おかんのネタ帳

日々の雑感や興味のあることを書いています

戦後76年

2021-08-13 22:30:13 | 演劇・舞台
雨ですね。
どうやら、来週もずっと雨。
というか、いつどこで被害があるかわからないという豪雨・・・被害がないことを祈るばかりです。



雨の前、琵琶湖の夕景です。



曇ってるんですけどね。

さて、お盆前、今年はいつになく、原爆投下された長崎のことを考えました。
まぁ、舞台の影響ですけども。

去年は、ステイホームの時に広島原爆に関連した作品、青年劇場の「あの夏の絵」を観て、広島のことを思いました。
実際にあるお話をもとに、戦後70年目の広島で当時の記憶を語る被爆者と、それを絵に描くことに挑戦した高校生の物語 → こちら
そういえば、原爆投下から8年後に製作された映画「ひろしま」を夜中に観て苦しくなって・・・
あれは強烈でした~  → こちら

今年の6月に、こまつ座の「父と暮せば」を観ました。
原爆で死んだ父が、生き残った娘の背中を押してやろうと、幽霊になって現れる物語です。
戦争への怒りだけやなく、父娘の愛を強く感じた気がします。

6年前に観た時よりも、「父を見捨ててしまった」という娘の気持ちを強く感じましたね。
阪神・淡路大震災の時も、火の手が迫っているのに瓦礫から助け出せなかった人が多くいました、
あの後悔と似てるような気がします。
同じ家にいても、それぞれがいた場所で明暗が分かれてしまって。
娘は自分だけが生き残ってしまった、って思うんですね。

ほんとに、罪のない、市井の人々の、ふつうの日々を奪うんですね、戦争は。

先月観た、こまつ座の「母と暮せば」。
広島に原爆が投下された8月6日から、長崎に落された9日まで、舞台の映像が配信されました。
13日、私が観に行った日にカメラが入っていましたが、その時の映像です。
富田靖子さんと松下浩平くんの二人芝居。

映像はアップで表情が見られるのと、何より、観てなかったところを映し出してくれるのでありがたいですね。
そして、配信を観ながらまた涙、涙、です。
4日間、何度も観てしまいました。

広島は朝だったけど、長崎は11時2分、お昼前なんですね。
だから、あの日、息子の浩二は長崎医大の学び舎で被爆するんです。

9日の、長崎原爆祈念式典を少し見ました。
長崎市長の「平和宣言」、今年1月に発効した核兵器禁止条約に、日本政府に署名・批准を求めました。
そのあと、過去最高齢の92歳の被爆者代表の女性が、「平和の誓い」を語りましたが、衝撃でした。 → こちら

被爆した時の様子、被爆したけれど、看護学生だったので呼び出しを受けて被爆者を救護したこと。
父を探して、被爆地を歩き回ったこと・・・リアルな被爆者たちの様子が、ほんとに壮絶で。

「私たち被爆者は命ある限り語り継ぎ、核兵器廃絶と平和を訴え続けていくことを誓います」

この方のあとに、1分遅刻したというこの国のソーリがお話をされたのですが・・・
あいかわらず感情のない表情で、気持ちのこもっていない言葉で・・・(涙)

小学生の合唱がありましたが、爆心地から500mのところにある小学校の子どもたちです。
当時の小学校の児童、先生はみな犠牲になっているんですね。

NHKで、「焼き場に立つ少年を探して」という番組が再放送されていました。→ こちら
何度もニュースになっている、アメリカの従軍カメラマンが撮ったという有名な写真ですね。
2017年に、ローマ法王が「戦争がもたらすもの」としてこの写真を世界に発信したことで、世界中で知られることになったとか → こちら

NHKスペシャルで、原爆の「残留放射能」のことを調べた番組も観ました → こちら
隠された事実、って!!

戦争で被害者となるのは、ふつうに暮らしていた人々なんやと改めて、怒りと悲しさが湧いてきます。

長崎の原爆といえば、数年前に観た青年座の「明日~1945年8月8日・長崎」という舞台があります。
来年8月、近畿ブロックの演劇鑑賞会の例会で上演することになっていますが、原爆シーンを表現せずにあの悲劇を想像させる舞台です。
市井の人々の原爆投下前の一日を綴った物語。

つくづく、私たちが忘れてはいけない日やなと。

フィクションの中に、真実を盛り込んで、後世に伝える。

演劇の力を感じます~~