『青春で混浴なればきよみずもランプの宿はヌル湯で長湯』
『ヌル湯ゆえ船で唄いし男衆女衆腰布板場で踊る』
『風雨にて断念したり昨夏ゆえ今年こそはと八甲田見ゆ』
『夕食を終わりし我を手招いて老いし女将は再訪知りぬ』
『再訪を居間で喜ぶ老夫婦サイダー賜る谷地の湯どころ』
『再々もまた雨だとて山はありかの老夫婦とうに逢えなき』
『青春で混浴なればきよみずもランプの宿はヌル湯で長湯』
『ヌル湯ゆえ船で唄いし男衆女衆腰布板場で踊る』
『風雨にて断念したり昨夏ゆえ今年こそはと八甲田見ゆ』
『夕食を終わりし我を手招いて老いし女将は再訪知りぬ』
『再訪を居間で喜ぶ老夫婦サイダー賜る谷地の湯どころ』
『再々もまた雨だとて山はありかの老夫婦とうに逢えなき』
『証明も未成人なる我なれば赤の他人が立って支えし』
『フライトのフレンドシップ揺れに揺れ機内食見てうらめしきかな』
『百ドルを持ちて入りし空港の担当官の意地の悪さよ』
『空港を街まで歩く我止めてタクシーから呼ぶやさしき母御』
『阿蘇に寄るつもりの我を那覇の児は乞食が来たと付いて歩きぬ』
『ゴザしいて舞台を観れば踊り子の足の運びに異国を感ず』
『辺土名行き車中で貰う包み餅青き葉香り砂糖の甘き』
『ひめゆりの学徒自決す洞窟は我一人にて空ただ碧き』
『とうきびの畑の先の摩文仁とは碑多くして気持ち沈めり』
『出船なる蛍の光聴き居ればテープ無くとも別れ人なり』
『嘆き聞く深夜の列車背負い児は障害児なりわれ席譲る』
『職辞して福祉学ぶと聞きたれば母カナ文字で切と文寄す』