あれは何年前だったか?
ムスメがまだ嫁に行かずに家にいたし、先住犬のPちゃんも生きていた頃だったので4,5年前だったと思う
近所に猫好きらしい爺ちゃんがおりましてね
うちから3本くらい違う筋に面した一軒家にお住みなんだけどその家の周辺に猫がウロウロしていて家猫と地域猫のたまり場になっている感じであった
その中の猫の一匹が 「ミケ」であった
なぜ名前まで知っているかというと そのミケがなぜか我が家が気に入ったのかよく家の周りをウロウロしていたのであった
冬場などエアコンの室外機の上でよく丸くなって寝ていたり 夜自転車で帰ってくるとガレージの奥から走り出て来るとか…
そしてその彼だか彼女だか定かでないお猫ちゃんを探しにくるのが猫好き爺ちゃん それ際大声で名前を呼ぶのであった
それも 普通の呼び方ではない
裂帛の気合というか 一語一語にアクセントをつけて 「ミ!ケ!」「ミ!ケ!」といった具合
その呼び方がおかしくて ムスメと家の中から笑いをこらえながらのぞいたことが幾たびか・・ いつしか爺ちゃんを「ミケ爺」と呼ぶようになったのである
ミケは爺ちゃんが呼ぶと「ナ~ゴ ナ~ゴ」とどこからか出て来て爺ちゃんの足元に絡みつき 爺ちゃんはそれを抱いて帰るというのがルーチンとなり 出くわしたワタシとも言葉を交わすくらいにはなっていた
「いつもお宅にお邪魔しているみたいで悪いねえ」と爺ちゃんに言われたこともあったが 車のボンネットに肉球の跡をつけられるとちょいとイラっとするくらいでミケは別に悪さするわけでもなかったので
「いいえ お気になさらずに」など言っていたのだが・・・
そんな日々が二年くらい続き
「そういえば 近頃ミケ爺の声聞かないねえ」などと言っていたところ 家の前に爺が通りかかった。 そして向こうから
「ミケ 死んじゃったんですよ あの子は病気がちだったんだよね」とガッカリした調子で報告があったので
「それは残念でしたね 可愛がってらしたのに~」などとちょっとしんみりして立ち話をした覚えがある
ところでミケ爺の見かけというとですね
ムスメがまだ嫁に行かずに家にいたし、先住犬のPちゃんも生きていた頃だったので4,5年前だったと思う
近所に猫好きらしい爺ちゃんがおりましてね
うちから3本くらい違う筋に面した一軒家にお住みなんだけどその家の周辺に猫がウロウロしていて家猫と地域猫のたまり場になっている感じであった
その中の猫の一匹が 「ミケ」であった
なぜ名前まで知っているかというと そのミケがなぜか我が家が気に入ったのかよく家の周りをウロウロしていたのであった
冬場などエアコンの室外機の上でよく丸くなって寝ていたり 夜自転車で帰ってくるとガレージの奥から走り出て来るとか…
そしてその彼だか彼女だか定かでないお猫ちゃんを探しにくるのが猫好き爺ちゃん それ際大声で名前を呼ぶのであった
それも 普通の呼び方ではない
裂帛の気合というか 一語一語にアクセントをつけて 「ミ!ケ!」「ミ!ケ!」といった具合
その呼び方がおかしくて ムスメと家の中から笑いをこらえながらのぞいたことが幾たびか・・ いつしか爺ちゃんを「ミケ爺」と呼ぶようになったのである
ミケは爺ちゃんが呼ぶと「ナ~ゴ ナ~ゴ」とどこからか出て来て爺ちゃんの足元に絡みつき 爺ちゃんはそれを抱いて帰るというのがルーチンとなり 出くわしたワタシとも言葉を交わすくらいにはなっていた
「いつもお宅にお邪魔しているみたいで悪いねえ」と爺ちゃんに言われたこともあったが 車のボンネットに肉球の跡をつけられるとちょいとイラっとするくらいでミケは別に悪さするわけでもなかったので
「いいえ お気になさらずに」など言っていたのだが・・・
そんな日々が二年くらい続き
「そういえば 近頃ミケ爺の声聞かないねえ」などと言っていたところ 家の前に爺が通りかかった。 そして向こうから
「ミケ 死んじゃったんですよ あの子は病気がちだったんだよね」とガッカリした調子で報告があったので
「それは残念でしたね 可愛がってらしたのに~」などとちょっとしんみりして立ち話をした覚えがある
ところでミケ爺の見かけというとですね
体型は中肉中背よりちょっとばかり髙身長で
服装はちょっと着古したポロシャツに普通のズボンって感じのものをお召しで退職して猫を可愛がるのが日常ってのを体現してるような感じであった。
ただ、注目すべきは もみあげと髪型が(両者白髪だが) 「尾崎紀世彦」なのである(知ってるあなたは同年代)
しかし顔だちは尾崎氏のようなラテン系でなく普通の日本の爺ちゃんなので あのもみあげは何の意味があるのか?などといらん事をムスメと論議した覚えもある
相変わらず前置きが長いが 話はこれから
今日 外で誰かが何か叫んでいるのが聞こえた
外をのぞくとミケ爺(別名 もみあげ紀世彦)であった
窓を閉めてエアコンをかけていたため何を言ってるのかがよくわからなかったのでレースのカーテンの隙間から少し窓を開けてその声に耳をすませると
「トラゾ~」「トラゾ~」 とミケ爺は呼んでいた
ワタシがそれを聞いてカーテンの内側でくずれおちて笑いの発作にかられたのは言うまでもない
今日から局家において ミケ爺はトラ爺と改名されたのであった
まだ見ぬトラゾ~はこんな子だと推察される
今度は長生きして 爺と長く寄り添えることを陰ながら祈っております
服装はちょっと着古したポロシャツに普通のズボンって感じのものをお召しで退職して猫を可愛がるのが日常ってのを体現してるような感じであった。
ただ、注目すべきは もみあげと髪型が(両者白髪だが) 「尾崎紀世彦」なのである(知ってるあなたは同年代)
しかし顔だちは尾崎氏のようなラテン系でなく普通の日本の爺ちゃんなので あのもみあげは何の意味があるのか?などといらん事をムスメと論議した覚えもある
相変わらず前置きが長いが 話はこれから
今日 外で誰かが何か叫んでいるのが聞こえた
外をのぞくとミケ爺(別名 もみあげ紀世彦)であった
窓を閉めてエアコンをかけていたため何を言ってるのかがよくわからなかったのでレースのカーテンの隙間から少し窓を開けてその声に耳をすませると
「トラゾ~」「トラゾ~」 とミケ爺は呼んでいた
ワタシがそれを聞いてカーテンの内側でくずれおちて笑いの発作にかられたのは言うまでもない
今日から局家において ミケ爺はトラ爺と改名されたのであった
まだ見ぬトラゾ~はこんな子だと推察される
今度は長生きして 爺と長く寄り添えることを陰ながら祈っております