団塊世代の人生時計

 団塊世代として生きてきた「過去」、「現在」、そして「未来」を、自分自身の人生時計と共に綴り、「自分史」にしてみたい。

税負担

2012-04-06 18:30:07 | 政治
                       税負担

                                          2012年4月6日(金)

 ここに一つのデータがあります。

 所得税は累進課税になっているのに、日本では所得が約1億円を超えると税率が下がるという奇妙な現象が起きているのです。
 例えば、1億円の人の税率が28.9%であるのに対して、100億円超の人の税率は16.4%となっているのです。

 これはどうしてかと言うと、配当・株式の譲渡所得は源泉分離課税で一律10%になっているからなのです。

 具体的例として、トヨタの豊田社長は1億3500万円の報酬と2億583万円の配当です。この金額には所得税と社会保険料合わせて5438万円がかかり負担率は16.0%です。

 一方、トヨタの社員の平均給与は約727万円で、所得税と社会保険料を合わせた負担率は30.8%となっています。

 実に社長は社員の半分!の負担率なのです。


 次に、所得5000万円以上の人の平均所得は1999年には9730万円でしたが、2004年以降は1億円を超えており、これらの人達の所得の合計が、全ての所得に占める割合(所得占有率)は、9.62%(1999年)から16.97%(2007年)に大幅に伸びています。


 一方、1999年に平均461万円だった民間給与は、2000年には406万円まで下がりました。



 日本は、富裕層が益々富を貯め込み、貧困層は益々生活が苦しくなる社会と言えます。



 ちなみに、先の配当・株式の譲渡所得に対する税率10%は、欧米では30%程度です。
 政府は、本来20%の税率を景気対策と称して10%(2013年12月まで)にしているのですが、20%を10%にしたら、どうして景気が良くなるのか、私にはさっぱり分かりません。

 私に分かるのは、富裕層の税率を上げ、低所得者の税率を下げれば消費が拡大するので景気対策になるだろうということぐらいです。
コメント
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