のチャラ男キャラにマッチしていた。声量がイマイチかな



若き日のベスを支えたキャット役、涼風さん この方も老けない人ですね。中盤のソロでの歌い上げ方も見事だった。



今回一番感動したのはこの方 ベスの母親 アン・ブーリン(ヘンリー八世との間にベスを産むが、断頭台で処刑)役の和音さん。
この方の歌はすごかった。どの音域でも伸びる声、豊かな声量で情感もこめられて。いつまでも聴いていたい神の声。




舞台はこんな感じ。

この輪っかはヘンリー八世の天文時計を表し、その手前には傾斜して回転する舞台が配置されていた。

おもしろいっちゃおもしろいけど、傾斜した回転盤の上で演技する人たちは大変だったと思われる。
そのため?かエリザベートに比べ、ダンスが少なかったのがちょっと不満。音楽は良かったんだけど、もうちょっと踊りの要素を取り入れてくれたらもっと面白くなると思った。

最後に忘れちゃいけないのが ベスの家庭教師のアスカム役の山口御大である



久しぶりに舞台を拝見したが、相変わらずの色っぽい声で魅了された。
しかしどうしてこの方は口をあまり開けずにあれだけの声量で歌えるのだろうか? 口を開けないからあの独特のくぐもりが色っぽさになるような気がするんだけど、とにかく独特なテクニック。

もともと声楽が専門の舞台友Nも

「どうしてかね? ふつう外国テノールなんかは高い声出す時は口大きく開けるけどねえ・・・ いっこく堂のテクニックかね?」などと言う。

確かエリザのトートの時はマグマ大使って言ったよね。せっかくのあの色っぽい歌声に浸れなかったじゃないか。



この画像が浮かんで。。。

と冗談はともかく、この舞台、世界初ってので記念にプログラムも(高いな~と思いつつも)買ってきて一通り読んだのだけど、ホントにこのエリザベス一世って人は偉大な女王だったのね。宗教の対立、周辺国との軋轢、国家は貧乏のどん底で即位したいわば貧乏くじを引いたような即位ながら、出自は低いながらも優秀で国家への忠誠心のある閣僚を任命し、非常に難しかった政教分離を果たし、非婚宣言をしながらも保った美貌でフランス王子を10年間も虜にする。 そして晩年「独占権」という報償が人民を苦しめていることを知って自分の過ちをみとめる演説もなした。

こういう政治家が日本にもいればいいのにねぇとつくづく思った。




コメント (2)
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