団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

小田実

2007-08-01 18:47:25 | 社会

小田実


2007年8月1日(水)


 7月30日、小田実が亡くなった。(75歳)小田実の名前は「ベ平連」と共に、高校生の時から知っていた。
 小田実に特にシンパシーを感じていたわけではないが、一度だけ話を聞く機会があった。
 その時の様子を友達にメイルしたのが次のものだ。

前略
 「ピースフェスタinヒロシマ」(2006年11月3日 グリーンアリーナ)に行きました。
 趣旨は、「1万人つどえば、何かが変わる」「憲法公布60周年。60年間戦争をすることのなかった日本が、今変えられようとしている。平和への思いを集めよう。」ということです。
 ミュージシャンによるコンサートやら池田香代子さん(「世界がもし100人の村だったら」の著者)や小田実さん(ベ平連)の講演やら多彩なプログラムでなかなか内容の濃いものでした。

 小田実の主張はこうでした。
 今、日本はナショナリズムの高揚をあおり、北朝鮮の核の脅威を異常に風潮し、「戦争をする国」にしようとしている。
 しかし、現実を見ると、食料の自給率が40%、石油は殆ど皆無、日本海側の原発にミサイルが落とされたら甚大な被害を被ることになり、戦争をするのであればその備えが必要になる。このリアリズムの視点で世の中を見ることが重要で、そういう国で一体戦争ができるのか。
 憲法第9条は「今こそ旬だ」。「旬」という意味は、リアリズムの視点で憲法の趣旨を実現することこそが、「平和」にとって大切である、ということだ。
   
  注 憲法前文(抜粋)
 「政府の行為によって再び戦争の惨禍が起こることのないやうにすることを決意し、・・・日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。」

 最後はジョンレノンの「イマジン」の合唱で「締めくくる」というものでした。「イマジン」は先の憲法前文の趣旨を分かりやすく説いたものだと思うのです。

                             2006年11月6日


 小田実の「リアリズム」という言葉が、猫背でのっしのっしと歩く様子と共に忘れられません。 合掌

 「ピースフェスタinヒロシマ」(2006年11月3日)。
人生時計16時50分のことでした。 チン

コメント (2)
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